こんにちは。
『ACE ROCKER』は2012年リリースのザ・クロマニヨンズの6thアルバムです。
これは激情型の傑作。
本作のロックンロールで突破した私は無敵。
心の名盤:全曲レビューです。
皆さんどうぞ最後までよろしくお願いします。
今回もまた体が震えながら心が激情した後、決して多数派や外向型である必要なんてないと、自信に満ちました。
自分として生きようとする激情が涙を溢れさせ、私を前に進ませます。
人並みや常識に日和っていた自分の気持ち。
そんなもの必ず覆します。
『ACE ROCKER』が鳴らす音と共に、激しく熱く絶対正解であるポジティブな自分の本音が鳴り響くのは間違いないです。
The Cro-Magnons/ACE ROCKER (2012)
ACE ROCKER(エース・ロッカー)は5枚目のアルバム『Oi! Um bobo』から1年2ヶ月後に発売された6枚目のアルバムです。
2012年1月18日発売。
2011年はアルバムのリリースはありませんでしたが、シングルが3枚も出ました。満足。
その中でもシングル「流線型/飛び乗れ‼︎ボニー‼︎」は2011年の一発目のリリースですが、『ACE ROCKER』には未収録です。
後に出るベストアルバムには入っています。
前年にアルバムリリースはなかったものの、本作は2012年に突入してすぐの1月18日に発売されました。
なので待たせすぎ感はゼロです。
本人談によるアルバムタイトルについては、
ヒロト「調子こいてるな」
マーシー「こけるうちが花だよ」
そういうイメージらしい。意味じゃない。
意味なんて聴いた自分が勝手に付けたらいいと思います。私には『ACE ROCKER』が「やっちまえ!」と言っています。他には何も。
『ACE ROCKER』収録曲
1. 他には何も
2. ハル
3. バニシング・ポイント
4. 欲望ジャック
5. シャイニング
6. ボッチ
7. ゴー ゲバ ゴー
8. ナンバーワン野郎!
9. 雷雨決行
10. 49cc
11. ライオンとサンシャイン
12. メキシコの星
全編モノラル、全12曲37分。
1時間ちょっとの散歩に行くと2回も聴けてしまうお得盤。
で、夜もまた聴くのでお買い得盤でした。
2分台の歌が6曲、3分台が6曲と前作に比べるとわずかに長めの曲が増えました。
とは言え、アルバム一枚が40分を切る。
短いという特徴はクロマニヨンズの勇ましさでもあり、私たちの忙しい毎日でも余裕で聴ける思いやりにもなっています。
“レコード”を作るという前提での短さ。
4分を超える曲はないので、気の短い人でも「いつまでイントロやってんだよ!」とか、「長ったるいギターソロなんかうぜえよ!」などとイライラしません。
屈折せずダイレクトに心へ伝わる音楽。
どれも目の前からド直球が飛んでくる“モノラルサウンド”のロックンロール。
アレンジがひん曲がっていない。
直球で豪速球。歌も演奏も贅肉のない骨太サウンド。無意味な装飾はなし。
シングル「ナンバーワン野郎!」「雷雨決行」2曲を筆頭に、どの曲も勇気付けられてやらない訳にはいかないと鼓舞するような神がかった歌ばかり。
そのため途中でクールダウンは出来ません。
どこかで一息つけません。
クロマニヨンズファンにも大人気である2曲のシングル収録が、アルバムの熱量を最大限にブチ上げています。
37分間、すべての瞬間に激情が突っ走る。
どこを聴いても自分の感情がざわめきます。
胸の熱さが体の外側へ出ます。やらない自分ではいかんと決心します。直後には自分であることを肯定できます。
日和る心へ「お前もやれよ!」とサイレンが鳴っているようにも聴こえる。
そんな音が出る5枚目のアルバム。
つまり、熱狂的名盤。

作詞・作曲の面ではヒロト、マーシーそれぞれ6曲ずつで、曲順としても二人の感性を交互に楽しめる黄金比になっています。
極端に少ない音数で、こんなにもたくさんの表情や感情を表現しているのが魅力的。
根底はいつも通りのロックンロール。
彼らが今やりたいことの最新型。
クロマニヨンズのアルバムにはいつも初めて出会える自分の気持ちがたくさんあって、自分てこんなに楽しかったのかと気付けます。
ロックンロールに求めているものそのもの。
楽しいのが音楽。
何回でも心が動くものが名盤。
私は好きなのでクロマニヨンズの新作が出ると毎回買うんだけど、これは特に買ってよかったというのが素直な感想です。
明らかに他の音楽とは違う要素があります。
CDを聴いてもデジタルとは感じないアナログの音がすること。
誇張のない素直な音質。いい音しています。
音楽に感動するかどうかに関わってくるので、これは結構重要なのです。

シングル曲は9枚目のシングル「ナンバーワン野郎!」と10枚目のシングル「雷雨決行」が収録されています。
この2曲のシングルは、今でもライブ会場がカオス状態で盛り上がる神曲たちです。
どちらのシングルもCDと7インチアナログ盤が同時発売。
以前のシングルは3曲入りでしたが、2011年のシングルからは「2曲入り」が定着します。
レコードだとA面B面に1曲ずつのスタイル。
これにより両面ともに45回転になったことで、各面の音圧の差が解消されたのと、より迫力の音になったいうメリットがあります。
9thシングル「ナンバーワン野郎!」は2011年9月14日リリース。
カップリングにはヒロト作「アングラ番長」が収録されました。
CDの初回限定盤には特典DVDが付属。
2011年2月21日“渋谷C.C.Lemonホール”でのライブ映像(3曲)収録。

10thシングル「雷雨決行」は2011年12月14日リリース。
カップリングにはマーシー作「コロッケ定食」が収録されました。
CDの初回限定盤には特典DVDが付属。
ここでしか見られない!スタジオライブ!映像「ナンバーワン野郎!」収録。
それぞれのシングルのカップリング曲は本作『ACE ROCKER』には未収録。
2012年、アルバム『ACE ROCKER』発売当時、CDとアナログ盤が同時発売。
初回生産限定盤のCDは、3曲のスタジオライブ映像が収録された特典DVD付き。CD本編ディスクは高音質である「Blu-spec CD」でのリリースでした。
アナログ盤は限定生産だったため既に完売。
レコードジャケットは、4作目からシリーズ化された“60年代フリップバックE式盤”仕様。
艶があって黒々していて、やたらと重くて分厚いレコード。宇宙に見える30cm。
手に持っても嬉しいアナログサウンド。
もちろんド派手な“モノラル”です。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
激情なのか、無情なのか、正常なのか⁈
感じ方は人それぞれに何通りもあるロックンロールです。
聴きながら自分の心の動きにも注目してみると更に楽しさ爆増。
私の場合は、とんでもなく前のめりのロックンロールからの激励が来ちゃってました。
もうやらない訳にはいきません。
引き返す訳にもいきません。
必ず気持ちが一歩前に出られます。
オススメなのはちょっと調子こいて聴くのが一番いい感じ。
オーライ!ロッケンロー!!

