こんにちは。
『ツアー PUNCH 2019-2020』は2020年リリースのクロマニヨンズのライブアルバムです。
ブッ放たれた一撃必殺の「実況録音盤」第2弾です。炸裂を突破してしまう爆裂です‼︎
一番の特徴は、バンドとオーディエンス両者の熱狂が録音されていることです。
凄まじきライブ盤。
クロマニヨンズを聴いた後はいつも「楽しかった」と感じます。どのアルバムを聴いても「楽しかった」と独り言の感想を放ちます。
ふと空を意識した時に無心に戻って気持ちが晴々するように、音楽に心を解放する楽しさが存在します。心が鬱々していない美しさ。
毎日聴いてるけど明日も聴こう。だから明日も生きとこう。何これ最高じゃん‼︎
いつも生き返らせてくれる、命を繋ぐロッケンロー‼︎
熱狂的でいこう!
The Cro-Magnons/Tour PUNCH 2019-2020(2020)
Tour PUNCH 2019-2020(ツアー パンチ)は13枚目のオリジナルアルバム『PUNCH』発表(2019.10.9)から約1年後(2020.09.23)に発売されたクロマニヨンズのライブアルバムです。
ライブアルバムは『ザ・クロマニヨンズ ツアー 2013 イエティ 対 クロマニヨン』(2013年発売)以来、約6年半ぶりの2枚目になります。
オリジナルアルバム『PUNCH』発表後の2019年10月30日からスタートした『PUNCH』ツアー。コロナウイルス感染拡大の影響で、12公演を残しツアーは中止となりました。
ライブを心待ちにしていた多数のファンのために、急遽ライブ音源が発売されることになったとのこと。
その心意気が熱いです。思いやりです。
本作は期間限定のダウンロード販売もありました。クロマニヨンズとしては初の配信リリースでした。配信リリースは初でもあり、今のところ唯一の作品です。期間限定なので現在はもうダウンロード販売はしてません。
私はレコードとCDを購入しました。内容は同じです。
『ツアー PUNCH 2019-2020』収録曲
01.会ってすぐ全部
02.怪鳥ディセンバー
03.ケセケセ
04.デイジー
05.ビッグチャンス
06.小麦粉の加工
07.旅立ちはネアンデルタール
08.犬の夢
09.クレーンゲーム
10.ガス人間
11.整理された箱
12.リリイ
13.長い赤信号
14.単二と七味
15.生きる
16.エルビス(仮)
17.エイトビート
18.紙飛行機
19.ナンバーワン野郎!
20.ロケッティア
21.ペテン師ロック
22.タリホー
23.クロマニヨン・ストンプ
全編ステレオ、全23曲77分です。
今回はライブ盤なので、ライブの臨場感を楽しめる“stereo”です。
13枚目のアルバム『PUNCH』を引っ提げてのツアーなので『PUNCH』収録の12曲は全部やってます。そこがいいです。クロマニヨンズはいつもだけどニューアルバム全部やりは最高です。
最新シングルのカップリング曲(単二と七味)までやってくれます。
最新のアルバムの曲が聴きたくていろんなライブに行くという気持ちの人は結構いるんじゃないかと思います。私はそうです。最新のアルバムに感動しました。クロマニヨンズは余裕で求めたその気持ちを叶えてくれます。
『PUNCH』のライブバージョンとしても聴けます。その場合、パンチ力10倍です。
よりストレートにシンプルになって、尚且つ破壊力が増した実況録音盤。
オリジナルアルバム『PUNCH』収録曲は前のアルバムからの曲やヒットシングルも挟みつつ収録曲順通りやってくれるのが熱いです。
一瞬でオーディエンスを熱狂させるクロマニヨンズ。会場の熱気と興奮が極限まで高まるライブ。
前半は『PUNCH』収録曲を収録順に一瞬の気を緩める間もなく、ものすごいスピード感で突っ走ります。
爆音で耳の奥まで直撃する馴染みやすいポップなメロディ、冴えた切れ味のバンド、全身全霊でブッチギリに歌うヒロト、ストイックにギターを弾きまくるマーシー、「ケセケセ」「ガス人間」の個性的なカッティングギターを演奏するとすべてが鋭く響く会場。
