こんにちは。
『CAVE PARTY』は2007年リリースのザ・クロマニヨンズのセカンドアルバムです。
このアルバムには「ステレオ」と「モノラル」の2つの世界が存在します。
ロックンロールの楽しみ方、2倍!!
心の名盤:全曲レビューです。
クロマニヨンズの2枚目のアルバム『CAVE PARTY』は、CDは“STEREO”音源、レコードは“MONO”音源での収録と変則的な形態での発表になりました。
ロックンロールのいかす高等技術です。
またはロックンロールの粋な魔法。
ステレオとモノラル、両方楽しませてくれるとかサービス良すぎ!
自分の好きな方を選んで買える。
2つの世界を独り占めしたかった私は、CDとレコードの両方を買いました。
The Cro-Magnons /CAVE PARTY(2007)
CAVE PARTY(ケイブ・パーティー)は1枚目のアルバム『ザ・クロマニヨンズ』から約1年後に発売された2枚目のアルバムです。
2007年9月12日発売。
実際には1年たたずに1stアルバムから11ヶ月後のリリースでした。
ザ・クロマニヨンズ、やる気ありすぎ!
疾走感のあるいい感じの作品発表のペースに興奮しっぱなし。相当ワクワクました。
アルバム発売の前に3曲入りのシングルが2枚も出たので、日本一のハイペースだったと言うべきかもしれません。
新しいというだけで大きな価値がある。
1枚目の『ザ・クロマニヨンズ』はアルバムに勢いを吹き込むためか、たったの3日でレコーディングされました。
2枚目の今作は、バンド自前のスタジオにてわざとダラダラと作業したら、5日かかったということです。
名盤は5日で録音出来るものなのか⁈
私はレコーディングとかしたことがないからよく分からないけど、5日かかったといっても随分ハイスピードな印象を受けます。
ロックへの情熱が加速度を上げたのかも。
クロマニヨンズのアイディアを作品に仕上げるスピードの圧倒的な速さと、一番大事な瞬発力が、アルバムに収録された14曲のロックンロールから感じます。
特徴は、すぐに覚えて2回目から一緒に歌えてしまう心に残るメロディばかり。
今やりたいことを、その瞬間にその場でやっているからこそ、ロックが強い生命力を持つんだなとか思ってまた好きになりました。
2枚目のアルバムも名曲揃い。
『CAVE PARTY』収録曲
1. ギリギリガガンガン
2. 東京ジョニーギター
3. 悲しみのロージー
4. メガトンブルース
5. むしむし軍歌
6. こたつねこ
7. はさんじゃうぜ
8. ゴーロマンス
9. うめえなあもう
10. 夢の島バラード
11. レフュージア
12. ゼロセン
13. いきなりくる
14. 紙飛行機
全14曲50分。
クロマニヨンズのアルバムの中では長めです。
1stアルバムより長めの曲が増えました。
前作『ザ・クロマニヨンズ』は、1分台2分台の曲が多かったですが、『CAVE PARTY』は3分台の曲多め。
作詞・作曲の面ではヒロト、マーシー7曲ずつの超絶バランスで、お互いの価値観を共有し合っている印象を受けます。
破壊力に圧倒されるロックンロールの魅力。
相変わらず唯一無二なクロマニヨンロック。無理して急な方向転換とかせず、自分たちで作ったロックを熱く聴かせてくれます。
全体的に音がハッキリ聴こえる印象です。
耳を直撃しつつ、心に聴こえる音楽。
歌詞カードを見てみると1stアルバムより歌詞は長めになったように見えました。
とは言え、すべてを語らない美しさがあり、リスナーの想像力を掻き立てる「想像の余白」におもしろさを感じます。
ロックの熱さと破壊力と楽しさとバカっぽさが全部入ったアルバム。
ヒロト作の歌では、反戦の匂いも感じさせつつ、とんでもない説得力に心が動きます。
マーシー作の2つのシングル曲が最高です。
1曲目と14曲目、 アルバムの始まりと締めを担う傑作。どちらの歌も、今でもライブでやって爆発的に盛り上がる名曲。
二人が言葉を単純にするほどに、大胆に削るほどに掻き立てられる想像力。
言葉というより、擬音の反復が猛烈にアピールして来るのが特徴です。
遠慮なしに人の心へガンガン入っていくのが最大の魅力であるロックンロール、全14曲!
聴くと、健康的な心が手に入る。
レコーディング作業は初めからモノラルで行われて、最後にステレオミックスに変換されたということです。
現代のほとんどの音楽はステレオが当たり前な状況でモノラルとか衝撃でした。
発売されたCDには、誰もが慣れ親しんだステレオでしっかり収録されています。
同時発売の《アナログ盤》の方は事件が起きていました。
私が驚愕しつつ大喜びしたのは、アナログ盤の方は元の「モノラル」で世に出たということです。
初めて手にした時、レコードは完全に勝ち誇った30cmの笑顔で「MONOだぜ」と、手の震えている私に一言だけ発しました。
という訳で『CAVE PARTY』はCDはステレオ、レコードはモノラルで発表されました。
3枚目のシングル『ギリギリガガンガン』も同じ仕様でCDはステレオ、レコードはモノラルです。
ステレオの普遍的な安定感と、モノラルの圧倒的な存在感。
一つのアルバムで二つのバージョンが聴けるとか最高かよ。
この『CAVE PARTY』が、現在のクロマニヨンズのモノラルが基本であるスタイルの始まりだったように思います。
シングル曲は2枚目のシングル「紙飛行機」と3枚目のシングル「ギリギリガガンガン」が収録されています。
どちらもCDと7インチレコードが同時発売。
2ndシングル「紙飛行機」は2007年4月25日リリース。
シングル「紙飛行機」は、アルバム収録のものとは別テイク。
カップリングにはマーシー作「ワハハ」、ヒロト作「チンパンマン」が収録。
どの歌も大いなる希望ありで、3曲ともに明るく楽しい雰囲気のシングルです。
3rdシングル「ギリギリガガンガン」は2007年8月15日リリース。
CDはSTEREO、アナログ盤はMONOの強烈仕様。
カップリングにはヒロト作「マナティ」、マーシー作「笹塚夜定食」が収録。
緩やかなテンポのレゲエ調「マナティ」、超高速テンポのハードコア「笹塚夜定食」と、緩急を楽しめるシングル。
2枚のシングルのカップリング曲は、すべて本作には未収録。
2007年のアルバム『CAVE PARTY』発売当時、CDとアナログ盤が同時発売されました。
アナログ盤の方は限定生産だったため、既に売り切れです。
モノラル音源でレコード2枚組という仕様。
トータルタイムが50分ある為、レコード1枚に収めてしまうと音質、音圧が下がってしまうのを回避するための2枚組なのではないかと思われます。
ロックンロールがスピーカーのど真ん中で炸裂する“モノラルサウンド”が楽しめます。
一方、CDから出る広がりと立体感のある“ステレオサウンド”は、いきいきとしてます。
最大限に活かされたステレオ技術。右の耳と左の耳へ別々の刺激を与えるワクワク感。
左右のスピーカーから出る音が躍動する!
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
全曲に人の心を動かすインパクトと情熱があり、音楽への没入感の強い2枚目のアルバム。
これを聴きながら音楽以外の事を考えるつまらない余裕などなし。
そんなものは無意味で不要。
クロマニヨンズが14曲の特別なロックンロールをブチかます。
だから14通りの激情を如実に体験する。
いつもより少しだけボリュームを上げ気味にしたら、部屋でロックンロールのライブが開催されます。
瞬間ごとの興奮は、常識を超越する無限大。
世の中のトレンドにうんざりした嫌な気持ちを、木っ端微塵に破壊する個性炸裂。
ザ・クロマニヨンズ、2枚目の突撃開始。
オーライ!ロッケンロー!!
