こんにちは。
『MUD SHAKES』は2020年リリースのザ・クロマニヨンズの14枚目のアルバムです。
いつも以上に自由な表現が冴えた作品。
歌の作者“マーシーとヒロト”の感性の爆発が思いっきり突出してる。
自由だからこそ本人たちにしかわからない歌もあるのは、むしろ魅力。
心の名盤:全曲レビューです。
皆様どうぞ最後までよろしくお願い致します。

クロマニヨンズは問題の正解を教えてくれるわけではなくて、自分が勝手に何か重要なことに気付いてしまう場合があることが特徴。
聴けば人生がどうでもいい“人並み”なんかに堕落しないリアリティのある音楽。
「MUD SHAKES」は特にそう。
押し付けられた価値観や、受け入れ難い人並みの中でふてくされていた心を救う、ぶち上げるロックンロールと、心の自由。
VIVA!自由‼︎
本作の異常な音圧の高さがまた自由。
自由より価値のあるものなんてありません。
つまり、名盤。
普通に生きられない人へ特にオススメの名作。
The Cro-Magnons/MUD SHAKES(2020)
MUD SHAKES(マッドシェイクス)は前作『PUNCH』から1年2ヶ月後にリリースされた14枚目のアルバムです。
2020年12月2日発売。
間に熱狂のライブ盤『ツアー PUNCH 2019-2020』(2020.09.23発売)のリリースを挟んでの発表でした。
アルバムの説明なんか一言で出来ます。
『パンクの精神が本質にあって、いつも通りカッコいいアルバム』
心の折れないロックンロールを聴きたい欲求が必要以上に満たされるのが最大の魅力。
クロマニヨンズの尽きせぬ遊び心が期待以上の楽しい音になってる。
みんな本当は大好きな「自由」が特大サイズで感じられる、クロマニヨンズ15年目の作品。
ほぼ毎年アルバムを出してライブもやって15年目を迎えました。
ハイロウズの活動が10年間だったので、コビーとカツジを交えたメンバーのラインナップがバッチリと肌に合っているんだろうという印象を受けます。
私は毎年クロマニヨンズの新しいアルバムを体験することが一年の中の楽しみな予定。
『MUD SHAKES』収録曲
1. VIVA! 自由‼︎
2. 暴動チャイル(BO CHILE)
3. 浅葱色
4. 新オオカミロック
5. カーセイダーZ
6. ドンパンロック
7. 妖怪山エレキ
8. メタリックサマー
9. 空き家
10. 新人
11. ふみきりうどん
12. かまわないでくださいブルース
全編モノラル、全12曲39分。
ヘビを描いたジャケットがいかしていて、すぐに記憶に残りました。クロマニヨンズのアルバムの中でもインパクトがあっていつでも思い出せるデザイン。
いつも通り、曲のタイトルにインパクトがあって一体どんな歌なのかと、裏ジャケットを見ただけでもかなりの興味をそそられる。
そしていつも通りヒロトとマーシーが6曲ずつ作詞作曲しています。
本作の構成で私がおもしろかったのは、ヒロト作とマーシー作の曲がレコードで聴いた場合にA面とB面で偏っていたこと。
これまでは割とバランスよく交互に配置されていたのです。「MUD SHAKES」ではA面にはヒロト作4曲&マーシー作2曲で、B面にはマーシー作4曲&ヒロト作2曲と、今までになかった構成が印象的。
A面はヒロト寄りで、B面はマーシーサイドという印象。それも2人それぞれの作曲した歌が連続している箇所が多いのが特徴。

いつも通りと言っても当然これまでとは違う新しい曲が全部入ってるので、アルバムとしては全然別の魅力です。
何がいつも通りなのかというと“変わらないことを選んだクロマニヨンズ”の本質が貫かれています。
ヒロトとマーシー2人のロックバカによるロックな歌作りの上手さが本作でも魅力的に表立っている。それがクロマニヨンズの魅力の一つでかなり重要なこと。要するに楽しい。
音楽を好きになるかどうかは聴いて楽しいと感じることが私には大事です。楽しいのに、ノリノリなのに涙が流れる熱い瞬間もあります。これは感動です。悲しいのは嫌い。
特にマーシーは「MUD SHAKES」を制作した時期には自分の“自由”を轟音で実感していたのではないかという印象。
マーシー作の歌に溢れてるのは感動的な自由。
本作はいつもより音が大きい。そんなにボリュームを上げなくても音圧が高く迫力のある音が出ます。ロックンロールにはとても好ましい。退屈な瞬間なんか1秒もなし。
いつも通り楽しいコーラスがとても凝っていて盛り上がります。
今回もヒロトがハーモニカを吹きまくる見せ場が3曲あります。ライブではいつもとんでもない興奮の名場面になる。
最前列には自由がある14作目のアルバム。
歌詞、メロディ、アレンジが名曲と言えるものばかりで、心が自由な方へブチ上がる。

