こんにちは。
『CAVE PARTY』は2007年リリースのクロマニヨンズのセカンドアルバムです。
クロマニヨンズのロッケンロー‼︎はレコードでもCDでもめちゃくちゃ音が個性的です。クロマニヨンズは1年に1枚くらいロッケンロー‼︎のレコードを出すんですけどCDも出すので毎回どっちも聴いてます。
それがシングルとアルバムをいつも出すので毎年4個ぐらいクロマニヨンズが増えます。
それで今ではそいつたちがたくさんになってしまって全部並べたらなんかすげえカッコいいです。
The Cro-Magnons /CAVE PARTY(2007)
CAVE PARTY(ケイブ・パーティー)は1枚目のアルバム『ザ・クロマニヨンズ』から約1年後に発売された2枚目のアルバムです。実際には1年たたずに1stアルバムから11ヶ月後のリリースでした。
安定感のあるいいカンジの作品発表のペースにしっくりきました。アルバム発売の前に3曲入りのシングルが2枚も出たのでハイペースだったと言うべきかもしれません。
1枚目の『ザ・クロマニヨンズ』はアルバムに勢いを吹き込むためか、たったの3日でレコーディングされました。2枚目の今作は自前のスタジオでわざとダラダラと作業したら5日かかったということです。
筆者はレコーディングとかしたことがないからよく分からないけど5日かかったといっても随分ハイスピードな気がします。クロマニヨンズのアイディアを作品に仕上げるスピードの圧倒的な速さと、一番大事な瞬発力がロッケンロー‼︎に感じます。
今やりたいことを、その瞬間にその場でやっているからこそロックに自分のすべてを全振りできるんだなとか思ってまた好きになりました。
レコーディング作業は初めからモノラルで行われて、最後にステレオミックスに変換されたということです。
現代のほとんどの音楽はステレオが当たり前な状況でモノラルとか衝撃でした。発売されたCDにはしっかりと誰もが慣れ親しんだステレオで収録されています。同時発売のレコードの方は事件が起きていました。
筆者が驚愕してから歓喜したのは同時発売されたアナログ盤は元のモノラルで世に出たということです。
初めて手にした時、レコードは完全に勝ち誇った30cmの笑顔で「MONOだぜ」と震える私に一言だけ発しました。
というわけで『CAVE PARTY』はCDはステレオで、レコードはモノラルで発売されました。3枚目のシングル『ギリギリガガンガン』も同じ仕様でCDはステレオ、レコードはモノラルです。
そんなことはどうでもいいと思う人がたくさんいるかもしれないけど、筆者にとってかなりの胸熱ポイントだったのはこの事実です。
ステレオの普遍的な安定感と、モノラルの圧倒的な存在感。
一つのアルバムで二つのバージョンが聴けるとか最高かよ。
この『CAVE PARTY』が現在のクロマニヨンズのモノラルが基本であるスタイルの始まりだったように思います。
『CAVE PARTY』収録曲
01.ギリギリガガンガン
02.東京ジョニーギター
03.悲しみのロージー
04.メガトンブルース
05.むしむし軍歌
06.こたつねこ
07.はさんじゃうぜ
08.ゴーロマンス
09.うめえなあもう
10.夢の島バラード
11.レフュージア
12.ゼロセン
13.いきなりくる
14.紙飛行機
全14曲50分とクロマニヨンズのアルバムの中では長めです。
1stアルバムより長めの曲が増えました。1stは1分2分台の曲が多かったですが今作は3分台の曲が圧倒的に多いです。
作詞・作曲の面ではヒロト、マーシー7曲ずつの超絶バランスで、お互いの価値観を共有し合っている印象を受けます。
シングル曲は2枚目のシングル「紙飛行機」と3枚目のシングル「ギリギリガガンガン」が収録されています。「紙飛行機」はシングルとは違う別テイクです。
前作に引き続き唯一無二なクロマニヨンロックです。無理して急な方向転換とかせず、ずっと変わらず自分たちで作ったロックを熱く聴かせてくれます。