M1「他には何も」
作詞・作曲/真島昌利
アルバムの1曲目にふさわしい宣言。
ロックンロールが胸を貫通する。
これ!待ってたやつ、すごい期待してたやつ。感情が激しくたかぶる歌。それをいつも必ずやってくれるのがクロマニヨンズ。
1曲目から激情した涙がこらえきれない。
やらない大人ではいられない。
自分の心の中の“激情”が、勇ましく外の世界へと突っ走ってくほどの熱さが特徴。
やらずにいた自分を突破できるのが魅力。
早い話が、グッときます。
ぶっちぎりの一直線、超ストレートど真ん中で猛烈に直撃してくるロックンロール。
とうとう心に火をつけるアップテンポ。
すべての謎のルールを切り裂くメロディ。
人に遠慮しがちの私の背中を押す歌詞。
何よりも素晴らしき「自我」を優先して生きたい日に、これ以上なく合います。
今から37分間の“激情”の始まりを告げるのにふさわしい堂々とした力強いイントロ。
度を超えてキレッキレでもある。
迫力の音で鳴り響くモノラルサウンド。
キンキンな音で耳へ直撃するギター、折れない心の音を鳴らすベース、根底を揺るぎないリズムでブチ上げるドラム。
マーシーとコビーとカツジの尽きせぬ熱量が、ロックンロールの音として鳴ってる。
開始10秒、誰も無反応ではいられない。
直後にヒロトが歌い出せばもうこのアルバムに熱狂していくのみ。
部屋の隅まで声が通る、頑強な歌声が心の奥まで響く、何かを伝えようとしている歌心。
一言ずつに全身全霊をブッ込んでる。
だからこその分かりやすさ。
シンプルでストレートな演奏には、心の中の赤い警報装置がグルグルとフル回転しながらデカい音を立てて、私自身へと警告し始めていることに気付きます。
歪んだギターをジャカジャカと掻き鳴らすスタイル。胸を貫くロックンロールの歪み。
真摯なBメロでは胸を張って「やる」ということを何度も歌われて、影響を受けない訳がありません。
心が動いて、新しく変わってる。
怖気付き何もやらずにいた気持ちは、既にその退屈さを突き破っていました。
突き抜けるメロディのサビ。
音が光ります。ロックンロールがぶっ放す光だから並大抵の輝度じゃない。
“何も”と繰り返すサビの終盤なんか、4人の炸裂した音がビシバシこっちへ飛んでくる。
その一撃ずつから私が前に出るための勇気をもらったようだ。
間奏は胸が破裂寸前になるギターソロ。
歌と同じメロディを奏でるギター。尚更熱くなったメロディにジーンとくるし、また力が湧いてきちゃう。
まるでマーシーのギターが心を込め、勢いづいた感情で3番を歌っているよう。
この歌、アルバムの1曲目から随分と激しく感情を刺激する。
なんだか吹っ切れた。
迷いやわだかまりをブッ消す名曲。
間違いなくクロマニヨンズから「お前もやれよ!」と言われてる。
絶対オレにアピールしてる。
他には何も。
私はもう納得できない事はやってやれないし、やらずにいられない事をやると決心した。
歌詞:「やる」という宣言。
それは「やっていい」という激励でもある。
むしろそれ以外は不正解だと気付かされます。
空想的で美しい表現にうっとりしつつ、「やる」を断言する誠実さに力が湧いてくる。
アルバム一発目の歌い出しから、マーシーの繊細な感性の突出した歌詞が飛び出すから、もう全部に期待しちゃう。
追憶よりも遠いところとは、一回で記憶に残る表現です。数秒で、莫大な歴史のずっと前の方まで時間を遡ったイメージが浮かびます。
Bメロからサビの歌詞は、やらずにいられない事をやるだけと言い切る強靭なもの。
その言葉に奮い立った心の中では激情が爆発するから何も起こらない訳がありません。
これでもまだやらずにいられる人は滅多にいない。私の心の中の赤い警報装置は「やっちまえよ!」とだけ言いたかったんだな。
無表情では聴けない歌詞。
M2「ハル」
作詞・作曲/甲本ヒロト
感情を揺さぶるエモいロックンロール。
聴き始めてすぐ、あまりのエモさに自分でも信じらないくらいの激しい感情が、奥から飛び出してきた。
その後、二度と離してはくれない程にギュッと心を掴まれました。
心に聴こえるメロディ。哀愁まで感じるメロディ。たまらないこの感じ。
私は特にマイナー調の歌に惹かれます。
かなり短い曲ですが、内容は深いのが特徴。
慈愛に満ちるアップテンポ。
想いの強さを強調した歪みアレンジ。
苦難も障害も突破していく音に、多くの人がたまらず、勇気を持った為の涙が溢れるかもしれません。
思わず拳を握っちゃう負ける事のない歌。
ジャキジャキのギター、ズンズンのベース、バシバシのドラムが空間へ響くイントロ。
キレが良く、心の表面でなく奥を刺激する。
より感動したい場合は、ボリュームは少し上げ気味の方がグッとくる。
マイナーキーのヒロトの歌を聴けば、深い想いを伝えている事を理解できます。
すぐに自分が激情し始めて制御できない。
なぜならエモくない瞬間がどこにもない、1秒もないから。
私の感受性の中心か限度を狙ってきてる。
まだアルバム2曲目なのに、エモすぎてもう自分が燃え尽きそうだ。
ギターの歪みまで私の感情に直行してきた。
これぞ、クロマニヨンズならではのエモーショナルサウンド。
サビで聴こえる「お星様」という歌詞が、一際輝く星を私に見せてくれます。
このサビこそ私の心を大きく動かした。
「逃げません、負けません」と歌詞と同じことを、ヒロトと同じ誠実さで誓う人がたくさんいると思います。
それが「ハル」の魅力です。
間奏のギターソロなどはなし。
感情的に突っ走っていく激情スタイル。
クロマニヨンズの熱い感情と、私の限度を超えた激情が混ざり合って、2曲目、大変なことになっちゃってる。
こんな激しい気持ち、どうかしてる。
この曲、すごく心を刺激するけど2分14秒と短く、本音を言うともっと聴きたかった。
とは言え、その潔さは美しい。
歌詞:1曲目のマーシーに続き、ヒロトまで宣言してる。または恋心への誓い。
想いの誠実さを感じる歌詞は、自分の経験と大切にしたい今へ、決して負けない強い力を与えてくれる。
心の深いところを刺激する内容。
花とか星とか夕陽とか、非常にロマンチックなイメージで心へ響きます。
お星様に「もう逃げない、もう負けない」と誓うサビは特に感情的なので、無反応の心なんかないと思われる。
真っ直ぐで折れない意志が心に刺さった。
最後の一文の歌詞がカタカナであることに、想像の余白があります。
M3「バニシング・ポイント」
作詞・作曲/真島昌利
3曲目、まだまだとんでもない熱量。
興奮と熱狂に永遠を感じるロックンロール。
今日、新しく生まれ変わるチャンスが全員に到来する。
胸の熱さは加速していくのみ。
自分のすべてが興奮し熱狂して感動しているのが余裕でわかる。クロマニヨンズはこんなにも熱いのか!