M1「ギリギリガガンガン」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの3枚目のシングル。
映画『ワルボロ』の主題歌として、マーシーが書き下ろした名曲。
アルバム一発目からいきなり“最高”の気分になれるロックンロール。
度を超えた破壊力あり。
名曲シングルから始まるアルバムは、なんか知らないけど勝手に期待しちゃうから。
今日は最高ーー‼︎‼︎ とブッ飛ばす勢いがあってキレがよく、タイトなアレンジ。
ロックンロールが思いっきり背中を押す。
その熱さはマーシーがギターをジャジャッ‼︎と弾いた振動まで伝わってくるほど。
豪快の極みを誇るアップテンポ。
メロディはドラマチックで必ず心へ響く。
物事の始まりやきっかけにふさわしい歌詞が、今この瞬間をはっきり意識させる。
誰かの真似をせず、あくまでも自分で決めて行動するのがこの歌の特徴。
ロックの音がバチバチしてるのが最大の魅力。
凄まじい勢いが突っ走ってくというのが、何度聴いても変わらない印象です。
とんでもなくパンチの効いたイントロが、とっくに高まってる期待をブンブン煽ります。
明日の事を心配をしてふて寝していた意欲を、ロックサウンドが今この瞬間に掻き立てる。
ザ・クロマニヨンズ、キレッキレ!
1秒で心の奥まで突っ込んでくるヒロトのパワフルなボーカル。一言目の発声で気分はもう最高潮。
無限を感じてしまうくらいのエネルギー。
マーシーの歪んだエレキギターが疾走するコードストローク。これぞ、求めていたロックンロールの歪み。
この唯一無二の華麗な勢いが聴きたかった。
爆走的な曲からアコギの音も聴こえてくる。その音からは心のワクワク感が溢れていて抜群に好ましい。
どんどん上がるみんなのテンション。
最高な今日が始まる瞬間のワクワクと、ドキドキの導火線がバチバチしちゃってる音がスピーカーから出て、爆音で鳴ってる。
バンドのどうかしてるハイエナジーまで余裕で伝わってきます。
私の今この瞬間が、大笑いしちゃうくらいに最高になる。
心が一気に何メートルも前に出るサビへ突入。
サビの歌詞は言葉というより“擬音”なのに、爆発するパワーがロックンロールの大いなる魅力です。
ヒロトの歌にはとんでもねえ力強さがある。
どうなってんのよ⁈ この人すごいよ。
地球の裏側まで「ギリギリガガンガン」が響いちゃってるはずだ。
無駄に長い間奏はなし。
ロックンロールの勢いだけでブッ攻める。
3分7秒、我が心は走りっぱなし。
そこら辺の他人なぞに止められるような陳腐な激情じゃない。
聴きながら、ありふれた瞬間などないのだ。
つまらない気持ちなんか皆無だ。
終盤ではマーシーのピックスクラッチのジェット音が猛々しくキマる。過激なチョーキングもロックサウンドで唸りまくり。
ラストにマーシーが煽りまくりのハイライト。
この歌の破壊力には圧倒されます。
ライブでこの歌をやる時に、テンションが最高潮に達したヒロトが「今日は最高ーー‼︎」と叫んでから演奏が始まるのがいつも印象的。
聴くとロマンチックでドラマチックで、今日は最高ーーー‼︎‼︎ の気分にブチ上がります。
今この瞬間を生きる無敵の勢いが爆誕する。
ネットでよく見かける最高を最低にしてしまう私にとってのダサい言葉が“ギリガン”だ。
決して「ギリガン」などではない。
目の前で見たクロマニヨンズは、そんな歌はやってなかった。
「ギリギリガガンガン」だ!最高だ!
そして最強です。
だから私が持っている「ギリギリガガンガン」のCDやレコードには、いつまでも最大級の価値がある。
歌詞:最高の気分になりたい時の起爆剤。
1stアルバムでの大胆な歌詞の短さのイメージからは、少しだけ長くなったと感じます。
しかしただ長くなったのではなく、心を奮起させ、人を前向きにさせる言葉が圧倒的に増えたのです。
誰にとっても、自分を始めるきっかけになる。
後ろ向きになってしまっていたり、停滞していた人生を前進させる強い影響力がある。
自分で決めるという素晴らしき自我あり。
今日という熱いドラマを感じる。
タイトルを繰り返し歌う擬音で表現したサビの歌詞なんか、言葉としての意味はないのに、一番のインパクトをブッ放してます。
“ギリギリガガンガン”という強力なワードに感じるエネルギーこそが、この歌の魅力。
目の前に立ちはだかった困難の壁を打ち砕く音と、そのための破壊力が歌詞から聴こえる。
最高じゃん!
ラスト曲の「紙飛行機」の項目でお知らせしますが、シングルレコードの回転数が変則的な仕様になっています。
この回転数については初期のクロマニヨンズの7インチレコードにはよくある仕様でした。
M2「東京ジョニーギター」
作詞・作曲/真島昌利
みんなが大好きなアンプフル10の音。
エレキギターが「お前もやれよ!」と言ってくるロックンロール。
前作1stに続き、同じく2曲目にブッ込まれたのはなんとまた「エレキギター」の歌。すげえいい。エレキギターの歌とか盛り上がるし。
クロマニヨンズ、無敵のハイテンション。
2曲目もキレがよくて、突撃してくるロックンロールにテンションがまた上がります。
ライブ会場は飛び跳ねっぱなし。拳を突き上げ一緒に歌うアホがたくさん来る。
ぶっちぎりの瞬発力でキメるアクティブなアレンジ。
すぐに覚えられるシンガロングなメロディ。
ギターを弾きたくなる魅惑の歌詞。
クロマニヨンズ、容赦なし。
イントロの爆裂な一撃がマシンガンの如く胸を撃ち抜きます。
ギター、ベース、ドラムの高速の連打によるその音が、曲の中で何度も連射されるので、私なんか撃ち抜かれまくりです。
歌はサビ始まりの直撃スタイル。
ヒロトの歌がパワフルを遂に超えるド迫力。
すげえ太くてギンギンな感じがヒロトならでは。これが生身の人間の歌なのか⁉︎と震え上がる人がきっといる。
ロックのボーカリストの底力を見た。
どのメロディも、心を動かす情熱的な印象。
とことん疾走していくメロディには、今すぐ何か行動したくなる程のトキメキあり。
グワっと心を鷲掴みにするBメロで歌う“地球を鳴らせ ジョニー ギター”には、ものすごくでっかいスケールを感じる。
地球が鳴ってるかも、、爆音で鳴ってるね!
この曲にはエレキギターのカッコイイ音がたくさん入っているのが特徴。
たったの2分41秒に全部入りの衝撃。
歌詞の単語に合わせて、チョーキングとハウリングの音が入っているアレンジには、胸が破裂しそうなくらいドキドキする。
モノラルのレコードで聴くと、そのハウリングの音がデカくすげえ前で鳴ってビビった。
当然、ピックスクラッチも超豪快に炸裂。
まさにブッ飛んでいくロックサウンド。
異常なテンションでのマーシーのシャウトもキマってて、思わず鳥肌が立ったぜ。
最大の胸熱ポイント:今そこに置いてあるアンプから出てる音がオレの部屋で鳴る。
ギターの音の生々しさは反則級。
こんなのありか!
