こんにちは。
『JUNGLE 9』は2015年リリースのザ・クロマニヨンズの9thアルバムです。
前作8thアルバムでは突然の「ステレオ盤」の帰還に驚きました。
今作もそのままステレオでいくのか、いつものモノラルに戻すのか、というリリース前のワクワク感を勝手に楽しんでいました。
我こそはと戻ってきた「モノラル盤」!!
堂々としてます。
心の名盤:全曲レビューです。
皆さんどうぞ最後までよろしくお願いします。
クロマニヨンズは子供の頃、小学生か中学生の時に音楽を聴いて感動していたあの気持ちのままで聴けるロックンロールです。
何も分かっていなかったけどワクワクしていた純粋なまんまが心に聴こえてきます。
『JUNGLE 9』はまさにそれ!
この人たちはきっと自分にしか分からない歌を作っている筈が、いろんな人の心に刺さってる、、、そんな感じがする。
自分の中で元気を超えた“活気”に満ち溢れるのが特徴の9枚目のアルバムです。
思わず笑顔になる快作。
The Cro-Magnons/JUNGLE 9(2015)
JUNGLE 9(ジャングル・ナイン)は前作『GUMBO INFERNO』から約1年後に発売された9枚目のアルバムです。
2015年10月21日発売。
モノラル音源での発表を継続してきたクロマニヨンズが前作8枚目のアルバム『GUMBO INFERNO』で急にステレオ音源に変えたのでびっくりしました。
次はどっちになるんだろうとワクワクしていら、やっぱり本作はモノラル音源だったので本音では喜びました。
どっちもカッコいいし、どちらにもメリットはありますがモノラルには特別感があります。
私は勝手にそう感じています。
モノはクロマニヨンズが部屋にくる。
ザ・クロマニヨンズ10年目‼︎
この大好きなバンドずっと飽きずにやってくれるだろうかという微妙な心配が本音では私の心のどっかにありましたが、
・ 誰かの期待に応えるのはちょっと難しい
・ 頑固で人の言うことなんか一切聞かないっていう人になる
・ 大事なのは、なんとなく楽しいかどうかなんだよ
と言いながら、マイペースにロックンロールをやり続けて既にザ・クロマニヨンズ9枚目のアルバム。
1stアルバムから変わらないスタンスで続けているクロマニヨンズ。
ブレずに続けるために意識していることはあるかと聞かれた2人。
・ なんにも考えてないよ(ヒロト)
同じスタイルで続けていて飽きたりしないか。
・ 飽きはしないですね(マーシー)
本当になにも考えていないようで、そんな質問されても困惑した様子で明確な答えなんかありませんでした。
力は抜いて手は抜かないのがクロマニヨンズなんだなと感じます。
やっぱりこの人たちは自分が好きなことをやってるだけで、すごくポジティブです。

『JUNGLE 9』収録曲
1. 生活
2. やる人
3. 夜行性ヒトリ
4. 這う
5. 生きてる人間
6. エルビス(仮)
7. 俺のモロニー
8. オバケのブルース
9. 原チャリダルマ
10. ボラとロック
11. 中1とか中2
12. 今夜ロックンロールに殺されたい
全編モノラル、全12曲37分。
タイトル『JUNGLE 9』は、9枚目のアルバムだからなのか⁈
本人たちの回答。
それについては後付けで、面白いからということです。◯◯ナインとか野球のチームみたいで強そうと、いつも通り特に深い意味とかはないみたい。
だからこそ頭は使わず、難しい事も考えず、自分が感じたままに熱狂できます。

クロマニヨンズに求めているものを積極的に感じながら聴きたくなるアルバムです。
哲学や叙情性までもが、彼らの感性で表現されている“ならでは”の雰囲気が全開してる。
ロックンロールに全振りしてる人たち。
カッコ良くないワケがない。
炸裂してないワケがない。
前作『GUMBO INFERNO』はセンチメンタルな心情に浸れるアルバムでした。
本作『JUNGLE 9』は初心を感じさせるアップテンポのビートが効いた曲が多いです。
ハイセンスで心を捉えるコーラスも心地よくて聴きどころ。
生きようとする熱い気持ちを超越するラスト曲の「今夜ロックンロールに殺されたい」ではクロマニヨンズの姿勢が真っ直ぐに打ち出されていて無敵すぎ。
むしろ、生かされてしまう。
アルバムに熱狂した心はネガティブさえも包容して、今日に100点満点を与え、明日も生きるためのポジティブなエネルギーになる。
つまり心の名盤です。
いつもはシャッフル再生をして嫌になるくらい何回も聴いて決めているという曲順。
今回の場合はコビーとカツジが”こんなのいいんじゃない?”とアイディアを出してくれて決まったということ。
私は毎回アルバムの曲順にも心を奪われていますが、今回は“iTunes”が決めた訳じゃないんですね。
そこも注目して聴いてみると楽しい9作目。

シングル曲は14枚目のシングル「エルビス(仮)」が収録されています。
2015年9月9日リリース。
CDと7インチアナログ盤が同時発売。
初回限定盤CDは紙ジャケット仕様。
アナログ盤は完全生産限定盤で既に完売。
カップリングにはヒロト作の「キンクス・ガット・ミー」が収録されました。
疾走感のあるロックンロール、ヒロトならではの突き抜けた個性で聴きごたえありです。
2分を切る並外れ。
途中でヒロトが言い訳をしているような語り部分なんかものすごいインパクト。
本作『JUNGLE 9』には未収録。
2015年、9thアルバム『JUNGLE 9』発売当時、CDとアナログ盤が同時リリースされました。
CDの初回限定盤は紙ジャケット仕様。
限定生産だったアナログ盤は既に完売。
アナログ盤はいつものコレクション性が非常に高い「60年代E式フリップバック」仕様。
他のレコードとは一線を画すジャケット。
ただクロマニヨンズのレコードは少し音が小さいので、他のレコードを聴く時よりも多少ボリュームを上げる必要があります。
しっかりボリュームを上げた時にスピーカーの前にクロマニヨンズが現れます。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
アルバムに収録されているのは、望む世界へ行くための活力源になる12曲。
笑う事の素晴らしさ、笑顔でいる事の心地良さに気付いてしまえる9作目。
必ずネガティブがポジティブに覆ります。
なぜなら、クロマニヨンズが全開でぶっ放す明朗快活なロックンロールだから。
ただの笑いじゃない、大笑い。
無理した作り笑顔じゃない、大きな笑顔。
豪快な聴き心地のアルバム突撃開始。
オーライ!ロッケンロー!!