『MUD SHAKES』リリース時に全曲配信ライブなんてのもやりました。
ヒロトとマーシーがラジオで一生懸命に配信ライブの告知をしてるのが印象的でした。
その配信ライブはDVD作品の『ザ・クロマニヨンズ ライブ!MUD SHAKES 2021』にも収録されて、思いっきり見逃した人もDVDで観れるという思いやり。
ラジオでは配信ライブの告知だけでなくいろんな話をしてくれたので少し紹介。
最近びっくりしたことは?と聞かれた2人。
ヒロトはすぐにびっくりするらしく、路地とかから急に猫が飛び出してくることにすごく驚くそうです。
マーシーはあんまりびっくりすることはないらしく、ヒロトがマーシーといる時にびっくりすることは、マーシーのお腹が鳴った時ものすごく大きい音がすると言っていました。
いつも2人でクスクス笑いながら話す雰囲気が好印象です。
『MUD SHAKES』のレコーディングについても興味深い話を聞けました。
レコーディングはバンドによっていろんなやり方があるけど、クロマニヨンズの場合は“クロマニヨンズ専用のスタジオ”にメンバーと川口さんというエンジニアの方とマネージャーの6人が集まって作業するということです。
レコーディングが始まって終わるまで、スタジオにその6人しかいない状態で、、、
ただ演奏して、録音する。
それだけです。
ヒロト「どうですか?そんな事がこんなに楽しいんだよと僕たちはいつも思っています。」
マーシー「はい。」
やっぱり多くは語らない人たちですが、誠実に話していたから少ない言葉でも胸が熱くなりました。余計な事までは話さないけど、誰よりも楽しんでるのは余裕で伝わってきました。

シングル曲は19枚目のシングル「暴動チャイル(BO CHILE)」が収録されています。
2020年11月4日リリース。
CDと7インチアナログ盤が同時発売されました。
初回限定盤CDは紙ジャケット仕様。
アナログ盤は完全生産限定盤で既に完売。
スピーカーのど真ん中から圧倒的な存在感を放つ迫力のモノラル音源。
カップリングにはマーシー作のスカッとするほどポップでキャッチーなメロディの「東京ブキズキ」が収録されました。要するにライブで盛り上がり必至のロックンロール。
本作『MUD SHAKES』には未収録。

2020年、14thアルバム『MUD SHAKES』発売当時、CDとアナログ盤が同時リリースされました。
CDの初回限定盤は紙ジャケット仕様。
限定生産だったアナログ盤は既に完売。
アナログ盤はいつも通り豪華な「60年代E式フリップバック」仕様。クロマニヨンズ得意のmonoでズッシリ分厚い180g重量盤。
一方CDは絶妙に手へと馴染むコンパクト感に最大の扱いやすさがあり、レコードから盤起こしした音に尽きせぬ魅力があります。
クロマニヨンズのCDはレコードの音。
自分たちがカッコいいと納得した上で発売してるので、どちらもいい音してます。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
さて、そろそろ心を自由に解き放つ時間だ!
1曲目の1フレーズ目でいきなり自由になれるから大丈夫。
煽り運転してくるロックンロールに、ずっと迷っていた心の背中をグッと押される。
驚きなのはその効き目の即効性。
オーライ!ロッケンロー!!
M1「VIVA! 自由‼︎」
作詞・作曲/真島昌利
アルバム1曲目は明るいシンガロングなロックンロール。
不自由なく突っ走ってくアップテンポ。
マーシーの憧れらしき偉大なロックへのオマージュを感じる思い切ったアレンジ。
天真爛漫さに感化されて口ずさむメロディ。
自由を象徴する明快な歌詞。
つまり活動的な歌で、最大級の元気が出ます。
再生ボタンを押して音が出た瞬間に「お!」と心が反応する、突き抜けて元気なギターリフ。
マーシーのセンスが光ってていきなり好き。
いい具合の音圧。少し耳を圧迫するぐらいのロックンロールの音圧。感動的。
心はすでに自由。VIVA! 自由‼︎
求めていたもの。これこれ!と納得のロックンロール。遊び心が溢れてる。自由なのだ。
ヒロトが確信的に勇ましく歌うサビ始まり。
「自由は最高」と歌い出すもんだから、不自由な世間というどうしようもないしがらみの中に生きてる日常の心が騒ぎながら喜んでる。
活発で積極的なAメロ。
アクティブな演奏にエネルギッシュな歌。
この能動的な歌詞やメロディに怖気付く心など存在出来ません。誰もが確実に今より一歩前に出て、自分を主張しはじめる。
やるための“自由”のエネルギー満タン。
ギターの衝撃波を何度も撃ちまくる間奏では、ザ・フーのような大胆さを感じます。ロックで遊んでるなと思わせるいかす演出。
間奏後は行進し始めるアレンジが強そうです。最高な自由への凄まじき大行進の威力。
この歌のすべての瞬間がハイライト。
一瞬たりとも心の不自由なんかはなし。
自由万歳!このアレンジ、この演奏、この歌、それに輝きを放つ歌詞、これでもまだ自由になれない人はあんまりいません。
なぜなら自由の音しか聴こえない。
何かを成し遂げた喜びの結末が用意されたようなエンディングも素敵です。
不自由に飽きた時のベストロックンロール。
歌詞:心から「自由」を感じた時にしか叫ばない言葉、自由の象徴。
アルバムの1曲目からとことんな自由にしてくれるのが魅力。
日常の不自由さを感じさせないのが特徴。
歌い出しからもう不自由なんて宇宙の塵です。サビの“ランララ ランララ ラーン”という歌詞の感情にものすごい自由を感じます。
楽しい気持ちが爆発してる。私はもう自由。
自由は最高だけど、この歌も最高です。
この歌詞楽しいな!一緒に歌おう。
M2「暴動チャイル(BO CHILE)」
作詞・作曲/甲本ヒロト
クロマニヨンズの19枚目のシングル。

