ザ・クロマニヨンズ

【ザ・クロマニヨンズ/CAVE PARTY STEREOとかMONOとか最高じゃん‼︎2nd】

投稿日:2022年10月29日 更新日:

こんにちはUMEです。

『CAVE PARTY』は2007年リリースのクロマニヨンズのセカンドアルバムです。

クロマニヨンズのロッケンロー‼︎はレコードでもCDでもめちゃくちゃ音が個性的です。クロマニヨンズは1年に1枚くらいロッケンロー‼︎のレコードを出すんですけどCDも出すので毎回どっちも聴いてます。

それがシングルとアルバムをいつも出すので毎年4個ぐらいクロマニヨンズが増えます。

それで今ではそいつたちがたくさんになってしまって全部並べたらなんかすげえカッコいいです。

The Cro-Magnons /CAVE PARTY(2007)

CAVE PARTY(ケイブ・パーティー)は1枚目のアルバム『ザ・クロマニヨンズ』から約1年後に発売された2枚目のアルバムです。実際には1年たたずに1stアルバムから11ヶ月後のリリースでした。

安定感のあるいいカンジの作品発表のペースにしっくりきました。アルバム発売の前に3曲入りのシングルが2枚も出たのでハイペースだったと言うべきかもしれません。

1枚目の『ザ・クロマニヨンズ』はアルバムに勢いを吹き込むためか、たったの3日でレコーディングされました。2枚目の今作は自前のスタジオでわざとダラダラと作業したら5日かかったということです。

筆者はレコーディングとかしたことがないからよく分からないけど5日かかったといっても随分ハイスピードな気がします。クロマニヨンズのアイディアを作品に仕上げるスピードの圧倒的な速さと、一番大事な瞬発力がロッケンロー‼︎に感じます。

今やりたいことを、その瞬間にその場でやっているからこそロックに自分のすべてを全振りできるんだなとか思ってまた好きになりました。

レコーディング作業は初めからモノラルで行われて、最後にステレオミックスに変換されたということです。

現代のほとんどの音楽はステレオが当たり前な状況でモノラルとか衝撃でした。発売されたCDにはしっかりと誰もが慣れ親しんだステレオで収録されています。同時発売のレコードの方は事件が起きていました。

筆者が驚愕してから歓喜したのは同時発売されたアナログ盤は元のモノラルで世に出たということです。

初めて手にした時、レコードは完全に勝ち誇った30cmの笑顔で「MONOだぜ」と震える私に一言だけ発しました。

というわけで『CAVE PARTY』はCDはステレオで、レコードはモノラルで発売されました。3枚目のシングル『ギリギリガガンガン』も同じ仕様でCDはステレオ、レコードはモノラルです。

そんなことはどうでもいいと思う人がたくさんいるかもしれないけど、筆者にとってかなりの胸熱ポイントだったのはこの事実です。

ステレオの普遍的な安定感と、モノラルの圧倒的な存在感。

一つのアルバムで二つのバージョンが聴けるとか最高かよ。

この『CAVE PARTY』が現在のクロマニヨンズのモノラルが基本であるスタイルの始まりだったように思います。

『CAVE PARTY』収録曲

01.ギリギリガガンガン
02.東京ジョニーギター
03.悲しみのロージー
04.メガトンブルース
05.むしむし軍歌
06.こたつねこ
07.はさんじゃうぜ
08.ゴーロマンス
09.うめえなあもう
10.夢の島バラード
11.レフュージア
12.ゼロセン
13.いきなりくる
14.紙飛行機

全14曲50分とクロマニヨンズのアルバムの中では長めです。

1stアルバムより長めの曲が増えました。1stは1分2分台の曲が多かったですが今作は3分台の曲が圧倒的に多いです。

作詞・作曲の面ではヒロト、マーシー7曲ずつの超絶バランスで、お互いの価値観を共有し合っている印象を受けます。

シングル曲は2枚目のシングル「紙飛行機」と3枚目のシングル「ギリギリガガンガン」が収録されています。「紙飛行機」はシングルとは違う別テイクです。

前作に引き続き唯一無二なクロマニヨンロックです。無理して急な方向転換とかせず、ずっと変わらず自分たちで作ったロックを熱く聴かせてくれます。

全体的に音がハッキリ聴こえる印象です。

耳に直撃する音ではなく、心に聴こえる音楽。

歌詞カードを見てみると1stアルバムより歌詞は長めになったように感じます。とはいえ、すべてを語らない美しさがあって、彼らが言葉を削るほどにリスナーの想像力を掻き立てる「想像の余白」におもしろさを感じます。

