こんにちは。
『FLASH -BEST-』は2006年リリースのザ・ハイロウズのベストアルバムです。
代表的なシングル曲のみで構成されているので、これからハイロウズを聴いてみようという人には非常に分かりやすいベスト。
意味なんてなくても楽しいからやるギンギンバリバリなロックンロールの足跡。
心の名盤 : 全曲レビューです。
『FLASH -BEST-』はシングルベストですが、ハイロウズがリリースしたすべてのシングル曲が収録されている訳ではありません。
そこがいいです。
ベストアルバムというのは本作のようなものであるべきだと私は考えます。
2枚組や3枚組とかのベストアルバムは持て余すだけだし、なんだか気が重くて割とすぐに聞かないものになります。
この『FLASH-BEST-』のようにギュッと凝縮された1枚もののベストアルバムこそが納得のベストです。
THE HIGH-LOWS/FLASH -BEST-(2006)
FLASH-BEST-(フラッシュ-ベスト-)は2005年11月11日のハイロウズ“活動休止発表後”の2006年1月1日にリリースされました。
当時ハイロウズのファンクラブ《FAN-JET》に入会していた私の元には、一般への発表の前にダイレクトメールで活動休止のお知らせが届きました。
それを見てもちろん大きなショックは受けましたが、今でもハイロウズを聴いて生きているし、彼らもそれぞれ元気そうに新しくロックしているのでいいと思います。
ハイロウズは1995〜2005年の活動期間中に8枚のオリジナルアルバムと「26枚のシングル」を発表しました。
発表した26枚のシングルから代表的な18曲のシングル曲が本作には収録されています。
選曲したのはきっとハイロウズのメンバーではないでしょうけど、大ファンとしての熱い恋心で聴いた場合も特に不満はない選曲だと納得です。
『FLASH -BEST-』収録曲
1. ミサイルマン
2. スーパーソニックジェットボーイ
3. 胸がドキドキ
4. 相談天国
5. ロッキンチェアー
6. 月光陽光
7. 千年メダル
8. ローリング・ジェット・サンダー
9. 罪と罰
10. ハスキー(欲望という名の戦車)
11. 青春
12. 十四才
13. いかすぜOK
14. Too Late To Die
15. 夏なんだな
16. 日曜日よりの使者
17. 荒野はるかに
18. サンダーロード
全18曲72分の絶妙なベストアルバム。
曲順は単なるリリース順で、その単純さが大きな魅力になっています。
ごちゃ混ぜになっているベストアルバムよりも、1枚で時系列にある程度のバンドの歴史を追えるベストが私は好ましいです。
ハイロウズの代表的なシングル曲がリリース順に18曲入っているだけの、単純明快なベストアルバム。
何も難しくないです。
ただ単純に楽しめるのが特徴です。
このベストに収録されているのは、シングルリリースしたものとは別ミックスだったりする曲もあるので、オリジナルバージョンを聴き慣れたファンとしても楽しめます。
ヒロト作9曲、マーシー作8曲、2人の共作が1曲と、そんな視点からもすこぶるバランスよく収録されています。
ハイロウズはアルバム収録曲にグッと来るものが非常に多いですが、やはりシングル曲には特別な光があるのも事実です。
今回のベストに収録されなかったシングルが8枚あります。
どちらかと言うと歌の世界の深さよりも、ハイロウズにしか実現できなかった驚異的なインパクトを重視した選曲だと感じました。
『FLASH -BEST-』はアルバム1枚で濃いめのハイロウズを楽しみたい時に合います。
聴きながらいつも感じるのは、ハイロウズは子供のままの遊び心をロックのかたちにして、誰の心にも聴こえるようにしたってこと。
2006年の『FLASH -BEST-』発表時、CDのみで発売されました。
アナログ盤は発売されていないので残念です。
レコードにもなっていた場合は、このボリュームだと確実に2枚組だったと思われます。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
ハイロウズ後期(4人編成)に発表した4枚のシングルのカップリング曲はすべてアルバム未収録です。
間違いなく名曲ばかり。
併せてそれらのレビューもしたいと思いますので、よろしくお願いします。
M1「ミサイルマン」
作詞・作曲/甲本ヒロト
1stシングル(1995/10/25)
C/W「ママミルク(MONO Version)」「グッドバイ(LIVE Version)」「ハイロウズのテーマ」
収録アルバム:1st『THE HIGH-LOWS』
一聴しただけでは違いが分かりにくいですが、シングルに収録されたものとは別ミックスだということです。
↑ザ・ハイロウズ↓のデビュー曲。
期待の新人 : とんがりロック炸裂!!!
デビュー曲ということで気合が入っているのかもしれないスペシャルな印象。
尖ってるし鋭い。
そういう唯一無二の感触。
当時の私には新しすぎた最新型。
それにこれ、テクニック的に絶対難しい。
リリース当時は「ミサイルマン」て何だ?とか思ったけど、自分をわがままに肯定する歌詞と、ロックでこそ光るメロディ、とんがりすぎてるアレンジはいきなり超名曲の誕生です。
初めて聴いた時、相変わらずとんがったマーシーのギターソロにはすごく感激しました。
カタログに載らない男、ミサイルマン登場!
ツンツン尖るアップテンポ。
純度100%のわがままを貫き通すメロディ。
主張の強いロックの音がビシバシ飛んでくる鋭利なアレンジ。
最大の特徴は、生きてる奴が気にくわねえと言い放つ、その無敵のロックイズム。
イントロからいきなり「超」が付くほどの名ギターリフ爆誕。
どうなってんのよ⁉︎ 何これ!すげえ!!
マーシーのギンギンなギターの隣で、猛烈に吹き荒れるヒロトのハーモニカがやる気満々で、興奮さえも弱々しく感じる。
これは熱狂的。または最大級の激情。
すべての楽器の音が鋭くて、テキトーに触ると絶対切れる。
長めのイントロですが、ロックから意識が逸れる瞬間はありません。
極太な声で、誰にも覆せないミサイルマンのわがままっぷりを歌うヒロト。
何こいつ⁈新しいヒーローみたいじゃんか。
生きるのをやめるのが流行りなら長生きするのも流行りとか、こいつの素晴らしきエゴ、身勝手を止められる奴なんかいないぜ。
それまであんまり聴いた事のなかった自分を貫き通すメロディ。芯の太いメロディです。
ドスンッと心の中へ突っ込んできます。
特に文章のないサビのメロディは、ミサイルマンが厚かましい顔をしながら世界へ向けてわがままを通す事の喜びを叫んでるみたい。
サビの直後には強烈なやつがブッ放される。
ブルーハーツ解散以来、久しぶりに聴いたマーシーの新しいギターソロ。必要以上にとんがってて刺激的。いつもより長めだ。
マーシーもやっぱりやる気満々。
ギターソロの激しすぎるプレイは、特にその鋭利さが心を突いてきて、好ましく心地よいわずかな痛みまで感じちゃう。
神がかったチョーキングしまくり弾きまくり。
それにしても「生きてる奴が気にくわねえ」って、一般的な思考なんかじゃ追いつけないくらいに突き抜けてる。
歌詞にも度を超えた異常なインパクトがある。
心のど真ん中に刺さった。
今でも刺さったまま取れません。
この歌に特別に存在してるのは、ハイロウズの創造性のダムの水門が開かれた瞬間のようなけたたましい勢い。
初めて感じたこの鋭い雰囲気、ヤバすぎる。
もっとやべえのは、太々しいってこと。
こいつは、、、過激だ。
熱狂とは何かを実感するロック。
最後までライブでも演奏した名曲。
ラストはキレの良さが抜群で、オレ飛びそう。
M2「スーパーソニックジェットボーイ」
作詞・作曲/真島昌利
3rdシングル(1996/1/25)
C/W「日曜日よりの使者(シングル・バージョン)」「ベートーベンをぶっとばせ(LIVE featuring三宅伸治Vo.G)」
オリジナルアルバム未収録バージョン
こちらは1stアルバムに収録のオリジナルバージョンではなく、新たに録音したシングルバージョンです。
オリジナルバージョンはキレイに整った音ですが、新録のシングルバージョンはより近く感じる程の生音感があります。
その瞬間にスタジオで鳴っていた素の音のままという印象。
タイトルが既に強そうだし、速そうだし、またまた飛びそう。
ギンギンバリバリです。
悩みなんかブッ飛ばす破壊力。
ハイロウズに最も似合うパンクアレンジ。
今日を自信を持って生きてしまえる前向きなメロディ。
勇ましい戦車が突撃していく時のアップテンポの一歩手前くらいの揺るぎないテンポ。
いかにもマーシーらしい言い回しの歌詞は思わず元気が出てしまいます。
生きるの嫌になったら生きるのやめる前に必ず聴いてください。得体の知れない不安や悩み、そんなものどうでもいいと気付けます。
イントロが鳴った瞬間いきなり勇猛な戦車がこっち向かって突撃してくる。
お前も乗れよと、絶対言われてる。
そんな音に聴こえます。
一緒に乗ったならガタガタと轟音を立てて、地球を揺らしながら突っ込んでいく「スーパーソニックジェット」イズムの始まりです。
キリッとした音のエレキが頑丈なコードのみでブッ飛ばすイントロ後半。
私の気持ちも演奏と同じ勢い。
歌い出したヒロトはとにかくブッ飛ばすのみ。
これには、ブッ飛ばさずにまだ座ってるだけとか許される訳がない。
ヒロトが“俺には悩みなんかない”と歌い出すと「あ!マーシーのメロディだ」とすぐにわかる豪快な感じ。
その後には“どうでもいいじゃないか”と頑固な主張を2回連続で歌われると、もう悩んでる場合ではなくなってくる。
この歌、すべての言葉が強烈です。
大胆な破壊力がある。
日々溜まっていったストレスや、昔からあった悩みや、未だ覆せなかったトラウマなんか一瞬で粉々です。
どうでもいいんだよ。
そんな事はどうでもいい。
タイトルをそのまま繰り返し歌うサビでは、ロックの尖った光から、取り戻したかのように「自信」のエネルギーを受け取った。
みんな自分の名前の前に“スーパー”が付いたかもしれない。
そのパワーを更にフルテンまで充満させるのが、間奏のギターソロ。ブッ飛びます。
私にギターの知識はありませんが、ギターソロはスケール(音階)のルールから外れずにはやってるんだろうけど、すべてのルールから飛び出したただならぬスケール感。
マーシーの感性って度を超えて心地いい。
ギターが爆裂する音が出る。
歌の後半も揺るがない主張を芯の通ったメロディに乗せて歌うので、最後まで心が魅了され続けます。
スーパーソニックジェットなロックの光が燦然と輝く。
生きることが好転する影響力あり。
M3「胸がドキドキ」
作詞・作曲/甲本ヒロト 真島昌利
4thシングル(1996/2/21)
C/W「そばにいるから」「胸がドキドキ(オリジナルカラオケ)」
オリジナルアルバム未収録シングル
シングル収録のものとは別ミックスでラストも違います。
オリジナルバージョンはフェードアウトしましたが、今回収録されたものは完奏しきってスッキリした気分で聴き終えられます。
この曲はヒロトとマーシーの共作というのが興味深く、ツアー中に宿泊していたホテルの一室にて2人が一晩で作ったということです。
シングルのカップリング「そばにいるから」も2人の共作。
アニメの主題歌ということがあるからなのか、親しみやすさ抜群な印象。
今この瞬間に胸がドキドキしていることだけが重要なんだぜと歌う説得力のある歌。
全員の大人の心を遊び心にひっくり返す子供のままの創造主の魅力。ぶっちぎりです。
百年ぶりの世紀末に歌うアップテンポ。
新世紀へと突っ走ってく疾走感があります。
子供のままでぶつかってゆく遊び心の溢れるメロディ。
キャッチーさが如実に出てる。
胸のドキドキをそのまま音にした胸熱で楽しいパンクアレンジ。
強いエネルギーのあるゴージャスなアレンジで、マーシーのメロディックなギターソロなんか特に心に響く名演奏。
聴くとおさえきれない衝動と、説明できない興奮が心を充満させます。
「ジャカジャーン!!!」とバンドの鮮やかな一撃がキマって“ドキドキ”スタート。
たったの一音で、既にさっきまでの沈んだ気持ちが上向きになってる。
自分の中の子供心を大いに刺激するギターのフレーズ。キーボードなんかキラキラの輝きまで奏でてる。
ワクワクしながら歌うヒロト。楽しい感情、爆発しそうな気持ちだけが次から次に歌われていく。
一緒に歌えば健やかな体調が戻ってくる。
なんて覚えやすいメロディなんだ。
ものすごく親近感の湧くメロディが最初から最後まで駆け抜けていきます。
それに演奏の疾走感には、突き抜けた明るさだけを感じます。
遊び心ってこれだと誰もが気付く。
この歌はそんな「遊び心」のみで成り立っています。だから迷ったりジッとしてなどいられなくなる。
こんなにドキドキするロックは快挙です。
明日じゃなくて今すぐやりたい衝動発生。
ギュイーーン!と豪快にピックスクラッチが炸裂したら、心が震える間奏へ突入。
これを聴きながら論理的な思考をするなど不可能です。わがまま言いたい放題の子供がはしゃいでるみたいだ。
マーシーの神秘的な遊び心。
このギターソロの美しいメロディと滑らかな演奏には自分の根底にある遊び心がグッと来たと実感。
究極的な美しさです。
ラストのサビでは音数も増えた異常な盛り上がりにドキドキした気持ちが、私の胸にヒビを入れました。
“良識的大人”の殻を破り出たような爽快感。
泣くより笑う、留まるより飛び出していくポジティブなロックにドキドキした。
この歌から強すぎるロックの光のエネルギーを感じない場合は、ひどく心が疲れているので休んでください。
遊び心に胸がドキドキするのが健康的な反応だと思われます。
この歌に答えはないかもしれないけど、躍動する胸のドキドキを120%で感じられるのが最大の魅力です。
M4「相談天国」
作詞・作曲/真島昌利
5thシングル(1996/6/24)
C/W「デトロイト・モーター・ブギ」
オリジナルアルバム未収録バージョン
本作収録のものはシングルバージョンです。
2ndアルバム『Tigermobile』収録のアルバムバージョンよりシンプルなアレンジでライブに近い音場です。
イギリスのハードロックバンド“KISS”の名曲「Burn」と「ハイウェイ・スター」のオマージュだとよく言われています。昭和生まれには懐かしいあそび歌「はないちもんめ」の引用もされています。
マーシーいわく、発表する気がなかった曲。
“相談しよう そうしよう”とか歌ってカッコよくキマるのはハイロウズだけです。ロックにこれ持ってくるのもハイロウズだけです。
やはり遊び心が一番前で大暴走してる。
最前線のロックンロール。
ゴリゴリです。
かなり強気のスピード感。
強引なアップテンポに全身全霊が惹かれる。
反省とは無縁の、勝機が到来する歌詞。
誰もが感化されやすい至極暴走的なメロディ。
攻めすぎてMAXな攻撃力まで備わった痛快なアレンジ。
ハードロックのオマージュをハイロウズがやると苛烈なパンクになる!