グッとスピードが上がって猛烈な勢いがつくアルバム2曲目。
夢がむきだしになるアップテンポ。
ビートが特徴的なロックンロールアレンジ。
はっきり主張するリズミカルなメロディ。
普通の生き方に奪われていた夢を、ロックンロールがさらって私に戻す強烈な歌詞。
今すぐ夢に向かうための子供心こそが魅力。
衝動的で少し長めのイントロ、鋭いフェードインからカツジのドラムが迫り来る。
ヒロトのハーモニカが入ってすでにこの曲のハイライトを聴いているよう。元気いっぱいのハーモニカが炸裂して、テンション上がらない大人はいないんじゃないかと思うほど。
隠していた子供心が早速煽られる瞬間。
心がひらけた時にはマーシーのギターとコビーのベースも轟いてる。
力強く強烈に歌い出すヒロト。
そのボーカリゼーションに圧倒される。
覚えやすさというよりも押し出し感の強さが特徴的なAメロ。
引きこもっていた気持ちが、ロックンロールの力ですっかり一番前まで押し出された。
コビーとカツジの低音がブイブイ響いてロックンロールにさらわれそう。
この曲のマーシーのギターは多大な存在感を放ちながらもバッキングに徹している印象。
心が暴れ出すほどの勢いとロックンロールの強さを実感。これぞロックンロールの破壊力。
騒がしい耳あたりのサビ。
コーラス入り、全員で「BO CHILE」と繰り返し歌う凄まじきロックンロールの力添え。
この歌、待ったなし。
だから衝動のまま行かなきゃいけない。
大人になっても諦めきれていない心が突き動く極めて前向きな気分。
やらない大人ではいられなくなる。
人と違ってもそのままの自分でいるのが一番幸せだなと気付きます。他の誰かじゃなくて自分の感性を大事にするべきだ。この歌を聴いたらそんなことを強く思いました。
私は間違っていない。
つまり、夢を隠さない誠実なロックンロール。
まだ2曲目なのに名曲シングルの激アツっぷりに、自分の興奮が熱狂的なのがわかる。
歌詞:諦めるべきではないし、隠せていない夢へと突き進むきっかけになり得る。
私にとってはすごく共感した歌詞。
大人の私はやっぱり隠れてるつもりだし、あきらめたふりもしてるけど、夢はむきだしで暴れてるような気がします。
溢れ出しちゃってる自分の本当の夢の存在を感じてしまう発端。
魅力はロックンロールにさらわれたい衝動。
クロマニヨンズは確実にさらっていく。アルバムが終わるまで戻って来れない。アルバムが終わっても戻らなくたっていい。
すべて自分の自由。

M3「浅葱色」
作詞・作曲/甲本ヒロト
挑んでいくロックンロールで痛快。
生きる覚悟を持ちながらも、明るくて楽しい雰囲気。聴くとヒロトならではのとても重要なことを言ってるのに気付きます。
心へまっすぐ直撃する絶妙なアップテンポ。
瞬間瞬間が感情的、要するにエモーショナルなロックンロールアレンジ。
芯の強さに涙が滲む真摯なメロディ。
自分自身をひらく為の信念を込めた歌詞。
この歌に心の中心が熱くならない人間なんかいない。歌詞にも演奏にも聴こえてる音にも力がある、勇気が湧いてくる。
気持ちがスッと上空まで舞い上がっていくようなイントロ。
無駄な重みを排除した軽めのアレンジ。
そこへ乗っかる「パダン パダン」と歌うコーラスは、私を一段また一段と上へと上昇させてくれる軽やかさ。
どこにも迷いがない歌心を披露するヒロト。
心身の不調のない健やかなメロディだから、健康的な聴き心地を実現。
非常にエモーショナルで胸に響くサビ。
燃えるのに感情に刺さり涙が落っこちそうな熱いメロディ。
傷つくことさえ恐れない言葉には感動して、覚悟を決めてたくましく立ち上がる心がたくさんあると思います。
何度聴いてもグッとくる。
ヒロトの言葉だ。クロマニヨンズの音だ。
短めのギターソロがぶっちぎりの音で、私の胸の奥の方を熱くしてきた。マーシーの情熱の大きさに今ならホームランが打てそうだ。
マーシーが鳴らしているのは、絶妙に歪みながらもクリアである唯一無二の音。
「浅葱色」にこんなにも感動する理由は、、、
演奏や歌作りのテクニックでなく、自分をひらいていくマインドが一番手前にあるから。
心の根底に染みてくる命の強さが魅力的。
そういう強さがあるのに「パダン パダン」と歌うコーラスが柔らかくて、限界は超えるなよ!それじゃ死ぬから、と優しく寄り添ってくれるような思いやりまで感じます。
歌詞:自分自身がひらいていって世界全体になるという印象。
自分として挑んでいくことがテーマ。
人間が生きるための強さがある。聴けば勇気づけられて、胸が熱くなるし、少しだけ強くなれます。
「無傷のまま 死にたくない」という強烈な部分なんか、ヒロトの言葉だ!と感動した。
虫好きのヒロトは、ボロボロになった蝶々を見ると嬉しくなると言っていた。頑張ったんだなと、ただ見るのが好きらしい。