M1「生活」
作詞・作曲/真島昌利
ワッハッハッハッハーッ!
イントロを差し置いて、いきなりの大笑いにテンションが爆上がりしてしまいます。
マーシーならではの感性を大いに感じる音楽に一瞬で惹き込まれる楽しさ。
始まって3秒でポジティブな気持ち全開。
つまらない生活を改善したい日のテーマソング決定版。
笑い飛ばすためのロックンロール。
平常心を突破するアップテンポ。
ネガティブな思考は完全消去されるポジティブシンキングなアレンジ。
上機嫌で明るいメロディ。
酒の含まれる歌詞には酔うかもしれない。
最初の大笑いの後にあるイントロは、ゴキゲンでインパクト絶大なギターリフ。
マーシーが笑顔で軽快に演奏してる。
浮遊感があり、私の心は完全な自由になってクルクル回ってしまいそう。
満開の桜の咲きっぷりと、酒の豪快な飲みっぷりをヒロトが歌い始める。
気分が良くなる楽観的な歌心。
心が跳ねる楽しいメロディ。
うっかり世界一の健康になっちまいそうだ。
演奏は歪んだギター、ドライブするベース、派手なドラムが日本全国へ鳴り響く。
ヒロトの表現力とマーシーの言葉のセンス。
この歌、なんか酔っ払う。
ヒロトが上機嫌で1番を歌うと、またマーシーのギターリフ。
アルコールの強い歌を聴いた直後のクルクルしたギターリフに目が回ってる。
当然、愉快になってきた。
ワッハッハッハッ!と笑いながら、つまらない生活を笑い飛ばすサビへ突入。
クロマニヨンズが世の退屈を笑い飛ばす。
その威力によって、もうつまらない事は一つも残っていない。
つい笑顔になり、猛烈に気分爽快。
マーシーの神技、カッティングギターが冴えつつアコギの音も鳴って賑やかな聴き心地を実現しています。
短めのサビに大きなインパクトあり。
間奏はイントロのギターリフが自信満々なサウンドで空間へ広がります。
ラストのサビではヒロトの隣から、マーシーのしゃがれ声のコーラスが「笑い飛ばしちゃえよ」と爽快に響く。
1曲目ですでに今日から楽しくなりそうだなという明るい気分になっていて好印象。
ロックンロールとアルコール、100%!
歌詞:桜、酒、大笑い。笑い飛ばすことの素晴らしさを実感させるマーシースタイル。
季節感はピンクの桜が咲く春。
歌詞はアルコール含有で、1番だけで酔っ払いそうになります。
なんか知らないけどアルコールがキツい。
“ワッハッハッハッ!”と、つまらない生活を大声で笑い飛ばすサビの歌詞は非常に爽快。
言葉が胸に響いた直後にはすべてのしがらみが無くなり、明るい今日がスタートします。
しかし朝からちょっと酔ってしまう。
そこが重要です。
M2「やる人」
作詞・作曲/真島昌利
明るい聴き心地の曲が続きます。いいぞ!
