こんにちは。
『FIRE AGE』は2008年リリースのザ・クロマニヨンズのサードアルバムです。
空想的な印象を受ける3作目。
いつでも人の心に寄り添ったロックンロールをブッ放すクロマニヨンズ。今回はとことん癒し、猛烈にファイヤーさせる。
心の名盤:全曲レビューです。
皆さんどうぞ最後までよろしくお願いします。
心が倦怠感に襲われて生きるのイヤになってしまった時に、クロマニヨンズのロックンロールはとても有効です。
生きるのやめる前に必ず聴いてください。
効きます。そういう特別なパワーを持ったロックンロールバンドだし、アルバムです。
今作も人の心をいい方向へ動かします。
必ず暗闇を突破する光になる。
いつもありがとうございます。
The Cro-Magnons/FIRE AGE(2008)
FIRE AGE(ファイヤー エイジ)は2枚目のアルバム『CAVE PARTY』から1年後に発売された3枚目のアルバムです。
2008年10月15日発売。
年に1枚のペースでアルバムを世にリリースするクロマニヨンズは精力的です。
この年からバンドは更に進化しパワーアップ。
2008年5月からは、それまでサポートメンバーであったベースのコビーが正式メンバーになって大暴れ。
たくましいベースを轟かせる。
本作には意識しなくとも、ベースの音に注目してしまう瞬間が何度もある。
今回も語呂の良い英語のアルバムタイトル。
“FIRE”といっても最近流行りの早期リタイアとかのやつではありません。
自ずと心が燃えます。
生きる気力がファイヤーします。
当然『FIRE AGE』はリタイアなんてしない。
むしろ、最後の1秒までやり続ける人並み外れの規格外。
その桁違いの生命力に魅力がある。
早期リタイアとかのやつでもなく、生きるのやめてしまうリタイアはしてる場合じゃないなと、奮起させてくれます。
つまり、心が救われる。
クロマニヨンズの3rdアルバム『FIRE AGE』に任せておけば大丈夫。聴くだけで大丈夫。
あとは勝手に生きてます。
『FIRE AGE』収録曲
1. エイトビート
2. ゴーゴーゴー
3. ぼうふら
4. 独房暮らし
5. 自転車リンリンリン
6. ニャオニャオニャー
7. 海はいい
8. スピードとナイフ
9. ナントカドン
10. 太陽さん
11. まーだーまーだー
12. 化石とミイラ
13. ジェームス・ディーン
14. ドロドロ
全14曲49分。
3枚目のアルバムも14曲入りのスタイル。
次の4枚目のアルバムからは全12曲入りのスタイルが定着していきます。
『FIRE AGE』は全14曲49分とクロマニヨンズのアルバムを相対的に見ると割と長めのアルバムです。
14曲のうち11曲が3分台。
1stアルバムのような1分台、2分台の曲は大幅に減り、いい具合の長さで楽しませてくれます。勢いがなくなった訳ではありません。
作詞・作曲もヒロト、マーシーそれぞれ7曲ずつの黄金比。
心を動かすメロディが多く、感情高まりっぱなし。それにぶっ飛んだ勢いもあって3枚目のアルバムも強烈にブッ攻める。
前半のとんでもねえ勢いはぶっちぎりのギンギンバリバリだから、いつも、、、飛ぶ。
凄まじさが大胆に度を超えてる衝撃。
中盤にあるふわふわ感は極上の癒しで、心地良さに私なんかいつも元気出ちゃう。
特に空想的な音と歌詞の世界観が如実。
後半に突入すると空想的でありながら、燦然と輝くロックの光にいつも希望を見つける。
柔らかい言葉と優しいメロディ、人の心に寄り添う思いやりとか、もうズルいよ。
聴く度にハマっちゃうじゃんか。
これ、中毒性があります。
マーシーのギターソロが、多くの曲で炸裂しているのも特筆事項。
しかも凄まじい音が出るんだから。
結論:空想的で、いいアルバム。
全14曲すべてが感動的な程に“鮮明”な音で聴こえてくるのが特徴。
随分と音が太いと感じるので迫力満点。
それは生音と錯覚するような音なので、部屋が踊り狂うライブ会場になります。
相変わらず自由すぎる歌詞は、もう他の誰も追いつけないところまで突き抜けている印象。
その歌詞はクロマニヨンズ独自の世界で、すべてを納得させようという意図はまったく感じません。意味が分からないと感じる人もいると思います。
しかしきっと意味なんてありません。
曲の意味とかググらず、自分の感性で楽しめと彼らが言ってる。
そのための余白は、クロマニヨンズが初めからどこにでも残してくれています。
私に語りかけるような言葉の温かさがあり、スッと心へ入ってきて広がっていく感じ。
シングルバージョンとは別テイクで収録された名曲「エイトビート」は、よりラフな音になりました。
アルバム全体的に“ラフ”になった衝撃が、この3作目の魅力。
手抜きという意味ではありません。
クロマニヨンズの抑揚のきいた絶妙な力加減が楽しめます。
だから『FIRE AGE』を聴いている時の心は常に刺激され、いろんな感情が爆発するため、とても忙しい。
ラフに感じるとはいえ、音は鮮烈。
鳴ってる音が生きてるし、クロマニヨンズが燃えてるし、私の胸が熱くなっちゃうし、今リタイアとかしてる場合じゃないんだよ。
オレ行けそうだ。
前に出るための生きる気力が『FIRE AGE』のロックンロールから伝わってきます。
クロマニヨンズは元々シンプルなロックンロールなのに『FIRE AGE』では更に余計なものは削ってる。
“シンプル・イズ・ベスト”を本気でやってる印象を受けます。
3rdアルバム『FIRE AGE』の音から、この人たちのその瞬間の魂がドーン!と入ってきて、落ち込んだ心のネガティブを突き破りました。
ところで、私は3rdアルバム『FIRE AGE』 のCDもレコードも両方を購入。
そこで、、、
アナログ盤についての疑問
それは、レコードには確実に「MONO」と表記されているのですが、明らかに「STEREO」で鳴るということ。
「MONO」表記なのに、左右別々の音が出ていて頭の中が???状態に。
これは広がりのあるステレオサウンド。
モノラルのカートリッジで聴く必要があるということなのかもしれません。
それとも表記間違い?