全体的に音がハッキリ聴こえる印象です。
耳に直撃する音ではなく、心に聴こえる音楽。
歌詞カードを見てみると1stアルバムより歌詞は長めになったように感じます。とはいえ、すべてを語らない美しさがあって、彼らが言葉を削るほどにリスナーの想像力を掻き立てる「想像の余白」におもしろさを感じます。
ロックの熱さと破壊力と楽しさとバカっぽさが全部アルバムに入っています。
先述した同時発売のアナログ盤はCDとは違いモノラルで2枚組でした。アルバムのトータルタイムが50分あるので、レコード1枚に収めてしまうと音圧がかなり下がるのを防ぐための2枚組なのではないかと思われます。2枚入ってるとはいえ手に持った感じはズッシリではないです。4枚目のアルバムからはレコードがすごいズッシリになりました。
アナログ盤は帯が勝手に外れないのが好きです。CDはフィルムから出した途端に外れてしまう。帯とか破いて捨てちゃう人には関係ないですけど。
M1「ギリギリガガンガン」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの3枚目のシングル。
今日は最高ーー‼︎‼︎な勢いがあってキレがよくタイトなこの曲からアルバムが始まるとは、勝手に熱くなっちゃいます。
その熱さはマーシーがギターをジャジャッ‼︎と弾いた振動まで伝わってくるほどです。パンチの効いたイントロが、高まる期待を煽ります。なんか知らないけど明日の心配をしてふて寝していた意欲を、今この瞬間に掻き立てます。
歪んだギターのコードストロークとピックスクラッチのジェットな炸裂音!これが聴きたかった。アコギの音が聴こえてくるのもいいカンジです。
この曲の破壊力には圧倒されます。
笑っちゃうくらいに最高なのはもちろん今この瞬間です。最高な何かが始まる瞬間のワクワクとドキドキの導火線がバチバチしちゃって、楽しさが爆発しそうになってる高いエナジーが余裕で伝わってきます。
サビの歌詞は言葉というより擬音なのに溢れ出すパワーがロッケンロー‼︎です。
聴くとロマンチックでドラマチックで今日は最高ーーー‼︎‼︎の気分に上がります。
歌詞 : 生きている時間の中で“最高な瞬間”はこんな感じだー‼︎と共感しました。ということは自分自身にもこんなロマンチックな瞬間があったということだ。
よくライブでこの曲をやる時に、テンションが最高潮に達したヒロトが「今日は最高ーー‼︎」と叫んでいるのが印象的です。この曲を聴けば今日を生きる勢いが無敵に爆誕します。
このシングルのアナログ盤は「MONO」です。CDだとSTEREOです。レコードは「MONO」だからなんかすげえ突撃してくる音が聴こえます。
きっとなんとなくでMONOにしたんでしょう。知ってます。いつもそうです。そういうのが好きなんです。
アルバムラスト曲の「紙飛行機」の方でお知らせしますが、レコードの回転数が変則的な仕様になっています。ちなみに「紙飛行機」のアナログ盤はSTEREOです。この回転数については初期のクロマニヨンズの7インチレコードにはよくある仕様でした。
M2「東京ジョニーギター」
作詞・作曲/真島昌利
前作1stに続き2曲目にブッ込まれたのはなんとまた「エレキギター」の歌です。なんかすげーいい。エレキギターの歌とか盛り上がるし。
2曲目もキレがよくて突撃してくるロッケンロー‼︎でテンション上がります。イントロの強烈な一撃がマシンガンの如く胸を撃ち抜きます。その音が曲の中で何度も連発されるので撃ち抜かれまくりです。
ヒロトの歌がパワフルだしマーシーのシャウトもキマってて熱いぜ。
歌詞 : 歌詞に合わせてチョーキングとハウリングの音が入っているアレンジにドキドキします。モノラルのレコードで聴くとそのハウリングの音がデカくすげえ前に来ます。
この歌にはエレキギターのかっこいい音がたくさん入ってて聴き入ってしまいます。地球を鳴らすとはすごいスケール感です。地球が鳴ってるかも、、爆音で鳴ってるね!