ロックの熱さと破壊力と楽しさとバカっぽさが全部アルバムに入っています。

先述した同時発売のアナログ盤はCDとは違いモノラルで2枚組でした。アルバムのトータルタイムが50分あるので、レコード1枚に収めてしまうと音圧がかなり下がるのを防ぐための2枚組なのではないかと思われます。2枚入ってるとはいえ手に持った感じはズッシリではないです。4枚目のアルバムからはレコードがすごいズッシリになりました。

アナログ盤は帯が勝手に外れないのが好きです。CDはフィルムから出した途端に外れてしまう。帯とか破いて捨てちゃう人には関係ないですけど。

M1「ギリギリガガンガン」

作詞・作曲/真島昌利

クロマニヨンズの3枚目のシングル。

今日は最高ーー‼︎‼︎な勢いがあってキレがよくタイトなこの曲からアルバムが始まるとは、勝手に熱くなっちゃいます。

その熱さはマーシーがギターをジャジャッ‼︎と弾いた振動まで伝わってくるほどです。パンチの効いたイントロが、高まる期待を煽ります。なんか知らないけど明日の心配をしてふて寝していた意欲を、今この瞬間に掻き立てます。

歪んだギターのコードストロークとピックスクラッチのジェットな炸裂音!これが聴きたかった。アコギの音が聴こえてくるのもいいカンジです。

この曲の破壊力には圧倒されます。

笑っちゃうくらいに最高なのはもちろん今この瞬間です。最高な何かが始まる瞬間のワクワクとドキドキの導火線がバチバチしちゃって、楽しさが爆発しそうになってる高いエナジーが余裕で伝わってきます。

サビの歌詞は言葉というより擬音なのに溢れ出すパワーがロッケンロー‼︎です。

聴くとロマンチックでドラマチックで今日は最高ーーー‼︎‼︎の気分に上がります。

“導火線バチバチ 今この瞬間 なりふりかまわない ロマンチックだ”

生きている時間の中で“最高な瞬間”はこんな感じだー‼︎と共感しました。ということは自分自身にもこんなロマンチックな瞬間があったということだ。

“ギリギリガガンガン ギリギリガガンガン 今日は最高 今日は最高 ギリギリガガンガン ギリギリガガンガン 今日は最高 今日は最高の気分だ”

よくライブでこの曲をやる時に、テンションが最高潮に達したヒロトが「今日は最高ーー‼︎」と叫んでいるのが印象的です。この曲を聴けば今日を生きる勢いが無敵に爆誕します。

【ギリギリガガンガン 動画】

このシングルのアナログ盤は「MONO」です。CDだとSTEREOです。レコードは「MONO」だからなんかすげえ突撃してくる音が聴こえます。

きっとなんとなくでMONOにしたんでしょう。知ってます。いつもそうです。そういうのが好きなんです。

アルバムラスト曲の「紙飛行機」の方でお知らせしますが、レコードの回転数が変則的な仕様になっています。ちなみに「紙飛行機」のアナログ盤はSTEREOです。この回転数については初期のクロマニヨンズの7インチレコードにはよくある仕様でした。

M2「東京ジョニーギター」

作詞・作曲/真島昌利

前作1stに続き2曲目にブッ込まれたのはなんとまた「エレキギター」の歌です。なんかすげーいい。エレキギターの歌とか盛り上がるし。

2曲目もキレがよくて突撃してくるロッケンロー‼︎でテンション上がります。イントロの強烈な一撃がマシンガンの如く胸を撃ち抜きます。その音が曲の中で何度も連発されるので撃ち抜かれまくりです。