M4「新オオカミロック」
作詞・作曲/甲本ヒロト
演奏のキレの良さが光るロックンロール。
タイトルはインパクトあるし、ロックが始まった!と実感する耳触りが特徴。
だらけた心ではいられないアップテンポ。
切れ味の鋭い野性アレンジ。
突然、吠えたくなるオオカミのメロディ。
野性味のある自由な心を感じる歌詞。
軽めのサウンドで軽快なフレーズを放つイントロは、不自由さを突き抜けた聴き心地。
オオカミロックが情熱を燃やすコーラス。
クロマニヨンズの巨大なエネルギーに突き動かされる。
真っ直ぐすぎるボーカルスタイルでヒロトが歌い出すと、歌の印象深さが際立った。
“俺は”とか“僕は”じゃなくて「私は」と歌い出すのが印象的で、ワクワク感も高まったし、インパクト絶大。
その後はもうとにかくキレッキレ。
ロックンロールでこその鋭さぶっちぎり。
Bメロがまた心を奪っていく心地よいメロディとアレンジで感動的。ロック以外のどうでもいい事を考えながら聴き逃してしまう訳にはいかないポイント。
その後、すべての不要なものを突き破る。
キラキラで筋の通った強固なロックのサビで、自分のテンションが上昇。
コーラスもキレッキレ。クロマニヨンズが私の目の前に迫ってきたような出音に感激。
間奏はマーシーのギターソロ。
エモーショナルなメロディが炸裂してる。
とんがった音でデッカい音でキレッキレ。音もフレーズもロックを主張している、こういうのこそが聴きたかったギターソロ。
曲の後半ではヒロトのハーモニカソロあり。
そこまでやるか!ヒロトのハーモニカもシャープな音でキレッキレ。何これ!
この歌をロック以外の違う音楽に聞こえる人はいない。そのくらい強烈なもの。
まだ4曲目まで聴いただけなのに大きな満足感あり。
歌詞:いつも心にあると気持ちが活性化する野性。勇ましく吠える生き様。
1番冒頭から「私は 火山」と歌う歌詞なんか割と抽象的ですが、音として鳴ると猛烈に心へ入ってきます。もしも“僕は”だったら心を掴まれていませんでした。
ヒロトの歌詞はやっぱり人の心を掴みます。
噴火するほどに吠えるエネルギーが魅力。
この活力に感化されて、今日は私も自分自身の主張を貫き吠えまくりたい。
今日はこうありたい私の歌だ。

M5「カーセイダーZ」
作詞・作曲/真島昌利
マーシーの感性による言葉遊びが楽しい、働く私たちへの応援歌。
特撮ヒーローを彷彿とさせる強烈なタイトルに激情。でもそのヒーローは類稀な存在ではなく、日々の中で一生懸命に働いてお金を稼ぐ自分のこと。
たった2分19秒のロックンロール。
嫌な仕事にも怯まない勇敢なアップテンポ。
ドギツイ音圧で攻める堅実なアレンジ。
今日は仕事休もうかと悩む心を一歩前に出す希望のメロディ。
言葉の強さによって没入感抜群の歌詞。
重く激しいカツジのドラムから突撃開始するイントロの音圧!強烈すぎ!
聴覚への圧迫感がロックンロールの魅力。
ヒロトがパワフルな歌心と、トキメク子供心でヒーローの名前を歌い始めるサビ始まり。
バシッとしてる、キマってる、突破してる。
Aメロは非常に明るいメロディ。
マーシーが作るメロディは覚えやすく、見事にキャッチーだから一緒に歌いたくなる。
ギターは重ねてあって分厚い音場。
それを意識して楽しむと、途端にロックンロールの魔法にかけられた気分。
マイナーキーになるBメロ。
Aメロの突き抜けた明るさとのギャップが特徴的で心へ響く。マーシーの神技の虜。
缶ビールを飲んだ赤い顔には親しみが湧く。
すべての労働力を称賛し、疲れを癒す労いが表現されているから、私の疲れも吹っ飛ぶ。
自分を称えるサビへ。
誇らしげな演奏の前で「カーセイダーZ」が胸を張って仁王立ち。
ギターソロなどの間奏はなし。
だからこそ実現できた2分19秒。
この潔さにクロマニヨンズの唯一無二をはっきりと感じる。
私は相変わらず働くのは嫌いなんだけど、お金を稼いで「稼いだぜ!」って言いたくなりました。その後で“カーセイダーZ”と名乗るヒーローになりたい。
迫り来るクロマニヨンズの演奏に良い意味で圧倒される。
歌詞:働いて稼ぐヒーローの歌。
私が働く日の応援歌でもあります。
不快な仕事に耐えながらもお金を稼ぐ勇ましい姿がスーパーヒーローのよう。
そいつの名前は、「カーセイダーZ」
私も毎日「稼いだぜッ」と言いながら、自分の努力的な労働力に納得したい。
共感するBメロの歌詞では、頑張った証の誇らしい“赤い顔”がインパクト大。