2曲目、勢いは更に増す。
なんの結果も出さないやらない大人に決別して「やる人」を実践するための激熱ソング。
激走していくアップテンポ。
音が突っ込んでくるパンキッシュアレンジ。
グイグイ背中を押される強靭なメロディ。
今すぐやる人になるための熱い歌詞。
特にマーシーのギターの音が、どうしちゃったのってぐらい爆発してます。
凄まじき勢いと疾走感が際立つイントロ。
派手なサウンドが鳴って、意味もなく全力で突っ走ってしまいたくなる。
ヒロトが力の限りに歌う。
パワフルで誠実で真っ直ぐな歌心。
だから言葉の一つずつにとんでもないエネルギーが発生してる。
心の奥までズンッと入ってくるロックンロールのボーカルが、私に力を与えてくれる。
演奏は疾走感に満ちるパンキッシュなアレンジで、マーシーの鋭いギターフレーズが胸に突き刺さってくる。
聴いた事がない程の強烈な音だと感じます。
わずかに滑らかになるBメロ。
絶妙な力加減で歌うヒロト、クリーントーンで重ねたマーシーのギターが耳に残ります。
ゆっくり心へ広がっていく感触のメロディ。
サビに入ると明るさが突き抜ける。
歌、演奏、アレンジ、テンポ、すべてが輝いて聴こえて太陽より熱い生きる気力が身体中に充満します。
私が今より前に出るためのエネルギーが、クロマニヨンズからビシバシとブッ込まれる。
間奏のギターソロなどはなし。
こんなにもギターの音が印象的な曲にギターソロまであったらやり過ぎかもしれない。
確実に「やる人」たちですが、余計なことはやらないロックンロールの達人のハイセンス。
勢いを上げつつそのまま後半へ突入。
太陽にまで届きそうなほど高揚した気持ちがどんどん透き通っていく。
さっきまであった邪心も悩みもネガティブも何もなくなって、輝き出す心。
いつもクロマニヨンズに求めている光。
この歌からはマーシーやヒロトの“やる人”の情熱を感じられるから、それに感化されてやる人をやるのは素敵です。
歌詞:爆発中の情熱、その瞬間の連続。
やる人と、やらない人の違い。
または、普通の人と、結果を出す人の違いがこの歌詞にあると感じました。
言い訳なし、迷いもなし、失敗はあっても学びがありという哲学にも聴こえます。
むろん、本より強い影響力。
「やる人 = 自分」という答えが出る。
太陽より熱くて、もっと光った折れない柱が1本そびえ立って迷いはなくなる。
M3「夜行性ヒトリ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
「一人」を敢えてカタカナにしたハイセンスなタイトルにまず惹かれます。
何も臆さず生きられるロックンロール。
非常にキャッチーな曲で、私の心は前進、前進また前進していく凄まじさが魅力。
胸が熱くなるアップテンポ。
命を燃やすメラメラアレンジ。
不安を忘れさせるエモいメロディ。
意識を今この瞬間に戻してくれる歌詞。
ギター、ベース、ドラムが激しいサウンドでジャカジャカと鳴るイントロ。
すかさず「チュッチュルッチュルッ」とインパクトのあるメロディをヒロトが歌う。
1回で覚えてしまえる衝撃は、何年経とうが頭から離れない。
キラキラした歌心でヒロトが歌うAメロ。
初めて聴きながら一緒に歌いたくなるほどの影響力があるキャッチーなメロディ。
突っ走る勢いが表立つ演奏。
2番で声を張ったマーシーのコーラスが響くと、胸の奥深くに炎がメラメラしてきた。
もっと奥まで入ってくるのがBメロ。
真摯なメロディ、今より前に出るために必要なわずかな痛みを感じてるのがポイント。
自ら炎の中に立ち、命を燃やすサビ。
極端に短いメロディにも関わらず、心に残る初期衝動は特大なもの。
何かに怯まずもっと熱く生きようと決心。
こんなにも力強いメロディを聴きながら命を終わらせようと考える人はいません。
更に胸の奥へ刺さる間奏。
エモーショナルな音が聴こえるギターソロ。
マーシーが奏でるロマンチックなメロディには、夜中に揺るぎない希望と自分の生命力を実感してしまう。
間奏終了の直前には刺激的なピックスクラッチがキマる。
私はその猛烈な音に命を燃やしてしまう。
間奏後の後半もすべての瞬間がハイライト。
言葉に誠実さがあるから、何も感じずにテキトーに聞き流してしまえる場面なんかなし。
むしろ、何度でもリピートしてもっともっと多くを感じたくなる。
そういう魅力があります。
この歌を聴くといつも胸の奥深くにさざ波が立って、今日だけに集中して生きる命が燃え盛ります。
自ら命を燃やす事の素晴らしさを感じる。
間違いなく名曲です。
歌詞:今、目の前の瞬間だけが輝き、自ら命を燃やしていく様が印象的。
虫好きのヒロトならではの蝶か蛾の動きまで表現しているのが特徴。
すべての「命」に当てはまります。
いつも未来の心配ばかりしていた私にとっては、病まずに生きるための重要なことを歌っていると感じます。
命が生きられるのは今だけで、明日はまだ生きられないということを改めて実感しました。
まだ明日の事は考えなくていいんだった。
胸の奥深くにさざ波が立つというのがすごくロマンチックな表現でうっとりです。
M4「這う」
作詞・作曲/甲本ヒロト
這ってでも行くというよりも、敢えて「這う」人並外れ。
歌の内容も、それまであまりなかった感じのアレンジもすべての瞬間が強烈です。
ギターの裏のカッティングが印象的。
表と裏がひっくり返らないように弾こうと意識するとダメだから、その時のマーシーの心は「無」で悟りが開かれてると言っていました。これは聴きどころ。
繰り返される“這う 這う”と歌うコーラスが記憶に焼き付きます。
命をもかけた本気の遊びを感じる過激なロックンロール。
姿勢良くビシッと歩く時のテンポ。
お前もやれよと誘ってくる魅惑のメロディ。
人目を気にせず地面を這う勇気を私に与えてしまう歌詞。
色々とクロマニヨンズの本気を感じる。
裏カッティングのギターがすこぶる刺激的な耳触りのイントロ。
リズミカルなギターの音に感化されて、必ず今より一歩前に出てしまう。
マーシーの神技だ。
ここがライブ会場なら、是非ステージの前方まで出てきて弾き始めてほしい。
ギターのカッティングが鋭く鳴き渡る中、ヒロトが胸を張って歌い出す。
なぜか知らないけど這ってるじゃねえか。
キレッキレのアレンジのまま2番へ突入。
まだ這ってる、いやもっと猛烈に這ってる。
この歌には長い物に巻かれてしまう腑抜けた世間体など存在しない。
遊び心を優先して地面を這って行きたい。
カッティングギターの小刻みの情熱が這って行けよと、迷う心の背中を押す。
この歌の雰囲気は只事ではない。
散歩中なんかに聴くと機敏なテンポで歩けます。私はまだ這ってはいないけど。
曲のテンポが私の歩くテンポとは完全に一致してるのは確かです。
間奏はヒロトの熱きハーモニカソロ。
魂で吹きまくるハイエナジー。
ハーモニカの音から何より感じるのは、一切の嘘のない本物のリアリティ。
録音したスタジオでの響きがそのまま部屋のスピーカーから鳴る。
その後ろではマーシーの鋭いカッティング。
直後の3番も大胆に這う。
これまででもっとも奇抜に這う。
ほとんど命懸け。
世間を理解したつもりで大人になってしまった心が、大事なことを取り戻した感覚です。
遊び心、子供よりも本気で遊ぶってこと。
間奏にはギターソロがなかった。
しかしアウトロにはとんでもないギターの盛り上げあり!