ヒロトの歌がパワフルだしマーシーのシャウトもキマってて熱いぜ。

“チョーキング一撃 いかれたハウリング ロックン・ロール エレキギター 無敵のヤングガン”

歌詞に合わせてチョーキングとハウリングの音が入っているアレンジにドキドキします。モノラルのレコードで聴くとそのハウリングの音がデカくすげえ前に来ます。

“アンプフル10 カッコイイ音 地球を鳴らせ ジョニー ギター”

この曲にはエレキギターのかっこいい音がたくさん入ってて聴き入ってしまいます。地球を鳴らすとはすごいスケール感です。地球が鳴ってるかも、、爆音で鳴ってるね!

M3「悲しみのロージー」

作詞・作曲/甲本ヒロト

急なエモさに感情が爆発します。

感情直撃系。このアレンジめちゃくちゃ刺さる。この曲がバッチリ刺さったオレの心が身体の外まで剥き出しだ。

ギターが歌うエモいソロ。感情がたかぶりすぎて胸の奥が張り裂けてしまいそうだ。

刺さり方が完璧すぎる。みんなそれぞれ感性は違うから、これをエモいと感じずにダサいと吐き捨てる人もいるんだろう。それもその人にとっては正解だ。オレはこの曲に打ち震える自分の感性でよかったとロージーに伝えたい。

耳というより心に爆音で鳴り響いている。

“快晴の日々が続く ころんだサンダルの迷子 太陽にらみつけながら 世界中の薔薇が枯れる”

歌詞は3番まであってすべてが感情に突き刺さります。深い慈しみ(いつくしみ)をこの曲から感じます。どこか美しさも感じます。

聴くといつも一人で勝手に感情の高揚が大変なことになる、筆者にとっての問題作。

M4「メガトンブルース」

作詞・作曲/甲本ヒロト

超絶エモさのあとにどこまでも楽しげですげえ高速なアレンジが映えます。楽しいメロディを弾くリードギターの後ろで鳴ってるカッティングギターが炸裂中で耳も心も奪われてしまう。

謎な歌詞とノリやすいテンポと気持ちいいリズムに思わず体が反応してしまいます。

この曲も力強く低音の鳴り響くマシンガンなイントロの音に心を撃ち抜かれます。

訳の分からない歌詞がすべての感覚を手放しに出来るほどに気楽さを取り戻させてくれるけど、急に高い説得力のあることを歌うからハッとしました。

2分ちょっとの勢い重視。

“シャブナンゾーンナチンケナモン オラオラ メガトンブルース”

ずっとこんな感じのよく分からない歌詞を歌っているなと思っていたら、サビで急カーブを曲がったかのように、納得してしまう歌詞が突撃してくるのでびっくりです。

“心はどこか 星から星へ 心のような 身体があれば いいな”

この意味不明な説得力に震えます。

M5「むしむし軍歌」

作詞・作曲/甲本ヒロト

途中でガラッと雰囲気が変わるアレンジが特徴的です。

軽やかで楽しいアレンジが始まった瞬間にニッコリとなってしまう。それが途中で重めの軍歌アレンジに変わるスリリングさがインパクト絶大。軽やかさと重厚さの両極端なアレンジが聴けます。ラストは軍歌として終わります。

のんきなカンジと義務感にさいなまれてる感じの極端さが表現されているように聴こえます。

歪ませていないクリーンなギターの音がとてもキレイで聴き取りやすくて存在感ハンパなし。

“才能ない やる気もない 大丈夫かな 大丈夫だ 戦争だもの”

これはきっと反戦ソングなんだな。でも直接的なカンジではなく逆説的だし、ヒロトの独特な感性の世界なので嫌気がさすことはありません。

“爆弾ちゃん 爆弾ちゃん 爆弾ちゃんが ドーンとなった 爆弾ちゃん 爆弾ちゃん 爆弾ちゃんが ドーンとなった”