一音ずつに深い意味を感じるドラマチックなアレンジ。
速すぎず心へ直撃するアップテンポ。
ロックンロールの光を見せる歌詞。
私の気力を引き出すメロディ。
猛々しい歪みと、キラッキラの煌びやかさが際立つサウンド。豪快なモノラル。
強烈なエネルギーと、猛烈な勢いを持ちたい日にはベストチョイスになります。
イントロなし。
「オー オー!」とマイナーキーの叫びがいきなり飛び出す。
このまま行くのかと思いきや、マーシーの鋭いチョーキングがキマると、、、
始まりから数秒後には果てしなく明るいメジャーキーで「ラーララ」と歌って、音の感触が一変するのが非常にスリリング。
「ラーララ」のフレーズは広々してる。
日常ではきっちりガードしている私の心が、音によって開放されていく心地良さ。
言葉のある歌詞をヒロトが歌い出す。
1番で“チャンスは到来”と歌った。
これは例外なく全員に到来したチャンスだとはっきりと理解させてくれる歌心。
2番では“永遠を見たか”と、ロックンロールが眩しいくらいの光を放ちます。
熱狂の中に永遠の音が実現していた。
そこにはロックンロールのリアリティがあって、ワクワクするしゾクゾクしてくる。
この曲にメロディは3つあります。
それぞれのメロディに主張するインパクトがあり、一回で記憶に焼き付く。
もちろん美しさを感じるもの。
パワフルに歪んだエレキが猛突進していくから、人生を止めてしまう退屈さはなし。
わずかにだけ重ねてあるエレキは輝きの音。
3番ではマーシーのコーラスも加わって、音の響きに唯一無二の厚みが出ます。
聴き心地としてはクロマニヨンズならではの熱狂を感じるし、やはり心の掴まれポイントになります。
ヒロトとマーシーの合わさった歌声は、どん底から這い上がるための力になる。
すっかり前向きに強くなった気持ちを実感。
私は今ハリケーンの中にいて、人並みなんかに憧れた大人の心が消滅しようとしている。
ロックンロールの興奮と熱狂の中にこそ、いつも求めている“我が道”がある。
無敵の“ラーラララーラーラー”が私に永遠を見せてくれてしまう。
反復するコーラス入りでキラキラ感も2倍。
ラストは伸びやかで緩やかなフェードアウト。
歌詞:ただの歌の歌詞じゃなくて、これは今起こっている現実です。
極端に少ない言葉。
しかしそこからイメージさせるものは極限まで大きい。
“行くぜ 今だ”と、ロックンロールが強い力で背中を押してくるのが特徴。
永遠まで見せてしまうのが驚きと魅力です。
歌詞カードを見ない限り、こんなに言葉が少ないとは気付けません。
意味のある言葉は少なめ。「オー オー」と、「ララララララ」という擬音が全体の3分の2を占めています。
実はこれが、ただの擬音じゃなかった。
私にとっては永遠を実感してしまうという、ものすごく強い意味がありました。
M4「欲望ジャック」
作詞・作曲/甲本ヒロト
激しく欲望を煽る荒々しいロックンロール。
威力!炸裂!爆進中!で、クロマニヨンズの煽り運転が発生するのでご注意下さい。
遠慮なしに突っ込んでくる猛烈アレンジ。
心へ噛み付いてくるアップテンポ。
強欲なマイナー調のメロディ。
どうかしてるテンション。
まずはギター、ベース、ドラムが欲望を掻き乱す音を炸裂させ、3秒で世界中を煽る。
欲が強くゴチャゴチャしているイメージ。
すかさず、空間にうねりを生み出すマーシーの印象的なギターリフで演奏スタート。
欲にまみれそうな勢いがある。
イントロだけで叫び出したくなります。
鋭利な歌心ですっ飛ばすヒロト。
最近いろいろと欲望を抑えていた私の心のド真ん中を噛み付かれた気分。
ブイブイ響くコビーのベースは突進力。
明らかに音が仁王立ちしてる。
Bメロで加速度が上がって、ついに私のテンションが突っ走ってしまう。
心を鷲掴みにする熱く激しいメロディ。
エレキの隣にはキレのいいアコギの音も響き渡ります。いつもは柔らかいはずのアコギまで鋭さを見せつける。
荒々しい演奏のあまりの衝撃に、今度は私の欲望が全速力で突っ走っていく。
音がいかにも衝動的で、もう制御不能。
マーシーが足を蹴り上げる映像まで見えた。
“サイレン サイレン”と歌うサビで、キンキンした音のギターが、本当にサイレンを鳴らしていて絶大のインパクト。
耳へ刺さる刺激的な聴き心地。
心へ直接忠告するサイレンだから、誰も無視できません。
衝撃的なギターソロあり。
耳の奥まで爆音で鳴り響くチョーキング。マーシーが弾くソロの音には色気があります。
胸が張り裂ける寸前の、なんだかスレスレの炸裂音を聴かせてくれる。
酔いしれるという言葉が合います。
直後にはドラムの連打が空間いっぱいに鳴り響く。カツジの強打が体に振動を与える。
これは鼓膜が耐えられるギリギリの過激な音。
よく聴くと、後ろでロックンロールに熱狂している声を認識できます。
曲の後半も欲望を剥き出しにして突っ走りながら、最後の一音まで煽ってくる。
私はもう我慢なんか不可能。
本音では納得せず波風立てずに多数派の意見に甘んじていた心へサイレンが鳴り響いた。
波風立てろ!差し障われ!