あらゆる一般常識の制限を突き破って強気でいたい時のベストチョイスロック。
イントロでいきなりブチかまされるゴリゴリのギターリフ。その暴走力はとんでもない。
誰にも止める術のないスピードと、圧倒的なパワーで世界にブッ飛んでいくし、こっちに衝突してもくる。
なりふり構ってない。
一瞬で、魅力的なロックの圧力がかかる。
ヒロトが歌い出すと“アクセル踏んで GO GO GO”と、ブレーキなんか付いていなくてベタ踏み状態の歌詞がみんなの心を煽りまくる。
ハイロウズで度々起こるロックの煽り運転。
だから「相談天国」の演奏中は、大人しく座っているのは許されそうもない。
心のアクセルを全開で踏もう。
ブレーキを踏みたくなった常識的な腰抜けはこの歌が嫌いだと思う。
ハイロウズは大笑いしながらスピードを上げて勝ちにいく。
揺るぎない突進力を誇るメロディが冴えまくってて、とうとうやって来た勝機の訪れに高笑いした自分を感じる。
Bメロではアコギのアクセントが効果的。
サビは太々しいロックの「はないちもんめ」が目の前で極端な暴走をしてる。
ただしこの場合の“相談”とは、「悪巧み」の方がしっくり来るかもしれない。
「相談天国」がハイロウズのそんな悪巧みによって生み出されたロックなら、度を超えたこの興奮はロックへの狂熱にレベルアップする。
更に遠慮なし容赦なしに煽ってくるのが間奏のギターソロ。
尖りすぎてるフレーズがキンキンしつつ図太い音で、心の奥の方までフルボリュームにて鳴り響きます。
えげつない疾走感と鋭い棘がある。
アウトロの最後の最後にもマーシーのド迫力の暴走がもう一撃あるから。
歌詞、メロディ、アレンジ、歌、演奏のどこに意識を向けて聴いても、絶対どうかしてるスピードが出てる。
注意:運転中に聴くなら安全運転への気配りがいつもの5倍は必要になる。
この歌は、必ず勝つための苛烈なパンクだ。
やってる事が全部“豪快”です。
M5「ロッキンチェアー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
6thシングル(1996/12/6)
C/W「夏の朝にキャッチボールを」
収録アルバム:2nd『Tigermobile』
2ndアルバムに収録のものと同一音源。
シングルに収録されたものはラストの演奏がフェードアウトするので、必然的に演奏時間も短くなっています。
本作&アルバム『Tigermobile』収録の「ロッキンチェアー」は3分29秒。それに対してシングルバージョンは2分52秒です。
この6thシングル「ロッキンチェアー」からシングルの方も《アナログ盤》が同時発売されるようになりました。
私にとっては初めて買ったシングルレコードで、7インチレコード収集のきっかけにもなりました。
1996年当時、レコードは完全に衰退していてCDが当たり前でした。
その為、私の所では予約注文が必須で、レコードが店頭に並ぶ事はないといった状況がありました。
そうして手に入れた「ロッキンチェアー」のレコード、今でも大事にしています。
地獄のような毎日を生き抜く人たちへ、たまには休む事を推奨するロック。
歌詞は倒れてしまう程に疲れているけど、頼もしいアップテンポ。
ゆらゆら、ふわふわ眠りたいと主張する太いメロディ。
“激ロック”アレンジの休憩推奨ソング。
キーーーン!!!と猛烈なギターのハウリングが過激にフェードインしてくるイントロ。
一回で記憶に残らない人はいない絶大なインパクトのあるギターリフが唸ります。
ヒロトが歌い出した歌詞の人、相当疲れてます。ヘトヘトでバタンキューですから。
極限に疲れているのに、力強くすげえ速い曲に聴こえるギャップ萌え。
展開も速いような印象です。あっという間に2番も歌い終わってる感じ。
その2番からマーシーのもう一本のギターが重なってきて、強刺激の高速なカッティングフレーズ弾きまくり状態へ。
飛びそうなくらい刺激的。
素晴らしいロックの音圧が、抜群の厚かましさで耳を圧迫してくる。
ロックの猛々しい音が地球全体に鳴り響いてると感じる程に強烈です。
耳を塞いでも心へ直通の爆音が鳴る。
1番2番で猛威を振るっていた極限の疲れを、ビールとロッキンチェアーで喜びに覆すサビ。
メロディも唐突にポジティブに激変します。
なんならメロディや音が急にキラキラッと光るのが見えるかもしれない。
間奏はいつもよりちょっと長めのギターソロ。
ハイロウズ、またはマーシーにしては長めという意味だから、決して何分もやらない。
25秒ぐらい、マーシーが弾き倒す!
ちょっと飽きたと感じてる余裕なんか一切ありません。尖った魅力に圧倒されます。
間奏後の3番は、1〜2番とはまた違ったアレンジが施されていて、誰一人としてもう飽きたとか言わせません。
ここにもハイロウズの尽きせぬ遊び心。
ロックは遊びなんだとヒロトが言ってた。
アウトロは極端にテンポが下がって、ロッキンチェアーに揺られながらの寝息が聞こえてきそうなゆらゆら感とふわふわ感に包まれる。
最後の一音は完全に眠った瞬間の音がした。
ああ、気持ち良さそう。
オレも寝よう。
忙しい毎日に嫌気が差したすべての人にオススメです。一旦、人並みなんか放り投げてのんびり休むきっかけになりうるロック。
頑張りすぎはよくない。
M6「月光陽光」
作詞・作曲/真島昌利
8thシングル(1997/6/11)
C/W「開かないドア」
収録アルバム:2nd『Tigermobile』
マーシー作の美しいメロディの歌モノで、かなり好きな1曲です。
初出は2ndアルバム『Tigermobile』のラストに収録されましたが、明らかに他のアルバム収録曲とは違う“輝き”を放っていました。
とは言え、変に浮いている訳ではなく独特で魅力的なオーラをまとっていました。
アルバムリリース後にシングルとしてリカットされたのも納得の名曲。
知識より直感でいくミドルテンポ。
みんなの胸の奥で発車のベルが鳴り響く耽美なメロディ。
自分の生活とかけ離れていない歌のリアリティこそが魅力。
フレーズの壮大感に思わず拳と気持ちに力が入るイントロ。
特に太い芯のあるギターの音が、発車のベルを鳴り響かせた出発の合図になってる。
一つ一つの音が躍動してます。
どの音も空高くまで、宇宙の果てにまで広がっていく。
ジェット機が勢いよく空へ飛んでいくようなピックスクラッチのジェット音も炸裂。
この時点でグッと来ちゃう人はたくさんいる。
ヒロトが歌い出すとすぐに、歌詞からも発車のベルが鳴り響き、自分の心が前に向かって歩いてくきっかけになる。
なんて美しいメロディなんだ。
メロディの美しさにうっとりしつつ、歌詞の誠実さには背中を押される感覚。
マーシーのギターがコードを豪快に掻き鳴らすパンクスタイルのアレンジは、私の心がいつでも激情しやすい。
胸がどんどん熱くなっていくばかり。
サビでは「月光陽光」と力一杯に歌うマーシーのコーラスと、一切ブレずに力強く歌うヒロトの声が、ロックの光になってます。
その光に照らされて、生きる覚悟を決めた涙が一粒落っこちます。
自分の魅力の無さを痛感する瞬間など、この歌には皆無です。
すべての人の“生きる覚悟”を絶対に力強く照らしてくれる。
だから落ち込む人はいない。
誰でも必ず煌々と輝く。
ギターソロのこれまた誠実なメロディにグッと来て、今度は感動の涙が溢れる場合もある。
こんなにも心に触れてくるギターの音色はなかなかありません。必聴です。
溢れる感情と深い真心で弾くロックのギタリスト、マーシーにしか鳴らせない音がスピーカーやイヤホンから出ます。
屈指の名演奏。
感動のギターソロを聴いた直後の3番は更に力強さが際立ち、もう感無量です。
最初から鳴っていたけど、ここでアコギの音が急に爆音で心に響くから一粒だった涙がドボドボになっちゃったじゃんか。
なんて事してくれんのよ。
ラストはサビのメロディを繰り返しながら、ゆっくりとフェードアウト。
そんで、フェードアウトのスピードが絶妙すぎるよ。最後に音は消えたけどロックの光は高輝度のまま残ってるじゃん。
何これ⁉︎ すげえ!