目の前のアンプが鳴っているような生音感。
ギュワンギュワンと唸るギターはリアルなロックンロールの音が出る。そこからまた裏カッティングに戻るのが最高です。
歌詞:理由は分からないけど、本気になって這ってる。
ヒロトならではの風変わりな内容。
その光景は常識をはるかに超えるので、1回で印象に残ります。
私も子供の頃は歌詞と同じように地面を這って小銭を拾う遊びをやっていました。
大人の心はそれをやらない。
とりあえずのお金はあるからその必要がないってこともあるけど、世間体の呪縛にかけられてこういう純粋な心が薄れてしまったのはちょっと寂しい。
小銭とか落ちていないか地面が妙に気になってしまう影響力のある歌詞。
M5「生きてる人間」
作詞・作曲/真島昌利
タイトルが私を表してる。
すべての人を表していて最高です。
これ以上もこれ以下もない。
この歌には世界一純粋な人間が登場します。
最初から「人間 人間」と連発するクロマニヨンズがやってこその人間の歌。
ゴキゲンなアップテンポ。
すべての人間を認める爆発的アレンジ。
Bメロでマイナー調になるのが、ちょっとしたブレイクを感じて強いインパクト発生。
心へ直撃、極めてストレートなメロディ。
難しい事は一言も歌わない歌詞。
謎のルールに縛られて萎縮してしまった心へ本来の「人間」を取り戻す当たり前ソング。
何も考えず楽しみたい日のベストチョイス。
目の前で爆発が起きたかのような突き抜けて明るいイントロ。
4人が「人間 人間」と連発しながら、力一杯突進していく。
至極当たり前の人間の行動をヒロトが歌う。
1番も2番もハッキリと断言していて、誰も歌の主人公を否定できない。
速いテンポと明るいサウンド。
それに何よりも強い意思。
当たり前を許さない世の中をクロマニヨンズが破壊していくようで快感です。
Aメロはズバ抜けて明るい曲調で突っ走ったけど、Bメロに入ると唐突にマイナー調。
少しテンポも下がる。
歌詞からは作者であるマーシーの控えめだけど誰より情熱的な人柄が伝わります。
サビをやらずに間奏へ。
間奏はギンギンのギターソロ。
マーシーがハイテンションにて弾くギターがギャンギャン吠える。
黙って座って聴いているのは不可能なほどに凶暴に歪んだロックンロールの音。
この音、マーシーの本気を見た気がする。
間奏直後にサビ。
大声で“イェー!”と叫んで生きてる喜びを思いっきり歌う。短くて単純なメロディだから誰でも1回で覚えられるのが特徴。
この人たち、テンション高いな。
ロックンロールはなんだか強気だな。
生きてるって実はすげえ魅力的なんだな。
私が今日を生きるための起爆剤になり得る。
楽しんでるか?楽しんでるよ!とクロマニヨンズから投げかけられた問いに間違いなく答えてしまう。
最高に楽しんでる、生きてる。
『JUNGLE 9』には心を奪われっぱなし。
歌詞:生きてる人間のもっとも純粋なかたち。
腹がへったら食べる、眠くなったら眠る。
未来の不安などなく、今この瞬間だけを生きるのが本来の人間だと再認識します。
Bメロの歌詞「何も言わないけど〜」の部分。
カメラの前なんかだと大きな声で主張したり、大きく笑ったりしないマーシーらしい歌詞だと感じたので共感しました。私も一緒です。
“イェー!”と喜んでいるサビ。
“生きてる人間”を最高に楽しんでいるかどうか一瞬だけ自問自答した後、自分という素晴らしい人間をそのまま楽しんでしまえる。
人並みとか世間体とか常識というオプションが付いていない生の人間を見た。
M6「エルビス(仮)」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの14枚目のシングル。
今でもライブで披露されることが多い名曲。
まず感じたのはギターの凄まじさ!