この曲の雰囲気がそう言ってる。
聴くと自分優先、ゴリ押し野郎が誕生しかねません。それは遠慮しがちな私にとって素晴らしいことです。
欲望のジェットマシーンになった。
歌詞:ロックンロールへの欲望そのもの。
どちらかと言うと空想的ではありますが、欲は多い方がいいと、私たちの心にサイレンが鳴る言葉の連続。
欲望を煽られるのが特徴。
ヒロトの欲望があってこそ出会ったたくさんのロックンロールが聴こえてきているよう。
感動をもっともっとと求める飢餓感が見事に表現されている印象です。
その快感で天国の上まで行こうとしてる強欲であるのが魅力。
ヒロトが常に欲しているもの。
ロックンロールに騙される私たちと同じだ。
M5「シャイニング」
作詞・作曲/真島昌利
タイトル通りアルバムの輝きポイント。
元気なメロディ、それと対をなすような叙情的なメロディの両翼が圧倒的な存在感で心に響く!まだ響く!ずーっと響く。
心が弾み、体を動かしたくなる軽やかテンポ。
全編にアコギも入った健やかアレンジ。
眩しくて健全なメロディ。
繊細でキレイな詩集を読んでいるような魅力的な歌詞は、心を健康にします。
明朗快活な聴き心地が魅力。
イントロなし。
すぐに歌い出す元気なサビ始まり。声を張ったマーシーのコーラスも入ってきます。
音が澄み切ってる。
なんだか健康になってしまいそう。
ヒロトが透明感のある声で歌うAメロは、胸に広がる曇りのないメロディ。
歪みを強調しない朗らかな耳触り。
マーシーが作ったロマンのある歌詞に誰もが魅了されるはず。
2番では予想外の事が起きて心が光ります。
それは、いつものボーカル・ギター・ベース・ドラム以外の音が聴こえてきてワクワクさせてくれること。
この曲には一部に効果的なキーボードの音が入っています。
その音がより一層シャイニング感を演出する。
それでまた元気なサビがやって来るもんだから、揺るぎないポジティブがブチ込まれた。
冒頭で歌ったサビより勢いもある。
中盤あたりでは一度しか演奏しないメロディが歌われます。
急なマイナー調に心を奪われて、そこだけ爆音で鳴ったような錯覚をした。
明るく元気な歌に、このグッとくるメロディが入るとは誰も予想できません。
クロマニヨンズは必ず楽しませてくれる。
間奏もなし。
面倒くさくないクロマニヨンズスタイル。
終盤はサビを繰り返して、大いに盛り上げてから曲を締めます。
一番最後に大きく聴こえてる音は、強調されたマーシーの歌声で、耳元へ直撃する。
ロックンロールのパワフルな歌声です。
ネガティブをスッと吹き飛ばす炸裂パワー。
アレンジが光る、歌詞が輝く、コーラスがきらめく、音が明るい、シャイニングなロックンロール。
健康的な音が鳴っていた。
なんか元気出ちゃった。
5曲目まで聴いた『ACE ROCKER』には激情しっぱなしで、ロックンロールを聴くにも体力が必要なんだなと悟った。
まだまだ何度も聴きたいレコードがたくさんあるから、いつまでも健康でいよう。
歌詞:詩的な言葉や表現に心が同調します。
想像の余白がロマンになる歌詞。
直接的な表現は一切なし、マーシーの美しく繊細な感性が爆発してる。空想的で輝かしい夏のストーリーが楽しめる。
歌詞カードを読んだ場合、完全に詩集。
“発条切れのひぐらし”「発条」の読み方は「ぜんまい」です。私は初めて知ったので、また一つ知識が増えた。
その3番の歌詞の感性には光がありすぎて、アルバムの中の輝きポイント。
つまり、ロマンチックです。
M6「ボッチ」
作詞・作曲/真島昌利
A面ラスト、癒されます。
デカいスケール感、勇ましいアコギ調。
今日の一人ボッチを、最大限ドラマチックに楽しんでしまえる1曲。
「ボッチ」と言うと寂しげですが、
寂しくないし悲しくもないから大丈夫。それより何事にも動じない強さがあります。
この歌は誰も一人ボッチにさせません。
アコギが映える繊細なアレンジ。
柔らかなミドルテンポ。
心に残るメロディ。
曲調は柔らかいけど、感じるものはドカーンとしてる。やっぱり激情であるし、そいつはかなり激しいです。
一人でいるのが好きな私にとっては、いい具合の孤独感が最高です。
エレキの伸びやかなメロディが、心の中へスッと入ってくるイントロ。
何という名前の楽器か分からないけど“ギコギコ”鳴っている音のリズムが、優しい青空と優雅な夜空を見せてくれます。
太陽の一人ボッチを歌う1番では、ヒロトの歌が入るとエレキは一度休みます。
滑らかなアコギが今日の疲れを癒す。
ヒロトの歌には包容感があって、なんか安心しちゃう。
Bメロからエレキが戻って心地よいリズムを響かせます。露骨な主張はしません。
1番は真っ赤に燃えて明るいイメージ。
富士山の威風堂々っぷりを歌う2番。
ドシっとしていて何事にも動じないイメージ。
デカイ富士山が見えるところに住んでいる私は、その姿を見るたびに「ボッチ」の2番が勝手に頭の中で流れます。
2番は最大の勇ましさを感じると思います。
間奏はなし。
“シャラララ”と歌いながら「ボッチ」をデカイ存在に覆すメロディが流れる。
一度しか演奏しないメロディ。
このメロディには、ほんのわずかにしみじみするかもしれませんが、私の場合はボッチを称賛された気分。
クロマニヨンズから「お前は替えが利かない」と言われたような気もする。