M6「ドンパンロック」
作詞・作曲/甲本ヒロト
オートバイの歌。映画館の歌。そこへ揺るぎない本音の恋心が入ってくる素敵な歌。
颯爽とオートバイが駆け抜けるアップテンポ。
決して気持ちがへこたれないロックンロールアレンジ。
トキメキに忠実な恋のメロディ。
自分の恋心を一直線に爆進させる歌詞。
ギター、ベース、ドラムが唸りインパクトのあるイントロ。
そのイントロの音が背中を押してきてどっかに出掛けたい気持ちになってくる。そういうロックのワクワク感。
機嫌の良い最高の笑顔でヒロトが歌う。
メロディは、懐かしいポップスのようなノスタルジックな雰囲気が魅力的。
アレンジは、少し肩の力が抜ける心地よさ。のほほんとした柔らかさもあって感動的。
速すぎず激しすぎないテンポは、テンションMAXというより少し緩めた気楽な感じ。
だからこそ歌詞の内容に引き込まれやすく、前の曲までと違った聴き心地を実現。
急に猛烈に恋心を掴まれるBメロ。
短めの歌詞には、恋心の根底が表現されてる。
ドキドキしちゃうし、キュンキュンしちゃうのが「ドンパンロック」を聴いた時の一番幸せな反応だと思うのです。
当然、自分のパートナーの笑顔が浮かんでるとんでもないリアリティ。
注目なのはマーシーのギター。隠しきれない笑顔で弾む恋心アレンジ。
オートバイが走り去っていくサビ。
目的地まで止まる気なしの疾走感と、気を張らないわずかな緊張感が同時に存在してる。
ギターソロなどの間奏はなし。
クロマニヨンズってどのアルバムにも勢いだけじゃない、こういうちょっと違うところをガッツリと掴む歌が入ってるんだな。
なんていかす流れのアルバムなんだ。
クロマニヨンズの曲順はいつも心を掴みます。レコードの場合はA面のラストがこの歌なんてとてもいい気分。
歌詞の世界はすべてにインパクトがあって惹き込まれるけど、その中でも特に強烈に胸がキュンとなる恋心が私は好きです。
歌詞:颯爽と走るオートバイと、抑えきれないトキメキ、つまり恋の歌。
私は特に恋心の方に惹かれてます。
急に会いたくなるというのは、きっと誰でも経験してる気持ちだろうし、聴いていると同じ気持ちになってしまう。
妙な引っ掛かりのない心地よさが魅力。
“わずか 君の 小指がふれる だけでいいのに”という歌詞のトキメキにドキドキする。
私には恥ずかしさがあって言い出せません。心で思ってはいます。
それをヒロトときたら、恥ずかしげもなく堂々とトキメキながらハッキリと気持ちのまま歌う。尊敬します。

M7「妖怪山エレキ」
作詞・作曲/真島昌利
レコードの場合はここからB面の1曲目だけど、これは盛り上がります。
何の事なのか訳の分からないタイトルが最高で、楽しくなるのが事実。
体が宙に浮く軽快なアップテンポ。
ネガティブを根底から覆す前向きアレンジ。
私を上機嫌にするキャッチーなメロディ。
心を軽くする悟りの境地が提供される歌詞。
見事に軽快で心が踊り出すイントロ。今回はどうもイントロだけで心を掴まれる曲が非常に多いです。びっくり!
演奏の歯切れの良さが心地良い。
マーシーのカッティングギターが踊る前にちょっとあった照れる心を突き破ります。
山奥からヒロトが歌う。
街まで届きそうで元気な妖怪スタイル。
踊りやすいテンポ。さっきから小気味よく踊りたかった気持ちを実現してしまう、クロマニヨンズのポジティブパワー全開。
Aメロだけで気分最高調。
更に凝ったコーラスが表立つBメロ。
“シュビドゥワ”とか楽しくない訳がない。しかも全力でやって楽しませてくれる。
コビーの弾むベースにドゥワップなコーラスが楽しい。この曲のコーラスは至るところに入っているし凝っていて特徴的。
マーシーが結構歌ってる。ギター弾きながらずっと歌ってる。大変そうだ。でも最高だ。
サビはマーシーのコーラスがフィードバックして楽しく気分最高潮です。
そのサビの「ヤッホー」はヒロトの後にマーシーの歌声でやっぱり山彦になるんだけど、それをハウると表現しているのがロックンロールだなと興奮。
ライブだとマーシーの力強い歌声に大興奮する名場面。
間奏で余計なギターソロなどはやりません。
決して崩さない勢いが大事だと思う。
訳の分からないタイトルからは想像も出来なかった程に刺さる内容が、心へドッシリと腰を下ろしていったのです。
「妖怪山エレキ」を体験しながらだんだん暗く病んだ気持ちになるのは難しい。
ポジティブな音に感化されて元気が出る魅力。
私にとっては病んだ心への特効薬。
ラストに入ってる怪しげな声はきっと妖怪たちの何か企んだ笑い声を、山で録音してきたものだろう(笑)
歌詞:山奥でひらかれた悟りのような物語。
マーシーにしか使いこなせない言葉、考えつかないタイトル。
悩んでいた気持ちが楽になるのが特徴。
山エレキとか意味の分からない事を歌っておきながら、重要な哲学的な内容を歌うので心を撃ち抜かれました。それだけじゃない。
“くらべてもしょうがない くらべるもんじゃない”と、こういう事ってたくさんあるから改めて意識した瞬間でした。
自分と他人を比べてもしょうがないし、そもそも別の人間だから比べるもんじゃない。