すごいギターソロがある訳ではないのにマーシーのギターの音が印象深い演奏です。
大暴れしたいアップテンポ。
曲がらない信念のパンキッシュアレンジ。
何よりも真っ直ぐで痛快なメロディ。
私の気持ちが理由だろうけど、この曲は急激に音圧が高くなった感じで爆音で鳴ります。
爆発的な魅力があるということか。
ドスの効いたバスドラのリズムからカッティングギターが入ってくる鋭く熱いイントロでいきなりヤラレます。
間違いなく名場面。
100%を超えて心が熱狂してる。
ライブではマーシーがステージ前方に出てきてオーディエンスをトチ狂わせる。
マーシー側の席の人なんか大変だ。
カツジの揺るぎないリズム、マーシーの鋭いカッティングが鳴り響くど真ん中に、ヒロトのパワフルなボーカルが入る。
私なんかこの始めのパートだけで平常心を軽く逸脱してしまう。
ヒロトが1番を歌い終えるとギター、ベース、ドラムの連射。
コビーのベースも加わったバンドサウンド。
4人の情熱、炸裂する音、クロマニヨンズのロックンロールだ!
疾走感に満ち溢れる2番のAメロへ。
1番よりもスピードを上げて走る聴き心地。
マーシーが作った詩的でドラマチックな歌詞には胸がときめきます。
何かの物語、比喩的な表現。
今マーシーが聴いているエルビスのレコードを、隣で一緒に楽しんでいる気分でもある。
そのエルビスがスピーカーの前に現れて、ひずんだブルースを歌うBメロ。
マイナーキーのメロディが突き刺さる。
世の中のただのトレンドを蹴散らすサビへ。
突き抜けたテンションで演奏されるメロディに乗った深い歌詞に心が反応します。
私の心は大きく動きました。
写真に写ってインターネットで自慢されてる物なんかが宝物じゃないってこと。
おごりとこだわりの違いを感じる。
サビの一部で入るマーシーの凄まじきチョーキングは、強気な自分を目覚めさせる即効性抜群の起爆剤。
間奏では細かいブレイクの入ったギターが相当に印象的で心を鷲掴みにされます。
“今だけ”と連発されて、明日の不安なんか感じてる場合じゃない。
ライブ会場は思いっきり跳ねてます。
「エルビス(仮)」を聴くと、ただの見せびらかしの宝物ではなく、譲れない本当の宝物にしようと思います。
誠実な歌、本当に誠実な人にしか作れない。
ラストの「オイ!オイ!」の連発は、やっぱりパンクスピリッツがとんでもなく熱い。
この歌を聴いている間はずっと体が激しく動いているから地震が来ても多分わからない。
余力を残させないクロマニヨンズの熱量。
仮タイトルをそのままリリースした感がたまらなく好きです。
ちなみにライブだともっと名曲になります。
歌詞:エルビスのレコードをかけながらマーシーが強く感じている事といった印象。
心へ刺さったとても好きな歌詞があります。
「人として笑顔で」という真っ直ぐな言葉。
普段は忘れちゃってる大事なことだと感じました。意識していたい。
次から次に価値のわからない人たちの手にわたり、ホコリをかぶっている宝物を救うかのようなサビの歌詞。
心の深いところにグッサリと刺さりました。
詩的で比喩表現の多い印象のある歌詞ですが、深く考えさせる誠実な歌です。
M7「俺のモロニー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
レコードの場合はここからB面に突入です。
踊れない腑抜けた心をブッ覆すロック。
間奏ではバカ騒ぎするクロマニヨンズの並外れっぷりが聴けて明るい気持ちになれる。
つまり心が健康になります。
Aメロ→Bメロ→サビではない構成が深く印象に残ります。
耳触りが急変するドラマチックなアレンジ。
弾けたアップテンポ。
ズバ抜けてキャッチーなメロディ。
意外にもスローテンポで美しいギターのアルペジオとボーカルのみで始まる冒頭。
マーシーの優しいギターサウンドと、ヒロトの力強いボーカルが絶妙にハマってる。
ヒロトが歌詞の語尾に力を込める。
直後に全員で全開する瞬間はシビレます。
テンポアップ!爆発!
そしてすこぶるキャッチーなサビが目の前の空気を明朗快活にします。
小気味のいいメロディに体も心も踊り出す。
その後のAメロはタイトな聴き心地。
ブリッジミュートのギター、ドライブしながら唸るベース、音圧の高いドラムのリズム。
自分がどんな気分で聴いても楽しげな雰囲気なのがボーカル。
なんとこの曲、Aメロは1回しかやりません。
普通は2回か3回くらいあるんだけど。
心へ響くメロディだから本音ではもっとたくさん聴きたい。
一度サビを挟んでからのBメロ。
チークタイムに入って好感度の高い男らしさが際立ちます。是非ともパートナーと向かい合って聴きたい恋心のメロディ。
打撃系のアレンジが刺激的。
間奏はマーシーの熱きギターソロ。
サビと同じメロディを弾くギターソロは実在感たっぷりの生音が鳴る。
メロディが素晴らしいのはもちろん、心のガードが外れる異常な音が出てやがる。
これには参った。
ギターソロのメロディの後ろで大声を上げて騒ぎまくるクロマニヨンズ。
どうかしちゃってるハイテンション。
踊っている時の嬉しくて破裂しそうな気持ちがそのまま音楽になってるみたいだ。
誰かと踊りたい時のベストソング。
選曲バッチリ!これで踊ったら最高に楽しいし、心が繋がると思うんです。私はまだやったことはないけど。
なんで踊らないの?とクロマニヨンズに言われてる気がする。
頭の中ではいつも2人で踊ってる。
ヒロトの独特の歌い方と、マーシーの人情溢れるギターソロには2人がそれまで生きてきた人生の重みなんかを感じます。
とは言え、決して重い歌ではありません。