一番の驚きは、自分の謎のハイテンション。
クロマニヨンズのテンションが、どうかしてるのだ。これは過激だ。
歌詞:エレキギターの最大限の楽しみ方。
やはり前作より長めになった歌詞。
マーシーの心が語る言葉が増えた分、自分の感性にて多くを感じることが出来ます。
これはエレキギターを爆音で楽しむ一部始終。
ロックンロールのギタリスト、マーシーがエレキギターにカッコイイと感じてる部分や、尽きせぬ遊び心を熱い言葉で表現してます。
最大の特徴は、誰にでも伝わるエレキギターの魅力です。
途中で歌われる“アンプフル10”というキラーワードには、これぞクロマニヨンズのロックンロールの音を感じた。
言葉が非常に能動的で、聴くと新しく行動力が備わったアクティブな人になれる。
マーシーが「お前もやれよ!」と言ってる。
M3「悲しみのロージー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
3曲目でロックの慈しみを体験します。
そこにある痛みに胸が破裂しそうな感覚になるけど、それ以上の深い愛情が注がれるから安心してください。
マイナー調のメロディが、人間の感情を直撃するロックンロール。
このアレンジは、普段は一番奥の方に潜んでいる心の正直な部分を刺激する。
すべての音から人情を感じるからです。
ロックの勢いのある絶妙なテンポ。
歌詞からの影響は、ストーリーを聴くという特別なもの。誰かの悲しみへ、愛情をたたき込むクロマニヨンズのやさしさが際立ちます。
私にとってエモい曲とはこれのこと。
感情的という意味。
バンドが鳴らすエモーショナルなメロディや演奏が、自分の感情をガシッと鷲掴みにし続ける曲をそう呼びます。
小刻みなギターが鳴るイントロから、マイナー調の魅力に全意識が反応する。
力強く真摯な態度でヒロトが歌う。
マイナーキーの歌にはゾクゾクしちゃう。
メロディのあまりの美しさに、思わず涙が流れそうな瞬間が何度もある。
歌う言葉には強烈な表現も含まれるから、意識が音楽の世界へ没入してしまう。
愛されたいかと問い掛けるサビ。
傷付いたすべての人へ、クロマニヨンズが愛情をたたき込んでくれる。
キレの良い演奏が、私の胸を破裂寸前まで盛り上げる。この演奏は間違いなく聴きどころ。
人力でのみ成せる気迫で、驚異の神業。
サビの後にマーシーが鳴らしたギターの一音。少しの痛みを感じるかもしれない。
その音がハウリングしたら、全員の心に残る名場面へ。
間奏はギターが歌うエモーショナルなソロ。
感情のみで弾くマーシーのギターソロには、心が大きく反応するはず。これはもう歌だ。
ギターの演奏に感じる歌心が魅力。
私の感情は刺激されすぎて「平静」を保ってはいられない。感受性の限界を突き破るほどに刺激的。抑えが効かなくなる人が多分いる。
誰も隠す必要はなし。
ライブ会場には「オイ!オイ!」と最大限のリアクションで、抑えきれなかった自分の感情を表現する人が沢山いる。
心の奥の方へ突き刺さってグッと来る。
そのあと曲は3番へ入って、最後の1秒までエモーショナルな雰囲気のまま駆け抜ける。
私はこの歌に打ち震えた事を、真心で“サンダルの迷子”に伝えたい。
耳というより心に爆音で鳴り響いている。
聴くといつも一人で勝手に感情の高揚が大変なことになる、私にとっての問題作。
歌詞:薔薇が枯れていく世界に生きる“サンダルの迷子”への、ロックからの深い愛情。
映画の場面のようなストーリー性が印象的。
歌詞は3番まであり、すべてが感情に鋭く突き刺さります。
なぜなら、言葉から深い慈しみ(いつくしみ)を感じるから。
「ロージー」とは、バラ色という意味合いなのか、サンダルの迷子の名前なのか。
歌詞の至る所で、薔薇が枯れていく悲しみがあるけど、クロマニヨンズがそこに新しい薔薇を与えてくれるような希望がある。
私は諦めさせないための歌詞に聴こえた。
ともかく歌詞の言葉やストーリーから受ける印象は、美しいのです。
M4「メガトンブルース」
作詞・作曲/甲本ヒロト
強烈な音!かなり高速のロックンロール。
存在を主張しまくったようなハッキリとした音が特徴的。
2分5秒の勢い重視スタイル。
楽しげな歌のメロディに豪快なアレンジ。
狂った高速テンポに意味不明の歌詞。
そのままではまったく意味が分からないのがこの歌の魅力になってる。
ググってる場合じゃない!感じろ!
自由に楽しむのがロックンロールだという、人それぞれの遊び心が試される。
パワフルなロックサウンドを“浴びる”という特別な感覚あり。
やべえヤツ、始まるよ。
力強く低音が鳴り響く“マシンガン”アレンジのイントロに心を撃ち抜かれます。
テーブルなんかが振動してるのを感じる。
何⁈この音。
今まで感じた事ない程の空気の振動だ。
この音を聞き流せる人は滅多にいないし、この音の威力を無視できる人はまずいない。
もしかすると、、
小心者はイヤホンやスピーカーが壊れるんじゃないかと心配するかもしれない。
バンドの演奏のど真ん中で、誰よりパワフルなのがヒロトのボーカル。
遠慮なく突っ込んでくる。
心のガードなんか無意味になる厚かましさ。
マーシーのギターは特にほとばしる。
楽しいメロディを弾く華麗なリードギター。後ろで鳴ってる猛烈なカッティングギターには、聴覚も心もびっくりしてる。
奥まで来るので随分と刺激的です。
謎の歌詞とノリノリのテンポと、気持ちいいリズムに思わず体が反応してしまいます。
頭を振る人、続出。
体が動いて、心は喜んで、うっかり健康になっちまいそうだ。
訳の分からない歌詞が、不要な思考など手放せる程の気楽さを取り戻させてくれた。
なんだかよく分からないけど、人情が溢れてるのは感じます。
それに、すごくいい音しているのです。
サビでは急に高い説得力のありそうなことを歌うからハッとする。メロディまでも突然のキャッチーさ全開なもので、心へ響く。
間奏はロックンロールフレーズのギターソロが爆走。明るくて流暢な音という印象。
一音ずつに気分が上がる。
ラストにはイントロ以上に力の込もったマシンガンがブッ放たれて痛快。
クロマニヨンズのテンションがどうかしてる。
明らかに普通じゃない。普通という表現だけは完全に不適切だ。
そもそも“メガトン”の歌だった。
爆発力、メガトン級!