サビは強烈です。歌詞も音も一回で頭の中にインプットされてしまう。

M6「こたつねこ」

作詞・作曲/真島昌利

歯切れのいいイントロが心地いいです。

軽やかなアレンジでさらさら流れるような演奏で聴きやすさは抜群です。曲の楽しげな雰囲気に、聴いた後はスッキリした気分になれます。

カッティングが多用されたギターがキレッキレで、耳なんか通り越して心に聴こえてきて、自分で弾いてみたいと憧れの的になりました。

“こたつねこ”って何だ?とかタイトルに悩まないで聴いた方が楽しめます。何も考えずメロディに浸れるロックです。

冬の寒さとほっこりした暖かさを感じます。

“新年を静かに寿ぐ みかん食べよう”

歌詞に出てくる「ことほぐ」って知りませんでした。別にいいけど習ってません。

※ことほ-ぐ

【言祝ぐ・寿ぐ】

お祝いをのべる。喜びの言葉を言う。

“夏休みはラジオ体操しよう 一、二の三 こたつ船に乗ったら 七つの海ひとまたぎ こたつティーを飲んだら 明日への希望が燃えるよ”

寒い冬にこたつでくつろぎながら夏をイメージしてるその感覚に、なんか生きてる人間の希望を感じました。曲の中に希望がそっと置かれている思いやり。

M7「はさんじゃうぜ」

作詞・作曲/真島昌利

マーシー作の楽しげな曲が続きます。

イントロからヒロトのハーモニカが冴えてます。

燃える太陽を感じるファイト一発な好印象の曲です。聴けば“今やろう”という感じのやる気のようなものが湧いてきます。

決して何一つ解決できないくだらない根性論とは違います。

マーシーが大好きな夏の雰囲気がいいカンジのクワガタの歌。いいところでマーシーのコーラスが聴こえてきて嬉しくなります。クロマニヨンズのコーラスワークの楽しさが光ります。

聴くと“はさんじゃうぜ”と本気を出すクワガタに確実にはさまれますね。

とりあえずノリノリです。

“太陽が 燃えている 本気だぜ やる気だぜ いま 力 出さなければ いつ 力 出すんだよと”

「本気」と「やる気」と「いま」がすごくパワーワードになっていて、前向きな気持ちがだんだん湧き上がってきます。

“クワガタ行くぜ 行くぜクワガタ クワガタ行くぜ 行くぜクワガタ はさんじゃうぜ はさんじゃうぜ はさんじゃうぜ はさんじゃうぜ はさんじゃうぜ”

このクワガタ絶対強い。どんだけ強くて本気なのか、クワガタのいまのそのやる気を全身全霊で感じたいからはさまれてみました。強すぎます。

今なにかやるべきことがあるけどそんな気力が湧いてこない時にオススメの曲です。明るく元気なアレンジと前向きで本気な歌詞が背中を軽く押してくれます。

散歩中にイヤホンで聴いていたら身体が勝手に大きく踊り出してビビったという経験をしてしまいました。そのあと誰かに見られていなかったか確認した自分にウケましたw

M8「ゴーロマンス」

作詞・作曲/甲本ヒロト

反応せずにいられないほどのエモーショナルなイントロがインパクト大です。くっきりハッキリしたそのギターの音が凄まじく聴こえます。

最後の最後まで爆音で耳をつんざくほどのキンキンなギター炸裂中。

熱くて感情的な演奏がその瞬間に鳴った魂の音まで再生しちゃってるな。

この曲も強烈なインパクトだなぁ。『CAVE PARTY』はどうやら感情に刺さりまくってくる瞬間が多いな。

“ゴーロマンス ゴー 今夜はたたき売り バナナのたたき売り”

最初は演奏の凄まじさに何を歌っているのかよく分からなかったんだけど、なんとなくもしかしてということが頭に浮かんでしまう。

“このサイズ 二度とないぜ このサイズ”

これもしかして下ネタソング?