新しく直感で生きる人生への出発の合図を鳴らすロックの名曲。
嘘がないロックってこういう事です。
自分の心が動いたという実感こそが「月光陽光」の最大の魅力。
M7「千年メダル」
作詞・作曲/甲本ヒロト
9thシングル(1998/4/29)
C/W「ジョーカーマン」
収録アルバム:3rd『ロブスター』
恋するすべての人を強くするストレートなラブソング。
ラブソングですが勘違いしてはいけないのは、そこら辺に落ちてる“愛”ではなく、世界に一つしかない“恋”の方です。
せいぜい百年しか生きられない人間が、千年とか言い出してとことん突き抜けてます。
そういうヒロトの感性ってすごく魅力的だなと、納得せざるを得ない名曲。
シングル曲では初めて取り入れられた間奏での“スライドギター”が印象に残ります。
分かりやすい恋の歌の決定版。
とても深く強い恋心に感銘を受ける歌詞。
千年でも生きて恋していようと誓わせる真摯なメロディ。
表彰台にのぼる優勝のアップテンポ。
ロックの明るさが頭上から降りそそいでくる多幸感に満ちたアレンジ。
ほぼイントロなし(イントロ1秒)でいきなり歌が入ります。
長いイントロの概念を覆した“ビートルズ”の分かりやすさを超える親しみやすさ。
イントロなんていいから、最初からサビが聴きたいんだよという人の欲求を100%で叶えてくれる。
言葉ではなく「ララララ」と日本語を知らなくても歌える擬音で成り立つサビ。「ラララ」や「シャララ」で心が動かないメロディなんて多分存在しない。
この「千年メダル」は、特にぶっちぎりで高らかに鳴り響くポジティブなメロディ。
まだこの歌の言葉を聴いていないけど、溢れ出した恋心をとっくに感じてる。
すべてが突き抜けた明るい音で前向きです。
Aメロに突入した「千年メダル」が歌い出したのは、他ならぬ恋への宣言。
それは何よりも強いから、歌の世界への没入感は尋常じゃない。
恋心を最大級に表現するヒロトの歌心。
私は音痴なので断言できないけど、多分いつもよりちょっとだけ歌のキーが高い。
絶対に心移りなんかしない真摯なメロディ。
これこそが恋の歌。
「恋」という字は土台が“心”だからね。愛なんて心が小さくて宙ぶらりんじゃんか、つまんなそう。だから愛の歌はうんざりする。
この曲の場合は、歌詞に出てくる“君”のことが相当好きだよねって事実が全人類に真っ直ぐ伝わるはず。
変わることのない信念が心に響きます。
いつの日か恋が表彰台にのぼるBメロのエモさにはグッと来る。必ず実現する未来を示すメロディに感じた。
そのために千年以上でも長生きしようとしてる次のメロディで思わず力が入ります。
ところで、曲中に何度か入っているギターのハウリングの音が非常に生々しい。
間奏では麗しきスライドギターが恋心を宇宙のてっぺんまで爆発させます。恋が終わらない恋に進化しちゃった。
その後の大人しめのアレンジが遂に心を撃ち抜いてしまいます。「千年メダル」の名場面。
これまで誰も歌わなかった真心の歌詞。
やっぱり“君”のことばかり考えているし、その想いがデカすぎる。
決して重くはない、デカい。そこが重要。
終盤にも激しめのスライドギター。
私の心を動かした間奏の時より恋心が強くなっちゃってるじゃん。
特徴的なラストが聴けます。ゆっくりフェードアウトしていくけど、よく聴くとしっかり完奏し切ってる粋な演出。
この歌は、終わらない恋心を宣言してる。
恋が永遠に愛に成り下がらない本物のラブソング。恋って特大の幸せだよね。
M8「ローリング・ジェット・サンダー」
作詞・作曲/真島昌利
11thシングル(1998/12/16)
C/W「真夜中レーザーガン」「千年メダル」「不死身のエレキマン」 ※すべてライブ録音
カップリングのライブ音源3曲はこのシングルにしか収録されていないので、シングル盤を入手して聴くしかありません。
アルバム初収録シングル
2分12秒の潔さで、ハイロウズらしさが出まくったキレッキレのライブバージョンです。
「ローリング・ジェット・サンダー」のスタジオバージョンは存在しません。血眼になって探しても無駄です。
Wikipediaより引用
スタジオ収録のバージョンは存在しない。甲本曰く「(スタジオ収録は)めんどくさかった。ライブなら一発で済むし」という理由でライブバージョンのCD化を決定したとのこと。
この曲は最強のロックイズムで、怪しい宗教が付け入る隙もありません。ロック最高!
全開しなきゃ意味がないんだと気付く、激震が走るパンクアレンジ。
勢いづくジェット・サンダーなアップテンポ。
ロックの太々しさ全開のメロディ。
死んだらちょっとそこらに捨てといてくれと断言する超過激な歌詞。
ありもしない、有り難くもない死後の世界の話よりも圧倒的リアリティです。
宗教の人とか老いによる害の人なんかに言うと怒られられそうだがね、君たちに喝を入れたいのはいつでもこっちだから。
ロックンロール最高‼︎
ライブ録音ならではのドラムのカウントでハイロウズ突撃開始。
ロックバンドの凄みと、相当高い攻撃力のあるイントロ。
イキって歪むギター、激しいキーボード、地球を揺らすベース、連打しまくるドラム。
すごい音圧でハイロウズが突っ込んできた。こんな凄まじい勢い、もう誰にも止められないから一緒に突撃する以外なし。
この音は、オーディエンスの熱狂が見える。
スタジオ録音とは明らかに違うライブの生音。
それぞれの立ち位置がはっきり認識できるほどそのまんまライブ会場。
全力のヒロト。太い声がすべての人の心へダイレクトに響く。今、会場にいない私の心へもこの瞬間と同じ熱量で響く。
この日のライブでもう何曲も歌ってるだろうけど、パワーがまったく減っていない。
会場を縦に揺らすとんでもない疾走感。
オーディエンスが跳ねまくってるし、その人たちの頭は飛びまくってる。
ステージのハイロウズも、客席の狂ったテンションも、一人ずつからヤバい熱がブッ放されて、激ヤバなロックンロールをブチかましてる奇跡の音の記録。
いつもだけどさ、これ全開じゃんか!
だから善人であるべきという世間の抑圧によって失われていた“今この瞬間”が輝く。
チョーキングしまくるマーシーのギターソロ。絶対どうかしてるテンション。
これ、テンションMAXの時の弾き方だ。
アクセル全開ぐらいのスピード感。
疾走する音がイキりすぎてて、ズル賢い神様もとうとう降参したのが見えた。このスピードとパワーの前で、嘘っぱちなど通用する訳がないだろ。
「ローリング・ジェット・サンダー」だけが爆音で突き抜ける世界は圧倒的だ。
何より“熱狂的”だ。
演奏後の歓声や拍手の狂熱まで生々しく録音されてる。
神も仏も「ローリング・ジェット・サンダー」の前では意味がない。
そうでなくても意味なんてない。
ロックンロールのライブは過激だぜ。
M9「罪と罰」
作詞・作曲/甲本ヒロト
12thシングル(1999/4/21)
C/W「即死」「アジア(愛のテーマ)」
収録アルバム:4th『バームクーヘン』
自前録音アルバム『バームクーヘン』収録のシングルなので、ここで急に荒々しく距離が近すぎる音が鳴ります。
異常な音が出るので覚悟が必要です。
正しい道だけを選んでないで「行動しようぜ」と促す勢いと破壊力のある精神性パンク。
これを聴いてもまだ何もやらないんなら、自己破滅的な“有罪”です。
一般論信者になって他人の人生を生きるのはやめようと決意する説得力があります。
この時期のヒロトは、それまで長めのウルフカットだった髪型をシド・ヴィシャスを彷彿とさせるスパイキーショートにしたパンクモード全開のスタイルへ。
苛烈なパンクビート。
我の強い頑固なメロディ。
みんなの導火線に必ず火をつける歌詞。
やらない大人を“有罪”にするアップテンポ。
リリース当時はこれまでになかった猛然たるアレンジだなと、度を超えて印象的でした。
ポイント:常識を逸する録音。
イントロが鳴った瞬間、ハイロウズのアトミック・ブギー・スタジオの空間に飛ぶ。
そう感じるくらい生々しく過激な音が出る。
ギターとキーボードが前のめりで攻めるイントロのフレーズ。
けたたましい音楽、猛々しい演奏だと感じるとんでもない音圧が突っ込んでくる。
だからもうこの時点でロックに心を大きく動かされる覚悟をしていなければならない。
歌の内容なんか今まで聴いた事のないブッ飛んだものでインパクトありすぎ。
嘘つくとか誤魔化すとか出来なくて全部言っちゃった誠実なやつ。
大きな手応えのあるロックの主張。
どの言葉にも一番前には必ずありのままの自分があって、そこに強く惹かれます。
罪は認めても罰を受ける気は一切ないパンクスピリッツに私も髪を逆立てたくなった。
巨大なパワーで言い放つヒロトの歌。キビキビとしたハイロウズの演奏。回り道なんかせず一直線の凄まじさ。
心というよりも魂に直接響く猛アピール。
間奏ではヒロトの強情なハーモニカが吹き荒れて世界を震撼させます。間奏終了の寸前でキマるマーシーのチョーキングフレーズが、迷う気持ちの背中をグイッと押す。
やらないという選択肢は消滅した。
天国や地獄さえもこの歌に振り回される。
そんなものは、自己重要型のパンクがジョニー・ロットンを軽く超える悪態で嘲笑う。
すごいぜ!ハイロウズ!
サビでこれだけ何度も“有罪 有罪”と歌われると、自分の中の本音がそれを「無罪」に覆したくなった。
“やらない”のが世の中の普通なら、普通じゃない事をやろう。
誰かのうずうずしてる気持ちを更に煽り立てるラストで激しくヒロトが叫ぶ。
「I am guilty(有罪)!!!!!」
言葉としてはっきり聞き取れないほどの極端なシャウト。それを際立たせる演奏は極限のエネルギー。
私は「罪と罰」を聴いて本来の自分を始めた。
I am not guilty!