心を軽く明るくするためのロック。
マーシーが締めるラストの一音。
歪んでいないギターが「チャラ〜ン」と優しく鳴らす人間の感情の音。
歌詞:ディスコティックと男らしさ。
空想的な表現のAメロの歌詞。
しかしヒロトにとっては100%の現実だとわかるリアリティ。一般的な視点では見えないものをハッキリと見ている。
チークタイムのBメロの歌詞。
「男らしさ」という私にとっては負担でしかない言葉は嫌いなんだけど、この歌は自ら志願したい男らしさ。素直に憧れ、熱望する。
ロックで踊る楽しさを全力で伝える歌詞。
M8「オバケのブルース」
作詞・作曲/真島昌利
オバケと言っても怖いものではなく可愛げのあるオバケで、曲調にはほっこりします。
特徴は、コビーの図太いベースが強調されたサウンド。
笑顔のステップで楽しみたい軽快なアレンジ。
心地よく体が揺れるミディアムテンポ。
愛嬌たっぷりのメロディ。
イントロなし、いきなりのサビ始まり。
「ダン!ダン!ダダダン!」とブッ叩くドラムのリズムには腕を突き上げたくなる。
覚えやすいストレートなメロディに心酔。
「オバケのブルース」という題名の絵本の中に入り込む感覚になるAメロ。
ストレスなど無になる程に和みます。
ヒロトが絶妙な力加減で歌うのは、ワクワク感と生活感のあるオバケの物語。
どこかしみじみともしていて心にスッと入ってきます。
オバケに共感するという初体験。
マーシーのギターは歪みつつも、力を入れすぎない緩やかな弾き方。
カツジのドラムも強打でない軽やかなもの。
曲を引っ張っていくのがコビーのベース。
一際でっかい音を鳴らしてアレンジを先導しているし、曲のリズムというよりも上機嫌で楽しげなメロディに近い。
マイナー調になって印象深いのがBメロ。
そのBメロではコビーのベースがブンブンしながらグイッと更に前に出てくる。
一番前、最前線の轟音。
ヒロトのボーカルにも力が入る。
マーシーたちの胸熱なコーラス入り。
歌詞では“フルボリウム”のエレキギターが、世界の果てまで豪快に鳴り響く。
間奏はなし。
そんなものなしでずっと歌い続ける魅惑のクロマニヨンズスタイル。
ラストはキャッチーなメロディであるサビの繰り返しで「ツルツルのギア」という言葉がいつまでも心に残ります。
音楽に没入する瞬間の連続だった。
クロマニヨンズは人を楽しませる達人です。
楽しい心のステップに、嫌な記憶もすっかりオバケと一緒に大いなる幻になって消えた。
歌詞:愛嬌のあるオバケの物語。
こういう絵本になりそうな世界観は心が和むので大好きです。
光景が浮かびやすい歌詞、マーシーの遊び心が一番前にあります。
アルバムの中の癒されポイントでした。
Bメロの繊細な歌詞の中に爆発してる単語。
「ボリューム」ではなく「ボリウム」というのがギターアンプを彷彿とさせていて、私にはグッときました。
普通は見えていないのかもしれないオバケ。
そのオバケの生活感に親しみが湧いてほっこりするのが魅力です。
M9「原チャリダルマ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
異世界的な魅力。
幻想的なサウンド。
何と言うのか“和風”な聴き心地でもある。
ハーモニカ入りでファンタジックな音が出ます。不思議な雰囲気です。
またしてもコビーの強靭なベースがとんでもない音圧で轟く。
この4人にしか表現できない突飛なアレンジ。
思考がブッ飛ぶゆったりテンポ。
いつもの世界に戻って来れなくなる可能性があるので注意が必要です。
空想的なカツジのドラムで演奏開始。
始まって1秒でいつもの世界ではない異世界へ飛んでしまう。
特にヒロトのハーモニカが異世界へ誘う。
今この瞬間が現実ではなく、別の世界にいるような錯覚をしてしまう音。
この音にはどんな感性も何かを感じるはず。
幻想的な歌心でヒロトがうたう。
辺りには浮遊感も漂い、どんどん現実から遠ざかっていく感覚。
聴き心地が特殊です。
マーシーの裏カッティングが入ってます。
それで今回のアルバムはなんか難しそうなことやってるなという印象も受けました。
その事についての本人たちの言及としては、アルバムの作業中こういうのがブームだったのかなとヒロトが話していました。
本人の言葉を聞いてから改めて聴くと、またそれまでとは違って楽しめるのが面白い。
Bメロの1フレーズ目でのアレンジが突き抜けそうで、やっぱりそうでない絶妙な感じ。
マーシーの細やかなギター演奏が私の目の前の現実を麻痺させる。
この歌、ちょっと危険だ。
原チャリダルマが無言で誘ってくるサビ。
音が一気に突き抜けテンポも上がる。
わずかに声がかすれてしまうほど張り上げて歌うヒロト。
間奏はギターのメロディ。
極端に短いけど、その音がまた特殊なもの。
よくこんな音を録れたと驚愕するし、このただならぬフレーズを思い付いたのがマーシーならではだとも感じる。
曲の後半もいつもの世界にはいられない。
唯一無二のこの曲の音を聴きながら、ヒロトはどうやってこの歌を作ったんだろうかなんて思ってしまった。
このタイトル、他の人に思い付ける訳ない。
ラストの「タバコすいてえ」で、この歌の世界が一気に炸裂します。
そのセリフ、味がありすぎてアルバムのいいところをかっさらってる。
アウトロはヒロトのハーモニカ。
あり得ない程にファンタジックなサウンドが空間に鳴り響き、、、
私の心はあっちの世界に置いてきぼり。
歌詞:圧倒的な異世界感に溢れています。
ここまで独特な世界観の歌詞は初めて体験したのでインパクトが強すぎる。
私の頭の中のイメージは、ジブリの映画でも観ている時の感じです。