“裸で立っている バナナが立っている”

黄色い皮のバナナは裸では立っていないもんな。一体どのバナナをたたき売っているのか。二度とないサイズってことは人並みではなく馬並みなんだろう。すごいぜバナナ。

M9「うめえなあもう」

作詞・作曲/甲本ヒロト

こういうのを余裕でやれるクロマニヨンズが大好きです。カッコよさだけじゃなくて楽しさとかバカっぽさも重要です。

このリズム楽しすぎる。

人並みとはかけ離れた感性の歌詞が強烈すぎます。

イントロからヒロトのハーモニカが楽しい以外の感情を抱かせない軽やかさで鳴っています。コビーのベースが曖昧さのないハッキリとした音でリズムを先導しています。間奏ではマーシーの歪んでいないギターソロの音と、カツジのマーチなカンジのドラムの音が印象的です。

「ご飯がすすむ うめえなあもう」という幸せな感情が溢れていて、なんかすげえ幸せな気分になります。

“カニよりうまいぜ 俺の足のほうが いけるぜ 勝ちだぜ 俺の足の方が”

歌い出しからブッ飛んだ感性です。人並み外れた感性に驚くというより楽しさに笑ってしまう。

“すすむ すすむ ご飯がすすむ すすむ すすむ ご飯がすすむ うめえなあもう うめえなあもう うめえなあもう うめえなあもう”

Bメロからサビにかけて歌詞もメロディも覚えやすくて一度聴いたら忘れません。ファルセットのコーラスとか楽しさ倍増です。聴いているとHappyな気分になります。

あまりの楽しさに“ついついおかわり”の幸せです。この曲ずっと好きで何回でも聴きたくなります。

うめえなあもう。

アンコール‼︎アンコール‼︎

M10「夢の島バラード」

作詞・作曲/甲本ヒロト

何これ!マジかよ!感情刺激されちゃうよ。

こんな曲かけられたら音楽にガッツリ向き合っちゃうよね。感情移入しちゃうよね。完全に掴まれちゃいました。

最初の歌とアコギだけの演奏中のその音とか反則だよ。普通の音じゃない。魂が聴こえてるじゃないか。むしろそれしか聴こえない。

このメロディとかアレンジとか歌とか気を抜いたら散歩中でも涙出ちゃうよ。よく10曲目あたりで泣かせにくるもんなあ。

泣きのギターソロがたまらない。溜めのチョーキングとか胸熱すぎて涙出そうだ。

コードストロークも芸術的で美しすぎる。

“今夜 夢の島 ムード悪くなし スケジュールなし ただここにあり”

何か自分の感じる特別なものがあるかないかを歌っていくスタイルが心に響いてきます。

“ビリ ビリ ビリ うそでなし ビリ バラードが 炸裂だ”

サビのラストの言葉「炸裂だ」が言葉以上に熱く激しく大きく眩しく炸裂しています。

“夢の島 バラードよ”

ラストのコーラスも入ったところの歌い回しとか胸がブワーッとなっちゃって愛おしい。

今夜クロマニヨンズが部屋に来てる。

M11「レフュージア」

作詞・作曲/真島昌利

ゆったりめなテンポで想像力が爆発している曲で、少しクールダウン出来そうとか思ったけど、全員の演奏と歌が力強くハッキリ主張した音で聴こえてくるのでやっぱり熱くなってしまう。

メロディがめちゃくちゃドラマチックだなと感じて、いつも聴き入ってしまいます。重厚なメロディからの突き抜けるサビは高揚感が最高潮に達します。

マーシーのコーラスが結構入っていて、筆者の大好きなしゃがれたあの歌声そのものだったので感動します。

“婆さんになった マリリン・モンロー 焼酎でも 飲みますか 日本海ほどの 涙がこぼれて 天国ブルース歌う レフュージア レフュージア”

サビのマーシーのこの想像力はマジでビビります。クールダウンのつもりがやっぱり熱くなっちゃってるな。こぼれたのはティッシュ1枚分の涙じゃないんだぜ。

歌詞にも出てくるけど「死なねー タフ」な曲だと感じます。この曲を作った人も自分が死ぬとは思っていないのかもしれません。

M12「ゼロセン」

作詞・作曲/甲本ヒロト

アルバムの中では最長の5分ある曲ですが、長いとは感じません。さっきまでこの曲が5分あるとは知りませんでした。どんだけ心を奪われていたんだとビックリです。

ギターのピックスクラッチの音から始まります。その音にまさにゼロセンを感じました。イントロからゼロセンが飛んでます。

弾む軽やかさのあるアレンジで聴きにくさは皆無です。

最後のサビのヒロトの歌の上の方でマーシーのピックスクラッチがキュイーーンと空を飛んでます。

“いつも荒っぽい手で ベイベー 守らせておくれ ハニー 機関銃の弾ぜんぶ ベイベー 使わせておくれ ハニー ああ 今とんで行く”