アレンジが一番力強いのが三日月の3番。
ギター、ベース、ドラムの一撃ずつを激しく叩きつける音が、心の弱さなんか見事にブッ消し去る。
鋭くとがるシャープなイメージ。
アウトロはエレキのメロディが、私をかけがえのない存在にしてくれます。
この曲に最適の緩やかなフェードアウトで、A面を聴き終えられる。
みんなの心を癒すやさしい演出。
聴きながらメロディの美しさに魅了されていたけど、後からすごく感動的な歌だったことに気付きました。
歌詞:替えの利かない“ボッチ”の詩。
一番感じるのは「勇敢」ということ。
アレンジは柔らかいけど、歌詞は活発で元気が溢れてる。
情緒があり、心が大きく動きます。
頭の中には「太陽」と「富士山」と「三日月」の存在の大きさを強くイメージさせるから、多くの人の記憶に残りやすい。
“ボッチ”と言われても決して悲しくないのが特徴で、今ある寂しさを覆すのが魅力。
この歌詞には絶大な安心感まであるのは何なんだろう。一人ボッチが寂しいのではなく、勇ましいのです。
私なりの考え。太陽も富士山も三日月も一人ボッチですが、替えの利かない存在です。
それは私だって、誰だって同じ。
誰かにとっての“かけがえのない存在”になれているという実感は心を強くしますね。
M7「ゴー ゲバ ゴー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
B面の始まりにふさわしい火の玉落下。
そして私にとって不快な、ババアやジジイをロックンロールが嘲笑う。
怒りのアップテンポ。
誰かの苛立ちを代弁するメロディ。
2分29秒、怒りが爆発するロックンロール。
始まった途端に、とっておきの傑作を出したかのように愉快痛快な衝撃を喰らいます。
なんかこれ最高です。スカッとする。
ババアとかジジイが出てくる歌は笑えるので私は好きです。
乱暴なコビーのベースでゲバゲバスタート。
すぐにマーシーの歪んだカッティングのリズムと、まだ怒りを抑えたカツジのドラムが入って期待値マックスへ。
絶対なんかやらかしてくれるなと感じるイントロにワクワクしてます。
ヒロトがパンクの悪態をつきながら面白い事を歌い出した。
なんだか沸々としてる。
これ多分、爆発する。
やはりBメロが、隕石でも降ってきているかのような爆発的なアレンジへ。
ババアが怒って宇宙に笑われてる。
容赦ない音。ババアの怒りをもろともしない悪態の歪みにて、宇宙から降ってきてる音。
2番はジジイ編。
スカッと爽快なのがサビ。アレンジはぶっ飛びサウンドへ一気に突き抜ける。
ストレス解消の特効薬。
「ゲバゲバ」歌うからイメージは暴力的かもしれない。だから爆進していくメロディに自分の怒りも乗っけるのだ。
非常に過激な間奏あり。
マーシーのギターソロが大爆発してる。絶対怒ってるし、すげえ暴れてる。いいぞぉ!
極端なチョーキングのみが炸裂。
怒りのメロディ、爆発サウンドが今あるストレスのド真ん中を直撃。
それじゃ終わらない、追い打ちをかける。
間奏の後ろでは怒りが爆発し、いろんな物が怒号を上げたり、衝突したり、皿なんかが割れる音がします。
わー!オレのストレスがブッ消されていく!
誰かにこういうのやって欲しかった。
いつも私の頭の中にあった怒りの大暴れがそのまま音になってる。
みんなスッキリ。
この爽快感が「ゴー ゲバ ゴー」の魅力です。
おい!ババア!とジジイ!これ聴きやがれ!
そして宇宙に笑われろ。
怒れるこのロックンロールを聴いた最終的な気持ちとしては、
「勝った。」
歌詞:私のイメージとしては、怒っている人をもっと怒らせる感じ。
かなり短い歌詞です。
ババアとジジイが怒っているのを宇宙が笑うという内容。
言葉に容赦がないため、ババアとジジイの怒った顔面が目の前にアップで映し出されるのが特徴。
ロックンロールがそれを嘲笑って、私の気分がスカッとするのが魅力。
普段は割と自分がイラつくことが多いけど、この歌詞の場合はババアとジジイの方が怒っていて私はそれを笑って聴いている。
愉快痛快だった。
M8「ナンバーワン野郎!」
作詞・作曲/真島昌利
クロマニヨンズの9枚目のシングル。
本作には、シングルとは異なるヴァージョンでの収録。
シングル・ヴァージョンにはハツラツとした印象があり、より音像がタイトなアルバム・ヴァージョンには勇ましい印象があります。
全員、イェー!イェー!となります。
テンションMAX、盛り上がり最高潮!ライブでやるとすごいことになるロックンロール。
この騒がしさは尋常じゃない、どうかしてるハイテンション。世界で一番まっしぐら。
曲が持つ力がダイレクトに伝わってくる。
ファイトと言うよりファイティングソング。応援歌と言うよりも挑戦中。今やるんだ。
いつもなんかスイッチ入っちゃうし、両手を上げて飛び跳ねたくなる。
ド派手なアップテンポ。
私の人生を復興させる狂熱の歌詞。
親しみやすく、つい口ずさんでしまう豪快なメロディ。
クロマニヨンズの勢いと、ロックンロールの歪みでブッ飛べるのは断言できる。
イントロなし。
この歌の特徴である“イェー! (イェー!)”の激しい掛け合いから始まって、いきなりのテンション最高潮。
クロマニヨンズの本気が聴こえる。
ダダダダッ!ダダダダッ!