「STEREO」の表記がどこにもないのです。
私が何か勘違いしている可能性もありますが、気になっていたので。
そんな細かいこと気にするなよ!とロックンロールに笑われそうです(笑)
次作である4th『MONDO ROCCIA』からは、CDもレコードも完全なモノラルサウンドが解禁されます。
シングル曲は4枚目のシングル「エイトビート」と5枚目のシングル「スピードとナイフ」が収録されています。
どちらもCDと7インチレコードが同時発売。
シングルのアナログ盤は「STEREO」です。
4thシングル「エイトビート」は2008年5月21日リリース。
タイトル曲「エイトビート」はシングルヴァージョンで収録。アルバム収録のものより煌びやかな音という印象。
カップリングにはヒロト作「ヒャクレンジャー」、マーシー作「レッツゴー宇宙」を収録。
衝撃的な笑いあり、空想的な心地良さあり、自分が感じたままに楽しめる濃厚なシングルになってます。
5thシングル「スピードとナイフ」は2008年8月27日リリース。
カップリングにはヒロト作「オレなとこ」、マーシー作「たこあげ大会」を収録。
自己肯定の極みあり、今日の自分という重要な気付きありで、心へ響くシングルです。
2枚のシングルのカップリング曲は、すべて本作『FIRE AGE』には未収録。
大丈夫、後に出たカップリングコレクション『20 FLAKES〜Coupling Collection〜』でまとめて聴けるから。
2008年、 アルバム『FIRE AGE』発売当時、CDとアナログ盤が同時発売されました。
アナログ盤の方は限定生産だったため、既に完売です。
聴き応え抜群のアナログ盤はレコード2枚組の“音質重視”仕様。
2枚組はやはり手に持つと、ズッシリとした重みを実感し、所有欲まで喜びます。
注意:『FIRE AGE』のレコードジャケットには、ちょっとした難点あり。
それは聴く度に「帯」を外さなければレコードが取り出せないということ。割と面倒であるのと、何度も外したり戻したりすると破ってしまいそうな懸念があります。
初回盤のCDの方も帯がいつもとは違う位置に付いていました。普通の左側でなく下側。
実はレコードもCDも、ジャケットデザインが横向きのための特殊仕様。
音と内容は文句の付けようなし。
CDでもレコードでも、どちらも音圧が非常に高く“迫力サウンド”が聴けます。
驚異的な生々しさ。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
クロマニヨンズが研ぎ澄まされた空想的な世界観と、余計なものを排除したラフなサウンドでブッ飛ばす。
心を癒すふわっとした柔らかさも魅力的。
14曲の強烈なインパクトが、今この瞬間の気持ちをポジティブにする。
更には、未来まで生きる気力が猛烈にファイヤーしちゃう。
どの歌にも個性があって魅了されがち。
記憶の深い部分にまで残る作品です。
つまり、クロマニヨンズのロックンロールに熱狂するアルバム。
オーライ!ロッケンロー!!
M1「エイトビート」
作詞・作曲/甲本ヒロト
クロマニヨンズの4枚目のシングル。
『FIRE AGE』に収録されたものは、シングルとは異なるヴァージョン。
極端に間近なサウンドで、胸に突き刺さる最大級の熱さを感じます。
はっきり名曲。
こちらのヴァージョンはとてつもない音圧!
耳の奥というより体内まで余裕で響く。そういう音の振動を伴いながら、心へ直撃する。
筋肉も骨も内臓も揺れ続ける“生命力”溢れるロックンロールの振動。
シングルとは音が全然違います。
近い。距離が近い。すぐそこで演奏してる。
マーシーのギターは必要以上に重ねていないから、一発勝負のライブ感が増してる。
ほぼ一発録りと思われ、勢いがものすごい。
ミラクルソングの決定版。
生きる事に喜びを見出すアップテンポ。
今すぐ生きたくなる誠実なメロディ。
新しく人生を始めるきっかけになる、真摯なアレンジ。
つまり、熱いロックンロール。
クロマニヨンズが誰一人も諦めさせない。
イントロはヒロトのハーモニカが命の強さと輝きを歌っていて、非常にドラマチック。
初めの緩やかだったテンポが、ジャカジャーンと高鳴るギターを合図に突き抜ける。
その瞬間は、多くの生命が突っ走ってく。
ヒロトがぶっちぎりのエネルギーで歌い出す。
真っ直ぐで、力強くて、もう自分の心に嘘なんかついていられない程のストレート。
オレ、生きたくないんじゃなくて、本当はもっと自分に誠実に生きたいんだろう、なんて思ってとんでもなく胸が熱くなった。
ギャンギャン唸るマーシーの歪んだギター。
随分と消極的だった気持ちを、少しずつ前進させてくロックンロールサウンドだ。
命の源を根底で支えてくれるコビーのベースとカツジのドラム。
揺るぎないビートと強靭なリズム。
その音が、安心して今を生きるための頼もしい自分の鼓動に聴こえる。
「エイトビート」を聴きながら、一歩後ろに下がっちまうヤツはいない。
諦めない人なら沢山いる。
間奏はマーシーのギターが心を震わせる。
なぜならマーシーのギターソロが、溢れる命の情熱を、とてつもない熱量をぶっ込んだ魂で奏でるから。
それにしても、この歌のメロディは何度聴いても心へダイレクトに響いてくる。
誰も無視できない生命そのもののメロディ。
すっかり心に生きる力がみなぎってる。
アウトロにはヒロトの心の込もったハーモニカが響いて、誰もが今より一歩前に出る。
私は精神的に病んでいた時期に「エイトビート」を聴いたら、急に涙が溢れて重要なことに気付きました。
「あれ?オレ生きてるじゃん」と、それまでの諦めたかった思考を完全にひっくり返したその瞬間があっての今のような気がします。
実を言うとそれまでこの曲にこんなにも生命力があったとは気付いていませんでした。
良くない思考をひっくり返してしまうほどの強いエネルギーがこの歌にはあります。
「エイトビート」を聴きながら生きるのやめようとか考えられないから。
生きる気力がFIREしてるぜ!!
何がなんでも生きてしまえそうな、強すぎる生命力を持ったロックンロール。
熱いエイトビートの鼓動が聴こえてくる。
私はシンプルなのに強い生命力を感じるアルバムヴァージョンのが好きです。
この歌に救えない心があってたまるか。
歌詞:“生きたくない”を覆す強い生命力。
どの言葉も、今すぐ生きたくなるエネルギー。
はっきり内側から溢れ出してくるもの。
初めはキャッチーなメロディに魅了されて、歌詞の強さに気付けなかったけど、どん底から這い上がるための言葉たちが爆発してる。
自分の命が燦然と輝く。
全員にそういう事が起こるミラクル。
心臓の鼓動が爆音で鳴り響くポジティブさが特徴で、最大の魅力。
これぞ、生命力の歌。
尽きせぬ積極性、決して諦めない誠実さ。
流行りに乗ってリタイアしてる場合じゃないな。それより我が道をやり続けたい。
強く確信した自分の心がデッカい声で叫ぶ。
「ただ生きる 生きてやる 呼吸をとめてなるものか!」
クロマニヨンズに求めてる“生きる力”です。
M2「ゴーゴーゴー」
作詞・作曲/真島昌利
いつもロックンロールに求めてる激しい衝撃そのもの。
タイトル通り“ゴーゴーゴー!”という感じの凄まじき勢い。
豪快に突っ走るアレンジの中に、一際光る、抑え気味でクールなBメロが印象的です。
シンプルな演奏で、すべての音が把握できてしまうロックンロール。
しかし出てくる音は過激なのが特徴。
マーシーの歪んだギターが爆音で炸裂するし、激しいシャウトも強烈にキマる。
すこぶる豪快なアップテンポ。
今この瞬間を強力に認識させる歌詞。
マイナーキーにメロメロになるメロディ。
スピード感で突っ走りつつも、スリリングでドラマチックなアレンジ。
2曲目、クロマニヨンズがぶっちぎりの音圧で飛び出してくる。
イントロは、空間へ広がっていくフレーズが幕開けをしたら、一気にキビキビとした俊敏なロックンロールサウンドへ。
これだけでもドラマチックで、この後の展開への期待が高まらない人はいない。
コーラス入りで「ゴーゴーゴーゴーゴー!」とロックの煽り運転を始めたクロマニヨンズ。
やたらと疾走感に満ちてるじゃんか!