タイトルからは想像できなかったけど、なんだかものすごくラブソングでした。

“曇った空を照らせ ベイベー 輝いてるぜ ハニー 宝物になってくれ ベイベー 自慢させてくれ ハニー ああ 今とんで行く”

この歌詞がめちゃくちゃ好きです。その純粋さがオレの細胞に流れ込んできたのです。

“ゼロセンから生まれた ゼロセンの子供 スリルの上で宙返り”

ピックスクラッチのゼロセンが上空を飛んでいるサビは、美しいメロディにゼロセンが乗っていてぶっちぎりの宙返りを聴かせてくれます。

M13「いきなりくる」

作詞・作曲/真島昌利

落ち着いたテンポで美しいアコギの音から始まり、ズッシリした演奏がいきなりくる印象深い曲です。

サビはまた突き抜けた“テンポの良さ”がたまらない。

エレキだけでなくアコギの音も常に聴こえてくるのが素敵な雰囲気です。ヒロトのハーモニカも聴こえます。

歌詞の内容とか強烈で初めて聴いた時からずーっと頭に残っている曲です。

いきなりくるってことは誰にでもある経験だと思いますが、どうなんでしょうね。筆者はこの曲の歌詞の内容に共感しまくりです。

いきなりの出会いに血が騒ぎ出す燃える1曲。

“いきなりくる いきなり100 じょじょにじゃない いきなり100”

歌い出しのこの歌詞が初めて聴いた時から今でもずっと衝撃的です。それはきっといきなり100%で共感しているから。

モノラルのレコードだと尚更いきなり来ます。多分300になって来てる。

“骨と肉は眠ってても 血だけやけに 騒ぎ出すぜ”

いきなり来た100な何かに出会ってしまった時、こんな感じになるのですごく分かるな。

“探しても 見つからない いきなり とりついて 来るのだぜ”

さっきまで興味なかったのに、いきなり心に入ってきて起きてから寝るまで思考全振りになることがあります。そいつに触ってみたくて、そいつを使ってみたくて、そいつに詳しくなりたくてたまらない状態になってしまう。そんないきなりくるヤツ。そんな気持〜ちわか〜るでしょ(違うバンドw)

いきなりとりついて来るの楽しいから大歓迎です。

アポなしでいきなり家に来る人は困ります。

M14「紙飛行機」

作詞・作曲/真島昌利

クロマニヨンズの2枚目のシングル。

こちらはシングルとは別テイクです。

音の聴こえ方が明らかに鮮烈になってます。こちらの方は最初にカツジのカウントの音が入ってるし、ドラムのアレンジが激しくなってます。カツジのドラムの音が前面に出されて炸裂音になってて、シングルより熱いです。

マーシーのギターもアレンジがゴージャスになっているし音にキンキンさがあってロッケンロー‼︎を感じます。

明日じゃなくて今日の歌。1時間後じゃなくて今この瞬間を生きる歌。筆者は勝手にクロマニヨンズのテーマのひとつに「生きる」ことを感じています。

アルバムバージョンを聴いていると気持ちが勝手にロッケンロー‼︎の凄まじさに煽られて勢いよく家で一人で踊り狂ってしまうね。

“今日走ってゆく 今走ってゆく 明日とかわからないし 別にいい”

この歌詞が胸に響きます。明日とかわからないです。明日のことを考えながら今日を生きて不安になってるとかイヤです。明日があるのかもわからないです。忘れちゃってる人が多いけど、明日が来る確率は100%ではないです。今日とか今にだけ感動は起こります。