ギター、ベース、ドラムの強い衝撃が唐突に飛び出す。
この音に嘘はないし、ロックンロールのリアリティのみがガンギマリ。
この打撃、シングル・ヴァージョンはもっとアコギの主張が強かった。
ヒロトが力強く歌い出す。
素晴らしき自我であり、主体性や目的、決して屈しない強さが見事に爆裂してる。
マーシーの歪んだギターの勢いが、やらずにいた心の背中を押してくる。
なんて豪快な音が鳴っているんだ。
私でも弾けるほどにストレートで小難しさのないギターフレーズ。
しかしマーシーならではの大胆さと繊細さの併存に、プロフェッショナルの魂を感じます。
サビは最高潮の盛り上がりポイント。
「ナンバーワン」を連発してる。激アツのコーラス入りで平常心がぶっ壊れた。
飛び跳ねずに我慢できる人はいそうもない。
ライブ会場では指を「ナンバーワン」にして絶叫しながら誰よりも高く飛ぶ私の名場面。
それは興奮と熱狂と最大の喜び。
私は激情しすぎて、きっとなんか変な見た目になってると思う。
間奏は音が炸裂するハーモニカソロ。
ヒロトのロックンロールへの熱が、そのまま音になって出ちゃってる。
なんて異常な音を録音しやがったんだ。
この歌は、誰も何もやらずにはいられなくなるのが尽きせぬ魅力です。
曲にエネルギーがありすぎて世界を救える。
誰もがナンバーワン野郎になって、自分を信じて生きる意志がメラメラ湧き上がる神曲。
歌詞:やる事、立ち上がる事、後悔しない人生を生きるための凄まじきパワー。
障害や困難に屈しない心を爆誕させる言葉。
何より重要なのは“主体性”と、他ならぬ自分の“目的”なのだということが、すべての人に伝わります。
崩れかけた人生さえも復興させる。
歌詞の文章としては少ないけど、そこから感じる“まっしぐら”のイメージは絶大。
「ナンバーワン」にふさわしい勇猛果敢な態度が魅力です。
M9「雷雨決行」
作詞・作曲/甲本ヒロト
クロマニヨンズの10枚目のシングル。
「雷雨決行」はシングルと同じものが収録。
この歌を聴いて胸が熱くならない人は一人もいない。ビシバシとそんな気がしてます。
「ナンバーワン野郎!」と双璧をなす神曲で、連続したこの曲順は一番グッとくる演出になります。
突き進むためのパワーありすぎ。
必ず誰かを救える。
こんなのありか!生きる勇気になります。私なんか歌詞のすべてが胸に刺さって、日和っていた心が一念発起した。
誰も引き返せなくなる胸熱ソングの決定版。
ひるまず決行するアップテンポ。
必ず心を強くするメロディ。
耐え抜いた過去が、頑丈で実行力を持った今に覆るロックンロール。
5発の弾丸が自分の中心へ撃ち込まれるような迫力のあるイントロ。
その音の余韻に浸ってゾクゾクしていると、ヒロトが歌い出すと同時にマーシーが歪んだコードストロークを弾き始めた。
激しい打撃からボーカル&ギターのみの1番へ突入するアレンジは、人の感情に直接響く。
ヒロトが1番を歌い終える直前、最高のタイミングでカツジのドラム、コビーのベースが勇ましく加わる。
胸を熱くするクロマニヨンズサウンド。
もう引き返す気なしの疾走感をぶっ放しながら2番へ突入。
マーシーのギターが嵐のように聴こえる。
猛々しいその嵐の中にヒロトのボーカルが立ち上がって、コビーのベースとカツジのドラムが立ち向かっていく力強さを感じた。
コビーのベースは体内へバシバシと響く。
1番から3番までAメロでは迷いや弱音があって、Bメロで合言葉を叫び、遂に決意に辿り着くドラマチックな構成が魅力的。
ロックンロールの直球が胸のド真ん中に鳴り響く。この歌は私へ「響く」のだ。
非常な説得力と激情したパワーを持ったサビを聴いたら誰もが引き返せなくなる。
ヒロトとマーシーのツインボーカル。
心がグイッと前へ突き出たい衝動が発生。
こんなにはっきりと断言している言葉を初めて聴いたし、突き進むメロディと一緒に一回で心に残った。
間奏でも心が奮い立つ。
ギターソロが、泣きのメロディと言えばいいのか、感動的なのです。グッときて後退するという考え自体が消えてしまう。
マーシーのギターの歌心が感動の涙を溢れさせる。ギターの激情が鳴っているから。
曲の後半は、これ以上ないほど絶妙なところにマーシーのコーラスが入って、またまた熱くさせやがる。
限度などないはずの感動が限界スレスレだ。
つまり、名曲です。
アウトロにも5発の弾丸。
マーシーの激しいチョーキングフレーズも入って、私のとっくに激情してる気持ちを遠慮なしに煽りまくる。
クロマニヨンズサウンド、キレッキレ。
最後の1秒までロックンロールサウンドが、空間全体に勇ましく鳴り響く。
生きる覚悟を持てないでいた頃に、何度この曲をリピートしたかわかりません。
同じ経験をしているからこその感動。
「雷雨決行」はすべての瞬間がハイライト。
歌詞:決意!揺るぎない決意。人が覚悟した時にだけ流れる涙をついに溢れさせる。
特徴は、一人でなく二人で立ち向かうこと。
心へ響くストリート性のある歌詞で、熱い、強い、引き返さない“決行”を目撃する。
揺るがない態度に思いっきり背中を押され、自分の中で何かが始まり、変わります。
感情が激しい。やはり激情するということ。
サビのラスト、夢に自分たちが見張られているという事柄が見えているのは、繊細でなければ表現できないと感じました。
大雑把で外向的な感性では多分見えません。
リアリティがあってドラマチックで、迷いや弱音があってからの決意。純度100%です。
歌詞の言葉に何度も心が動く。
やるか迷った時は「雷雨決行」です。
M10「49cc」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ここでちょびっとだけほんわかします。
でもそれはAメロの終わりまでぐらいで、すぐに熱狂が戻ってくる。
49ccのモンキーに乗ってそんなに速くはない速度で走っていたと思ったら、、、
サビの感情的なメロディで歌う「人間らしさ」を共有している言葉に目頭が熱くなりました。
ゆったりテンポからサビでは猛烈テンポに変化するスリリングさに魅力あり。
それに伴いアレンジも、安全運転からのロックンロールの煽り運転を楽しめる。
メロディの顕著な変化も特徴的。
Aメロの可愛らしさとサビの勇ましさ。
わずかな前触れがありつつの急加速する展開に魅了されるロックンロール。
速くはないテンポでギターが弾むイントロ。
楽しげなフレーズに、それまで激しくたかぶっていた感情が癒されるよう。
すぐにヒロトが歌い出したけど、力んでいないほんわかした歌心。
落ち着ける和やかな雰囲気。
49ccのモンキーが、スピード違反をしない安全運転で走ってる。
クロマニヨンズの脱力感には心がとろける。
2番を歌い終えた頃、なんだかギターのハウリングがデカくなってきる。
あー!これなんかやりそうだ。
サビで急加速。アレンジ爆発。
やりやがった!