突っ走りたくなった。
とんでもねえ勢いでいくのかと思いきや、Bメロが突然エモーショナルで心が大きく動く。
何この感じ⁈
自分の感情の重要な部分が熱くなる感覚。
間違いなく、マイナー調のロックンロールの魔法がかかってる。
分かりやすく言うと、激情する。
この歌の激情ポイントはまだまだこんなもんじゃない。
とことん熱くなっちまった心が破裂するかもしれないやべえヤツがブッ飛んでくる。
ハートにヒビを入れる衝撃があるのだ。
それは、、
マーシーのトチ狂ったシャウト炸裂。
その直後、普通ではないなんかすげえ過激な音で録音されたギターソロが爆裂する。
ギターが厚かましいほど最前線へ出てくる。
その太々しい態度に、ロックンロールの過激さを見た。
とことん攻めてる鋭いもの。どうかしてる。マーシーの異常に鋭利なテンション。
その馬鹿デカい音に憧れちゃう。
なんかもう、これさ、、、
やりやがった!
心の中にあったネガティブなんか、ぎったんぎったんに打ちのめしてくれるから。
これっていつもレコードかCDで聴いてるのに、ほとんど熱気ムンムンなライブ会場と同じ衝撃です。
曲の後半も疾走感とエモさを同時に光らせながら突っ走る。
終盤でもう一発マーシーの衝撃的なシャウトがキマッたら、急に変調する。
穏やかなテンポだ。
その瞬間が非常にスリリング。
ミステリートレインがやって来て、お前は乗るのかおりるのかと尋ねてくるから、どちらでも自由に自分で選んだらいい。
どちらにせよ、今この瞬間にクヨクヨしてる場合ではなくなる。
歌詞:なんと言っても、たった一文の強力な歌詞に奮起する心が多いはず。
“明日はなくても 今はあるだろう”
これ歌われたら今を生きるしかない。明日じゃなくて今日なんだ。そして今なんだ。
一切の保守的な気持ちを感じない。
突っ走る、飛び出す、そういった“攻め”のみがある進歩的な言葉たち。
つまり、心が奮い立つ。
止まってはいられないし、そのおもしろそうな誘いに乗らない理由もない。
明日の心配ばかりしてる不安な心に効く。
最後は乗るもおりるも自由なミステリートレインが走ってくる。だからオレは乗った。
M3「ぼうふら」
作詞・作曲/甲本ヒロト
根拠のない勝機が到来してしまう、私にとっての問題作。
3曲目、世の中でドヤ顔してる“つまらない常識人”を激しく責めるほどの攻撃力。
ものすごく速い。キチ◯イ的な速さ。
音は鋭く、演奏は激しく、聴き心地は激烈。
病院では処方されない変なクスリよりトリップ効果絶大。ロックンロールに熱狂する。
制御装置のぶっ壊れたアップテンポ。
ムチ打ちまくるドSなメロディ。
極端に支配的で、頭のおかしいサディスティックアレンジ。
ドスの効いたコビーのベースで突撃開始。
イントロからとっくにヤバすぎる。
誰でも一瞬で感じるのは、ロックンロールは過激だぜってこと。
パワフルなヒロトのボーカルが煽る。
“ぼうふら ぼうふら”とかなんかよくわからないことを歌ってるけど激しく熱い。
心が勝手に加熱された。
なんだか気持ちは大きくなった。
クロマニヨンズが異常に速くて、とことん激しくて、とんでもなく熱いから、歌から影響を受けないとか無理なのだ。
1秒たりとも穏やかな気分ではいられない。
音楽にふんわりとした癒しのみを求める人は、この曲は聞かない方がいい。
突破するパワーが欲しい時には100%合う。
間奏でもまた心が急激に加熱される。
連射するマシンガンの如きギターソロに、蜂の巣状態にまで撃ち抜かれたテンションが、遂に暴走する。
ヤバいぜ!すごいぜ!頭振っちゃうぜ!
音なんか過激すぎて、ただの思考なんかではその苛烈さに追いつけない。
感情を全開する必要がある。
つまんねえこと考えるなよ!もっともっと感じろよ!とマーシーがギターで言ってる。
“どうでもいい一般論”の限界を感じる瞬間。
それにしてもこの歌、なんという破壊力。
ゾクゾクしちゃう。
カツジの連射ドラムが、私の日和った心へ強烈なムチを打つ。
コビーの轟音ベースが、瞬間的な戦闘力をブチ上げる。
超攻撃的なマーシーのギターが、のんびりしてる暇はないぜとまくし立てる。
ヒロトの勢い余ったボーカルが、怒り狂った時の無敵なテンションを爆誕させる。
絶対これ、やっちまえよと言ってる。よし!
かかってこいよ!!
そんな気分になれますので、戦う前には必ず聴いてください。
オレ勝てるはず。むしろ既に勝ってる。
歌詞:一般的な感性では、まったく意味のわからないヒロト独自の世界観。
意味はわからなくても、言葉が放つエネルギーは全員に伝わります。
どの言葉にもパワーありすぎ。
Aメロ・Bメロ・サビとある、歌詞の3つのブロックが全然繋がっていないように感じるのが、インパクト大です。
そんなブロックごとが、パワーワードのみで構成された記憶に残る歌詞。
Bメロの歌詞からは、バンドマンのファッションへのこだわりや、好きなものを探してる欲望を感じて親近感が湧きます。
全体的に感じるのは、ロックの凄み。
とにかく、「三時前」に勝てそうな気がする。
M4「独房暮らし」
作詞・作曲/甲本ヒロト
テンポのいい曲が続きます。
今回やけに攻めてるし、なんか熱すぎない⁈
4曲目もロックの主張は減衰しない。
特殊な音像:コビーのベースが完全に左側のみで鳴ります。
他の曲はステレオでもベースは真ん中から聴こえてくるから、これはすごく印象的でした。
ステレオのメリットが最大限に発揮された楽しさ。
耳への刺激が強いちょっとキンキンした音で、ロックンロールの煌びやかさを感じる。
人情が表立つロックンロール。
空想的でありながら、人の深みと言葉から感じる際どさのある歌詞が特徴的。
主張の激しいアップテンポ。
溢れる人情にグッとくるメロディ。
心を前向きにする跳ねた元気なアレンジ。
歪んだギター、唸るベース、強打するドラムが強烈なインパクトを放つイントロ。
イヤホンのがより分かりやすいですが、一瞬で他の曲との音像の違いにワクワクします。
ヒロトが元気いっぱいに歌い出す。
これぞ、クロマニヨンズに求めてる高揚感。
聴くとなんだか、音楽に心が開けていくのがクロマニヨンズの最大の魅力。
キビキビしたリズムで、ロックンロールの勇ましさがぶっ飛んでくるようなAメロ。
人の内心がそのままの形で表に出てきたと感じる明るいBメロ。
その後は、開放的に突き抜けるサビ。
サビの最後「な!な!な!涙なんて」のヒロトの歌心が私は好きだし、とてもインパクトのあるものです。
ほとんどの人が1回で記憶に残ります。
それはどことなく哀愁まで感じる程の表現力。魂で歌うヒロトだからこそ胸に響くのだ。
間奏には、人のわびさびを歌っているかのような人情味のあるギターソロ。
もちろん心へ響くメロディ。
短めではあるけど、生音と錯覚する程のリアリティのあるサウンドが目の前で鳴る。
なんて音を録音しやがったんだ!