オレは無罪だ。全員やるべきだ。
この演奏とか、録音された音とかどう考えても普通じゃねえぞ。
どうなってんの⁈
まったく、、、異常だ。
M10「ハスキー(欲望という名の戦車)」
作詞・作曲/甲本ヒロト
13thシングル(1999/6/9)
C/W「愛はいらない」「ブラックハワイ(愛のテーマ)」
収録アルバム:4th『バームクーヘン』
9曲目の「罪と罰」同様の異常な音。
あまりの音圧に鼓膜がとってもビビってる。
白井さん大活躍、キーボード主体です。
ギターソロなし、難しいコードもなし、小細工不要のストレートなパンクアレンジ。
みんなで歌いたくなるキャッチーなメロディ。
多分、置いてかれる人もいる高速テンポ。
ライブで熱狂的に盛り上がるのは確実。
大きな声が盛大に鳴り響く勇ましさ。
とことんロマンチックな歌詞は、人生とはロマンチックなものだと全員に気付かせるヒロトならではの言い回しが印象深いです。
演奏が始まった途端に疾走感を伴うハツラツとした快活な耳触り。
たった6秒のイントロにドラマがある。
難しいテクニックは一切ない、どストレートなパフォーマンスに私のテンションMAX。
これは上がる。多分、飛ぶ。
間違いなくハイロウズの「ハイ↑」の魅力。
ヒロトが歌うのは直接的な表現の生活感ではなく、ロマンチックな映画のシーンのような想像力を掻き立てる言葉です。
だから一発で印象に残ります。
マーシーの流れるように美しく、それでいてパンクなコードストロークが非常に冴えてる。掻き鳴らす音は躍動していて感動的。少しのコードさえ覚えれば誰でも弾けます。
ただしマーシーのようにはなりませんが。
白井さんの弾むキーボードがパンクに煌びやかさのスパイスを効かせてる。
音場が豊かに広がります。
これぞハイロウズの特性だし、唯一無二のスペシャルな音像。
わお!!白井さん“大フィーチャー”の胸熱な聴き心地。
サビの手拍子なんか最高潮に盛り上がります。
それに合わせて「うたおうハスキーボイス」と高らかに歌うヒロトが頼もしすぎる。
今日あった嫌なこと、片っ端から吹っ飛ばしてくれる。
歌詞もメロディも一回で覚えられるし、つい一緒に歌ってしまわないノリの悪い人はきっといません。
最高潮のサビで万が一にも盛り上がれなかった場合は、ちょっと体調を崩しているので休んでください。
間奏は音が光るキーボードソロ。
人の心を動かすほどの優雅なメロディにうっとりします。白井さんの魅力的な歌心。
その音の麗しさに、聴きながら心がキラキラしてくるのが健康的な反応だと思われます。
歌が後半に突入すると“ロマンチック”を連発して自分の人生だってそうだと誇りが持てる瞬間あり。
たくさんの人がロックの恩恵を受けるはず。
曲のラストでは、普段の心の抑圧を突破させるための“ハスキーボイス”を、ハイロウズがドスンッと置いてった。
「ハスキー」は手拍子しながら一緒に歌うのが最高の楽しみ方です。
最強のポジティブになるからやってみて。
ふり返らないフルスピードで、ハイロウズの飛び抜けた勇ましさを感じた。
果敢に大海原へ飛び出していくきっかけになるロマンチックなパンクソング。
M11「青春」
作詞・作曲/真島昌利
14thシングル(2000/5/24)
C/W「魔羅(シンボル)‘69」
収録アルバム:5th『Relaxin’ WITH THE HIGH-LOWS』
超名曲です。
タイトルがいいです。メロディもいいです。テンポもいいです。歌詞にストーリーがあっていいです。途中ヒロトとマーシーのツインボーカルなのがまたいいです。
歌詞が文学的だとか難しいことは言わなくていいです。
音楽と暴力と恋のエピソードが詰まった、まさに青春の日々の自分の気持ちを思い出させてくれる名曲。どの場面にも校舎または学校がまずイメージに出現します。
胸がキュンとする青春映画が1本作れる。
豪快なパンクアレンジ。
これは青春風味のパンク。
生粋の若さ溢れるアップテンポ。
ドキドキするし胸キュンなストーリー。
語りかけるような、読み聞かせているような、物語に抑揚をつけるメロディです。
だから常に音楽に意識を奪われ、聴き惚れてしまう3分11秒。
豪快さと繊細さの両立が最大の魅力です。
駆け抜ける青春の勢いを強く感じるイントロ。
思春期の尖った衝動までそこにある。
たった5秒しかないけど、疾走感に満ちているし溢れるパワー全開な雰囲気が魅力的。
一言ずつがハッキリしてて耳の奥までしっかり入ってくるヒロトのボーカル。
多感な時期ならではの上がり下がりの気持ちまで表現する驚異の歌心。
Aメロではギターは控えめです。
ベースがグイグイ引っ張り、キーボードが眩しい青春の光を奏でます。
サビで一気にくる。
歪んだギターのコード、鋭いチョーキング。
アレンジはすごく豪快だけど、それぞれの場面にある言葉は非常に繊細です。
ただの音楽を聴きながら、各場面に鮮明な映像が浮かぶ衝撃。
自分が物語の登場人物。
いや、むしろ私こそが主人公。
一度しかやらないBメロはヒロトとマーシーのツインボーカルで、音の熱さが増大します。芸術的なピックスクラッチと尖ったチョーキングもバシッと炸裂。
間奏は疾走感のみが存在してる。
ギターソロとかではなく、ブ厚い音の嵐が目の前で吹き荒れてる感じ。
嵐が過ぎ去るとお待ちかねの恋が、ちょっと心を照れさせてくれます。
特にその3番は胸キュン度が高すぎる。
素直な気持ちで聴くのが一番キュンキュンします。
“夏の匂いと君の匂いが まじりあったらドキドキするぜ”とか、いま恋してる気持ちが最高潮でいつ聴いてもドキドキします。
特別な甘酸っぱさとか感じちゃうので、キュン死する人もいるかもしれません。
実は、歌よりドキドキしちゃってるのがオレだからね。
これもうね、反則級の胸キュンソング。
そこが発狂寸前にいいです。
ラストは最後の音がもっと長くフェードアウトしていくのかと思いきや、バッサリと終わる強引な感じがロックのインパクトになってます。
この歌は年老いてしまった「心」にいいです。
何度もキュンキュンして、いつもの緩急のない日常が、ドキドキしてる青春に変わる。
心を健やかにする効果抜群。
しかも即効性あり。
なんだ、オレって今も青春のままだし思春期がずっと続いてるのか。いいと思う。
今から青春するには遅すぎるという絶望感はまったく無しの黄色いロック。
M12「十四才」
作詞・作曲/甲本ヒロト
16thシングル(2001/8/8)
C/W「フルコート」「セクシーナンシーモーニングララバイ」
収録アルバム:6th『HOTEL TIKI-POTO』
ハイロウズ初の両A面シングル(十四才/フルコート)です。「フルコート」も『HOTEL TIKI-POTO』に収録されています。
今回はラストがフェードアウトのシングルバージョン(SINGLE EDIT)の方。アルバムバージョンはフェードアウトせず、歌い出しのパートをもう一度歌って完奏します。
私にとってハイロウズのシングル曲の中では一番好きな歌です。
後から気付いた衝撃が大きかったから。
「十四才」の場合はライブ映像を観ると、曲が放ってる異常な熱をよりリアリティに体現できます。
ハイロウズの圧倒的リアリティのパフォーマンスに感動した涙が流れるので外では注意。
その後にもう一度音源を聴くと、更にまた歌の世界が鋭くなっていました。
高らかに鳴り響く“リアルよりリアリティ”
これは一番最初のロックの衝撃そのもの。
心の「十四才」に語りかけるアレンジ。
それまでになかったヒロトの語り調のボーカリゼーションが最大の特徴であり、尽きせぬ魅力です。
ここまでロックの衝撃をリアルに表現している歌は他に存在しません。随所で語り調なのが心に刺さりまくりです。熱すぎる歌心。
マーシーもそれまでになかったスペシャリティなギターを弾きます。
超繊細でありながら、最大限に爆発する神技ギター。これは絶対難しい。穏やかに鳴ったり、爆音が轟いたり。マーシーにしか実現できない静寂と躍動のハイブリッド。
いい意味での心への引っ掛かりが多く、曲の熱量はハンパではない。
スローテンポからアップテンポまで、かなりの緩急のある歌。
カッコ良すぎて涙が出たり、そのリアリティに鳥肌が立ったり、最終的にはとてつもない力が湧いたりする体験が出来ます。
演奏時間はちょっと長めの6分超え。
とは言え、これ長いな〜と感じたことは1回もありません。
すべての瞬間が魅力的だからです。
言葉で説明できる程度のリアリティではありません。だから私が無理に言葉で表現した途端にリアルよりリアリティではなくなってしまうので、自分の心で聴いてください。
一つだけ断言しますが、
心が動かない人はいません。
最近レコードに興味を持った人がいるかもしれない。その人は覚悟してください。
終盤の歌詞に出てくる“あの日の僕のレコードプレーヤー”は相当に魅力的で絶対に欲しくなります。
その歌詞には特にグッと来ました。
なぜならそれは、私が持っているレコードプレーヤーとまったく同じ存在意義のある物だったのです。
人それぞれの心の「十四才」へ揺るぎない勇気を与えるロックンロール。
ロックの名曲「十四才」が何なのかを説明できそうだとすると、、、
何度でも蘇るロックの初期衝動。
私たちはいつもロックに何かを託して、見て聴いていると思います。
それをハイロウズという演者がリアリティ溢れるパフォーマンスで楽しませてくれる。
ヒロトの訳の分からないダンス、マーシーがギターを弾いて振り上げた腕のリアリティ。
私がロックに託しているのはきっと、リアルよりリアリティ。
そういうとてつもない衝撃を実感させてくれたのが「十四才」でした。
誰かにとって、レコード愛好の始まりになる可能性もある。
M13「いかすぜOK」
作詞・作曲/真島昌利
18thシングル(2002/2/20)
C/W「迷路(Nancy Mix)」「いかすぜOK(カラオケ)」
オリジナルアルバム未収録シングル
こちらは「いかすぜOK」のシングルリリースの翌年に発表された企画盤『flip flop 2』に収録の“Radio Edit”の方です。
演奏時間は4分44秒。これが重要です。
2002年に「いかすぜOK」のシングルがリリースされた時、私の中で物議を醸しました。
それはシングルバージョンの「いかすぜOK」は演奏時間が長すぎたからです。1曲がなんと11分26秒もある。
曲の後半に本編よりも長いDUBパートが入っていて「汗びっしょり」とずっと歌います。それを繰り返して全然終わらないのでCDプレーヤーが壊れているのかと思いました(笑)
しかし、あくまでもシングル収録のものがオリジナルバージョン。
今回収録された“Radio Edit”はDUBパートはカットされていて非常に親しみやすいです。
長いオリジナルバージョンの方も一緒に企画盤『flip flop 2 』に収録されています。
夏のパワフルソング。
電撃作戦をしかけるアップテンポ。
いかす夏をとことん楽しむ明るいメロディ。
みんなの子供心を刺激して「いかすぜOK!」と言いたくなる前向きなパンクアレンジ。
無限だと思ってしまうくらいのエネルギーを感じます。
元気になれるということです。
強烈な音を叩くドラムの一撃で演奏開始。
イントロのギターリフから既に青く爽やかな雰囲気が漂っています。いかにもアクエリアスのCMに似合う夏がテーマの1曲。
この歌から冬を感じる人は滅多にいません。
ジャケットのデザインもアクエリアスを意識したのかは知らないけど、クーラーボックスの中でキンキンに冷えていそうな缶がいい感じです。
という訳で、イントロの時点では夏にある涼しさを感じます。
この後はだんだん元気な汗をかいてきます。
ヒロトが歌い出したらひたすらに遊びまくる8月の始まり。
元気いっぱいに遊ぶ子供達が私の目の前ではしゃいでる。すげえ暑いのに全力で走る子供達です。汗かいてるね。
本気なのがいかすぜOK!