M3「悲しみのロージー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
急なエモさに感情が爆発します。
感情直撃系。このアレンジめちゃくちゃ刺さる。この曲がバッチリ刺さったオレの心が身体の外まで剥き出しだ。
ギターが歌うエモいソロ。感情がたかぶりすぎて胸の奥が張り裂けてしまいそうだ。
刺さり方が完璧すぎる。みんなそれぞれ感性は違うから、これをエモいと感じずにダサいと吐き捨てる人もいるんだろう。それもその人にとっては正解だ。オレはこの曲に打ち震える自分の感性でよかったとロージーに伝えたい。
耳というより心に爆音で鳴り響いている。
歌詞 : 3番まであってすべてが感情に突き刺さります。深い慈しみ(いつくしみ)をこの歌から感じます。どこか美しさも感じます。
聴くといつも一人で勝手に感情の高揚が大変なことになる、筆者にとっての問題作。
M4「メガトンブルース」
作詞・作曲/甲本ヒロト
超絶エモさのあとにどこまでも楽しげですげえ高速なアレンジが映えます。楽しいメロディを弾くリードギターの後ろで鳴ってるカッティングギターが炸裂中で耳も心も奪われてしまう。
謎な歌詞とノリやすいテンポと気持ちいいリズムに思わず体が反応してしまいます。
この曲も力強く低音の鳴り響くマシンガンなイントロの音に心を撃ち抜かれます。
訳の分からない歌詞がすべての感覚を手放しに出来るほどに気楽さを取り戻させてくれるけど、急に高い説得力のあることを歌うからハッとしました。
2分ちょっとの勢い重視。
歌詞 : ずっとよく分からない歌詞を歌っているなと思っていたら、サビで急カーブを曲がったかのように、納得してしまう歌詞が突撃してくるのでびっくりです。
意味不明な説得力に震えます。
M5「むしむし軍歌」
作詞・作曲/甲本ヒロト
途中でガラッと雰囲気が変わるアレンジが特徴的です。
軽やかで楽しいアレンジが始まった瞬間にニッコリとなってしまう。それが途中で重めの軍歌アレンジに変わるスリリングさがインパクト絶大。軽やかさと重厚さの両極端なアレンジが聴けます。ラストは軍歌として終わります。
のんきなカンジと義務感にさいなまれてる感じの極端さが表現されているように聴こえます。
歪ませていないクリーンなギターの音がとてもキレイで聴き取りやすくて存在感ハンパなし。
歌詞 : これはきっと反戦ソングなんだな。でも直接的なカンジではなく逆説的だし、ヒロトの独特な感性の世界なので嫌気がさすことはありません。
爆弾ちゃんがドーンとなるサビは強烈です。歌詞も音も一回で頭の中にインプットされてしまう。
M6「こたつねこ」
作詞・作曲/真島昌利
歯切れのいいイントロが心地いいです。
軽やかなアレンジでさらさら流れるような演奏で聴きやすさは抜群です。曲の楽しげな雰囲気に、聴いた後はスッキリした気分になれます。
カッティングが多用されたギターがキレッキレで、耳なんか通り越して心に聴こえてきて、自分で弾いてみたいと憧れの的になりました。
“こたつねこ”って何だ?とかタイトルに悩まないで聴いた方が楽しめます。何も考えずメロディに浸れるロックです。
冬の寒さとほっこりした暖かさを感じます。
歌詞に出てくる「ことほぐ」って知りませんでした。別にいいけど習ってません。
※ことほ-ぐ
【言祝ぐ・寿ぐ】
お祝いをのべる。喜びの言葉を言う。
歌詞 : 寒い冬にこたつでくつろぎながら夏をイメージしてるその感覚に、なんか生きてる人間の希望を感じました。曲の中に希望がそっと置かれている思いやり。
M7「はさんじゃうぜ」
作詞・作曲/真島昌利
マーシー作の楽しげな曲が続きます。
イントロからヒロトのハーモニカが冴えてます。
燃える太陽を感じるファイト一発な好印象の曲です。聴けば“今やろう”という感じのやる気のようなものが湧いてきます。