一見すると訳の分からない歌詞なのですが、原チャリに乗るダルマの圧倒的な存在感が私にも同じ光景を見せてきます。
ヒロトには普通は見えないものが見える。
ピントの合う所が誰とも違う人。
それを誰にでも“見える”音楽としてハッキリ伝える表現者。
M10「ボラとロック」
作詞・作曲/甲本ヒロト
耳に入ってきた瞬間「これだ!」と感じる勢いのあるロックンロール。
港の光景、海面に浮かぶボラなどが見えつつ、非常にエモーショナルな聴き心地。
激しめのアップテンポ。
心へ直撃するダイナミックなアレンジ。
マイナー調で心の深くへ刺さるメロディ。
激しいですがクロマニヨンズにしか出せない滑らかなスピード感で、耳にも心にも馴染みやすいです。
しかし一音ずつに熱狂してしまうのも確か。
ギター、ベース、ドラムがカチッとしたサウンドで鳴るハードなイントロ。
とは言え、ハードロックではなくパンキッシュだと感じるクロマニヨンズスタイル。
ハイセンスなコーラス入り。
ブレない魂のような態度でヒロトが歌い出す。
曖昧さはまったく無く、一本の曲がらない筋の通った歌心。
この人こそロッケンローのボーカリスト。
一部にはマーシーたちのコーラスも入ってきてにぎやかな耳触りを実現してる。
それにしても「ボラ」が主役のロックンロールなんか初めて聴いた。
猛烈なインパクト。
Bメロはマイナー調のメロディが一層感情へ響くエモーショナルなもの。
わずかにだけ重ねてあるマーシーのギター。
その音はマイナーコードで、旨味を最大限に引き立てる隠し味みたい。
港に「ロッケンロー」が鳴り響くサビ。
歌詞は“ボラとロッケンロー”と他の誰も言わない奇抜なことを歌いつつ、メロディやアレンジは思いっきりエモーショナル。
それに、やはりモノラルサウンドは力強い。
3番には声を張り上げたマーシーのコーラスも入って胸熱な瞬間を体験した。
よく考えると「ボラとロック」って、おかしな内容の歌だ。
この変なタイトルで、誰がこれ程のエモさを想像できたか。
それなのにクロマニヨンズときたら、、、
求めていたロックンロールを聴いてるという高い満足感をブッ込んでくる。
歌詞:鮮明に港の光景。それと同時にロッケンローが聴こえてくる。
ヒロトの人並み外れた表現力で、一つずつのシーン、そこで起きている行動やその時の心境が手に取るように伝わるリアリティ。
ボラの視点にも感じつつ生き物好きのヒロトならではの愛嬌があります。
特に私の心に残ったのはハッキリとした主張のある3番の歌詞。
「消えていく」「残らない」と言い切った直後に「永遠」と歌う感性に憧れる。
眩しい輝きを放ちながら耳に入ってきて、気付いたら大きな存在感で心に残っています。
M11「中1とか中2」
作詞・作曲/真島昌利
どん詰まりを突き破るパンチラロック。
強烈すぎて鼻血が出そうなロックンロール。
心を捉える。心を奪われる。心の青臭さにブッ刺さる。
タイトルを見て誰よりも先に反応したのは心の中学2年生です。やっぱりそいつが黙ってる筈がありません。聴く前から感慨深い。
骨太で芯のある演奏。
思春期の勢いで突っ走るアップテンポ。
猛烈に歪んだロックンロールアレンジ。
真っ直ぐすぎるストレートなメロディ。
思春期真っ只中の歌詞には思わず胸がキュンとしてしまう。
勢いのあるマイナーコードのギターフレーズが心を奮い立たせるイントロ。
激しいイントロは短くすぐにヒロトが歌う。
若さを感じるヒロトの歌声。
歌の内容は中学校での事象と心象。
この歌はどうにもこうにも歌詞を追ってしまう。興味深いし、心で感じたい懐かしさが際立っているから。
中1とか中2の頃のすべてが詰まってる。
コーラスも含むクロマニヨンズ4人の歌が、なんだか中1とか中2っぽいテンション。
本気で歌になりきる大人たち。
聴けば分かる強烈なサビは、すべての男の心に刺さった。
1〜4番まで歌う度に必ずサビが入ります。
興奮しすぎて鼻血が出るほどにエモすぎるパンチラが見れま、、、じゃなくて聴けます。
ときめきながら“パンチラ”と繰り返す。
アレンジではヴィブラスラップと手拍子がぶっちぎりに盛り上げる。
しかし“パンチラ”って。
ロックンロールでそんなこと歌うとは思ってもいなかったから衝撃が馬鹿でかい。
しかも堂々と歌う。むしろ自信満々。
その揺るぎない態度に、実は私は涙が流れたことがあった。
パンチラで泣くとか、後から思い返すと全くもっておかしい。
クロマニヨンズでしかあり得ない。
3番のみ別のメロディ。
“おぼえたての一人遊び”にちなんだ伝わりすぎる歌詞です。
マーシーがギンギンのギターでアピール。
ラストの4番ではもっとも純粋な恋心が歌われて、おじさんもおばさんもキュンとする。
この歌は心に刺さる。
心のガードは通用しない。
思いのほか気持ちが若返る。
むしろ心の中学2年生が本当の自分なのかもしれない。
歌詞:タイトル通り、中1とか中2にありがちな行動や心情。学校のシーン。
誰もが経験している事だから日本中から共感の嵐です。
クロマニヨンズ好きではない人たちの共感まで得る詩人の歌詞だと感じます。
3番は何とも青臭いにおいの漂う歌詞が出てきて男たちのアソコ、、、じゃなくて、心が照れます。
ひたすらに“パンチラ”を繰り返すだけなのがサビの歌詞。むろん、ハイライト。
一度聴いた時点で頭にこびりついた。
サビを心のレコードプレーヤーがリピートしまくってる私はアホなのかもしれない。
もちろん私の心の中学2年生のベストソングなテーマソング。
M12「今夜ロックンロールに殺されたい」
作詞・作曲/甲本ヒロト
いよいよアルバムラスト曲、、、
飛ぶぞ!!!