驚愕の間奏後も、勢いづいたロックンロールが私の心を動かし続ける。
クロマニヨンズならでは、人力の演奏が人間の“情”の音を出す。
人情を感じたい時のベストソング。
心が固まってしまった日のナイスチョイス。
個人的には「おちるの楽しいからまたのぼる」という歌詞とメロディが、1回目から心に焼き付いていて、今でも勝手に心の中で鳴っていることがよくあります。
という訳で、はっきり心に残る歌。
歌詞:自分でありたいという懇願。
そんな言葉にすごく共感してしまうし、そこにわずかな切なさも感じました。
内容は宗教の神様じゃなくて、最初からいた本当の神様に懇願してるのが刺さります。
思いっきり空想的な表現で、やはりこれも一般的な感性で聴いては、グッとくるものがないかもしれない。
心を開放して歌詞を聴いた場合、空想的でありながらも、際どい言葉に衝撃を受けます。
想像の余白に、聴き方の自由がある。
ヒロトの心の中にある人生観を見ているような、深みのある歌詞。
すべてを語らない美しさが楽しめる。
M5「自転車リンリンリン」
作詞・作曲/真島昌利
タイトルから勝手に想像した可愛らしい曲調とは、全然違ったギャップ萌え。
親しみやすさのある歌詞と、エモーショナルなアレンジのギャップの衝撃を体験できます。
これは、これは、何と言えばいいのか、、、反則級だ。
立ちこぎしちゃうアップテンポ。
心を直撃するマイナー調のメロディ。
むしろ心を撃ち抜くエモーショナルアレンジ。
思わず胸が熱くなる。
聴くほどに刺激が増していくし、やはり心に鳴り続けるロックンロール。
エモすぎるのが魅力。
何が始まるんだ!と期待させるほどに重厚な「ジャーーン」と鳴るギターにワクワクする。
気持ちの高揚感を煽るイントロ。
ヒーローが叫ぶ、変身する時の決め台詞みたいなのが入っていて、私はさっそく興奮気味。
しかも、タイトルからは想像もできなかった程の、鋭く刺さるギターリフに心酔する。
ヒロトが歌い出したメロディには、いきなりグッとくる。
マイナーキーが感情の深いところをビンビンに刺激するから。
寒い日のバイト帰りに自転車をこいでる風景。
日常的なただの風景がとんでもなくエモーショナルに聴こえるのが特徴。
ロックバンドならではの機敏な演奏。
ギターの鳴り方が特に猛烈です。
アルバム全体的にそうなんですが、ソロ以外の部分ではほとんどギターを重ねていない超ラフなアレンジにも関わらず、相当重厚な音に聴こえます。
一体どんな仕掛けがされているんだろう⁈
きっとロックンロールの魔法がかかってる。
だからギターの音を意識せずとも、心のド真ん中に爆音で鳴り響く。
研ぎ澄まされた鋭い音のギターソロもあり。
十数秒しかやらない短めのソロだけど、必要以上に尖ってる。マーシーの神技チョーキングが何度も炸裂してもちろん刺激が強い。
コビーのベースとカツジのドラムも、激しい衝撃を受ける挑発的なもの。
揺るぎない突進力で自転車が走る。
歌&演奏の疾走感と、歌詞から感じる「自分で選ぶ誠実さ」が、停滞していた心を新しく動き始めさせる。
世のトレンドに振り回されない人に刺さる。
自転車のベルを“リンリンリーン”と鳴り響かせて走る怒涛のロックンロール。
歌詞:自転車をこぎながら考えてる事。
ほとんどの人は経験してる事柄なので、親しみやすさがズバ抜けています。
可愛らしさを感じさせつつ、鋭い言葉にハッとする瞬間あり。
“自慢されて みてみたけど それはいいや 別にいいや いらねーってば”
この歌詞に心が大きく反応しました。
こういうことは自分の経験にもあるから共感したし、心の芯の強さを尊敬する。
マーシーのような“自分で選ぶ人”は最近ほとんどいないと感じるから、なんだかすごくいい気分になった。
自分の感性を大事にしてるマーシーらしさが溢れてると感じます。
歌詞と同じく、私も家賃10円になったら嬉しいです。それにしても、唐突にこんなこと考えてるマーシーがおもしろい。
親しみやすいとは言え、際立ってるのは個性。
M6「ニャオニャオニャー」
作詞・作曲/真島昌利
少し長めの5分13秒。
空想的で奇抜なアレンジが印象に残る。
この曲は左にリードギター、右にバッキングギターがいい感じに配置されていて楽しい。
「ノラネコ会議」の宙を舞っているような、煌めきつつも滑らかに響くギターの音。それが私の感性の中でクルクル回ってる。
クルクルした耳触りが特徴。
キラキラしたプリズムサウンドが魅力。
心穏やかなテンポ。
傷付いた心も癒す柔らかなメロディ。
目が回りそうなほどに、ギターが頭の上でグルグル回るイントロ。
サウンドが空想的で、いきなり興味深い。
アレンジの浮遊感はそのまま、ごく自然に歌のメロディが入ってきた。
語尾で「ニャー」と歌うのが印象的。
遠くにいる人にまで届きそうな、ヒロトの通るボーカルが、可愛らしい歌詞の一言ずつを心へ届けてる。
極端に声の小さい私には憧れだ。
ほのぼのした言葉たちが、ストレスに支配されてた心を優しくしてくれる。
つまり、癒し効果抜群。
軽快なBメロでは韻を踏みまくる歌詞が、音として聴いた時に最高の心地よさ。
一回で多くの人の記憶に残ります。
これもやはり、後から何度も心のレコードプレーヤーが勝手に再生し始めるインパクト。
ふわふわしてて心軽やかになる感じ。
「ニャオニャオ」歌うサビは、意味を持った言葉がないから、思考の不要な癒しポイント。
考えるのではなく、音楽を感じる楽しさ。
私に必要な脱力感まで与えてくれた。
クロマニヨンズが、少しは力を抜けよと声をかけてくれてるように聴こえます。
間奏のギターソロは、マーシーが大胆に目の前の空間をグルグル回す。
まるで宇宙空間のようにふわふわしてる。
絶妙な隙間のある快適な音。
曲の終盤は、クロマニヨンズサウンドが地球ごとクルクル回して、とことん浮遊感が際立ってる。
猫の鳴き声が聞こえてきたと思ったけど、どうやらクロマニヨンズの鳴き声っぽい⁈
世の中に救いはなかったとしても、この歌には癒しと、丁度いい幸福感がある。
心の重みをブッ消したい時によく合う。
歌詞:脱力感と可愛げのある空想的な内容。
ニャーニャー言いながらのノラネコ会議に、自分も参加している気分。
「どーしよーかニャー」など、長音記号を多用しているのが特徴的。歌詞カードを見るといつも心が和らぎます。
ノラネコっぽさと、頑張る必要のない素敵な脱力感が出てる。
最大の魅力は、マーシーが韻を踏みまくる。
芸術的であり、圧巻!