決して何一つ解決できないくだらない根性論とは違います。
マーシーが大好きな夏の雰囲気がいいカンジのクワガタの歌。いいところでマーシーのコーラスが聴こえてきて嬉しくなります。クロマニヨンズのコーラスワークの楽しさが光ります。
聴くと“はさんじゃうぜ”と本気を出すクワガタに確実にはさまれますね。
とりあえずノリノリです。
歌詞 : 「本気」と「やる気」と「いま」がすごくパワーワードになっていて、前向きな気持ちがだんだん湧き上がってきます。
このクワガタ絶対強い。どんだけ強くて本気なのか、クワガタのいまのそのやる気を全身全霊で感じたいからはさまれてみました。強すぎます。
今なにかやるべきことがあるけどそんな気力が湧いてこない時にオススメの曲です。明るく元気なアレンジと前向きで本気な歌詞が背中を軽く押してくれます。
散歩中にイヤホンで聴いていたら身体が勝手に大きく踊り出してビビったという経験をしてしまいました。そのあと誰かに見られていなかったか確認した自分にウケましたw
M8「ゴーロマンス」
作詞・作曲/甲本ヒロト
反応せずにいられないほどのエモーショナルなイントロがインパクト大です。くっきりハッキリしたそのギターの音が凄まじく聴こえます。
最後の最後まで爆音で耳をつんざくほどのキンキンなギター炸裂中。
熱くて感情的な演奏がその瞬間に鳴った魂の音まで再生しちゃってるな。
この曲も強烈なインパクトだなぁ。『CAVE PARTY』はどうやら感情に刺さりまくってくる瞬間が多いな。
歌詞 : 最初は演奏の凄まじさに何を歌っているのかよく分からなかったんだけど、なんとなくもしかしてということが頭に浮かんでしまう。
これもしかして下ネタソング?
黄色い皮のバナナは裸では立っていないもんな。一体どのバナナをたたき売っているのか。二度とないサイズってことは人並みではなく馬並みなんだろう。すごいぜバナナ。
M9「うめえなあもう」
作詞・作曲/甲本ヒロト
こういうのを余裕でやれるクロマニヨンズが大好きです。カッコよさだけじゃなくて楽しさとかバカっぽさも重要です。
このリズム楽しすぎる。
人並みとはかけ離れた感性の歌詞が強烈すぎます。
イントロからヒロトのハーモニカが楽しい以外の感情を抱かせない軽やかさで鳴っています。コビーのベースが曖昧さのないハッキリとした音でリズムを先導しています。間奏ではマーシーの歪んでいないギターソロの音と、カツジのマーチなカンジのドラムの音が印象的です。
「ご飯がすすむ うめえなあもう」という幸せな感情が溢れていて、なんかすげえ幸せな気分になります。
歌詞 : 歌い出しからブッ飛んだ感性です。人並み外れた感性に驚くというより楽しさに笑ってしまう。
Bメロからサビにかけて歌詞もメロディも覚えやすくて一度聴いたら忘れません。ファルセットのコーラスとか楽しさ倍増です。聴いているとHappyな気分になります。
あまりの楽しさに“ついついおかわり”の幸せです。この曲ずっと好きで何回でも聴きたくなります。
うめえなあもう。
アンコール‼︎アンコール‼︎
M10「夢の島バラード」
作詞・作曲/甲本ヒロト
何これ!マジかよ!感情刺激されちゃうよ。
こんな曲かけられたら音楽にガッツリ向き合っちゃうよね。感情移入しちゃうよね。完全に掴まれちゃいました。
最初の歌とアコギだけの演奏中のその音とか反則だよ。普通の音じゃない。魂が聴こえてるじゃないか。むしろそれしか聴こえない。
このメロディとかアレンジとか歌とか気を抜いたら散歩中でも涙出ちゃうよ。よく10曲目あたりで泣かせにくるもんなあ。
泣きのギターソロがたまらない。溜めのチョーキングとか胸熱すぎて涙出そうだ。
コードストロークも芸術的で美しすぎる。