『PUNCH』の後半戦スタートといった感じのシングル曲「クレーンゲーム」、“イェイ イェイ”のコーラスで一体感が爆誕しちゃった「ビッグチャンス」、スカのリズムに会場全体が跳ねる「整理された箱」、スローテンポで繊細さの際立つ「リリイ」はやさしい。
そんな『PUNCH』の中でもアコギ調のキラキラな輝きを放ち私の心を掴んだ「リリイ」と「長い赤信号」がライブバージョンではどうなるんだろうと、特に注目してました。
アルバム収録曲以外の曲もヒットシングルを中心にガンガンやってくれます。すべてが怒涛のロッケンロー‼︎エネルギーに満ち溢れ、破壊力満点なライブ盤です。
この熱さ、このパワーに興奮しながら、部屋だろうと散歩中だろうと熱狂的で行こう‼︎
セットリストもヒロト作12曲、マーシー作11曲とバランスよく2人の感性が配置されているので、最後まで飽きることなどなく突っ走ります。
アルバム発売当時、アナログ盤も同時発売されました。レコード2枚組でとってもズッシリです。
という訳で、本作の形態はレコード、CD、ダウンロード販売と3パターンありました。
物体のないダウンロード販売がどのくらい売れたのかが私は気になります。個人的には物体としての特別感てものがあると思います。
あと、当然と言えば当然かもしれませんが、ライブ盤の本作には歌詞カードは付いてません。歌詞カード見ながらライブに熱狂中の人とか見たことがないです。
その代わり“カッコいい”のではなく「超カッコいい‼︎28ページ写真集付き」で、目でも楽しめるライブの瞬間が付属していました。ただし、私が買ったのは初回限定盤で、通常盤に写真集は付属していないようです。
よし!そろそろ時間だ。
胸に誇らしげに“PUNCH”と書かれたいかすツアーTシャツを着てライブ会場へ向かおう。
今日はクロマニヨンズのライブだ!
M1「会ってすぐ全部」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「オーライ!ロッケンローーー‼︎‼︎」
観客「オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!」
ヤバッ!この熱さ、この勢い、もう熱狂的。
クロマニヨンズもオーディエンスもいきなりの全開。これこそが会ってすぐ全部!
ギンギンだ、バリバリだ、ノリノリだ、すべての音が炸裂しちゃってる。
そんなに全開して最後までいけるのか?と心配になるほど。結論としては最後までいく。
大好きな歌だし、曲がいいのも分かっているけど、それよりも会場の熱気に満ちた空気感に心が奪われてしまう。
ライブ1曲目に「会ってすぐ全部」とか胸熱だな。アップテンポなアレンジも歌詞の内容もバッチリすぎて否定的な意見なんて一つも上がらないはず。
歌と演奏がオリジナルアルバム『PUNCH』とはちょっと違うのがライブのいいところです。CDと同じだったらつまらない。
歓声と拍手の凄まじさにスピーカーまで興奮してる。
M2「怪鳥ディセンバー」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「次いくぜ!怪鳥!ディセンバーー‼︎」
ギターの太くて歪んでて振動を感じる音がロッケンロー‼︎です。イントロが終わる直前にマーシーの長めに炸裂するピックスクラッチが快調です。
そのあとも数回ピックスクラッチが入ってて、その炸裂音に乗ってオレのテンションが高くまで飛んでいった。
ギターの音がめちゃくちゃいいです。
カッコイイぜ!シビレちゃう!
全員が一番いい感じに盛り上がってるのが音で分かる。
オリジナルアルバムより明らかに勢いとエネルギーが増してる。当日の会場の音響による生の音がしっかり伝わるのがライブ盤の熱いところです。
興奮しちゃってノリノリな人たちの声が信じらないほどの熱気を放ってる。
歌ってるね!飛んでるね!アップテンポ最高だね!