全体的には心地よい脱力感があり、肩の力を抜いて楽しめるほのぼのした歌詞。
難しい思考も、余計な考察も必要なし。
こういうものがいつだって心の癒しになる。
M7「海はいい」
作詞・作曲/真島昌利
ほんわかしたレゲエアレンジ。
極まった癒しサウンド。
極上と言える。
存在感抜群なコビーのベースが、一番前に押し出されていて心地いいです。
リズムを刻むマーシーのギターが、どんよりしていた心をレゲエの温度で癒す。
ヒロトのハーモニカが柔らかくてあたたかい。
カツジのドラムの力加減なんか最高で、身体を揺らしながらのんびりできるレゲエ調。
縦ノリじゃなくて、ゆったり横ノリの感じ。
思いやりのある緩やかなテンポ。
海の大きさを感じる広々したメロディ。
優しいハーモニカが全身を包むイントロだけで、心が穏やかになる人が沢山いると思う。
力まずに歌い出すヒロト。
誰もが心地よいと感じる丁度いい人間の体温が聴こえてる。
ズバ抜けた実在感のある高音質。
ハイセンスなレゲエアレンジに、どんどん心が柔らかくなってく。
オレ今、クロマニヨンズにすっかり癒されちゃってるなと実感。これが魅力です。
心が反応する仕掛けもある。
たまに「イェーッ」と囁くのはマーシーかな?
独特の色気があります。
Bメロに溢れてる人情と、海を見ながら上機嫌になってる心情が聴きどころ。海をいろんなものに例える歌詞が燦然と輝く。
個人的には「海はいい」のハイライト。
自分の心が大きく動くから。
ファルセットのコーラスが入ったサビのハーモニーはクロマニヨンズならではの気持ち良さ。聴いていたらとても幸せな気分。
誰の声なのか、時々「海はいいなぁ」と、心の本音が入っているのが印象的。
ラストには穏やかな海の音が聴こえてきて、疲労回復とリラクゼーションが完了する。
広くてほのぼのとした海の慈愛を感じます。
優しいし、ロマンチックだし大胆に癒された。
忙しい毎日で欠落した“のどやか”な気持ちが必ず戻ってくる。
歌詞:海へ行く日の物語と、そこにある上機嫌な心情のアピールが魅力的。
擬音の使い方が絶大に効果的で、思わず言葉のパワーに惹き込まれます。
不要な力が抜けてほのぼのしてる。
今見てる海を、サヨナラホームラン・ナポリタン・ロカビリー・旅ガラスに例えるBメロの歌詞は心を捉える。
海を見たくなるのが最大の特徴。
マーシーは海がいろんなものに見えたと、個性的な言葉で表現しました。その感性の海を見に行きたいのです。
カタカナ英語のみで構成されたサビは、カタカナのインパクトと、海の魅力が溢れてる。
海は良さそう。
海へ行こう。
M8「スピードとナイフ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
クロマニヨンズの5枚目のシングル。
レコードだと、ここから“DISC 2”へ突入。
アルバム後半の一発目が、聴き親しんだシングル曲というのは想像以上に燃える。
スマホの小さなスピーカーからも鮮明に聴こえるほどに、コビーの太いベースがグイグイブンブン唸る名曲。
マーシーのリズムギターは芯が強い。
リズムが強調されたアレンジ。
それまでのクロマニヨンズにはなかったタイプのシングル曲でインパクトがありました。
裏打ちの跳ねるリズム。
誰もノリ遅れない軽やかなテンポ。
強烈なリズムに乗る華やかなメロディ。
コビーのリズミカルなベースが唸るイントロは、2秒で人の心をワクワクさせる。
ぶっちぎりの躍動感。
気持ちが底へと下がっていく人はいない。楽しいリズムに必ずブチ上がる。
パワフルにヒロトが歌い出すと同時に、マーシーが軽やかなリズムギターを奏でる。
裏打ちのリズムに心が跳ねる瞬間。
心を躍進させるカツジのドラムと共に、コビーのベースがものすごい音で突進していく。
正式メンバーになったコビー大活躍!
2番からはマーシーたちの特徴的なコーラスが入って楽しさ倍増。
「トゥルットゥルッ」とか「トゥルルルッ」と歌う明るいコーラスが印象的。
この歌は特にコーラスアレンジが凝っていて、私をハッピーな気分にさせる。
ギターは軽快なリズムからブッ冴えたカッティング、サビでの歪んだコードストロークがたまらない。
ゆったりしたテンポになる間奏。
マーシーのギターの歌心が最前線で鳴るギターソロ。華麗なメロディの中に際立つ、刺激的なチョーキングが思う存分楽しめる。
「諸行無常」が鳴り響く。
この歌は、すべてのものが常に移り変わっていくことを歌ってる。
サウンドは軽やかだけど、歌には深みがある。
1秒も聴き逃せる瞬間がない。
諸行無常の響きあり。
歌詞:すべてを語らない美しさがありつつ、すべての事柄に当てはまる特別なもの。
誰もが人生の中で、歌詞の語っていることを経験しています。
自分一人の物語ではなく、誰かと二人での事柄で、その成長の結果でしょうか。
失恋ソングという解釈も出来るかもしれない。
全体的に感じるのは、仏教の教えから生まれた言葉「諸行無常の響きあり」ということ。
すべてのものは常に変化している。
ヒロトならではの表現は、一言ずつの言葉に強いインパクトを感じ、遠慮なしに心へ入ってきます。
人それぞれ成長するスピードが違うし、出す結果が違うという事に気付きました。
世の中では反対の事を言って不幸に甘んじている人が多いですが、、、
過程より結果を重視してる印象を受けます。
私はその誠実さに魅力を感じる。
M9「ナントカドン」
作詞・作曲/甲本ヒロト
胸をときめかせる歌、ナンバー1。
全編に動きのあるアクティブなアレンジ。
前の曲「スピードとナイフ」の楽しげな雰囲気を引き継ぐスムーズな流れに感動します。
楽しすぎ。純粋な笑顔で聴ける。
童心、純粋さ、子供心を忘れさせないロックンロール。
クロマニヨンズの無邪気さでブッ飛ばす。
歌詞には子供心を刺激してくるヒロトの一途な気持ちが爆発しています。
その上、心を掴まれる健気なメロディ。
曲調は抜群の親しみやすさ。
心が踊るいいテンポ。
歌も演奏もアレンジも鳴ってる音も、全部が楽しさ全開。こういう歌は、聴きながら落ち込んでいられないから大好き。
悩んでた嫌な気持ちを1秒も思い出させない。
カツジのドラムが雄叫びを上げるイントロ。
ドラムの響き方が特徴的。ステージの空間から響いてるような特殊な音で、早速テンションをブチ上げる。
ぶっちぎりに楽しいヤツ、期待しちゃう。
無邪気な歌心が表立つヒロトのボーカルが入ってくる。
怪獣の名前について考察してる歌詞が、私の童心まで喜ばせる。
躍動的に跳ねるギター。
心のワクワク感がどんどん増していく。マーシーが絶対に私を楽しませようとしてる。
この曲のギターはいろんな方向から攻めてきます。その飛躍する音が、私のネガティブをブッ消してくれる。
なんだこの歌の楽しさは⁈
ヒロトの子供心が作って、クロマニヨンズの童心で演奏してるのか?