歌詞:何語か分からないカタカナの言葉が、とにかく印象に残る。
ふと歌詞カードを見るとカタカナばっかりのインパクトに衝撃を受けました。サビの日本語以外は意味が分からない(笑)
“シャブナンゾーンナチンケナモン オラオラ メガトンブルース”
ずっとこんな調子の歌詞が続いていると思っていたら、サビで急カーブを曲がったかのように、納得してしまう言葉の美しさにはまた衝撃です。
その意味不明な説得力に、分からないながらも思わず共感してしまう。
あまりに深く考察するとつまらなくなりそうなので、自分の感じたままが良さげです。
想像力が追い付けない程の分からなさが良し。
M5「むしむし軍歌」
作詞・作曲/甲本ヒロト
タイトル通りの軍歌アレンジが聴ける。
聴きどころは如実なギャップ。
始まった前半の印象は、軍歌でなく楽しげでポップなサウンド。
しかし、そのまま行かない。
突然現れる軍歌。
お構いなしで、極端にガラッと変わるアレンジが特徴であり魅力。
可愛らしい自由な雰囲気と、義務感にさいなまれた気重な雰囲気のギャップに、心がちょっとだけ忙しい。
激変する瞬間のスリリングさがインパクト大。
軽やかさと重厚さの両極端が楽しめる。それに伴いテンポも変わる変幻自在。
メロディまでその両極端さに感化されてる。
虫好きのヒロトならではの世界観。
ヒロトがタイトルをアナウンスして、他のメンバーがそれに返事をする導入部。
軽やかさのみが空間に広がるイントロ。
ポップスの親しみやすさがある。それと同時に新しいロックの音を感じます。
非常に楽しげなヒロトの歌心。
さっきまでの熱すぎたアルバムが、急に気楽に聴こえてきた。過激さに緊張したみんなの気持ちも緩まる。
歌も演奏も軽やかで、無重力な心地よさ。
マーシーの歪ませていないクリーンな音色のギターがとてもキレイで聴き取りやすく、存在感抜群。
小気味よいとはこれのこと。
1番を演奏し終えて、2番に突入した途端に雰囲気が一変します。
急に軍歌だ。
テンポも下がって、歌に重みが現れる。
むしろ、軍歌だからキビキビした感じというのが正解なのか。
それにしても変化の瞬間が急すぎる。
一切の前触れがなかった。
それまではみんな自由に行動していたのが、今度は規則的に足踏みをするというイメージがあると思う。
それに、聴き覚えのある耳触りをしてる。
昭和のムード歌謡のようなコーラスが、その感覚に一役買ってる。センス抜群。
3番はどうなる⁈
また唐突にポップなロックが戻ってきた。
あっちこっち忙しない歌だ。
クロマニヨンズの落ち着きのなさが表立つ。
最前線と反対側の最前線を、遊び心と独創性で突っ走る。
ラストは、はじめのポップサウンドから反転した軍歌として終わります。
反戦を感じさせつつも、人を楽しませる高いエンタメ性が見事。
歌詞:可愛らしさがありつつも、これはきっと反戦ソングなんだな。
とは言え、直接的な表現ではなく逆説的だし、ヒロトの独特な感性なので、嫌気がさすことはありません。
虫好きのヒロトならではの比喩表現で、ありのままの戦争を伝えてる印象。
意味のわからないものではなく、これは誰にでも戦争による人生の不自由さが伝わる。
“爆弾ちゃん”と歌うサビなんか強烈。
あまりに深い感受性の持ち主は、歌詞よりメロディやアレンジを楽しんだ方がいいかもしれません。
実はすごくリアリティのある内容だからです。
M6「こたつねこ」
作詞・作曲/真島昌利
前の歌でわずかにだけ気重になった直後は、希望が燃えるアクティブソングです。
歯切れのいい能動的なイントロなんか、いきなりの心地よさ。
活動的なマーシーのギターが特に魅力。
動きのある軽快なアレンジ。
留まらずサラサラ流れるような演奏が、親しみやすさ抜群のロックンロール。
季節は冬。冬の寒さと、ほっこりした暖かさを同時に感じます。
聴いた後は必ずスッキリした気分。
跳ねるギターが最前列で鳴るイントロには、たちまち元気が出る。
歌はキャッチーなサビ始まり。
ヒロトがタイトルの「こたつねこ」と繰り返し歌い出した。音に厚みの出るコーラス入り。
とことん覚えやすいポジティブなメロディ。
むしろ、いきなり一緒に歌える。
つまり、心へ響いてる。
演奏が弾んでいるのが最大の特徴。
カッティングが多用されたマーシーのギターがキレッキレで、人の心を前向きにする。
これがまた、いい音してるのです。
好ましい影響力のあるギターは、耳なんか通り越して心へ聴こえてきたから、自分で弾いてみたいと憧れの的になりました。
コビーのベースもカツジのドラムも騒がしいほど活発な音で、明るい耳触り。
Aメロ、Bメロ、サビ、どのメロディもヒロトが人情で歌う。
歌の作者であるマーシーが、作った時に思い浮かべた“歌心”そのものなんじゃないかと感じる唯一無二のもの。
この人たち、独走的で個性も強烈なロックのボーカリストとギタリスト。
面倒くさい間奏とかはなし。明るくて楽しげなロックサウンドが最後まで突っ走ってく。
キャッチーなサビを何度もやるのがポイント。
歌から受けた前向きなエネルギーを、全身を使って表現しても楽しいし、心の中だけで大騒ぎするのも良さげ。
クロマニヨンズが自由を用意してくれてる。
この歌を好きになる人は多いと思います。
ポジティブな印象が強いからです。
ところで、「こたつねこ」って何だ?とかタイトルに悩まないで聴いた方が楽しめる。
一つ確かなのは、
明日への希望が燃えてきたってこと。
難しい事は考えず、人情のあるメロディと足取りの軽いアレンジが燦然と輝くロック。
歌詞:空想的なマーシーの世界を、一緒に楽しめる軽快な言葉たち。
日本語で表現する歌詞の美しさもあります。
マーシーの目の前の現実と、空想が同時にある面白さです。
歌の季節としては、みかんを食べる冬。
寒い冬にこたつでくつろぎ、みかんを食べながら、夏をイメージしてるその感覚に生きてる人間の希望を感じました。
歌の中に希望がそっと置いてある思いやり。
“こたつ船”とか“こたつティー”とか“こたつねこ”とか、何のこっちゃ分からないけど、空想的な楽しさは感じます。
マーシーの生活感まで聴こえるのが特徴。
M7「はさんじゃうぜ」
作詞・作曲/真島昌利
マーシーが作った楽しげな歌が続きます。
みんながクワガタに“はさまれたい”ドMな気分になる痛快なロックンロール。
「こたつねこ」からひっくり返った“夏”の歌。
夏のポジティブなエネルギーと、クワガタの強い生命力が、心を前向きにする。
古いロックンロールスタイルのアレンジ。
気力がみなぎるアップテンポ。
元気なメロディ。
後ろ向きを、前向きに覆したい時に合います。
それは義務感や強制的なものでなく、自ずとポジティブなエネルギーを放出したくなるというのがポイント。
負ける気なしのクワガタが行く。
イントロからヒロトの鮮やかなハーモニカがブッ冴えてる。
4人の演奏の音がキリッとして聴こえます。
切れ味の鋭いロックンロールサウンド。
クワガタの角の鋭さに磨きがかかるくらいの鋭利な雰囲気。
ヒロトが元気一杯に歌い出したら、一瞬で心のわだかまりが晴れ渡る。
大きな力を感じるファイト一発な好印象。
「ファイト一発」と言っても、決して何一つ解決できないくだらない根性論とは違います。
“今やろう”という感じの、やる気のようなものが湧いてきた。
ところで、このアルバムは音圧がすこぶる高くて、鳴ってる音が最高です。
ヒロトがフルパワーで歌う前向きな言葉に、自分の中にあったネガティブが消えていく。
1秒たりとも暗さが存在しない歌。
明るさだけが表に出てる。
これを聴きながらだんだんやる気を失っていくのは不可能だ。
笑顔で聴けるロックンロールです。
メロディがエモーショナルに飛躍するサビ。
そのサビのいいところでマーシーたちのコーラスが聴こえてきてテンションが上がった。