そんな気はしたけど、いきなりだもん。
モンキーに乗った猿が最高速にて、不安な世の中をブッ飛ばしていく。
ちょびっとだけある不安や心配を認めつつ、それを振り払う勢いで走っていく。
微妙にヒロトの声がかすれるところに魂の激しさを感じちゃう。
その後の間奏ではヒロトのハーモニカがほんわかしていて心軽やかになります。
ハーモニカはラッパのような響き方。
気持ちの重みを取り払ったような軽快なメロディで、心地いいなと思っていたら、、、
あー!またさっきのハウリングが唸って、やっぱりすぐに熱狂が戻ってきた。
マーシーの爆発力ぶっちぎり。
2回目のサビで連発する「猛烈」がリアリティを伴い本当に猛烈で鳴り響きます。
極端に猛烈な刺激がブッ込まれる。
不安か?心配か?という質問に対しての“ちょびっとね”という本音が人間ならではで、やっぱりそうだよねと共感します。
この歌は猿だけど。
終盤は猿のマイペースで走っていく。
これが腑に落ちるスピード感かもしれない。
ラストに耳元で小声で歌う“ちょびっとね”の連発からの「チーン」でオチがつきます。
歌詞:猿と49ccのバイク“モンキー”の物語。
この歌詞では猿だけど、人ならではの感情が前面に出ているのが特徴。
気持ちいいメロディに、一番美しい状態で馴染んでいる言葉のチョイスが魅力的です。
空想的な部分から、突如現実的な事柄へのギャップにインパクトがあります。
ヒロトでも不安や心配はちょびっとあるという本音に共感するし、自分と同じだという安心感まで生じる歌詞です。
不安を和らげてくれる思いやりを感じる。
M11「ライオンとサンシャイン」
作詞・作曲/真島昌利
男たちの色気が炸裂する。
これに影響された色男が何人も誕生します。
色気のあるドラマチックなアレンジ。
収録されなかったシングル「飛び乗れ‼︎ボニー‼︎」に通ずるものがある曲調。
マーシーのエレキが一触即発の鋭さで唸る。
ヒロトの少し抑え気味で渋さを感じる歌が胸に刺さりまくる。
ギターのフレーズと歌のメロディが印象深く、後から頭の中で勝手に流れているロックンロール。
ウエスタン仕様のアコギ、色気のあるエレキ。
馬に乗った勇者が真摯な顔つきで我が道を走っていくテンポ。非常に勇ましい。
11曲目、特別な存在感が漂います。
アルバムの終盤でとんでもなく情熱的。だから気が抜けないし、感受性への刺激は全然止められない。
図太い音のエレキのリフが轟くイントロ。
西部劇の幕が上がってしまってる。
カツジのドラムは突進していく馬の足音。
歌い出しはヒロトのボーカルに、マーシーの控えめなコーラスが絡む早速の名場面。
とんがったギターは唯一無二で、誇らしげな音が耳をすっ飛ばして心へ直接鳴り響く。
ヒロトが歌うのは、人生に立ち向かっていく物語性を感じる歌詞。
誰もがその物語の登場人物になる。
もはや、主人公。
Bメロではアコギの音がそれまでより強く前に出てきて、曲調が晴れた空に突き抜けたような軽やかな印象を受けます。
弾んだベース。またもやコビーが仁王立ちでベースを弾いている姿が見えた。
そこへ絡む凄まじいエレキ。
とにかくこいつが大暴れしている。
独特の聴き心地。
2回目のサビの手前でビブラスラップが「カァーーッ!」と鳴り響く。
一気にグッときたアレンジ。
間奏がまた色気のあるギターソロ。
直前で驚異的なチョーキングをブチかます。
激しく掻き鳴らすアコギの手前で、爆裂するエレキのメロディ。実直な音が心の迷いを見事にブッ消していく。
勇者が果敢に挑んでいく姿が見えます。
マーシーの色気がダダ漏れしたサウンドで、なんかもうここまでくるとエロい。
『ACE ROCKER』はとことん感受性を煽る。
歌詞、メロディ、アレンジやテンポや演奏から聴こえるすべての音が、多くを語っているのが特徴的な歌。
感情に響いた音が細胞まで刺激する実感を経て、どこまでも歩いて行けるのだ。
私は腰に拳銃を下げて、念のため馬にも乗っておきたくなった。
歌詞:勇者の生き様のような、強く美しい物語。比喩表現による想像の余白を楽しめる。
自分の日常を空想的な言葉で語るストーリーにしたという印象。
男心をかき立てる世界観。
私なんか、感化された気持ちが心の外へ飛び出して行ってしまいそう。
聴いただけで自分が強い男になってしまえるのが特徴。
やはり物語のような空想的な言葉が魅力。
空想的でありながら、日常にある人の心情に沿っているように感じるのがマーシーの凄み。
M12「メキシコの星」
作詞・作曲/甲本ヒロト
結論から言えば、心温まります。
アルバムラストに優しい感情が胸に広がって、みんなの機嫌も良くなる仕掛け。
ほのぼのしたアレンジで、それまでの激情したテンションを和らげてくれるかのよう。
とは言え、最後までテンションは高い。
心が反応するという意味では強烈です。
メキシカンな雰囲気がすこぶる興味深くて、微笑ましいハートウォーミングソング。
常にコーラスが入っているので楽しさ倍増。
メキシカンミュージック⁈そういうジャンルがあるのか分からないけど、異彩を放つ独特な雰囲気で大いに楽しげです。
クロマニヨンズがやってこそ魅力を放てる歌。
弾んだ軽快なテンポ。
アコギ基調の軽やかアレンジ。
カタカナのスペイン語が耳に残る歌詞。
メキシコへ連れて行ってくれるメロディ。
クリーントーンで魅了するマーシーの流暢なエレキサウンドも楽しめます。
「ウノ ドス!」とスペイン語の掛け声で演奏スタート。「1、2」という意味。
サビ始まりで盛り上がる。
“シャラララ”と盛大なコーラス入りの明るいメロディ。特に「メヒ〜コ」という発音には、さっそく心が和みます。
アコギの響きがやさしい耳触り。
怒り出す人はいません。
Aメロでヒロトの歌が入ると、颯爽と勇敢なメキシコの星が登場。
ヒロトが1フレーズ歌った後にみんなで合唱するコーラスが印象的なスタイル。