絶対オレにアピールしてる。
間奏は鮮烈な音が鳴るギターソロ。
一気に心が晴れる突き抜けたメロディが楽しめます。ついに気持ちが殻を突き破るくらいのポジティブサウンド。
すなわち、ほとんど快楽。
終盤もクロマニヨンズが「ガオガオ」吼える。
ちょっと長めのアウトロには、また特別な響きを聴かせるカツジのドラム。
気持ちのポジティブ変換への仕上げになる。
もう消極性は戻ってきません。
ラストにクリーチャーが、ちょっと離れた所から世界に吼えていておもしろい。
歌詞:怪獣に憧れつつ、自分も怪獣になったつもりで吼える、非常にポジティブな内容。
大人の中にもある“童心”を引っ張り出す。
純粋な活気に溢れ、尽きせぬ好奇心を持ち、生き生きとしてる言葉や表現に激励される。
私欲にこそ、純真な潔さを感じる。
“I wanna be a creature”
「ガオガオ」言いながら、クリーチャーになりたいと歌う無邪気さに惹かれました。
自分の中の童心をロックで表現できるのって本当に偉大だ。
やりたい事を我慢していない積極性が魅力。
M10「太陽さん」
作詞・作曲/真島昌利
ここに来て、莫大なエナジーが炸裂する。
元気一発!青くて広くて眩しい、ポジティブソングの決定版。
演奏はシンプルだけど魂は熱い。
クロマニヨンズと太陽の前向きなエネルギーが全員にブチ込まれる。
むしろ、それは宇宙全体のエネルギー。
「太陽いつも ありがとう」、クロマニヨンズと一緒に歌えば、セロトニンが倍増して生きる気力になるロックンロール。
死にかけた体調さえ“ジャーン!”と生き返らせるウルトラエナジー。
聴けば宇宙を1周してきてしまえる。
本当さ。
極端に短いイントロはミュートしたギターで抑え気味のテンション。
そのリズムに寄り添ったヒロトのボーカルが入り、1番を丁寧に歌い上げる。
その直後、
コビーのベースとカツジのドラムが加わり、一気にキラキラと太陽が輝く2番へと突き抜けるアレンジが最高です。
力のあるメロディが、私に希望の光を注ぐ。
ハイセンスなコーラスは、太陽の明るさとあたたかさを感じさせる。
歌詞の「太陽」や「ビューティフルサンデー」、ウルトラエナジーなパワーワードです。
聴いているとすごく眩しい。
もうキラッキラ。だから今日も健康。
「太陽さん」から溢れるエネルギーが、いつだって絶望感をブッ覆して、勝負に挑めるくらいのパワフルな自分になれるのだ。
キレが良く頑丈なサビには、自分が生きてる実感が湧いてきます。
ついでに“水金地火木土天海冥”を、みんなが一周してきた。
心の健康を取り戻すアップテンポだ。
どちらかと言えばラフな演奏やアレンジなのに、鳴ってる音には衝撃的な光があるのが最大の特徴。
誰もが音が光るのを体験する。
必ず健康になれるのが大きな魅力です。
終盤で更なる光とエネルギーがブチ込まれるから、まだ前向きになれていない人も安心してください。
目の前が明るく輝きます。
宇宙を一周する元気を携えたラストの魅力。
「さん さん さん さん」と全員で歌いながら、一撃ごとに私へ生きる気力を注入してくれるラストは、まさにウルトラエナジー。
ロックンロールがハイエナジーを超越した。
歌詞:太陽のデッカいエネルギーに尽きます。
マーシーならではの言葉一つずつがとにかく心を前向きにさせる。
元気が出るということ。
こんなにも言葉からパワーやエネルギーをもらう歌詞は滅多にない。歌詞があったかく、キラキラしてる。
それに言葉がリズミカルで心地よい。
聴き終わると心から言ってしまう、、
「太陽いつも ありがとう」
それからマーシー、この歌詞のポジティブさにはみんなが元気になったよ。
いつも ありがとう。
M11「まーだーまーだー」
作詞・作曲/真島昌利
11曲目、美しいアコギの音が光るアレンジが心をピカピカにしてきます。
ヒロトのハーモニカの音もピカピカに光る。
穏やかな雰囲気にほっこりもしちゃう。
可愛らしい動物たちに癒される。
アコギの力強さのある1曲。
そこからまた、今日を真っ直ぐ生きるためのパワーをもらうのだ。
空想的なミディアムテンポ。
凝ったドラマチックなアレンジ。
心に潤いを与える柔らかいメロディ。
優しくて穏やかな気持ちが枯渇してしまった日に、特別な癒しをくれます。
イントロからは希望を感じる。
光を見せるハーモニカ、豪快に唸るエレキ、堅実に歩むベース、浮遊感のあるドラム。
ロックンロールのすんげえ輝きを放つ。
心地よすぎて空が飛べそうな気がしてきます。私の心なんかすでに結構高いところまで飛んじゃってる。
ヒロトの歌が入った途端に雰囲気が一変。
豪快なイントロの印象のままいくのかと思いきや、マーシーのエレキがアコギと交代して力強くも柔らかな雰囲気へ。
思いっきり癒されちゃう。
そんな気ないのに優しくなっちゃう。
止まっていた私の心を、コビーの轟くベースがグイグイ前に押し出してく。
雨が降っている歌詞の影響からか、なんだかしっとりともしてる。
柔らかいメロディと相まって、心が潤う。
これが私の感じてる魅力だ。
少し体調を崩したり、心が弱ってしまった時に、そっと寄り添ってくれるような思いやりを感じます。
それなのに、4人が鳴らしてる音は力強い。
クロマニヨンズの神業。
そこら辺にありふれていない唯一無二だからこその影響力。
サビでは、煌びやか且つドッシリとしたエレキが絡むアレンジがドラマチック。
クロマニヨンズに「まだまだこれから」と励まされ、救いにもなってくれる。
聴こえてくるものすべてが好きです。
マーシーの感性で作った曲をヒロトの魂が歌う。すげえいいなと、この曲で感じました。
イントロと同じ光をアウトロでもう一度。
ラストに連打するカツジのドラムには、とうとう心が立ち上がった。
清々しくていい気分。
歌詞:マーシーが握る傘の上のストーリー。
空想的な言葉で綴る和やかな世界観。
登場する動物たちの行動が可愛らしくて、思わず優しい気持ちになる。
風景には雨が降って、潤いの抜けてしまった心もしっとりする。
極端に疲れた大人にこそ、こういう和む世界が必要です。
言葉が美しいから、頭の中にはハッキリとした映像まで再生されて癒されます。
“まーだー まーだー これから”