きっとヒロトは歌で元気の源を伝えようとしてる。だから遊ぶって事が大人にとっても大正解だと分かってしまった。
一番はしゃいでるのはハイロウズです。
いちいちキラキラ光る演奏しやがって、遊びの天才かよ。
エレキのピックスクラッチも晴れた大空へと勢いよくブッ飛んでいきます。
バッキングで控えめに鳴っているアコギが、夏に吹く爽やかな風の音みたいでいい感じ。
暑いけど気持ちは爽やかですこぶる健康的。
ウルトラパワーとか、破れたシャツとか、大きな音で心の中心へ入ってくる歌詞は、パンクに求める奇抜さまで存在してる。
ハイロウズサウンドは最初から常に日差しが汗を照らしてます。
なんかこれ、
ロックがずっと大きな笑顔で笑ってる。
たくさん遊んだら、のんびりと休憩も必要です。間奏が疲れを癒し、エネルギーの回復をしてくれる。
間奏はキーボードソロ。
ゆったりした演奏です。歌と同じメロディを一音ずつを丁寧に弾くスタイルで、ボンヤリ休んでいる夏の時間を演出してます。
そこへ絡む歪んだエレキ。エネルギーを高速でチャージしてる音に聴こえる。
緩やかな間奏でチャージが完了したら、またまた電撃作戦をしかけるフルパワーで真剣な遊びが再開される。
曲の後半も“いかすぜOK”が合言葉になったはしゃいだ演奏が見事に飛び出してきます。
笑いながら最後の最後まで突撃していく。
この歌は、限界なくポジティブで刺激的な遊び心が際立っているから、思わず気持ちが笑っちゃう。
なんでも出来る元気のパワーそのもの。
子供の頃は自分の頭で考えて、新しい遊びを作ってた。
そういう本物の遊び心が表立ったロック。
ところで、オリジナルバージョンのDUBパートを私はディスったように感じたかもしれないけど、実はいかしてます。
急に激アツで汗びっしょりのレゲエが始まって、真夏の炎天下を歩く時にぴったりです。
このシングルのアナログ盤は発売されませんでした。
3曲目に収録されている「いかすぜOK (カラオケ)」はシングルCDでしか聴けません。
M14「Too Late To Die」
作詞・作曲/甲本ヒロト
19thシングル(2002/9/4)
C/w「曇天(Nancy Mix)」「狼ウルフ」
収録アルバム:7th『angel beetle』
タイトルは“死ぬには遅すぎる”というなんだか意味深な感じ。
死ぬには若すぎたパンクアイコン:シド・ヴィシャスとは真逆です。
死ぬことより生きること。
ずっとがむしゃらにロックし続けてきたバンドが放つ人生の重みのあるロックンロール。
7thアルバム『angel beetle』の時期まで来るとバンドの一体感は超すごくて、芳醇な味わいの濃厚なロックンロールになっていきます。
白井さんのキーボードの音が煌びやかに広がってロックが最大限に盛り上がります。
しかしこの翌年の2003年に、白井さんはハイロウズを脱退してしまいました。どうやら体力的な理由だったようです。
「Too Late To Die」、死ぬには遅すぎたかもしれないけど、一瞬で聴き終わってしまったと感じるほどの駆け抜ける勢いがあります。
エンドロールが終わらないロックアレンジ。
降りるはずの駅をすっ飛ばす軽快なテンポ。
覚えやすく親しみやすいロックのメロディ。
すべてを語らない美しさの突出した歌詞。
比喩的で、直接的な表現は一切しないため、そこには想像の余白があります。
だから人それぞれに何通りもの解釈がありそう。私は“死ぬことより生きること”を強く感じました。
遠慮なく生きてく時間のスタートです。
芳醇な味わいのあるイントロが始まるとすぐに、「Too Late To Die」である人生のエンドロールが何時間もまわるような雰囲気を醸し出します。
死ぬには遅すぎた人生。今生きている時間をエンドロールと例えているのかもしれない。
とは言え、感じるのは惰性ではなく自分として生きる瞬間。
キリッと鳴るエレキ、無限に音場を広げるキーボード。とても華やかです。
志強くヒロトが歌い出す。
減らないバッテリーみたいな頼もしさ。
ロックの信念が誰の心にも聴こえてきます。
これがエンドロールだとしても、人生の一番自分らしい時間であるのは明白。
“キビキビ”とか“テキパキ”という言葉がばっちりハマる機敏な音が出てます。
メリハリのある演奏は、決してだらだら過ごさない俊敏な生き方を表現してるみたいだ。
随所でマーシーたちの「Too Late To Die」と歌うコーラスも明瞭な音で鳴り響きます。
どん底に落ちた心さえ引っ張り上げる奇跡。
3番の歌詞が時代劇のような言い回しで強烈なアクセントになってます。
ヒロトが歌うと似合いすぎるロックの魔法。
間奏はゆったりしたギターソロ。
速めのテンポの曲の真ん中辺りにある癒し。ここに来て急に沁みるムードになるのがたまらなくいい。
そのムードのまま2回目の Bメロへ。大人しめのアレンジから真心なんかを感じる。すっかり心を奪われちゃったぜ。
それからまた一気に突き抜けるサビ。
やっぱりハイロウズの高揚感はズバ抜けてる。
ラストは更に磨きのかかった演奏と、盛大なコーラスで大いに盛り上がります。
これ程までに“Too Late To Die (死ぬには遅すぎる)”と連発されたら、やりたかった事をやって太々しく生きるしかないよ。
またロックに「やれよ」と言われた。
こんなに長く生きるはずではなかったのかもしれない。しかしそれに対する諦めというより、楽しんでやるぜという決意が聴こえてきました。
“生きる”こそハイロウズの魅力。
死んでる場合じゃねえ。
転がり続けるロックンロールが鳴ってた。
やはりそれは創造的なハイロウズでしか魅力が成立しないロックンロール。
M15「夏なんだな」
作詞・作曲/真島昌利
21stシングル(2003/6/25)
C/W「プール帰り」「ジェリーロール」
オリジナルアルバム未収録シングル
キーボードの白井さん在籍時の最後の新曲(シングル)。
「いかすぜOK」に続き夏の歌です。
私にとっては夏到来ソングの決定版。
イントロは情緒あるアコギの繊細なメロディで、そこから一気にエレキの極太サウンドに突き抜けるのがぶっちぎりに印象的。
その激しいギャップには、私の胸にヒビが入りました。
ハイロウズスタイルの夏の風物詩。
驚異的に図太いパンクサウンド。
36℃の炎天下を歓迎してしまう魅惑のアップテンポ。
目の前の色んなものに夏の太陽が反射して輝くパワフルなメロディ。
夏の楽しさや喜び、待ってました感がこんなにも溢れる歌詞は他になし。
どの場面にも明るい夏の空が必ずそこにある夏大歓迎アレンジ。
大人になってからは夏の暑さを苛立たしいとしか感じなくなったけど、この歌は子供の頃に遊びまくった夏、楽しい夏しか感じないので、むしろちょっと涼しい。不思議です。
再生ボタンを押すと“遊ぶ夏”がやって来る。
まず細やかで優しいアコギが心にそっと触ってきます。情緒ある日本の夏を感じる。
蚊取り線香がゆっくり静かに燃えていそう。
柔らかい曲なのかもしれない。
と思った次の瞬間、状況が一変します。
絶妙な間の直後、
唐突に激烈なエレキサウンドぶちかまし!
なんとも奇跡的な間の取り方に興奮する。
「ジャッジャッジャッ!」とブリッジミュートしたその音はどんな感性で聴いても、過激なロックサウンドです。
聴き始めて10秒後には「夏なんだな」の凄まじきエネルギーを痛感する。
その瞬間のスリリングさは刺激が強く、どこかで止まってしまった自分の“遊び心”をもう一度動かしてしまいます。
ヒロトが豪快に歌い出すと、ここはとっくに攻撃的な36℃の炎天下。
すげえ暑い。続く歌詞ではアスファルトも溶け出してるし、容赦ない暑さ。
でも大丈夫。2番ですぐに暑さをしのげる。
入道雲を食べようとする歌の遊び心が、私の健やかな気持ちを連れてきました。
2番では少し涼しい森の中へ。
マーシーの歌詞の言葉は美しいしイメージしやすいから、歌と一緒に涼しい気分になるので快感です。
ヒロトがその元気な世界を子供心や遊び心のままで歌う。
スズメバチやカブトムシに「様」をつけて呼ぶハイロウズの夏歓迎ムードには思わず笑顔になっちゃう。
マーシーの爽快なピックスクラッチがキマッたら決定的に元気なサビへ突撃です。
誰もがドカーンとやって来た夏を実感する。
すごく短い間奏。というより、間奏なんてわずらわしいものほとんど無し。5秒ぐらい。
3番の歌詞なんか神がかってます。
鳴らない風鈴に扇風機を向けると面倒くさそうに鳴るという、マーシーの繊細な感性が恐ろしいほど心を鷲掴みにします。
という訳で、
私のイメージでしかないけど、「夏なんだな」からは直感的な音だけが鳴ってる気がする。
考えたと同時に動く子供みたいな感じ。
どんだけ夏をキラキラにしてくれちゃうのよ。
これを聴いて、万が一にも一瞬さえキラキラしなかった場合は、あまり良くない仕事脳に取りつかれているかもしれません。
遊びは大切だと、少しだけワクワクしてください。辛くてつまらない世界は変わります。
全員の心の中に遊びたいだけの子供はいると思います。
アコギのイントロだけは非常に繊細です。
好ましい意味で、イントロ以外はこの演奏は極端に音が強い。
だから暑くて嫌われ者の夏が、特別な経験をする人気者にひっくり返る。
ギンギンな夏が突き抜ける。
すべての大人が、夏は「楽しむ季節」だと思い出します。
アナログ盤:この「夏なんだな」からラストシングル「サンダーロード」までの5枚は7インチレコードではなく、12インチシングルレコードとしてリリースされました。
すべて45回転なので音は炸裂してます。
ちなみにシングルのカップリング曲「ジェリーロール」はマーシーボーカルで激しいロックです。もう一つのカップリング曲「プール帰り」と共に企画盤第2弾『flip flop 2 』にも収録されています。
M16「日曜日よりの使者」
作詞・作曲/甲本ヒロト
22ndシングル(2004/2/11)
C/W「シッパイマン」
収録アルバム:1st『THE HIGH-LOWS』
1stアルバム収録のオリジナルバージョン。
後に発売された3rdシングル「スーパーソニックジェットボーイ」には、新たに録音したシングルバージョンが収録されました。
ここに来て急に10年近く前に発表した1stアルバム収録の歌が登場しますが、改めて名曲だなと胸が高まります。
年代順のベストアルバム終盤に1stアルバムの歌が入っているのにこの違和感のなさ。
ハイロウズの絶大な“普遍性”を感じます。
タイトルからも想像する通りの気楽な気分になれる歌モノです。
緩やかなアレンジですが、歌詞はかなり重要なことを歌っているので、グイグイその世界に惹き込まれます。
最大の特徴:曲調が気楽です。
ロックの癒しソング。
心を軽くするミディアムテンポ。
気を張っていない心穏やかなメロディ。
憂鬱な月曜日も気楽な日曜日に変える歌詞。
心は今日も日曜日のお気楽なアコースティックアレンジ。
なんと、6分を超える大作です。だから長めにみんなの心を癒してくれます。
イントロなし。
いきなりヒロトが歌い始めます。完全にヒロトのタイミング。伴奏が歌に合わせてる。
この序盤は壮大な雰囲気のスローテンポ。
だらだらしたスローテンポではなくて、かなりの力強さがある特徴的なもの。
独創的なヒロトの歌心が、歌詞の一言目で私の全身全霊を鷲掴みにしました。
その直後、力のあるアコギを弾くマーシーの感性に感激した心が打ち震えます。
スローテンポで1番を歌い終えると、おーちゃんの華麗なドラムが合図になって曲がテンポアップ。
言葉はないサビを大合唱。
永遠の日曜日を連れてくる「シャララ〜ラ」が宇宙いっぱいまで広がって心をほぐします。
それは癒しであり、勇気でもあり、新しく始める人生のきっかけでもあります。
その「シャララ」には一体どういう意味があるのかは、自分で勝手に決めていいとハイロウズはきっと言う。
ミディアムテンポ(ミドルテンポ?)になった「日曜日よりの使者」は、、、
どこまでも気楽だ。
ヒロトが力まずに歌う歌詞が美しい。
やっぱり日曜日だから脱力感が重要です。我らがヒロトに任せておけば大丈夫。