初めて聴きながら一緒に口ずさめるメロディがポジティブ一直線です。
小躍りせずじっとしていられる人もいません。
歌の背景では星が流れてる。
Bメロには透明感のあるエレキが入ってキラキラした聴き心地へ。
マーシーが流れるメロディを奏でます。
間奏はキラッキラのギターソロ。
かなり短いですが、インパクトは絶大。だから誰も聴き逃してしまえない。
みずみずしいその音にはメキシコの光や夜風なんかを感じます。音の響き方に魅力あり。
曲の後半は更に元気が増してる気がする。
クロマニヨンズがノッてきてる。
Aメロにもエレキが入って煌びやか。
終盤のサビで“シャラララ”と歌う隣では、マーシーがエレキのメロディを奏でてロマンチックに盛り上げます。
最後の一音までクロマニヨンズが全力で楽しませてくれる。
フェードアウトとは対極の締め方が最高。
ビシッとキレ良くアルバムが締まりました。
歌詞:みんなが憧れる“メキシコの星”の勇敢なストーリー。
カタカナでのスペイン語が含まれているのが、みんなの心を笑顔にするポイント。
突き抜けた自己肯定感の高さを感じるのが私には好ましい。
ついつい惹き込まれるストーリーになっているのが魅力的。
間違いなくロマンチックです。
とは言え、
本気なのかふざけているのか、なんか笑ってしまう。メキシコとは言ってない。メヒコ。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
みんなの顔がすっかり“メヒ〜コ”な表情にとろけたところでアルバムはおしまいです。
ラストにほのぼのしててちょっと笑えるこの曲やってくれないと、熱くなりすぎた激情が機嫌を損ねる。
『ACE ROCKER』が刺さりまくった私は生まれ変わったような堂々とした佇まいだ。
あれ⁉︎これもしかして、、、
調子こけてるエースな自分が爆誕してる。
気分いいね!
12通りの激情が世間で日和った心を覆して、人並みなんかどうでもよくさせるクロマニヨンズの6枚目のアルバムでした。
もうなんか調子こいてて絶好調でした。
初めて聴いた時は、あまりの激情に2回目をすぐに聴く体力が残りませんでした。
ドッと疲れたとかではなく、12曲のロックンロールが心にダイレクトに入ってきた為、自分の感受性が限度を超えたという感じ。
衝撃の体験です。
たかぶった感情、理性では抑えられない気持ち、この激情のまま自分の人生を生きてしまえるパワーが『ACE ROCKER』にあります。
意味とかググるな!感じろ!6枚目!
日和った心にサイレンが爆音で鳴り響き、それをブッ覆して熱狂に変わる。
すなわち“心の名盤”です。
“引き返す訳にゃいかないぜ 夢がオレたちを見張ってる” ー雷雨決行ー
初回限定盤の特典ディスク
CDの方のシングル、アルバムの初回限定盤にはそれぞれ特典のDVDが付いてました。
3種ともにライブ映像収録で豪華です。
シングル『ナンバーワン野郎!』特典DVD
「ザ・クロマニヨンズ ツアー2010-2011 ウンボボ月へ行く 2011.2.21 渋谷C.C.Lemonホール」のライブ映像が収録されています。
DVD収録曲(STEREO)14分
・南南西に進路をとれ
・夢の島バラード
・タリホー
音源はアンコールのものだと思われます。
「南南西に進路をとれ」では4人が前に横並びになって、ヒロトが大太鼓(バスドラム)を豪快にブッ叩きながら歌う。
映像は純粋にその曲の演奏シーンではなく、ライブの名場面を編集したものが差し込まれていて、私はちょっと残念だった。
とは言え、クロマニヨンズのライブの熱狂が楽しめるのは間違いないです。
マーシーの「またね〜」はバッチリ観れます。
音は臨場感のあるド迫力ステレオ音源。
シングル『雷雨決行』特典DVD
「ここでしか見られない!スタジオライブ入り!」が収録されてます。
DVD収録曲(MONO)4分
・ナンバーワン野郎!
スタジオにて一発録りのレアテイク。
これ、スタジオでとんでもない音が出てるんだと思う。ロックンロールのいい音してる。
発見もありました。映像があるとコーラス部分が美しく感じるのが魅力的。
コビーのシャウトの瞬間も衝撃的に映る。
DVDまでMONO音源というのがいかす。
アルバム『ACE ROCKER』特典DVD
「ここでしか見られない!アルバム収録曲スタジオライブ3曲入り!」が収録されてます。
DVD収録曲(MONO)10分
・シャイニング
・欲望ジャック
・雷雨決行
これは絶対に観た方がいい、音も映像も生々しいスタジオライブ。
もちろんCDやレコードに入っているものとは別テイクで、炸裂の一発録りが魅力。
ギターが重ねていない分、よりタイトな演奏。
当然、耳触りがCDとは異なります。
スタジオの音響がいいのか、そこでそのままの音を聴きているようなリアリティ。
映像はメンバーの肌質まで見えるリアル。
ラストシーンではヨシオってこんなにいたのって事が起こる。
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。
ついに来ましたね、エースロッカー!!このアルバムはいつも通り抽象的ながら、どこかシリアスでマジな雰囲気を感じて、初めて聞いたときはちょっとハイロウズのバームクーヘンを思い出しました。特にB面のゴーゲバゴー〜49ccがお気に入りです。
次回は自分が一番好きなアルバムなので、いつも以上にワクワク。気長にレビュー待ってます!
あおいさん明けましておめでとうございます。
いつもありがとうございます!
『ACE ROCKER』での自分の気持ちの激情っぷりには驚いたし感動しました。
しかし奇遇ですが、次のアルバムは『ACE ROCKER』のそれを超えるほどの感情が私の心を支配していました。
また読んで頂けるとすごく嬉しいです。
今年もよろしくお願いします。