歌詞 : 何か自分の感じる特別なものがあるかないかを歌っていくスタイルが心に響いてきます。
サビのラストの言葉「炸裂だ」が言葉以上に熱く激しく大きく眩しく炸裂しています。
ラストのコーラスも入ったところの歌い回しとか胸がブワーッとなっちゃって愛おしい。
今夜クロマニヨンズが部屋に来てる。
M11「レフュージア」
作詞・作曲/真島昌利
ゆったりめなテンポで想像力が爆発している曲で、少しクールダウン出来そうとか思ったけど、全員の演奏と歌が力強くハッキリ主張した音で聴こえてくるのでやっぱり熱くなってしまう。
メロディがめちゃくちゃドラマチックだなと感じて、いつも聴き入ってしまいます。重厚なメロディからの突き抜けるサビは高揚感が最高潮に達します。
マーシーのコーラスが結構入っていて、筆者の大好きなしゃがれたあの歌声そのものだったので感動します。
歌詞 : サビのマーシーの想像力はマジでビビります。クールダウンのつもりがやっぱり熱くなっちゃってるな。こぼれたのはティッシュ1枚分の涙じゃないんだぜ。
歌詞にも出てくるけど「死なねー タフ」な曲だと感じます。この曲を作った人も自分が死ぬとは思っていないのかもしれません。
M12「ゼロセン」
作詞・作曲/甲本ヒロト
アルバムの中では最長の5分ある曲ですが、長いとは感じません。さっきまでこの曲が5分あるとは知りませんでした。どんだけ心を奪われていたんだとビックリです。
ギターのピックスクラッチの音から始まります。その音にまさにゼロセンを感じました。イントロからゼロセンが飛んでます。
弾む軽やかさのあるアレンジで聴きにくさは皆無です。
最後のサビのヒロトの歌の上の方でマーシーのピックスクラッチがキュイーーンと空を飛んでます。
歌詞 : タイトルからは想像できなかったけど、なんだかものすごくラブソングでした。
その純粋さが私の細胞に流れ込んできたのです。
ピックスクラッチのゼロセンが上空を飛んでいるサビは、美しいメロディにゼロセンが乗っていてぶっちぎりの宙返りを聴かせてくれます。
M13「いきなりくる」
作詞・作曲/真島昌利
落ち着いたテンポで美しいアコギの音から始まり、ズッシリした演奏がいきなりくる印象深い曲です。
サビはまた突き抜けた“テンポの良さ”がたまらない。
エレキだけでなくアコギの音も常に聴こえてくるのが素敵な雰囲気です。ヒロトのハーモニカも聴こえます。
歌詞の内容とか強烈で初めて聴いた時からずーっと頭に残っている曲です。
いきなりくるってことは誰にでもある経験だと思いますが、どうなんでしょうね。筆者はこの曲の歌詞の内容に共感しまくりです。
いきなりの出会いに血が騒ぎ出す燃える1曲。
歌詞 : 歌い出しの歌詞が初めて聴いた時から今でもずっと衝撃的です。それはきっといきなり100%で共感しているから。
モノラルのレコードだと尚更いきなり来ます。多分300になって来てる。
いきなり来た100な何かに出会ってしまった時、歌詞の感じになるのですごく分かるな。
さっきまで興味なかったのに、いきなり心に入ってきて起きてから寝るまで思考全振りになることがあります。そいつに触ってみたくて、そいつを使ってみたくて、そいつに詳しくなりたくてたまらない状態になってしまう。そんないきなりくるヤツ。そんな気持〜ちわか〜るでしょ。
いきなりとりついて来るの楽しいから大歓迎です。
アポなしでいきなり家に来る人は困ります。
M14「紙飛行機」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの2枚目のシングル。
こちらはシングルとは別テイクです。
音の聴こえ方が明らかに鮮烈になってます。こちらの方は最初にカツジのカウントの音が入ってるし、ドラムのアレンジが激しくなってます。カツジのドラムの音が前面に出されて炸裂音になってて、シングルより熱いです。