どんどん心が軽くなる。
なんて事してくれてんのよハイロウズ。これじゃ健康になっちゃうじゃんか。
日曜日よりの使者は、適当な嘘をついときながら誰一人として傷つけません。
そんなの、これまでどこにもいなかった最新のヒーローじゃんか。
こいつの快適で揺るがぬ精神力に脱帽。
聴きながら憂鬱な気分が入ってくる隙などまったくなし。
ちょっと凹んだ気分で聴いたとしても、怒りや悲しみなどのストレスなんてどうでもよくなる。ストレスの根源まで癒す特効薬。
グッと来る間奏あり。
シングルバージョンの方ではなくなってしまった、マーシーがアコギを感情で奏でる耽美なギターソロは聴きどころです。
アコギの優しい響き方に思わず心がほっとするのが特徴。
間奏ですっかり心が洗われた気分になったら、音数を減らして後半へ入っていきます。
スローで少し大人しめのこの部分では、お気楽な日曜日よりの使者の“思いやり”や人としての温かみを感じるかもしれない。
その後またミディアムテンポが戻ってくる。
すると曲の終盤の雰囲気を感じさせますが、この曲はまだまだ終わらない。
ラストはサビを繰り返す大合唱でハイライト。
映画の一番感動的なシーンにも似てる。
予想外に長めにやってくれるから大いなる癒しが、いつの間にか決断する勇気に変わる事だってありそうです。
この歌、言葉としては意味のない「シャララ」が、言葉以上の癒しを与えてくれた。
気楽な音が、何でも叶う魔法よりも魅力的。
このシングルのアナログ盤は発売されていません。
M17「荒野はるかに」
作詞・作曲/真島昌利
23rdシングル(2004/6/9)
C/W「ズートロ(69バージョン)」「64,928-キャサディ・キャサディ-」
※「ズートロ」との両A面シングル
収録アルバム:8th『Do‼︎The★MUSTANG』
今回収録されたのはアウトロがフェードアウトするシングルバージョン。
『Do‼︎The★MUSTANG 』収録のアルバムバージョン(表記はなし)は、演奏し切って終わるので、実はマーシーはそこまでギター弾いてたんだという事実を知れます。
このシングルからキーボードの白井さんが抜けた4人編成のハイロウズになりました。
その穴を埋めようとしているのか、そういう訳ではないのか、とにかくロックが更に熱くなったという印象を受けます。
特にマーシーのギターがヤバめで攻めます。
とは言え、音で埋め尽くさない隙間のあるアレンジが新しいです。
新生ハイロウズの魅力。
この歌には男の色気がある。
西部劇なんかをイメージさせるシブいロック。
速すぎない心に沁みるテンポ。
マイナー調にグッと来るメロディ。
群れずに孤独こそ最強だと実感させる歌詞。
シンプルでありながらワイルドなロックアレンジ。
音数が少ない分、アレンジの細部まで記憶されやすいです。
4人編成になった新生ハイロウズが自由を抱いて、悲しみを突破していく名場面。
この曲はイントロの前に序章があります。
粋な演出はほとんど映画。
口笛とアコギが何処からともなく静かに聴こえてきて、1秒でセピア色の映画の中へ。
多分、私がその映画の主人公。
どこか寂しげな口笛。情緒ある風景を描くアコギ。心の込もった口笛はヒロトが吹いています。
壮絶を生きる男の孤独感と、何からも縛られない強さが聴こえる。
序章から1秒ぐらいの絶妙な間の直後、激シブなエレキが爆音で炸裂して本編へ突入。
エレキが弾くのは勇ましいメロディ。
途端に音には強烈な色が付く。古めかしい映画を最新の高画質で観ているような気分。それぐらい音の存在感が強いという意味です。
見えにくい部分などなく、すべてがハッキリしてる。
1番のAメロの半分はベース、ドラム、ボーカルのみの新スタイルで異常に興奮する。
孤独だからこその勇ましさが猛烈に私の心を刺激します。
1人でいるのが好きな私は歌詞には100%で共感しちゃったし、歌の世界が自分とリンクしたのを感じた。
マーシーの壮絶なピックスクラッチがキマッたら、尖ってギンギンなエレキが入ってくる。
音数が少なくシンプルなのに、宇宙で一番強烈だと感じるロックの凄まじさ。
ギターの音がバカデカい。激しく鳴ってる。
サビの一部はヒロトとマーシーのツインボーカル。魂の激しいロックに狂った熱まで入ってきやがった。
ロックに鳥肌が立つ瞬間の代表格。
間奏のギターソロでは男の曲がらない信念が際立っています。
感情が理屈を突破するほどのガンギマリなチョーキングが聴けます。マーシーの神技。
2回目のサビはギターアレンジがとことん激しいですから覚悟しといてください。
ギャンギャン響く猛烈なカッティングが容赦なく心のガードを突き破ってきます。
ハイロウズに自分の心を大きく動かされた事実を認めるべきです。
私にとってはすべての瞬間がハイライトだった。ここだというのは選べない。もう全部。
ロックだけが放つヤバすぎる魅力に完全にヤラレた。
こんなのありか⁉︎
好ましい意味でなんかすげえ悔しい。
音楽を聴いただけなのにオレちょっと、自分がカッコよくなった気がしてる。
M18「サンダーロード」
作詞・作曲/甲本ヒロト
26thシングル(2005/5/18)
C/W「カラスとオレがジャジャジャジャーン」「今、何歩?」
アルバム初収録シングル
記念碑:ハイロウズのラストシングルです。
カップリングの2曲はアルバム未収録のため、聴きたい場合は当時のシングルCDか12インチレコードを入手するしかありません。
ジャケットはイギリスのテレビ番組「サンダーバード」のオマージュだということです。
“僕の果て”と歌う、まるで記念碑のようなラストシングル。ヒロトとマーシーはバンドの果てに何を見たんだろう。
私に見えたのは決して悲しみではなく、生きる覚悟です。
全力でいくバンドの演奏が爆音で鳴り響くロックンロールで、ラストシングルにしてとんでもないインパクトのある1曲。
音も内容も濃いので1回聴いただけで記憶に残ります。
ヒロトのハーモニカ入り。
すべての困難を乗り越える恋心の歌。
それ以上に強く感じるのは、ハイロウズ楽曲随一の音圧を誇るロックンロールってこと。
果ても彼方も突破していくアップテンポ。
道に迷う人など一人もいない明瞭なメロディ。
超シンプルかつ最大級の豪快アレンジ。
キーボードなしの新スタイル。ハイロウズが最後にたどり着いた究極のスタイル。
間違いなく、人並みの熱量ではない。
演奏が始まるといきなり激しいドラム。それだけで全員が凄まじき音圧を感じるはず。
1秒後には鋭いギターが一発キマッた。尋常じゃない炸裂音にはついつい期待しちゃう。
直後に図太いベースが唸る。いつか死ぬことさえも忘れてしまうくらいの生命力がある。
イントロに感じるのは今から普通じゃないことやってくれそうな雰囲気。それから太々しいロックによる心地よい耳への圧迫感。
大変だ!これは超名曲の予感。
ヒロトが「ロー ロー サンダーロード」とみなぎるパワーで歌い出す。すかさずコーラスまで入って音が分厚い。
マーシーの大胆なピックスクラッチが合図になって無謀な感じの本編へ突進開始。
序盤でいきなりサビがブチかまされる衝撃。
歌詞は思いっきり韻を踏んでいるから聴いていると「音」として快感です。
Aメロは心へ響くメロディにワイルドなギターのコードがジャカジャカ絡むロックの素晴らしき“やかましさ”が決定的。
ヒロトのガッツある歌い方。
明朗快活な歌詞がキラキラ光り出します。
「ながめより 景色よりも 二人並んだ写真をとろう」 という歌詞が、聴いた瞬間に胸の奥の方にまで入り込んできました。
自分のパートナーの笑顔が重なる瞬間。
二人で生きてく時の揺るぎない気持ちに共感します。何より、手に手を取るのは美しい。
この歌には、どんな苦難も必ず二人で乗り越える恋心がある。
間奏はなんとギターとハーモニカの激しいバトル。両者とも一歩も引かない。お互いを煽りまくる。
とんでもねえ音を聴いてる。
極限を聴かせた間奏の後は、ギターが控えめになってベースとドラムの強靭なリズムに合わせてヒロトが歌う。
力強い。何かにくじけるとは思えない。
さりげなくもズシッとギターが戻ってきて、またあのワイルドを極めたロックスタイルへ。
最後の最後までロックンロールが爆裂する。
ハイロウズが最後に力を振り絞っているのではなく、ロックンロールが果ても彼方も限界も突破していったという感じ。
終わらないでくれと思いつつも、スッキリした健やかな気持ちなのも嘘のない感想です。
“他に道はないんだろ”と歌った「サンダーロード」です。
ハイロウズが最後に一切の余力を残さず、やり切った感じがします。
『サンダーロード』ではっきりと“果て”を示したハイロウズ。その半年後に生身のクロマニヨンズが出現したのは現実です。
どの曲もハイロウズにしか魅力をブッ放せなかったギンギンバリバリなロックで名曲です。
この人たちがやると、どうしてこんなにも心を動かすロックになるんだろう。
シングルベストとなるとやっぱり濃い。
“歴代の名曲”という言葉がぴったり合う。
ここまで一挙に並ぶと、コーヒーならエスプレッソぐらいガツンと来るパワフルな感じ。
選曲、曲順も間違いなく一役買ってる。
ベストを聴いて、マーシーのギターソロはいつもすげえいいと改めて気付きました。
イメージ以上に弾きまくってる。
何でもかんでもCDの収録時間いっぱいまで詰め込んでしまっていないところがやっぱりグッと来ます。
この凄まじい熱量のベストを聴くには思いの外、たくさんの体力が必要です。
ほぼアップテンポだから、、、飛ぶ。
ザ・ハイロウズ シングルディスコグラフィ
「★」が『FLASH-BEST-』収録曲です。
★1st 「ミサイルマン」
□2nd 「グッドバイ」
★3rd 「スーパーソニックジェットボーイ」
★4th 「胸がドキドキ」
★5th 「相談する天国」
★6th 「ロッキンチェアー」
□7th 「Happy Go Lucky」
★8th 「月光陽光」
★9th 「千年メダル」
□10th 「真夜中レーザーガン」
★11th 「ローリング・ジェット・サンダー」
★12th 「罪と罰」
★13th 「ハスキー(欲望という名の戦車)」
★14th 「青春」
□15th 「FLOWER」
★16th 「十四才/フルコート」
□17th 「ニューヨーク」
★18th 「いかすぜOK」
★19th 「Too Late To Die」
□20th 「一人で大人 一人で子供/俺たちに明日は無い」
★21st 「夏なんだな」
★22nd 「日曜日よりの使者」
★23rd 「荒野はるかに/ズートロ(69バージョン)」
□24th 「砂鉄」
□25th 「スパイダー・ホップ」
★26th 「サンダーロード」
1、2、3、4、5、18、22はアナログ未発売。
4〜10のCDは短冊型の8cmシングル。
23rdシングル「荒野はるかに/ズートロ(69バージョン)」以降のシングル4枚は、企画盤『flip flop』シリーズには収録されていないため、当時のシングルCD(12cm)かアナログ盤(12インチ)を入手しないとカップリング曲を聴くことが出来ません。
それらのカップリング曲は楽しい歌ばかりです。激アツのマーシーボーカル曲もあるのでマーシーファンは無視できません。
ハイロウズの音源をすべて聴くには後期4枚のシングル「荒野はるかに」、「砂鉄」、「スパイダー・ホップ」、「サンダーロード」を単体で入手する必要があります。
この4枚はそれぞれ3曲入りです。
続きまして、それらのシングルの“カップリング曲”のみをレビューしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
「荒野はるかに」以前のシングルのカップリング曲は企画盤『flip flop』シリーズの2枚を買えばすべて聴けます。
後期シングル:アルバム未収録カップリング曲
キーボードの白井さん脱退後に発表されたシングル4枚のカップリング曲たちはアルバム未収録なのでレビューしたいと思います。
・ヤゴ
・ただ一人の男
・全滅マーチ
・東大出ててもバカはバカ
・カラスとオレがジャジャジャジャーン
・今、何歩?