M8「メタリックサマー」
作詞・作曲/真島昌利
後半8曲目、重厚なロックンロール。
力の限り!派手に叩きまくるカツジのドラムが特徴的。
勢いがありつつも分厚い絶妙なテンポ。
ヘヴィネスを最大限に活かし、聴覚へは極悪な刺激を与える超絶インパクトアレンジ。
頭を振りたくなるリズミカルなメロディ。
マーシーの独特のセンスと言葉自体が光りつつ、最後には衝撃を伴う歌詞。
すぐに心を鷲掴みにされる猛烈なイントロ。
またもやカツジの重く激しいドラムからスタートしてギター、ベース、ボーカルが絡んでいくアレンジはロックの重厚さが快感。
やがて頑固な歌心でヒロトが猛威を振るう。
クロマニヨンズ炸裂!
とは言え、視聴1回目よりも10回目の方が「メタリックサマー」の凄みを感じると思う。
滑らかなメロディというより、少しカクカクして思わず頭を振りたくなるリズミカル。
聴覚を心地よく刺激する演奏のヘヴィネス。
カツジが細かいリズムを刻むシャープな音が聴こえてる。この重いバスドラの音はアルバム最強の音圧かもしれない。こんな音出せるんだ。すごい。
マーシーのギターとコビーのベースは鋭い。
これまでとはちょっと違うタイプのロックンロールが来たなという印象。
サビでは軽快さが出て、サウンドや雰囲気はキラキラしてる。
私は夏に突っ走っていってしまいそう。
間奏ではヒロトのハーモニカが炸裂。それも軽いノリではなくズッシリとして心へ響く。
この曲、アルバムで一番重厚で頑固な音がします。しかし重すぎず硬すぎないクロマニヨンズ流の良い加減。演奏時間2分半の潔さ。
8曲目ぐらいに入ってるとアルバム全体がより印象的になるタイプの歌。
そのリズムは強烈で、『MUD SHAKES』を聴いた日の次の朝には心のレコードプレーヤーが勝手にこの曲を再生する程のインパクト。
歌詞:汗ばんだひと夏に輝いた光。衝撃もありつつ、とにかくまぶしい言葉たち。
そんなに意味はないように感じるけど、タイトル通り“メタリック”をイメージさせながら、“サマー”を連想させる麦茶や蝉といった言葉がまぶしく輝く。
でも最後に何だか衝撃的な歌詞が出てきて「メタリックサマー」自体のインパクトが絶大なものになる。
ラストは“ズベ公と俺は まっぱだかだった”え?ズベ公って⁉︎一体なにがあったんだよ⁈
すべてを語らない美しさを感じました。

M9「空き家」
作詞・作曲/甲本ヒロト
只事じゃない、尋常じゃない9曲目。
アップテンポではないブルースのテンポ。
テンションは異常に高くまたしても演奏時間が短い驚愕のブルースアレンジ。
穏やかでない衝撃のメロディ。
私には意味不明でありながら意味深な歌詞。
個性の強いブルースロックで日頃のストレスを一発ぶち撒けたい時にオススメ。
イントロから独特のハーモニカ。
もうすでに普通じゃねえ。ワクワクする。
ヒロトのハーモニカだけじゃない、マーシーのギターリフにも激烈な中毒性がある。
歌のメロディが入ると更に独特の世界へ。
ハッキリした発音でヒロトが歌う。
奥の方にほんのわずかにだけあるおとぼけ感がこの歌にぴったり。
ヒロト独自の歌詞が意味はよく分からなくて素敵。だから単純に体と心をリズムに任せて浸るのが最高。
只事じゃないブルースロックだ。すげえ。
演奏だけでなく内容にもブルースを感じる。
どことなく歌の中にある、この世界を憂うような気持ちにブルースっぽさが滲み出る。
なんとこの歌、3回繰り返すAメロと、最後にやるサビだけ。
やっぱり普通じゃない。
だから聴いてる間はいつもの日常とはまったく別の世界に行ってる気分。
現実の退屈さを突き破ってくれる。
強烈だなあ。歌ってることも強烈だから一言も聴き逃したくないし、気を抜けない。
演奏やコーラスのテンションから、楽しんでやってる音が聴き取れて、またクロマニヨンズを好きになりました。
9曲目に来て、今回やたらと音がいいんじゃないのかとも急に感じた。クロマニヨンズが熱いだけかもしれない。
極めて高い中毒性があるのは確かです。
自分にしか分からないような歌を作って演奏するという“自由”に心を奪われる。
異才を放つというか、唯一無二というか、なんでこの人たちこんなに強烈なの⁈
歌詞:イメージは古い世界観で、財布と娘の奇妙な物語。
実は私にはちょっとわからないのが本音。とは言え、とんでもないインパクトがあるのは余裕で伝わる凄み。
しかし3番はすごく意味深な歌詞でハッとした。最後に来て一瞬の隙を突き、核心を突いたような衝撃が人間としての私の心に刺さりました。
意味の分からない強烈な歌かと思ったら、意味深で猛烈な歌でした。