アルバム収録曲を見た時に凄まじき存在感を放っててまず目に飛び込んできたタイトル。
心に直撃したカッコいいタイトル。
ザ・クロマニヨンズからロックンロールへの溢れる想い。
衝撃的に心を掴むアップテンポ。
何もかも吹き飛ばす爆発アレンジ。
並大抵でない気持ちのまま歌うメロディ。
一言も一音でも一秒たりとも平常心はなしのぶっちぎり。
ただ無敵なだけ、それだけ!
心の中学2年生が発狂してしまうギリギリの際どい心情を全身で感じる程の破壊力。
ラスト曲も私の心が激しい。
ラスト!キメるぜ!と言わんばかりの凄まじい熱さで突進するイントロ。
私の気持ちの問題だけど急に音がデカくなったと感じるハイテンションの演奏。
歌は熱狂的なサビ始まり。
嘘偽りが一切ないヒロトのボーカル。
ゴージャスなコーラス入りの弾ける耳触り。
キンキンしたマーシーのギター、ブイブイ唸るコビーのベース、派手に叩きまくるカツジのドラム。
とにかく「無敵」だと主張するAメロ。
私はとっくにロックンロールに熱狂してる。
“生まれる前から ただ無敵なだけ”なんてヒロトに歌われて、興奮も熱狂もせずにいられる訳がないのだ。
Aメロの後にまたサビ。
それは一緒に歌いたくなるサビ。
ああ!もう!と特大の気持ちが歌われる。
この高揚感、、、たまらない!
自分の気持ちを表す適切な言葉なんかない。
私の隠しきれない子供心が膨張しちゃってる。これ、戻せないじゃんか。楽しすぎ。いや、楽しさを超える無敵なのだった。
2番の後に歌うBメロ。
ジャキジャキしたギターが吠えるアレンジ。
ヒロトが歌うメロディは滑らかで、歌詞からは着火不可能な真空にも火がつくエネルギーを感じます。
間奏はマーシーの猛烈なギターソロ。
絶対ぶっ飛んだテンションで弾いてる。
ギターの音からマーシーの興奮状態が伝わるリアリティ。結構な高速テンポに乗せたロックンロールのメロディ。
この歌はAIにない人間ならではの重要な部分に直撃する。
つまり感情に刺さる、感情を歌う、感情炸裂のロックンロールです。
最後のサビはラストらしい壮大なアレンジの盛り上げっぷりに感動します。
素晴らしいアルバムの締めの壮大感。いい映画を観終わる直前の清々しい高揚感。幕が下り始めた直後のスタンディングオベーション。
胸が熱い。
タイトルとは逆だけど、私の場合ついうっかりロックンロールに生かされてしまう。
歌詞:好きな事をしていて爆発する瞬間の、心のエネルギー。
こんなにもパワーのある言葉を歌われて強くならない心などありません。
強いだけではなく無敵です。興奮がロックンロールに殺される瞬間。無敵の心が爆裂する瞬間。誰もが生まれる前から無敵だった。
人並み外れてロックンロールが好きな人にしかない興奮。
ロックンロールに騙されている誠実な心でしか感じられない熱狂。
その興奮も熱狂も超える最大級の気持ち。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
ああ!もう!と、ロックンロールに殺されてすっかり無敵になったところでアルバムはおしまいです。
明日も生きてもう一回聴こうとする輝かしい気力がキラキラしてます。
アップテンポが炸裂しまくっていて、聴くと生きようとする強さの備わるクロマニヨンズの9枚目のアルバムでした。
デビューしたばかりのような勢いがあって、しっくりくるという印象。
『JUNGLE 9』はすこぶるパワフル。
恐れるものは何もなくなります。
ロックンロールに求めている音と言葉と感性が全部入りのアルバムで大好きです。
心のネガティブを乗り越えて、毎日を一生懸命に生きようとしてる人間にだけ求めることの出来る感情があります。
“今夜ロックンロールに殺されたい”
自分を認め、自信を持って自分を生きてく勇気とパワーを貰いました。
いつだって“やる人”でありたい。
ワッハッハッハッ!悪意あるしがらみなんて 笑い飛ばしちゃえよ!
心を強くする言葉、気分をブチ上げるメロディ、今より一歩前に出られるアレンジばかりだった。
ありがとうクロマニヨンズ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。