ここには楽しい曲がたくさん入っています。
アルバムには入ってないので、私はこれから紹介する7曲のプレイリストなんか作ってたまに聴いて超楽しい気分になってます。
7曲で26分なのでちょっとした時間に気軽に聴けます。が、内容はかなり濃いです。
ロックの熱さもバカバカしさもジーンとする感動も歌心も全部あります。ロック最高‼︎‼︎‼︎
「64,928-キャサディ・キャサディ-」
作詞・作曲/真島昌利
23rdシングル「荒野はるかに」収録曲
まず特筆すべきは久々のマーシーボーカルだということ。
とてもポップで親しみやすいメロディのギターロックアレンジ。
マーシーファンには絶対に外せない1曲。
いつもマーシーに求めているしゃがれた魅力が大爆発しています。
マーシーボーカル曲ではいつもは入っているヒロトのハーモニカは鳴っていません。白井さんは脱退したから当然キーボードもなし。
ギターの音色を存分に楽しめます。
いつもならハーモニカやキーボードが奏でそうなフレーズまでも、重ねたギターが担当してる。ギターが躍動するロック。
これはマーシーのソロみたいな感じがする。
新鮮な聴きごたえです。
確実にマーシーの奥深さを感じる歌詞。
戦争に対する重みがあるとは言え、尽きせぬアナキズムが一番前に表立っているので聴き心地は非常にポジティブです。
時空を超えるアップテンポ。
歌の内容に重みはありますが、テンポや曲調はすこぶる軽やかです。
タイトルや歌詞には難解さがありつつも、覚えやすい印象的なメロディをしゃがれた声で歌われただけで胸熱なのでただ楽しめます。
パンチの効いたドラムからイントロが始まった途端になんかすげえギラギラしてる。
遠慮なしに突っ込んでくる強い音が出たと感じるからです。
いきなりなので唐突にテンションMAX。
頑丈なフレーズを弾くギターの音にメリハリがあるし、マーシーがすぐに「キャサディ」と歌い出したその声が尖っているから。
それに音圧が高くて音が濃い。
ギターボーカル、ベース、ドラムの3ピースバンドのシンプルな雰囲気がある。
歌のメロディには自分の歩幅で前進していく揺るぎない突進力がひときわ目立ちます。
浅はかでないマーシーの深い感受性で表現された歌詞にグイグイ惹き込まれていく。
その瞬間にはいつも美しさを感じる。
個人的に胸に突き刺さった部分もあります。
1番の「〜もう何もかもいやんなった」という歌詞が強烈に記憶に残り、20年以上も経った今でも何かに嫌気が差した時には、必ず私の頭の中で爆音にて再生されます。
ギターを弾きながらがむしゃらに歌うロックのボーカリストで、人の心を動かす詩人。
曲自体の耳触りはギラギラしてるけど、マーシーが弾くギターは芸術的な滑らかさ。
随所でインパクトのあるフレーズも飛び出す。
当然のようにギターソロあり。
このギターロックにソロがなかったらとんでもない違和感があるレベル。
期待なんか遥かに超える。
柔らかさと豪快さの合わせ技。間奏後半では超絶なチョーキングも唸りまくって、求めていたマーシーの音が聴けます。
曲の終盤もギラギラするから至極痛快。
後腐れのないキレのいいラストには前進していくパワーが自分にも新しく備わります。
私にとってこの歌自体が、歌詞に出てくる「カムオン・レッツゴーを歌う クツワムシ」になって激励してくれました。
目の前の苦難に嫌気が差した時には一発聴くべきロックンロール。
ハイロウズでは最後のマーシーメインボーカル曲で、何事にも屈しないアナキズム。
「ヤゴ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
24thシングル「砂鉄」収録曲
シングル盤「砂鉄」は音圧が高くて収録曲すべてがめちゃくちゃ聴き取りやすく、いい音に感じます。
「ヤゴ」、個人的にはかなり好きです。
虫好きのヒロトらしい独特な感性で楽しませてくれる人並外れた世界。
過激なエレクトリックサウンド。
病気にならない明るい曲調。
ブッ飛びアップテンポ。
歌詞はヤバイぜ ヤバすぎる炸裂した感じ。
なんだかよくわからない異次元のカッコ良さ。
ヤゴとは、トンボの幼虫です。
イントロは必要以上にキビキビしてて、当然もう期待しちゃってるのが正しい反応。
演奏開始からたったの13秒ぐらいで私の心をガッチリと鷲掴み。
これ絶対ヤバいやつだ。
歌が始まると印象的な音が耳へ入ってくる。
それはボーカルの声が重なっていて、特殊な鳴り方をしてるのです。スゲエおもしろい。何かのエフェクトもかかっているのかな?
既にインパクトのある歌詞なのに、言葉が更に強調されて聴こえる。
ヒロトの歌詞は言葉選びのセンスが強烈すぎて尊敬します。
だから「詩」として読んでも楽しめる。
“ヤゴ”を的確に擬人化したヒロトならではの視点が秀逸すぎ。
ジャキジャキしたハイロウズロックなアレンジも相まって、1回目から歌詞が頭の中にドスンと入ってきて忘れられなくなりました。
芯の強さがあるメロディには、もうヘナヘナした気持ちではいられなくなる。
聴けば30秒で伝わる唯一無二の魅力。
間奏はキンキンな音が出るギターソロ。
短めだけど、「超」が付くほど鋭いチョーキングが目の前の空間で大暴れ。過激だぜ。
歌詞の「ツヨそう ワルそう コワそう」なヤゴが私の前に現れて動いてる。確かにこいつは見た目がスゲエな。そのうち見たこともないワイルドなトンボになりそうだ。
凄すぎて何が起きたのか一瞬ではわからない。
マーシーがどうかしちゃったヤバいテンションで弾くとんでもないギターソロ。
狂ったテンションの演奏はマーシーだけじゃないので期待しといてください。
この後にもまったくヤバいやつが登場する。
終盤にはヒロトの激しいハーモニカがつまらない世界を煽りまくってくる。「ヤゴ」の見た目のヤバさを音にしたらこんな感じだ。
迫力ありすぎ。
ヤゴって噛み付くのか知らないけど、こいつの場合は触ると噛み付かれてかなり痛そう。
人生でこんなにヤゴをイメージした事ないぞ。
この歌、最初から何かが強烈すぎる。言葉で表すなら“気迫”かな。
なんだかよく わからないけれど 気迫がスゲエ
ハイロウズの度を超えた気迫にほとんどの人がヤラレます。しかもヒロトのこのセンスだもん。普通な訳ないじゃん。
なんだかよくわからないけれど音圧もスゲエ。
聴感などとっくに突破して、心へ直撃する凄まじさなのでギンギンです。
どうかしてるロックを真面目にやるハイロウズがカッコ良すぎて笑いも出ちゃうので、必ず聴いてください。
ギンギンなこのロックを無視するとか、絶対なしでお願いします。
強烈な言葉と過激な音で最高になります。
「ただ一人の男」
作詞・作曲/真島昌利
24thシングル「砂鉄」収録曲
激しい前の曲「ヤゴ」とは打って変わってしみじみとしたアコースティック調。
有名な曲ではないかもしれないですが、明らかに名曲のたたずまいがあります。
歌詞は感慨深さあり。
これを聴くとなんとなく、自分という一人の男がカッコよく思えてくる。
そういう好影響もあり。
この曲を作詞作曲できるマーシーの感性とセンスはやっぱり“一般的”とは随分違うけど、ほとんどの場合で誰にでも当てはまる身近さが驚異的です。
哀愁のあるメロディ。
柔らかく優しいテンポ。
ツンツンした気分を鎮めたい時に合う曲調。
しなやかでありつつも強い自我を感じるアコースティックアレンジ。
アコギの音が優しく空間を満たすイントロ。
この美音と親しみのあるコード感だけで、傷付いていた自己肯定感が癒される感じ。
自信を持ってヒロトが歌い始めます。
ヒロトの歌っていつも想像以上の説得力があって共感するけど、これは段違いに凄い。
瞬間ごとに変幻自在な抑揚。
感情のまま歌うロックのボーカリスト。
2番からクリーントーンで明るい音を鳴らすエレキと、宇宙から響いてきたようなファルセットのコーラスが入って音場が広々する。
どの場面も嘘ついたり誤魔化したりしない誠実な雰囲気が、心の根底を優しく刺激します。
そう感じる明瞭な音が鳴ってる。
おんなじに見えるけど、毎日ちょっとずつ違うと、マーシーの自分の経験から知っていることを表した説得力のある歌詞に惹かれた。
興味深い言葉たちが哀愁のある美しいメロディにのっているので深く心に沁みます。
粋なメロディが“宇宙でただ一人”と歌った。
グッと来た。自分だってそうだ。
人間同士はおんなじに見えるけど、本当はかけがえのない個性で成り立ってるんだった。
この歌の歌詞は全部の言葉が1回でグッサリと刺さって抜けなくなる。
そのままの自分で成立してる事を実感した。
歪んでいないクリアーな音のギターソロ。ボーカル以上の存在感を放ってる奇跡的な音。
この曲にやり過ぎた歪みは似合わない。
昨日と今日のわずかな違いに気付いた喜びのメロディをマーシーが真心で奏でます。
装飾しない素のままがこの曲には合います。
それが魅力だし、最大の特徴。
曲全体からマーシーの素の部分まで感じる。
人の心のあたたかみがある。
聴こえてくる明瞭な音が、本音で生きる今日の自分を呼んできてくれた。
なんか楽な気持ちだ。
いわゆる「健康」ってこういう事なのかもしれない。この感じを覚えておこう。
出かける前に聴けば、今日をイキイキと過ごせそうな気分に。
昨日とはちょっと違う今日の自分。
なかなかいいね。
自分のありのままの姿と、自分のする行動をスルッと肯定できる名曲。
今日を生きてる自分のことを、何かや誰かと比べる必要もなくなるのでオススメです。
いつも心が健康な方へ動きます。
「全滅マーチ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
25thシングル「スパイダー・ホップ(GLIDIN’ MODE)」収録曲
残念なことに「スパイダー・ホップ」のシングル盤は絶望的に音圧が低い。
例えるならボーカルが異常に遠くで歌ってる感じ。少し籠り気味。アンプのボリュームを極端に上げて聴くしかないです。
その場合は必ず炸裂します。
シングルを買ってガッカリしないためにも、そういうものだという割り切りが必要です。
軽やかなアレンジの楽しい曲ですが、音圧の問題で良さが半減してしまってる。
「全滅マーチ」というタイトルが強烈で、覚えられない人がいません。
私はタイトルを見た瞬間に興味をそそられた。
ギターの音が特徴的です。
初心者用のギターセットに付いてきそうな小さなギターアンプで鳴らしたような身近な音が聴けます。
決して下手という事ではなく、あくまで特徴的な音という意味。
素人の私には詳しい事はわからないけど、細かなニュアンスまで伝わるのでどうやら根本的な録音はかなり良さげです。
曲自体の音が小さいとは言え、大いに親しみの湧くロック。いや、マーチか。
軽快に全滅していくテンポ。
点滅したり全滅したり楽しいメロディ。
鏡に映る自分の事を歌われているような歌詞。
アレンジは歪みのない弾むロックマーチ。
「全滅」という言葉にはネガティブな印象を受けますが、曲調はひたすら明るいため滅びたい気分になったりはしないので大丈夫。
ほっこりします。
不要に歪ませていない楽しげなギターの音でイントロスタート。
生のアコギの音も鳴っています。
すこぶる軽快。
すかさず太いベースが入って音に好ましい厚みが出た。
行進するマーチの前進力。
ヒロトはふわふわ軽やかに歌ったり、力強く歌ったり抑揚がついてて、私はどんどん歌の世界の中に意識が向いていく。
ギターが軽やかな分、太いベースがかなり強調されたアレンジ。
べっちゃんのベースが「全滅マーチ」の主役と言ってもいいかもしれない。ひたすら転がり続けてる。ベースが転がっていない瞬間がありません。
一番前でマーチを先導する指揮者みたい。
曲から常に溢れ出ているのは、歩きながら聴くと体がわずかに宙に浮く軽快っぷり。
自分までマーチングバンドの最後尾について、笑顔で行進してる気分になれます。
ボリュームをしっかり上げて聴いた場合、ハイロウズと同じ空間にいるような生っぽい音に心がときめきます。
その音はすごく身近な雰囲気。
間奏はちょっとだけ長めにやってくれるマーシーのギターソロ。明るい音の元気なメロディが、夢の国のパレードよりいかすハイテンションにしてくれた。
全員の気分を上げるプロフェッショナル。
マーチングパレードの真ん中辺りにある心ウキウキの盛り上がりポイント。
人を楽しませる達人。
曲の後半にはベンチャーズみたいな躍動感のあるテケテケのギターが入ってる。
華麗な間奏の後はべっちゃんのベースが図太くデッカく唸ります。
止まっていた心さえ動かしてしまう音。
後押しの神か。
という訳で、私の日和る気持ちが全滅しました。これで何歩でも前に出れそう。
次はマーチングパレードの最前線を歩こう。
あ、これ、腕を振りながら胸を張って歩く時にピッタリとハマるテンポだった。
「東大出ててもバカはバカ」
作詞・作曲/真島昌利
25thシングル「スパイダー・ホップ(GLIDIN’ MODE)」収録曲
まず“並大抵”のことではないので、心して聴いてください。
音圧はやはり「全滅マーチ」同様に好ましくはない感じですが、そんな事はどうでもよくなる絶大なインパクトがあります。
音量は必ず最初から上げときましょう。
歌詞なんか1行しかなくて最高です。
タイトルの“東大出ててもバカはバカ”とひたすら繰り返すだけの和風テイストなアレンジでスカッとする1曲。
ストレス発散の糸口。
会社とかでイライラした時なんかには超オススメです。ハイロウズと一緒に叫んでいればストレスは溜まりません。
激しいストレスをもっと激しい笑いに変えるスペシャルソング。
トチ狂ったおちゃらかアレンジ。
全身を使って踊りたくなるアップテンポ。
本物のバカの正体を暴くロックスピリッツ。
コーラスもぶっちぎりの暴言の連発で、多分なんか怒ってる。
ハイロウズにしか出来ないこのやり過ぎ感、魅力ありすぎ。
むろん、ハイロウズしかこんな曲やらない。
倒れるまで踊り狂う阿波踊り的な感じかな?