クロマニヨンズのコーラスワークの楽しさが、思いっきり心を動かす。
コーラスにも一切の手抜きなし。
「Oh ! Yeah !!」と、マーシーのシャウトが鋭くキマる。
間奏ではヒロトのハーモニカが炸裂。
ハーモニカの演奏にも、独特の歌心がブッ込まれてるから、どん底にあった心をグイッと引っ張り上げてくれた。
終盤にはマーシーが何度も「オウ!」と痛快なシャウトを聴かせてくれる名場面あり。
最初から強く感じていたこと。
この曲の音には、けたたましいほどのメリハリがある。
聴くと“はさんじゃうぜ”と本気を出すクワガタに、ほとんどの人がはさまれます。
そいつにはぶっちぎりの生命力がある。
今なにかやるべきことがあるんけど、そんな気力が湧いてこない時にオススメ。
明るく元気なサウンドと前向きで本気な歌詞が、背中を軽く押してくれるから。
今より一歩前に出られるロック。
歌詞:“今やる”行動力と自分を信じる力。
「本気」と「やる気」と「いま」がすごくパワーワードになっていて、前向きな気持ちが湧き上がってきます。
歌の主人公はクワガタという独創性。
夏のエネルギーが、フルパワーで溢れている豪快な感じが特徴。
クワガタが行く、クワガタがはさんじゃう。
このクワガタ絶対強い。
どんだけ強くて本気なのか、クワガタのいまのそのやる気を全身全霊で感じたいから、痛そうだけどはさまれてみたくなるのが魅力。
夏の太陽が燃えているし、クワガタが行動派だし、健康的な歌詞。
結論:生命力やポジティブなエネルギー爆発。
M8「ゴーロマンス」
作詞・作曲/甲本ヒロト
高速でキンキンな音のロックンロール。
ギンギンな攻撃力まで備わってます。
マイナー調のメロディが感情を刺激する。
もしかして下ネタソングなのか?と感じるバナナの歌詞。
切れて血が出そうな程に鋭利なアレンジ。
とんでもなく熱く、ひたすら感情的な演奏。
全体の印象としては、その瞬間に込めた魂の音まで出ちゃってるってこと。
色々と衝撃が強い。
心が反応するマイナーコードのイントロには特大のインパクトあり。
くっきりハッキリ鳴るギターの音が凄まじい。
いきなりツンツンしてる。尖ってる。
ヒロトの歌がやたらと鋭い。
歌の内容はなんのこっちゃよく分からないけど、何も恐れないロックの太々しさだけは全員に伝わる。
カツジのドラムの突進力が度を超えてる。
随所で鼓膜を刺激する連打はド迫力。
コビーのベースは轟音を立てて爆発してる。
太く強靭な低音の支配者みたいだ。
音の主張が一際激しいのがマーシーのギター。
この曲のギターの音は、群を抜いて鋭利だ。速くて鋭いカミソリギター炸裂。この音なら目の前の憂鬱を切り裂ける。
全部が合わさると著しく攻撃的なサウンド。
あまりの鋭さに泣き出す子供がいるかもしれない。鳥肌を立てる大人はたくさんいる。
だが、そんな程度の衝撃では終わらない。
それよりも、曲にある鋭利な攻撃力を使って、ネガティブをぶった斬るヤツが一番カッコいい。その姿はきっと勇敢に見える。
歌のメロディには、ロックの頑固さがある。
遠慮などまったくなく、心のドアをドンドンと強く叩いてくる。強引にでも必ず開ける。
間奏にはヒロトの激しいハーモニカ。
これがまた勇ましく猛々しい音が出るから、素晴らしい強気な態度を感じちゃう。
誰も無視できないロックンロールの刺々しさ。
この曲も強烈なインパクトを誇ってる。
『CAVE PARTY』は、どうやら感情に刺さってくる瞬間が多いアルバムです。
それに、やはり極端な爆音に聴こえる。
ザ・クロマニヨンズ、とんでもねえ音を録音しやがった。
アウトロはギターの猛襲。
最後の1秒まで爆音で耳をつんざくキンキンなギター炸裂中。
むやみに触ると切れそうなくらい鋭い。
尖ったマーシー冴えまくり。
歌詞:衝撃的なバナナのたたき売り。
二度とないサイズ。多分すげえデカい。
私の感性では追いつけない程の、ヒロトならではの独特な世界観。
最初は演奏の凄まじさに何を歌っているのかよく分からなかったんだけど、なんとなくもしかしてということが頭に浮かんでしまう。
これもしかして下ネタソング?
ともかく、深い意味とかはなさそうだ。
下ネタっぽいのになぜか芸術的で“凄み”があるロックな言い回し。
つまり、ロックの勢いで聴くのがグッとくる。
M9「うめえなあもう」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ロックンロールには、カッコよさだけでなく楽しさとかバカっぽさも重要だと実感する。
こういうのを余裕でやれるクロマニヨンズが大好きです。
このリズム楽しすぎる。
思わず胸を張って行進したくなるマーチングアレンジ。
健康的な足取りのテンポ。
一緒に歌いたいほっこりするメロディ。
人並みとはかけ離れた感性の歌詞が強烈。
ついついおかわりしてしまう美味しいロックンロールで傑作。
クロマニヨンズファンは確実に歌い継ぐ、印象深い名曲。
「うめえなあもう」という最高に幸せな感情の歌。私はこの歌がずっと好きで、何回でも聴きたくなるポジティブさに惹かれています。
すげえ美味いクロマニヨンズが聴ける。
ヒロトのハーモニカが“楽しい”以外の感情を抱かせない、軽やかなイントロ。
思わず心が軽くなる。
楽しげで穏やかな雰囲気だなと思っていると、ヒロトが歌い出した途端に意表を突かれる。
歌のメロディと同時にリズムが前進するのが特徴だからです。
カツジのマーチングドラムのいきいきとした力が印象的。バイタリティというやつ。
このリズム、苦難やら障害を乗り越える力強さ、活力、それに生命力が溢れてる。
止まっていた心が前進していく。
更にはコビーの曖昧さのないハッキリとしたベースが、曲自体を前方向へ先導してる。
オレもその行進に混ぜてくれ。
Aメロではマーシーのギターまで軽快なリズムを刻む。
マーシーが「お前も入れよ」と誘う。遂に自分まで列の最後尾を行進することになった。
歌の内容は、ご飯がすすむ美味しいものを羅列していく魅力的なもの。
ただしそれは、自分の足とか背中のへんとかが美味しいのだと、笑顔で推奨してくる。
という訳で、自己肯定感まで異常に高い歌。
なんだか、すごく幸せな気分になります。
Bメロからサビにかけて歌詞もメロディも覚えやすくて一度聴いたら忘れません。
ヒロトの隣で主張してるファルセットのコーラスは楽しさ倍増で、聴いているとやはり極上のハッピーな気分。
間奏ではマーシーの歪んでいないサウンドのギターソロがキラキラしてる。
美味しそうなものを目の前にした時の高まった食欲みたいだ。
ご飯がすすむし、心まで前へ進む。
誰でも歓迎してくれる楽しげなムードこそが、クロマニヨンズの最大の魅力。
何歩でも前に出たいから一緒に歌おう。
最後尾にいたはずの自分の心は、いつの間にか列の先頭を行進してる。
歌詞:ヒロトのブッ飛んだ感性で、ご飯がすすむ美味しいものを教えてくれる。
カニよりうまいもの、エビやウニより甘いもの、興味深くとんでもなく印象的。
今まで誰も言ったことがない。
人並み外れた感性に驚くというより、ズバ抜けた可笑しさに、うっかり笑ってしまう。
こんなの聞いた事ないという衝撃と、クスッと笑える可愛らしさのギャップがポイント。
言葉があまりにも楽しくて“つい つい おかわり”する幸せです。
とにかく、美味しいことが全員に伝わる。
“うめえなあもう”、タイトルでもあるこの言葉、最高のうまさ。
M10「夢の島バラード」
作詞・作曲/甲本ヒロト
何これ!マジか!感情直撃のロックンロール。
いつも歌に感情移入してしまう。
こんな曲かけられたら音楽に真摯に向き合っちゃうし、純粋に歌へ没入しちゃいます。
心に沁みるメロディ。
特別に感じるものを歌う歌詞。
耳に入るのと同時に心へ聴こえる。
タイトルはバラードですが、疾走感のあるアップテンポ。