M10「新人」
作詞・作曲/甲本ヒロト
どうにも自信がなくて誰かに応援してほしい時のベストチョイス。
気遣い、心遣い、労りのアップテンポ。
新人さんの頑張りに共感してる渋めアレンジ。
思いやりのある優しさが際立つメロディ。
みんなが好影響を受けるとあたたかい世界が爆誕する柔らかな歌詞。
聴き心地は高音圧で爆発的なロックンロール。
無意識に仕事のやる気が出てきてしまうついうっかりを避けられないイントロ。
この曲もイントロのギターのフレーズから既に好きな感じだ。音がジャキジャキしてる。
その音がまたどうしようもなく私の心を快活な方へ動かしてくるのです。
ハキハキしたヒロトのボーカル。
一切の曖昧さがなく明瞭な態度でありながらも、人としての深い思いやりを感じる。
攻撃的でなくほのぼのしたメロディ。
新人である私の行動に足りなかったものをこんなに柔らかく配慮を持って伝えられたら、応援されているのがわかり、萎縮せずに堂々と頑張れる。
同時に感情的なアレンジにすこぶる惹かれる。
マーシー、コビー、カツジの演奏は、丁寧な態度を貫きつつ非常にエモーショナル。
キラキラに明るい音ではない、ちょっとだけ切なさのある音が心の奥まで沁みてくる。
もちろん激しさと熱さも共存するのが魅力。
新人さんを心から応援するサビ。
いつまで経ってもテキパキと世の中を生きるベテランになれない私への激励。
私のような人は必ず全員が励まされる。
間奏ではマーシーが魂でブチかます情熱的なギターソロがあり感動の名場面。
守られたい心の柔らかな部分へ響くメロディ。
耳をつんざくようなロックンロールならではのキンキンサウンドが楽しめる。
断言できるのは、マーシーの心が込もってる。
新人さんの一生懸命さをここまで肯定し応援してる歌なんてこれまで世界になかった。
この歌には溢れてる程の思いやりがあった。
歌詞:広い心を持ってぎこちない新人さんを応援する思いやり。影響受けやすい歌詞。
置いてきぼりの感情が蔓延り、ストレス全開の社会が持つべき余裕がすべてこの歌詞にあると思った。
新人さんを応援する気持ちには優しくなる。
怒鳴ったり、嫌味なクレームつけたりするのが決して正義ではない。
私もこの歌を聴いて自分を自問自答してから、穏やかな気持ちを持とうと決めました。
私だって最初は新人だった。今でも新人さんと大して変わらないかもしれないけど。
ミスを怒られると萎縮してしまうけど、応援してもらえたらものすごく嬉しいです。