まだ生きてもいない明日に感動なんて出来ない。

“揺れて 乱れて 紙飛行機 スーイ スーイ スラララ スーイ スララ”

これ以上に紙飛行機が飛んでいる様子をリアルに表現できた歌や詩や文章はない。頭の中では自動再生の映像付きで流れています。画面も少し揺れて乱れるノスタルジーな胸熱仕様。

ラストにこの名曲とか感慨深いな。私はアルバムバージョンのが好きです。

【紙飛行機 Mステ】

このシングルのアナログ盤はちょっと変則的(変速的というのが正しいかも)な仕様で、A面は普通の45回転です。ところがB面は33回転になってます。B面には2曲入ってるから収録時間の関係で仕方ないのでしょう。

A面を聴いた後うっかり45回転のままB面を聴くと、やたらと速い違う曲がかかります。こんなトラップが仕掛けられているとは!なんて驚いた僕をB面の1曲目が『ワハハ』のハと笑い飛ばしていました。善良なただのファンである僕がそんな危険なテロにあったので、すっかり記憶に定着してもう間違えることもありません。

そして心配されたA面とB面での音圧の違いは微妙ですがあります。でも微妙なんです。ボリュームのつまみ1目盛り分ぐらいです。

そんな細かいことなんか気にすんなよってロッケンロー‼︎が言うけど僕はちょっぴり気持ち悪い。B面の2曲目ぐらいになると『チンパンマン』にも呆れられちゃいそうだし“ジャングルのルードボーイ”にもうるさいって言われちゃいそうだな。

「ギリギリガガンガン」のシングルレコードの方はそういうのは全然気にならないです。そっちはMONOだから?きっとまたロッケンロー‼︎の仕業だろー‼︎

どの曲も強烈なインパクトを持ったクロマニヨンズの2枚目のアルバムでした。

芸術は早送りなんかさせない。

音楽に感動するという貴重な体験です。

いつ聴いても自分の中の熱い気持ち、楽しい気持ちを感じさせてくれます。感動して涙が出てしまう場合もありますが、悲しい気持ちは一切ありません。悲しいのはイヤです。

この人たちは僕と何も変わらない生身の人間で、ただロッケンロー‼︎が大好きなだけですね。

いつでも一見さんだって受け入れてくれる本人たちが一番の自由奔放なバンド。曲なんか知らなくたって今覚えてもらって、もし気に入ったら聴いてみてって姿勢が雰囲気でわかるし対等な考え方がダダ漏れしちゃってる。

今日もロックに感動したいな、そうだ!クロマニヨンズ聴こう。

生きる喜びがレコードだっていいじゃない。そんなのどうせ最高じゃん‼︎

初回限定盤の特典

CDの方のシングル、アルバムにはそれぞれ初回特典としてDVDが付いてました。

シングル「紙飛行機」特典DVD

☆cro-magnons TV(15分)

シングル「ギリギリガガンガン」特典DVD

☆ cro-magnons TV 2(18分)

アルバム「CAVE PARTY」特典DVD

☆ cro-magnons TV SPECIAL(22分)

一ファンとして。

ありがとうございました。

それではまた。

※クロマニヨンズはサブスクがありません

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『2023』

昨年はとてもたくさんの方々に読んで頂き深く感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

個人的には、穏やかな心を脅かす苦悩と戦いながら、世間の謎のルールをなぎ倒しながら進んできました。ホームランは打てなかったけど、楽しいと感じた瞬間はたくさんあったので「I am OK」です。

どうせ1年前より成長してます。

2023年もまたマイペースで焦らず慌てず頑張らずいきますのでよろしくお願いします。

また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。

健康に心穏やかに、ロッケンロー‼︎

M☆MUSIC / UME

【クロマニヨンズNEWS】

【クロマニヨンズNEWS】

2022年12月14日に26枚目のシングル「イノチノマーチ」が発売されます。7inchアナログ盤とCDも出ます。

《stereo》

1. イノチノマーチ 2. さぼりたい

これは楽しみが出来ました‼︎
「さぼりたい」とかこの人たちらしいですね。レコード買おう!と言いつつ多分CDも気付いたら家にあるパターンだな。いつものことだ。許してくれ。

ニューアルバム「MOUNTAIN BANANA」の発売も決定しました。

2023/1/18発売決定!