しかし歌から感じてるものは、もしかしたら歌詞の意味通りに「炸裂のバラード」なのかもしれない。
柔らかいアコギのみが響くイントロ。
緩やかなテンポで、この曲はやっぱりタイトル通りのバラードなんだと思った。
すぐにヒロトが愛情たっぷりに歌い出す。
歌とアコギだけの演奏の音が反則級だ。
なんだこの音は⁈普通の音ではない。
実在感にびっくり!彼らの魂が聴こえちゃってるじゃないか。むしろそれしか聴こえない。
カツジのカウントで、急激なテンポアップ。
何⁉︎ 実は8ビートで疾走するロックンロールだったのか!“意表を突かれる”を突破する。
思わず走り出したくなっちゃう。
ヒロト、よくこんなにも力強い歌がうたえるなと感動して、またこの人を好きになった。
マーシー、豪快に疾走するギターのコードストロークが芸術的で美しすぎるよ。
ギターだけじゃなくて、この曲はなんていい音してるんだ。
クロマニヨンズが目の前にいる。
光と闇、明暗があるなら“闇”や“暗”の方に魅力を感じてる歌詞が非常に興味深い。
自分の感性と見事に一致しているからです。
しかし、鳴っている音からは燦然と輝く光を感じるから不思議なんだ。
だから誰も闇へは落っことさない。
このメロディとかアレンジとか歌とか、気を抜いたら散歩中でも涙出ちゃうよ。
クロマニヨンズ、よくアルバムの10曲目あたりで泣かせにくるもんなあ。
間奏もまた涙腺を刺激する。
泣きのギターソロがたまらない。溜めのチョーキングなんか胸熱すぎて涙出そうだ。
これがまた炸裂音質で、スピーカーやイヤホンというより、ここに置いてあるギターアンプの音を聴いてると錯覚してしまった。
音に体温みたいなものまで感じる。
曲の後半もリアルな音と、揺るぎない疾走感にて突っ走ってく。
夢の島から鳴る高速のバラードに魅了された。
“ただここにあり”
この一言の歌詞が、私の感じたものすべてを表してる。
ラストのコーラスも入った「バラードよ」の部分は、胸がキュンとなっちゃって愛おしい。
今夜、クロマニヨンズが部屋に来てる。
歌詞:特別なものと、そう感じないもの。
何か自分の感じる特別なものがあるかないかを歌っていくスタイルが心に響いてきます。
全体から感じるのは、今この瞬間が炸裂してるということ。
不法投棄はダメだけど、私の「未来の不安」というゴミを処理してくれる輝かしい歌詞。
サビのラストの言葉「炸裂だ」が言葉以上に、熱く激しく大きく眩しく炸裂しています。
「特別」を感じさせてくれるのが魅力。
M11「レフュージア」
作詞・作曲/真島昌利
歳を重ねた「マリリン・モンロー」が目の前に現れるロマンチックソング。
ほろ酔いした時の優雅な気分をたしなめる。
タフなミディアムテンポ。
マーシーの想像力が爆発している歌詞。
聴き入ってしまうドラマチックなメロディ。
効果的にギターを重ねたロマンチック最大級のトキメキアレンジ。
毎日変わる世のトレンドなんかじゃ、決して辿り着けない不滅の世界。
イントロはゆったりしたドラムのリズム。
ギターとベースが入って、落ち着いたテンポでヒロトが美しい想像の余白を歌い始める。
自分の感性を開放して聴かなければ何も感じられない。
ゆったりしてるとは言え、音はまた凄まじい生の音質。だから一瞬で心を鷲掴み。
1番を歌い終えると少しテンポアップ。
視界が鮮明になったと感じる程、音が一気に突き抜けた。
好ましい軽やかさまで出てる。
全員の演奏と歌が力強くハッキリ主張したロックサウンドで鳴るから、ついつい熱くなってしまう。
ヒロトのタフなボーカルのエネルギーあってこそ美しく響くメロディ。
他の誰にも表現し切れない魅力の歌心。
ギターは基本のコードの一歩前で、キラキラしてるもう1本のギター演奏が入っているのがすごく効果的。
憧れのマリリン・モンローにときめく気持ちが高まった時の音に感じる。
サビではロックの疾走感が出て魅了されがち。
重厚なメロディから突き抜けたサビは高揚感が最高潮に達します。
マーシーが一緒に歌う。
サビのツインボーカルには激情する。
ヒロトとマーシーが焼酎を勧めてきます。
酌み交わせばきっと楽しい。
後半からはマーシーのコーラスが結構入っていて、私の大好きなしゃがれたあの歌声そのものだったので感激。
お酒好きの人は焼酎がすすむ。
最初こそゆったりしていたから、ちょっとクールダウンするつもりだったけど、やっぱり熱くなっちゃってる。
当たり前か、クロマニヨンズだからね。
歌詞の言葉にも出てくる“死なねー“であったり“タフ”な曲だと感じます。
この歌を作った人も、自分が死ぬとは思っていないのかもしれません。
曲の骨格がガッシリしているからこそ感じる特別な優雅さまであり。
「マリリン・モンロー」がそこにやって来る場合が多いと思うけど、、
一人でほろ酔いしたい時にピッタリの歌。
その雰囲気が最高です。
歌詞:誰のマネもしないマーシーならではのロマンチックな言葉たちが楽しめる。
マーシーの想像力に感動する。
直接的な表現でない比喩的なものだからこそ、今度は私の想像力を掻き立てる。
想像の中にストーリー性があるのが魅力。
繊細な詩人にしか使いこなせない言葉や言い回しが最大の特徴。
世の中のトレンドやら一般論を疑わない思考なんかでは、多分何も感じられない。
特にサビでの想像力は圧巻です。
現実にはなかった“婆さんになった マリリン・モンロー”と焼酎を飲むというロマンチックな世界に惹かれます。
憧れのマリリン・モンローがそこにいる。
結論:グッとくる。
M12「ゼロセン」
作詞・作曲/甲本ヒロト
アルバムの中では最長の5分の曲ですが、決して長いとは感じません。
さっきまでこの曲が5分あるとは知りませんでした。これまでどんだけ心を奪われていたんだと、びっくりです。
反戦ソング?それともラブソング?
自分が楽しくなる聴き方をすればいいと思う。私の場合はラブソングとして響く。
古き良きロックンロールアレンジ。
上空で宙返りする軽快なテンポ。
心ときめく元気なメロディ。
明るい合唱スタイルのコーラスにうっとり。
ギターのピックスクラッチの音から始まり、その音に飛行するゼロセンを感じます。
イントロの前から“ゼロセン”がビュンビュン飛んでいる。
カツジのドラムの炸裂音で演奏開始。
ギター・ベース・ドラムが、曲の幕を開けるかなり短めのイントロ。
恋心がドアを全開して一歩踏み出す雰囲気。
反戦ソングだとしても、暗さのないズバ抜けた明るいフレーズ。だから心が開ける感じ。
すかさず入るヒロトの歌も至極ポジティブな聴き心地。
大きな声で多めに入ってくるコーラスが、前向きな感情をメガ盛りにする。
弾む軽やかさのあるアレンジで、不快な心の重さは皆無です。
明るいAメロからBメロへ進むと、人情の深い部分を感じさせるメロディに変化。
つまり、心を奪われる。
サビは突撃してしていくパワフルなメロディ。
際立ったコーラス入り。
コーラスのイメージとしては合唱スタイル。みんなで歌っているという音像が特徴的で、ロックの楽しさ抜群。
間奏ではマーシーが大活躍。
ロックンロールフレーズ満載のギターソロ。マーシーが弾くと、たちまち魅惑のロックンロールになるから一音ずつに魅了される。
ギターソロが心へ響いた直後は、人情味のあるBメロが来るというのが、いかす演出。
感情を刺激されっぱなしだ。
終盤には心震わすハイライトあり。
最後のサビのヒロトの歌の上の方で、マーシーのピックスクラッチがキュイーーンと空高くを飛んでいる。
音の凄まじさに心の中学2年生が興奮してる。
美しいメロディに“ゼロセン”が乗っていて、ぶっちぎりの宙返りを聴かせてくれます。
アウトロにもギターのメロディ。
芸術的なチョーキングが何度も唸る、滑らか且つエネルギッシュな演奏で、後腐れなく曲が締まる。
こいつはビシッとキマッた!