M11「ふみきりうどん」
作詞・作曲/真島昌利
傑作!世界観が度を超えて魅力的。
なんと言っても訳の分からないタイトルのインパクトの強さ。
一般的な感性や、多くの人と同じ発想力では絶対に思い付かない独自性。
じんわり沁み入るゆったりテンポ。
超特急じゃないけどヘヴィなアレンジ。
心地よく響くメロディは親しみが湧きやすい。
マーシーの世界観が爆発的に炸裂した歌詞は、理解できなくてもイメージしやすいのが特徴。
ゆったりめですが想像力を掻き立てるので、クールな気持ちになる場面とは違います。
とは言え、飛び跳ねながらノリノリな気分とも異なり、求めた自由な心を感じる名場面。
イントロが始まった途端に出てきた音には、トランス状態へとなりそうな雰囲気が漂い、第六感や直感が冴えてきそう。
踏み切りを連想させるカウベルの音が印象的。
私は踏み切りが上がるのを待ってる気分。
ロックンロールの真っ直ぐな感情で、不思議な内容の歌詞をヒロトが歌い出す。
過剰な程に空想的でインパクト絶大な歌詞。
意味の繋がらないマーシーの言葉には、私の想像力がどんどん冴えてくる。
普段は見えないものが見えてる感じがする。
そんな言葉の数々がほのぼのしたメロディに乗っている。
特別にキャッチーなメロディのサビなんか特に歌詞の意味はわからない。
直球の間奏あり。
感性炸裂、感情爆発のギターソロに、それまでどこかに「?」の付いた心は撃ち抜かれた。
それが私の目の前にギターアンプが置いてあるようないい音しています。
マーシーもやっぱり自分にしか分からない歌を作って私たちに自由な心を提供してきた。「ふみきりうどん」なんて食べたことがないし、オレは知らない。
マーシーの言葉のリズムと、ヒロトの歌い方がとても心地よい。
私にはそれがこの歌の最大の特徴。
この曲の歌詞は秀逸です。意味が分からない。言葉が何かを伝える文章としては繋がっていないように感じる。でもそれがアルバムの中で絶大な存在感を放ってる。
とにかく目に入ったものを唯一無二なマーシーの感性で表現したような印象を受けた。
とっても好きだ。
この歌、第六感や直感で楽しむのが良さげ。
歌詞:アルバム随一の空想的な世界。
意味が分からないけど、とても美しい歌詞だ。言葉のテンポとリズムが良すぎる。想像力を掻き立て、自分自身の感性を全開させるマーシーの力作。
大抵の部分は意味がわからない。
だが、ロックに意味なんて求めるものじゃない。それに、ロックの意味なんてググってる場合じゃない。
そんなもの、、、
感じろ!!!!
ふみきりうどんて何だ⁈カラーテレビが降っているってどういうことなんだ⁉︎
そんなもの、、、
感じろ!!!!!!

M12「かまわないでくださいブルース」
作詞・作曲/真島昌利
傑作が続く。もう完全な自由。
ひと言で表すなら「主張」であり、最高。
アルバムラスト曲は興味をそそられる内容で、堂々とした気持ちになれるのが好印象。
毅然とした態度のゆったりテンポ。
世の中のノリには断固としてついていかない緩やかなアレンジ。
世間を退屈に思う私への最大級のやさしさが溢れたメロディ。
自分の信念を決して曲げない頑強な歌詞。
ラスト曲の壮大感を放つイントロ。
ゆったりしつつも奥行きがあり、今から本音のみを語る雰囲気炸裂。
ストレートな歌唱と歌心でヒロトが歌う。
歌い出しは“やなこった”といきなり拒否から入るその誠実さに心を打たれた。
マーシーたちの「シュビドゥワ」のコーラスは緩やかな気持ちを誘う柔らかさ。
サビでは「かまわないでください」ときっぱり断言するロックイズム。
一回ではまだ構われてしまう可能性があるから、二回言ってるのが最高のポイント。
大雑把じゃない細やかな感性の持ち主であるマーシーのアピールスタイルには、私の心が大きく動き、強く感化された。
これぞマーシーならではの表現方法。
間奏にはブルースっぽい渋めのギターソロ。
奏者で作者のマーシーのほっといてくださいという気持ちがばっちり表現されてるスライドギターが聴けます。
目の前の空間に漂うような魅惑サウンド。
この歌、私の気持ちを代弁してくれてる。みんなで頑張ろうとかが嫌いな私は歌詞に相当な共感をしました。私には協調性はありません。そんな私はこの歌が心の名曲。
同調圧力なんかない方がいい。
そして人並みを出来ない自分を認める応援歌。アルバムラストにも感じる心の自由。
一番の自由を感じたのはこの歌です。
この歌から感じる貫き通す意志や自分優先の強さが、うるさい世間の謎のルールをぶっ壊してくれました。
この決然たる態度こそ本当に誠実な人間だ。
歌詞:刺激や湧き出す力を外側に求めていない人による毅然とした主張。
すべてがひらがなによる主張が特徴。
世の中の騒がしさやみんなで同じものを目指そうって風潮に、心底うんざりしてる人ほど共感します。
そのまんま私だったので、共感を超えて同化しました。誰にでも好きにはなれない事だってあるからしょうがない。
理解されにくい少数派で内向型の私ですが、マーシーにとことんシンパシーを感じた。
断固として曲げない主張に感服。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
私が世の中にいつも言いたい気持ちを代弁してもらって、すっかり日々の鬱憤が晴れたところでアルバムはおしまいです。
個人的には特にラスト2曲のマーシー作の歌はとことん興味深かった。
求めていたロックの主張が際立っているから。
絶対オレにアピールしてる。

「ロックの天才」なんて言葉では浅はかすぎる。そんなもんじゃなくてもっとすごいロックのバカだ。天才なんて似合わない、そんなことはとっくに飛び越えてるし、そうじゃなくてもっと楽しいこと。
そんなロックバカたちの熱いロックンロールにすっかり心が自由になったクロマニヨンズの14枚目のアルバムでした。
「最高のロックンロールを体験した」というのが真っ直ぐな感想です。
ぶち上がった心が“ありのままの自分”を誇らしげに自慢してる。
心がいつも求めているものは“自由”です。アルバム1枚でそれを差し出してくれて、叶えてくれるクロマニヨンズが大好きなのだ。
自由は最高!自由は最高!
自由よりも価値のあるものなんてない。
最後までありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。