クロマニヨンズから、そっと希望が差し出されてる。
M12「化石とミイラ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
落ち着いた曲調で、抜群に空想的な世界観。
「化石とミイラ」を見に博物館に来ている気分でもあり、「化石とミイラ」の素敵な絵本を読んでいる感覚でもある。
人魚とカッパが、最高のロマンスを感じさせてくれるファンタジックソング。
途中でギターが隕石を降らせるので注意。
期待してください。マーシーの芸術的なギタープレイが聴けます。
天才的なギターアレンジ。
やはり心を鷲掴みにされる瞬間もあります。
それは「いまいいところ」という歌詞の爆発力。なぜなら急激に楽しくなる言葉だから。
聴くとみんなの人生におけるハイライトがパーッと輝きます。
深みのあるミディアムテンポ。
隕石が降ってくる感慨深いアレンジ。
ロックの勢いのみで突っ走らない心地よい奥深さが特徴。
音の隙間が映えるスローテンポのイントロ。
バラードが始まるのかと思いきや、歌が入ると親しみやすいミディアムテンポになった。
唐突な変調はロックンロールの魔法。
歌詞カードに掲載はされていませんが、歌い出しの「オウ!イェー!」のボーカル&コーラスが印象的で、これを好きな人は多そう。
特殊な聴き心地です。
わずかにエコーがかかっているのか、聴覚への刺激まで空想的。
他の曲との“響き方”の違いが魅力。
コーラスが多めに入っていて、ゴージャスな耳触りなのも心へ響いてくる要素。
サビの歌詞では隕石が降ってくるし、星もつもります。
マーシーのギターが奇跡を起こす。
なんだこの音は⁈本当に隕石が降っているじゃないか。びっくりした!
音楽で隕石を降らせるとか聴いたことない。
それに“いまいいところ”という歌詞と、自分の気持ちがリンクして、アルバムを心底楽しんでいることに気付きます。
12曲目に感動してる私は“いまいいところ”。
まだ2曲残っているし、楽しくなってきちゃったなとアルバムへの期待感が巨大になって戻ってきました。
間奏はキラキラサウンドのギターソロ。
エンジニアによる驚異の録音技術と、マーシーの感情的な演奏技術で、これまで体験したことのない魅惑の音が鳴る。
ゆったりしたテンポで奏でるメロディ。
星が流れるような流暢な雰囲気。
ロマンチックなサウンドと、ドラマチックなメロディが、地球の長い歴史や時間の流れを感じさせます。
心を奪われる間奏の直後は、マーシーのギターがまた隕石を降らせる。
アウトロにはギターの流れ星。
とても健やかな気分。
ところで、“いまいいところ”って、なんだか理由もなくすごいハッピーになる言葉です。
アルバムを聴き始めてからずっとそう感じていましたが、、、
これは更におもしろくなってきた。
歌詞:歌に恋しちゃいそうなロマンチシズム。
美しい空想にひたる感じ。
伝説の生物なんかも登場してくる。
“日焼けの人魚”と“笑うカッパ”とはすごい想像力です。一発で覚えるインパクト。
今そこに実在してるかのような姿を、全員に見せてくれるヒロトの表現力が魅力です。
やはり、なんと言っても「いまいいところ」がパワーワードすぎ。
たったの一言で私の心を大きく動かした。
M13「ジェームス・ディーン」
作詞・作曲/真島昌利
煌びやかなロックンロール。
愉快痛快なピッカピカソング。
ギターが冴えるキリッとしたアレンジ。
エレキギターで王様になる歌でもあり、ギターの音が非常に鮮やか。鮮烈と言える音。
速すぎないアップテンポ。
絶大なインパクトを放つコーラス。
聴きどころが多く、常に心を掴まれっぱなしの状態になります。
ギター、ベース、ドラムがいきなり爆発的な音を轟かすイントロ。
なんて力強いんだ。音が太く鮮やかだ。
キラキラ、ピカピカしてるイントロだけで、心が音楽に没入しちゃってるのを実感。
ヒロトが歌い出した言葉には美しさを感じるし、絶妙な力加減の歌心が軽やかでいい気分。
Aメロのコーラス楽しすぎ。
クロマニヨンズがノリノリで歌っているのが余裕で伝わってくる。
これで楽しい気分になれない場合は、ひどく疲れているので休んでください。
やっぱりギターはほとんど重ねていない。
イントロと、人情味の溢れるBメロに「チョリーン」と入ってる以外は炸裂の一発録り。
プロフェッショナルってすごいんだな。
ぶっつけ本番な人たちのロックンロールに、生きる気力がみなぎってしまう。
「グレッチ、ギブソン」など、ギターのブランド名を、深い人情と哀愁を感じるメロディで歌う2番のBメロが記憶に残りやすい。
王様になった気分まで味わえる。
特に印象深いのはサビか。1回聴けば絶対に忘れない強力なもので、気分が高揚する。
この歌の力強い場面になってる。
強烈なリズムにて、人類を肯定するボーカル&コーラスがやはりハイライトか。
発表から16年とか経った今でも、心のレコードプレーヤーが勝手に再生する名場面。
とは言え、Aメロ、Bメロ、サビのすべてに心の掴まれポイントがあり、どの瞬間もハイライトだった。
楽しさと人情と爆発力が全部揃ってる。
つまり、何回も聴きたいロックンロール。
歌詞:人間特有の素晴らしき情緒。
微妙な感情や味わいを鮮やかに歌いつつ、すべての人類を大胆に肯定する。
ピカピカしてる比喩的な表現にうっとり。
こういう美しさの表立つ表現は、どちらかと言うと、大雑把な人より繊細な感性の持ち主の方が魅力的に聴こえると思う。
マーシーの細やかな感性の中に、スルッと入り込めてしまうから。
意味などなくても、それが何かにならなくても、感動する幸せという意味での情緒。
忙しい現代人が捨ててしまったものがここにあるという感じ。
“人類はわりと最低だけど 人類はてんで最高なんだぜ”
サビの歌詞が肯定的で、自分の中で安心感と高揚感が結びつき、遂に完全体の自分が爆誕しちゃう。
M14「ドロドロ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
アルバムラストにとんでもないインパクトをぶっ放す。
演奏が始まった瞬間に、ただならない。
人並みじゃない個性的なヤツが登場してきて、ちょっとそいつに憧れてしまう。
ドジョウが踊るドロドロソング。