歌詞:何に焦点があたるかで、全然違った意味合いを感じる内容。
私には、しっくり来る方の歌詞の聴こえ方があるのです。
逆説的に反戦を感じます。
竜巻さえも敬礼する程の戦闘機の歌。
とは言え、ものすごく純粋で良いラブソングとしても心へ響く。
ラブソングとして響いた場合、その気持ちを表す言葉の純粋さが、私の細胞に純度100%で流れ込んできたのです。
恋心が共感する言葉たちが並んでる。
自分の恋する気持ちを、最高速を誇り旋回性の高い戦闘機“ゼロセン”に例えていると仮定した時に腑に落ちました。
人それぞれ、心地よい捉え方ができそう。
ヒロトの創造力が見事です。
M13「いきなりくる」
作詞・作曲/真島昌利
いきなりくるデッカい衝撃を体験できる。
感受性が深い人ほど、歌の根底にある衝動の虜になりがち。
いきなり100の共感あり。
落ち着いたテンポで美しいアコギの音色から始まり、ズッシリとした演奏がいきなりくる印象深い曲です。
スローテンポからミディアムテンポ、そしてアップテンポへ変化するドラマチックテンポ。
柔らかいアコギから図太いエレキへ変身するスペシャルアレンジ。
滑らかなメロディから頑固なメロディへ急にブッ飛ぶスリリングさが特徴。
一回で記憶される強烈な歌詞は魅力的。
タイトル通り、いきなりくる不意打ちを楽しめるクロマニヨンロック。
ヒロトの冴えたハーモニカも聴けます。
イントロは美しいアコギの音色。
ジャーン!ではなく、テロ〜ンと非常に柔らかなピッキングにうっとり。
カツジのドラムのリズムには優しさがある。
ヒロトの歌には人のぬくもりを感じる。
だけど既に何かに心を奪われていて、そいつによって溢れ出した感情を歌ってる。
じょじょにじゃない、いきなりくる。
2番で図太いエレキサウンドへと激変する。
とは言え、エレキだけでなくアコギの音も聴こえてくるのが素敵な雰囲気です。
ギターより太い、コビーのベースも入る。
音の厚みが激増する瞬間。
一番にあった柔らかさは後退した強烈なリズム。爆音のエレキが強靭なリズムを鳴らす。
この特別な仕掛けに私の心が大いに動いた。
ロックサウンドがミディアムテンポで突っ走って、ゾクゾクしてくる。
この時点では、まだわずかに心の落ち着きは保ててます。
またまたいきなりくる。
サビは突き抜けたテンポの良さと頑固なメロディがたまらない。
アップテンポの清々しさに、いきなりテンションが爆上がり。
感情全開のマーシーのコーラスまで入ってきやがって、私なんか平常心をとっくに突破した激情へ。
ドラマチックな展開に激しく魅了される。
間奏はヒロトのハーモニカソロ。
何かにとりつかれて高まった感情をそのまま音にしたような神業で、全員の心を動かす。
曲の後半は、強靭なリズムでブッ飛ばす激情スタイルの方。
最後まで楽しめる激しめのアウトロ。
マーシーたちが「オオ!」と発する、瞬発力と巨大なインパクトのあるコーラスまで入る。
心が最大限で音楽に惹き込まれるいかす演出。
ハーモニカも入って、最後の1秒までいきなりくる不意打ちを喰らう衝撃。
いきなりの出会いに血が騒ぎ出し燃える歌。
“モノラル”のレコードだと尚更いきなり来ます。多分、いきなり300になって来てる。
この歌自体が“いきなりくる”そのものだ。
歌詞:いきなり100の特大のインパクト。
マーシーが何かに心を奪われた瞬間の衝撃が、興味深く表現されてます。
その時の心のワクワクした状態が、ドラマチックに伝わってくるのが魅力。
歌い出しの“いきなりくる いきなり100”という歌詞が、初めて聴いた時から今でもずっと初期衝動のままです。
それはいきなり100%で共感しているから。
Bメロでの「骨と肉は眠ってても 血だけやけに 騒ぎ出すぜ」という歌詞は、自分にとっては緊急事態ぐらいの状態を見事に歌う。
いきなり100の何かに出会ってしまった時、こんな感じになるのですごく分かります。
その衝動に駆り立てられている歌詞世界。
さっきまで興味なかった何かが、いきなりとりついて来るの楽しいから私は大歓迎です。
アポなしでいきなり家に来る人は困ります。
M14「紙飛行機」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの2枚目のシングル。
こちらはシングルとは別テイク。
アルバムバージョンの方が、よりグッと来る人が多そうだと感じる。
音の聴こえ方が明らかに鮮烈になりました。
最初にカツジのカウントの音が入ってるし、ドラムのアレンジが激しくなっています。
カツジのドラムの音が前面に出された炸裂音になっていて、シングルよりも熱い音。
マーシーのギターもアレンジがゴージャスに変身した。
音に鋭さと煌びやかさがあって、頑丈なロックンロールサウンドを感じる。
聴いていると気持ちが勝手にロックンロールの凄まじさに煽られて、勢いよく家で一人で踊り狂ってしまうね。
つまり、熱狂的。
明日じゃなくて今日の歌。
1時間後じゃなくて今この瞬間を生きる歌。
私は勝手に、クロマニヨンズのテーマのひとつに「生きる」ことを感じています。
それが心を前向きするポイントです。
疾走感が際立つアップテンポ。
心へ語りかける人情味のあるメロディ。
カツジのカウントから、ぶっちぎりのスピード感で勢いよく飛び出していくイントロ。
ジェット機並みの紙飛行機が飛ぶ。
並外れの飛行スタイルでブッ飛んでる。
印象的なギターフレーズは激しいから、部屋をライブ会場に変える。
ロックンロールで飛びたい素晴らしきアホがたくさん来てます。
ヒロトの歌心が紙飛行機を飛ばす。
その歌心は、紙飛行機を目的地へ間違いなく到着させる誠実さで突っ走っていく。揺るぎない恋心まで聴こえてくる。
マーシーのギターが紙飛行機を旋回させる。
ギターソロはないものの、華やかなフレーズ満載の弾きまくり状態。マーシーのサービス精神メガ盛りなギタープレイ。
コビーのベースは、如実にロックンロールのドライブ感を激増させてる。
カツジのドラムの連打が強烈で、激しいその音と一緒にカツジの情熱まで心へ直撃した。
歌のメロディは滑らかなのにアレンジは極端に激しい。
それに音の豪快さと言葉の繊細さが共存してるのが魅力的。
サビの直前ではマーシーの豪快なピックスクラッチが、紙飛行機にジェットなエンジンを搭載させた。
紙飛行機が“スーイ スーイ スラララ スーイ スララ”と驚異的な擬音にて飛ぶサビ。
ライブ会場で見た光景が浮かぶ。
両手を上げて左右にゆっくり振りたくなる。
自ずと参加したくなるクロマニヨンズならではの歓迎スタイル。一人も弾き飛ばさない。
心の紙飛行機を飛ばすロックンロール。
同時に、明日じゃなくて“今”飛ばせと、生き方の大正解を叫んでる歌。
「紙飛行機」を聴きながら、明日の事を心配するのはお門違いだし、むろん不可能なこと。
そんな事より、今日を楽しみたい。
アウトロにも激しいギターフレーズが飛ぶ。
みんなの紙飛行機、飛んでるね。