マーシーのギターもアレンジがゴージャスになっているし音にキンキンさがあってロッケンロー‼︎を感じます。
明日じゃなくて今日の歌。1時間後じゃなくて今この瞬間を生きる歌。筆者は勝手にクロマニヨンズのテーマのひとつに「生きる」ことを感じています。
アルバムバージョンを聴いていると気持ちが勝手にロッケンロー‼︎の凄まじさに煽られて勢いよく家で一人で踊り狂ってしまうね。
歌詞 : 胸に響きます。明日とかわからないです。明日のことを考えながら今日を生きて不安になってるとかイヤです。明日があるのかもわからないです。忘れちゃってる人が多いけど、明日が来る確率は100%ではないです。今日とか今にだけ感動は起こります。
まだ生きてもいない明日に感動なんて出来ない。
これ以上に紙飛行機が飛んでいる様子をリアルに表現できた歌や詩や文章はない。頭の中では自動再生の映像付きで流れています。画面も少し揺れて乱れるノスタルジーな胸熱仕様。
ラストにこの名曲とか感慨深いな。私はアルバムバージョンのが好きです。
このシングルのアナログ盤はちょっと変則的(変速的というのが正しいかも)な仕様で、A面は普通の45回転です。ところがB面は33回転になってます。B面には2曲入ってるから収録時間の関係で仕方ないのでしょう。
A面を聴いた後うっかり45回転のままB面を聴くと、やたらと速い違う曲がかかります。こんなトラップが仕掛けられているとは!なんて驚いた僕をB面の1曲目が『ワハハ』のハと笑い飛ばしていました。善良なただのファンである僕がそんな危険なテロにあったので、すっかり記憶に定着してもう間違えることもありません。
そして心配されたA面とB面での音圧の違いは微妙ですがあります。でも微妙なんです。ボリュームのつまみ1目盛り分ぐらいです。
そんな細かいことなんか気にすんなよってロッケンロー‼︎が言うけど僕はちょっぴり気持ち悪い。B面の2曲目ぐらいになると『チンパンマン』にも呆れられちゃいそうだし“ジャングルのルードボーイ”にもうるさいって言われちゃいそうだな。
「ギリギリガガンガン」のシングルレコードの方はそういうのは全然気にならないです。そっちはMONOだから?きっとまたロッケンロー‼︎の仕業だろー‼︎
どの曲も強烈なインパクトを持ったクロマニヨンズの2枚目のアルバムでした。
芸術は早送りなんかさせない。
音楽に感動するという貴重な体験です。
いつ聴いても自分の中の熱い気持ち、楽しい気持ちを感じさせてくれます。感動して涙が出てしまう場合もありますが、悲しい気持ちは一切ありません。悲しいのはイヤです。
この人たちは僕と何も変わらない生身の人間で、ただロッケンロー‼︎が大好きなだけですね。
いつでも一見さんだって受け入れてくれる本人たちが一番の自由奔放なバンド。曲なんか知らなくたって今覚えてもらって、もし気に入ったら聴いてみてって姿勢が雰囲気でわかるし対等な考え方がダダ漏れしちゃってる。
今日もロックに感動したいな、そうだ!クロマニヨンズ聴こう。
生きる喜びがレコードだっていいじゃない。そんなのどうせ最高じゃん‼︎
初回限定盤の特典
CDの方のシングル、アルバムにはそれぞれ初回特典としてDVDが付いてました。
シングル「紙飛行機」特典DVD
☆cro-magnons TV(15分)
シングル「ギリギリガガンガン」特典DVD
☆ cro-magnons TV 2(18分)
アルバム「CAVE PARTY」特典DVD
☆ cro-magnons TV SPECIAL(22分)
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。
※クロマニヨンズはサブスクがありません