聴き馴染みのあるフレーズが遠くから徐々にフェードインしてくるイントロは、ロックでまさかのおちゃらか節。
エレキが弾くから当然の爆音。
これ、絶対ヤベエやつ。
ヒロトがタイトルを連呼し始めた。
ずっとタイトルを歌ってる。むしろそれしか歌わない。さすがに強烈です。
これ、歌詞覚えなくても1回目から一緒に歌えるやつじゃん。
怒号のコーラスも入ってくる。
そいつがたくさんのアホまでブチのめす。
バッキングのギターはロックが極限の怒りを携えて歪んでる。
怒りが爆発しちゃった攻撃的な音です。
なんかチクっとします。
曲の構成は繰り返しが多く割と単調ですが、そのしつこさが得体の知れないとんでもないパワーになるのです。
曲中、タイトルの言葉を何十回も歌います。
途中で一時的に変調する。
テンポも少し下がって、全然違う曲になった感じが楽しい。
変調しても、もちろんそれしか歌ってない。
本当はみんなが怒鳴りたかったけど、心の中だけで思っていた事をハイロウズがハッキリとブチまける爽快感。
怒りの代弁ソング。
自分の頭で考えるまともな人はスカッとしない訳がない。
どうでもいい過程ばかりで結果を出さない奴への脅威になる激しいハイロウズロック。
「激しい」どころじゃないか。
いろいろ超越してる驚異的な聴き応えで、記憶に残らない人はいない別次元。
甘ったるさは一切ない。
素晴らしいキ◯ガイっぽさはある。
ロックのサプライズまで用意されてます。
ラストは決してせっかちに停止ボタンを押してはいけません。
終わったのかと思ったらまた戻ってくる演出はたまらなく好きです。何度かアンコールに応えてくれるので、まだ帰らないでください。
ちょっとだけ足りなかった人のために最大級のサービス精神が提供される。
スカッとしたし、笑顔も戻った。
よかった。
「カラスとオレがジャジャジャジャーン」
作詞・作曲/甲本ヒロト
26thシングル「サンダーロード」収録曲
ラストシングルという事でハイロウズの終幕が近づいてきました。
大丈夫、まだまだ全開で楽しめる。
期待してください、これは一発ブチかましてくれます。超オススメします。
音良し、音圧最高。
タイトルからして普通ではない。
ポップな曲調にロックなアレンジで絶対に聴き逃すわけにはいかない1曲。
と言うのは、この曲には間奏で胸熱な仕掛けがあります。
ジャカジャカしたロックアレンジ。
ジャーン、ドカーンとしたアップテンポ。
ジャジャジャジャーンと飛び出すメロディ。
一聴して感じるポップなパンクの勢いが最前線で際立ちます。聴くと衝動的な行動をしたくなるほど豪快なハイロウズスタイル。
コーラスの入れ方なんかセンス最高です。
高い音圧で迫り来るイントロ。
フレーズには躍動感がある。マーシーの太くて、歪んだギターの音が高らかに地球全体に鳴り響く。
明るく力のあるコードがブッ飛んでいく。
ヒロトが歌い出したら、それはもうロックが飛躍していく歌い方です。
太々しく吐き捨てる感じの色気と、ハッキリとした発音の野太いワイルド感。
なんだか、一段と冴えてる。
そこへ絡むファルセットのコーラスがいかす。
真逆っぷりのハイセンス。
歌詞は意味がよく分かりません。
でもロックに興奮しながら意味とかググってる場合ではありません。
そんなもの、、、感じろ!!!
曲の展開が進むにつれて、歌が「ジャジャジャジャーン」を連発し始めた。
ヒロト、本気だ。
ハイロウズ、やる気だ。
必ずマーシーたちのコーラスが一緒に大きな声で「ジャジャジャジャーン」を歌ってる。
意味なんていらないロックの説得力。
感情が理屈を突破する心地よさ。
説明不能のカッコ良さ。
意味とか理由とか説明できる程度の事なんて、大したことないんだから。
「ジャジャジャジャーン」という音は、
CDやレコードの帯に書いてあると欲しくなっちゃう鋭い煽り文句の衝撃と同じくらいのインパクト。
いや、それ以上。
とにかく勢いよく飛び出すサビ。
これまで聴いた事のない参上しました感。
1回目のサビまで聴いて、みんなのテンションがMAXになったところで間奏へ突入。
まったく!最大級の衝撃です。
ギターソロが途中からベートーヴェン「運命」を弾きます。
どこかで聞いたメロディが思いもしないところで鳴ると、とびっきりに感動的です。
「ジャジャジャジャーン」とタイトルについてるのでまさかとは思ったけど、やっぱりそうです。「ジャジャジャジャーン」てそれのことだったのかという衝撃。歌詞にも「運命」という言葉が出てくるし。
脳が気付いた時にはとっくに心が激情してた。
このメロディをマーシーが弾くとなんでこんなにバッチリとハイロウズの音になるんだろう。クラシックなのにロックに馴染みすぎ。
そんで、出てくるその音が興奮必至でめちゃくちゃすごいんだから!
こんなに衝撃的にギターを弾ける人なんて他にいないんだから!
またマーシーの神技炸裂中。
例外的に間奏を何度も聴きたくなる曲です。
間奏の後も勢いは一切衰えず、興奮しっぱなし状態で最後までロックが躍動し続ける。
この歌カッコ良すぎて、ハイロウズを聴いた事のない誰かに聴かせたくなるかもしれません。そんな欲求に駆られます。
魔法のかかったロックの衝動を共有です。
まずは自分のパートナーに聴かせてあげてください。きっと二人で楽しめます。
ハイロウズが「ジャジャジャジャーン」だぜ。
そんなの、カッコいいに決まってるじゃんか。
オレ、どんだけこの歌にハマってるのよ(笑)
キレッキレのロックンロール。
「今、何歩?」
作詞・作曲/真島昌利
26thシングル「サンダーロード」収録曲
ハイロウズ最後の曲になってしまいました。
ヒロトのハーモニカがいかすし、間奏ではマーシーのブルースのスライドギターが唸る。
曲調は軽やかではあるけど、秀逸なパンチもしっかり効いてるハイロウズらしさ。
マーシーはよく散歩の歌を作ります。
ラスト曲は、夕方に起きて歩いてレコード屋さんに行く日の物語。マーシーのプライベートが覗けたような気がして嬉しいです。
演奏時間3分半の丁度良さ。
明るいロックの要素とシブいブルースの要素がハイブリッドになったようなアレンジ。
歩くのが楽しそうになるミドルテンポ。
ウキウキしながら歩く時のテンポと完全に一致します。
軽快で伸びやかなメロディ。
心が健やかになります。
一日の始まりである朝日より、終わりかけた今日の夕焼け。歌詞の影響もあるかもしれないけど、朝より夕方に聴くのが合う歌。
歩いていくこと。歩いてこそ見える景色。
イントロは跳ねるエレキと掻き鳴らすアコギにハーモニカが絡むワクワクしちゃう感じ。
堅実なベースとドラム。
自分を踏み外さないための道標みたいだ。
これがハイロウズのラスト曲と知りながら聴くと、なんだかラストっぽい雰囲気。
とは言え悲しみを感じる訳ではありません。
音からは、歩いて目指す明るい未来を感じます。ポジティブサウンドです。
悲しさを与えず、いつも希望を差し出すのがハイロウズ。
最初の歌詞は、歩いてレコード屋さんへ行く。
この人、寝すぎて夕方になっちゃったけどなんだか楽しそうだ。今日はどんなレコードに出会うんだろう。
偏らず真っ直ぐなヒロトのボーカル。
だからこそマーシーの書いた興味深いストーリー性のある歌詞が、リアリティのまま爆音で心へ入ってきます。
言葉に心を動かす力があって、歌詞の一言ずつがクッキリとした映像を映し出してる。
聴くと誰もが歌の世界の中を歩くはず。
レコード屋さんへ向かうワクワクする気持ちと、道中で見るいろんな景色を追体験してる気分です。
演奏は不要な重みのない明るく軽快な印象。
ブルースの憂鬱ではなく、先を照らしてるロックの光を感じます。前向きです。
間奏に入るとまず唸るのはハーモニカソロ。
そこにはブルース特有の熱を感じる。ヒロトがブルースのハーモニカで空間の熱を急上昇させたら、マーシーにバトンタッチ。
続いて激しめのスライドギターが唸る。
マーシーのベストプレイの上位に入ります。古き良きブルースの音そのまんまだし。何度聴いてもブルースが魂を揺さぶる音が鳴る。
空間を切り裂くほどのつんざく刺激。
この歌には、これからも歩き続ける決意がある。どこかで立ち止まってもまた歩き出せる情熱もある。
前進する力が歌の一番前にあってよかった。
これまで数え切れないほどの歩数を歩いてきたけど、まだまだ歩きたいと奮い立たせるような心の込もった締めも用意されてる。
最後の最後は1回しかやらないメロディ。
何歩でも歩いていく力強いメロディです。聴きながら後退していくのは不可能。前にしか進めない特別なメロディ。
“歩いて 歩いて 今 何歩?”
これが今のところハイロウズが発表した曲の最後の歌詞です。「今 何歩?」と自分への問いかけで〆ているのが感慨深いです。
最後にハイロウズが、未来へと歩いてく希望のメロディをそっと置いていった。
きっとみんなが、いい顔をしてる。
ハイロウズが発表したシングルタイトル曲だけ見た場合(両A面の場合もありますが)ヒロト作11曲、マーシー作14曲、共作1曲ということでマーシー作の方が3曲多いです。
『FLASH〜BEST〜』に収録されなかったシングルもヒロト作3曲、マーシー作5曲という結果になりました。
どうでもいいけど、ハイロウズの作品のタイトルはアルバムはアルファベット表記が多く、シングルは日本語表記が多いです。
↑THE HIGH-LOWS↓
ブッ飛んでてカッコいいバンドだ!
1995〜2005年の活動期間で、ハイロウズが発表した楽曲の“すべて”を聴いてみるとより楽しくなります。
未開封Tシャツコレクション:最終回
ラストシングル「サンダーロード」のTシャツです。
当時「サンダーロード」のCDかレコードを買うと応募券が入っていて、プレゼント数750着の抽選で見事に当たりました。
急に届いてびっくりした記憶が薄っすらとだけあります。
2005年製のTシャツで、未開封のままです。
開けてないし、一度も着てないので肌触りとかはお伝えできません。
というわけで、
長々とやってしまいましたが貴重なお時間を頂き誠にありがとうございました。
これにてハイロウズのすべての曲のレビューが完成しました。
結論 : ハイロウズにはグッと来る。
心に響くことしかやってない。
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。