その光景に感動するのだ。
歌詞:一番グッとくる紙飛行機の飛ばし方。
容易に情景が思い浮かぶ、マーシーならではの言葉が最大の魅力。
芸術的でドラマチックなのが特徴。
私は特に3番がグッと来ました。
“今日走ってゆく 今走ってゆく 明日とかわからないし 別にいい”
今この瞬間の爆発するエネルギーを描いた歌詞が心へ響きます。
明日とかわからないです。
そんな明日のことを考えながら今日を生きて、不安になってるのは絶対にイヤだ。
忘れちゃってる場合が多いけど、明日が来る確率は100%ではないし、感動は「今日、今」にだけ起こります。
まだ生きてもいない明日に感動するなんて出来ません。
“スーイ スーイ スラララ スーイ スララ”
これ以上に紙飛行機が自由に飛んでいる様子を、リアルに表現できた歌や詩や文章はない。
頭の中では映像付きで流れています。画面も少し揺れて乱れるノスタルジーな胸熱仕様。
ラストにこの名曲の歌詞は感慨深い。
「紙飛行機」はアナログ盤の方も“STEREO”音源です。
注意:このシングルのアナログ盤は、変則的(変速的というのが正しいかも)な仕様でA面は普通の45回転ですが、B面は33回転になってます。
A面を聴いた後、うっかりそのまま回転数を変えずにB面を再生すると、すげえ速くてなんか違う曲がかかります。
3rdシングル「ギリギリガガンガン」のアナログ盤も同じく変速仕様。
ロックンロールに興奮しながら、心の紙飛行機を誰もが作ったに違いない。
たくさんの紙飛行機が飛ぶのを見た。
心に響く奇跡の光景です。
みんなのロックンロールへ委ねた気持ちの紙飛行機が、ライブ会場に飛び交ったところでアルバムはおしまいです。
全曲が強烈なインパクトを持ったクロマニヨンズの2枚目のアルバムでした。
1曲もスキップなんかさせない。
アルバム1枚全14曲をすべて聴きたいのだ。
音楽に興奮し、激情し、更には感動するという貴重な体験。
いつ聴いても、何度聴いても自分の中の熱い気持ちや楽しい気持ちが爆発しちゃう。
感動して涙が流れてしまう場合もありますが、悲しい気持ちは一切ありませんので大丈夫。
とにかく悲しいのは嫌いです。
この人たちは私と何も変わらない生身の人間で、ただロックンロールが大好きなだけ。
いつでも誰でも受け入れてくれる楽しいバンド。一人も弾き飛ばさない歓迎ムード全開。
本人たちが一番の自由奔放な、ロックンロールバンドです。
ロックンロールはみんなのものだし、自分のものでもある。
「生きる喜びがロックンロールだっていいじゃない」と、クロマニヨンズが言ってます。
よし!今日もクロマニヨンズを聴こう。
そんなのどうせ最高じゃん!
CD初回限定盤の特典
CDの方のシングル、アルバムにはそれぞれ初回特典としてDVDが付いてました。
どれも「cro-magnons TV」と題されたもの。
シングル「紙飛行機」特典DVD
☆cro-magnons TV (15分)
ヨシオがテレビを観ているシーンから始まります。
どうやら、前回の“特典DVD”の続きっぽい。
クロマニヨンズの4人が2頭身のキャラクターになったかわいいオープニング。割と凝った作りで楽しい。
番組のMCはヒロトとマーシーの親指人形。
「クロマニヨンチャレンジ」が開催される。
今度は柔道着姿のニ人。
威勢がいいのは声だけという人並外れ。
押忍!押忍!と張り切りながら、瓦割り・板割り・テーブルクロス引き・スカイダイビングに挑戦する。
ただし、実際にやるのはテーブルクロス引きのみ。そして結果は、、、(笑)
二人の太々しい無表情が面白くてたまらない。
お待ちかねの“ライブコーナー”あり。
「2006.09.20 下北沢SHELTER」
1. クロマニヨン・ストンプ
2. タリホー
ラストには両手の指でギターの弦をブッ弾く異常にテンションの高いマーシーが見れます。
音が非常に生々しいド迫力。必見!
シングル「ギリギリガガンガン」特典DVD
☆cro-magnons TV 2 (18分)
お馴染みのオープニング。
テーマ曲は「クロマニヨン・ストンプ」
また出た!MCはあの親指人形。
二人の特徴をよく捉えてる。
親指人形がおもしろい会話をしてくれて、とっても和みます。
期待してた命懸けの「押忍!」のコーナー。
柔道着姿でサッカー場。
押忍!押忍!言い合いながら、二人のPK戦が始まる。
次に、もっと押忍!押忍!言いながら、野球ボール投げのスピード測定もやります。
どちらも結果は、、、(笑)
猛烈チャレンジまである。もちろん命懸け。
なんと、ロケットに乗って月へ行くのだ。
だが、そういうイメージ映像が流れるだけ。
ヒロトが言うには、宇宙は耳がキーンてなったらしい。鼻もツーンてなったそう。宇宙食は美味しかったとマーシーが言ってた。
お待ちかね“ライブコーナー”
「2007.04.04 横浜BLITZ」
1. 紙飛行機
2. 歩くチブ
「歩くチブ」なんて、異常な速さ。
どうかしてる。
パワフルなドラムソロありでアレンジも変わってる。カツジ大活躍。
曲の後半部分では、ヒロトが太い棒状の変なのかぶってくるから注意。
マーシーのTシャツの自前カット具合がとんでもなく激しい。コビーの髪長め。裸のヒロトとカツジ。
勢いありすぎ、強烈にロックンロール!
番組のラストはヨシオが床に就く。
アルバム「CAVE PARTY」特典DVD
☆cro-magnons TV SPECIAL (22分)
今回はとうとう“SPECIAL”!
いつものオープニングからの親指人形。
しかし今回は「アトミック・ブギー・スタジオ」が背景になってる。
そして遂に登場!
コビーとカツジ、の親指人形。
4人揃うと、なんかすげえうるせえ(笑)
スペシャルということで、4人でのチャレンジコーナー。
柔道着でガソリンスタンドにて長縄跳び。
足が引っかかって、ちょっと素で照れた感じのマーシーが見れます。
更には大型トラック相手に綱引き。
当然、まったく引っ張れずに全員で不貞腐れるロックンロールの人たち。
チャレンジはまだ続く。
4人でカレーの早食いか大食いチャレンジかと思いきや、ただの食事シーン。
次はヒロトいわく、とても危険な挑戦。
ボートでの急流下り。
危険なので本人たちはやりません(笑)
“レコーディング風景”コーナー。
実際の「アトミック・ブギー・スタジオ」にてスタジオライブ録音で収録。
2. ギリギリガガンガン
スタジオライブならではの音が映像と一緒に楽しめる。もちろん、アルバムに収録された音源とは別物です。
所々にレコーディング風景が挿入されていて興味深いもの。
みんなでコーラスを録音するシーンが、全員ノリノリでやっててクロマニヨンズらしい。
親指人形で番組の締めへ。
あっ!これ本人たちがやってたんだ。
「cro-magnons TV オワリ」
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。