今回はレコードとCDが出ます。前作の「SIX KICKS ROCK&ROLL」はCDのみの発売だったので楽しみです。

《mono》

<収録曲>
1.ランラン
2.暴走ジェリーロック
3.ズボン
4.カマキリ階段部長
5.でんでんむし
6.一反木綿
7.イノチノマーチ
8.ドラゴン
9.もうすぐだぞ! 野犬!
10.キングコブラ
11.さぼりたい
12.心配停止ブギウギ

曲名だけでクロマニヨンズとすぐわかるこの感じは…ワクワクですね。

40代、人より物が好きです。

私は普段ものすごくテンションが低く、多分シャコタンよりも低いです。
そのためすぐに人を不安にさせてしまいます。

よく怒らせてしまいます。

そんな私ですが、熱狂することもあります。

クロマニヨンズを聴くと、急にテンションが天国よりも高いところまで爆上がりしてしまいます。

申し訳ないけど、これでいいのだ。

“かえられないぜ オレなとこ”なのだ。

非常に都合の悪い男 : 本音に忠実なだけ

好きなもの:レコード・オーディオ・本
嫌いなもの:老害

好きなマンガ : モンモンモン(つの丸)

好きな言葉 : コンプリート
嫌いな言葉 : みんな我慢してるんだから…

最も疑わしい言葉 : 当たり前

頑張らない、努力しない、成長しない。
ね、ダメでしょ?
実はこれこそが最強の成長であって幸せな人生の始め方です。

自由よりも価値のあるものなんてない。

小学生の時にブルーハーツの「青空」に心を鷲掴みにされてから30年以上の音楽好きです。その頃に生まれて初めて買った音楽は「真島昌利/アンダルシアに憧れて」の8cmシングルCDでした。今考えるとそれが多大な影響力を持った『繊細な感性の音楽』との出会いでした。今でも大事にしています。繊細な感性というのは自分の中の邪魔者なんかではなく他にはない活かすべき強みだという真実をそれらの音楽が教えてくれます。

レコードなんか物体としての特別感が最高で、余裕で死なない理由になります。

レコードとかカセットとか、やたらと重くてデカいレコードプレーヤーとかリバースしないカセットデッキとか、A面が終わったらそこまで行ってひっくり返さなきゃいけない唯一無二な輝きを放つノスタルジーに浸っていたい。

古いだけのものは嫌いで、最新型では物足りなくて、感性に刺さるものだけに囲まれていたい。

「最近なんか疲れちゃってる人へ」

気楽な日曜日の昼間なんかにビールでも飲みながら聴いていってください。

【アントン・カラス/ハリー・ライムのテーマ】

【恋の伝説に愛はいらない】

『松坂慶子/愛の水中花』

“これも愛 あれも愛 たぶん愛 きっと愛”

『THE HIGH-LOWS/愛はいらない』

“恋の伝説に愛はいらない”

「恋愛」という言葉がオレは嫌いだ。

オレはどうしても一緒にしたくない。

愛はどこにでもあって誰に対しても向けられるありふれた感情。

恋はひとつしかない心とキラキラな気持ち。

愛さえあれば不倫は出来る。

だけど恋心がなければ恋にはならない。

恋の先にあるのは愛じゃなくて、終わらない恋だ。

愛に成り下がってしまった恋心ほど無情なものはない。

愛の安売りはどこでもやってるけど、恋のバーゲンセールはどこもやってない。もしも、やってると豪語する人がいたとしたら、それは「恋」じゃなくてただの「愛」だ。

求めた愛はどこまで行っても、いつまで経っても満たされない。

心に芽生えた恋はどこへ行っても、どこまで行ってもいつもドキドキしてる。

「愛」など「恋」の劣化版にすらなれない。

【ましまろ/ずっと】

“恋の謎だけは 解けないでほしい ずっと”

【THE HIGH-LOWS/愛はいらない】

“恋の伝説に愛はいらない”

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