没入しやすい緩やかテンポ。
脱力的なメロディ。
歌には脱力感があるけど、アレンジは機敏で、心軽やかにダンスをしたくなる雰囲気。
ドロドロの緩さとリズミカルな楽しさが同時に存在してる。
就寝前の究極の癒しになる。
ドッシリしてて、何か普通ではないヤツが出てきそうなイントロ。
ただならぬ雰囲気ぶっちぎり。
「ドロッ ドロッ」と歌うヒロトならではの独特な歌唱力に、私は緊張感が解れたのを実感。
妙に力が入ってしまう人はいません。
緩さが心を穏やかにする歌のメロディが入ると、演奏はリズミカルなサウンドへ変化。
2番からは更なる癒しになる愉快なコーラス。
今日あった嫌な事なんか一切思い出させないほどの、楽しさだけを提供してくれる。
楽しいのがクロマニヨンズ。
『FIRE AGE』に悲しい瞬間なんて1回もない。
ドロドロしながら曲が進んでいくと、急にヤバそうな奴が登場する一度しかやらないメロディが鳴り響く。
なんだかそこだけ爆音で私の心へ響いた。
“言葉は通じるけれども 話が通じない”という世間では厄介者のような、私にとってはヒーローのようなドジョウ。
しかもヒロトの可笑しなコーラス入り。
クスッと笑えて、非常に和んだ。
曲の終盤では、みんなで歌う合唱スタイルのコーラスが入って、クロマニヨンズの親しみやすさが際立ちます。
最後の1秒までとことん楽しめるのが魅力。
歌詞:ドジョウが踊って眠る脱力系。
随所が「ドロドロ」という言葉ばかりで、思わずその脱力っぷりに感化される。
力が抜けてドロドロしているけど、急に「ハッ」とか、小気味良く「ド、ド、」と一瞬だけ見せる機敏な態度にギャップ萌え。
なんかヤバい奴の登場が個人的ハイライト。
そいつは、“言葉は通じるけれども 話が通じない”という極端に自己中心的なドジョウ。
何でも考えすぎてしまう私はちょっと憧れる。
2回歌ってるし、絶対只者じゃない。
ずっとドロドロ言ってるから、感化されて私もドロドロしたくなってくる。
あまりに脱力的にドロドロしてて、すっかり無駄な心配も出来なくなった。
つまり、癒された。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
ヒロトが「ドロォォ ドロォォ」と独特の歌心で、ディスクの再生が終わる直前まで楽しませてくれます。
それではドロドロ眠ろう。
癒されたみんなの心が柔らかい布団に入り、「おやすみなさい」と胸を撫で下ろしたところでアルバムはおしまいです。
そんな気ないのに、聴くと生きたくなってしまう、明るくてエモくて癒し効果も抜群な、クロマニヨンズの3枚目のアルバムでした。
空想的な世界は、思いっきり心をほぐした。
『FIRE AGE』を聴いてたら生きるのやめようなんて思わない。
自分の生命が終わるとは思えない、そんな素敵な勘違いをしたテンションになっちまう。
いいね!生きたい。
生きてるからこそ感じる溢れるエナジー。
“ただ生きる 生きてやる 呼吸をとめて なるものか”
胸のエイトビートが止まらない。
おもしろくなってきた。
この感じこそ、闇を突破する光。
初回限定盤CDの特典
CDの方のシングル、アルバムにはそれぞれ初回特典としてDVDが付いてました。
2008年版の特典DVDは、レコーディング風景と貴重なライブ映像が楽しめます。
待ってました!
シングル「エイトビート」特典DVD
☆レコーディング・ドキュメント SPECIAL(16分)
いきなり「ATOMIC BOOGIE STUDIO」でのレコーディング風景が映る。
わずかな緊張感と、バンドの和やかな雰囲気が伝わります。
マーシーの髪がいつもよりちょっと短めだ。
内容は、シングル「エイトビート」のレコーディング風景。
楽しそうなコビーの笑顔が印象的。
1回目の演奏後に、録音した自分たちの演奏を真剣にチェックするクロマニヨンズ。
どんな風に聴こえているんだろうか⁈なんて思った。「さっきのは練習ね」とヒロト。
休憩中の映像は、クロマニヨンズの“素”が見れます。
その後テンション爆上がりで「ヒャクレンジャー」と「レッツゴー宇宙」を録る。
最初の演奏から、曲が完成するまでを惜しみなく見せてくれる。
つまり、クロマニヨンズのレコーディングの一部始終が見れてしまう。サービス良すぎ。
完成した瞬間の嬉しそうなクロマニヨンズの表情が魅力。
「つづく」
シングル「スピードとナイフ」特典DVD
☆ライブDVD(10分)
「2008.7.5 at AKASAKA BLITZ」のライブ
加速度的なライブ。マーシーが弾きまくる。ステージの上でこんなに楽しそうに演奏する人たちは他にいない。
何度も素敵な笑顔が映る最高のやつ。
高音質で楽しめる。
2. エイトビート
3. レッツゴー宇宙
「レッツゴー宇宙はアンコールでの演奏か、全員が上半身裸。Tシャツを履いてるヒロト。
しかもCDやレコードでは聴けないライブならではの特別バージョンで炸裂。
収録曲数は少ないけど、ハイエナジーで見所満載です。
アルバム「FIRE AGE」特典DVD
☆ここでしか見られない!貴重なライブ映像第3弾(13分)
アルバム『FIRE AGE』の特典DVDにはライブでのみ演奏されて音源化されていない「渋滞」という曲が収録されています。
“ピッチ ピッチ チャップ チャップ ラン ラン ラン ツアー”
・楽屋のようす
・旅先にて
・緊張をほぐす運動
・いよいよ本番
からの怒涛のライブスタート。
「2008.7.5 at AKASAKA BLITZ」のライブ
2. 悲しみのロージー
3. 渋滞
ハイテンションのライブが、そのまんまの衝撃にて家で追体験できるサービスメガ盛り盤。
そこで鳴っていた爆音が伝わる。
ギンギンなアレンジで歌詞も興味深い「渋滞」の収録がやはり魅力的。必聴です。
渋滞の原因を考察するサビの歌詞。
工事?事故?それとも空が落ちた?ラストが特に衝撃。
“怪獣出たのか”
これなら遅刻の言い訳に使えそうです(笑)
怪獣なら仕方ありません。
『FIRE AGE』収録曲ではない、2ndアルバムの曲と未発表曲という構成が粋な演出。
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。