思わず部屋で一人で「キャーキャー」言ってしまいそうだ。
M3「ケセケセ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「オーライ!ケセケセー!」
女性が全力な声で「ヒロトーーー‼︎」と叫んでる。興奮しすぎたのかフルパワーで声がかすれちゃってる。
マーシーの裏打ちのカッティングギターと、コビーとカツジの骨太なリズムのグルーブが強烈です。
ちょっと人目を気にして照れてた心を突き動かすリズム。一歩踏み出す猛烈なリズム。
なんでこんなに勇気が出てきちゃうんだ。
ライブで更にタイトになってる。オーディエンスの熱狂もバッチリ聴こえて、なんかすごい。間奏で鳴り響くヒロトのハーモニカが激しい。
ハーモニカで何か日本語を話してるような吹き方が強烈なインパクトだ。マジか!ヒロトのその歌心にライブの楽しさを感じる。
間奏が終わる頃にマーシーのピックスクラッチが「キュイーーーーン」と鳴り響いてロッケンロー‼︎のリアリティを感じます。
みんなで「シネ!シネ!シネシネ!」って歌ってるのが圧巻です。スッキリする。今日の昼間のストレスを完全に突き破る。
激アツです。今度この歌詞を歳を取ってるだけの石頭の前で、耳を直撃し心に動揺を与えるほどの精一杯でかい声で歌うぞ。
、、、心の中で。
M4「デイジー」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「オーライどんどんやろう、デイジィー!イェー!」
アレンジがそう聴こえさせるのか、この曲もマーシーのギターの音が爆音でオレの心に聴こえてくる。ロッケンロー‼︎のその瞬間の音が鳴ってる。
ギターのチョーキングが炸裂音で響き渡るところにライブ感が爆発してます。途中で少し腰を落としてギターを弾くマーシーが見えます。
『PUNCH』ってやっぱりパンチ力ある曲ばかり揃ってるんだなと実感します。
私にはものすごい影響力のあるライブバージョンです。決して他人の考え方を尊重せず、本来の素晴らしい自分を優先する生き方が見えてきました。
“誰かの理想を生きられやしない”
その瞬間の熱狂がプラスされて、サビの歌詞が100倍の説得力を持って胸に突き刺さる。今日のライブが終わるまでには、不親切な他人軸などポキっと折って捨てて、しなやかに生まれ変わった自分軸を持ってるはずだ。
今この瞬間に誰かの理想なんか生きてるやつは一人もいないんだ。悪いな、日本中を席巻する同調圧力くん。キミとはもう決別だ。
この会場にキラキラ輝いてる「自由」よりも価値のあるものなんてない。
M5「ビッグチャンス」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「いくぜ!ビッグチャンスだぜー!」
観客から「フッ!フッ!」と掛け声が起こって盛り上がります。「イェイ イェイ」ではヒロトが歌に合わせて腰をひねってるのが見えます。
ライブとは言え、速すぎないテンポに踊りたくなる軽快なアレンジがイヤホンで聴いても最高です。大興奮のライブだし、熱いロッケンロー‼︎なんだけど、いい具合に抑制の効いた演奏にプロフェッショナルの凄さを感じます。
ひたすら楽しい感じが余裕で聴き取れて、なんかオレ、明るい顔つきになってそう。
「ビッグチャンス」のハイライトの“イェーイ”の部分はオーディエンス主体になってるのが新しい魅力に感じます。
このアレンジとテンポってこんなにジャンボサイズ感が出てたんだということにも気づいたライブバージョン。
ライブ後、缶ビール美味いだろうな。
M6「小麦粉の加工」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「あー、続いては、小麦粉の加工やるぜー!」
ミディアムテンポに全員の熱狂が新しくプラスされたライブバージョンに思わずニッコリしてしまう。
ライブ開始直後の曲たちよりはテンポは下がったけど熱気はそのまんま。速くはないゆったりめのテンポに会場がジーンと来てる。
最初の部分はヒロトは歌ってなくて、マーシーの歌声でスタートです。
めちゃくちゃいい演奏!
心地よいテンポに歌詞の一言一句が胸に入ってきて、熱気の中で噛み締めてる人たちの熱くなった胸の温度が聴こえてくる。
とは言え、熱狂して「ヒロトー!」とすげえ通る声で叫ぶ女性とかも沢山いる。向かい合って話してるのに聞き取られないほど、声が通らないオレはそんな声に憧れる。
ヒロト「ありがとう、A面終わりだよ。」
M7「旅立ちはネアンデルタール」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「ガンボ・ポインフェルノから旅立ちはネアンデルターーール‼︎」
ここで、5作前のアルバム『ガンボ・インフェルノ/GUMBO INFERNO(2014)』からの2曲を挟みます。最新アルバムは全部やってくれるし、前のアルバムの曲もやってくれる演出が熱いです。
前の2曲よりテンポも上がって勢いをつけたクロマニヨンズと、一瞬で熱狂的な空間にしてしまうオーディエンスが楽しそうだ。
何年か前の曲が深みを増した熟成に聴こえます。たくさんの経験がなければ、この音は出せない。
始まってすぐ分かったのは、オリジナル発表当時よりカッコよくなってる。ただ単純にクロマニヨンズが演奏に慣れて上手くなったとかそういうことではないと思う。
こうやって新しくないやつをやってくれると、なぜか新しい良さを発見してしまう。
クロマニヨンズのライブのぶっつけ本番の揺るぎなさに感動します。
M8「犬の夢」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「オーライ!同じアルバムから犬の夢いくぜー‼︎」
続けてやったこの曲もやっぱり上手い。
いや、上手いという表現は違うかもしれない。そんな浅はかなことではなくて、なんて言えばいいのか分からないけど、揺るぎない熱さを感じます。
アップテンポのロッケンロー‼︎だけど、なんかすごい感動的な曲になってるライブバージョン。
カッコいいし楽しいのに耳に聴こえてる音に目頭が熱くなっちゃってるな。ロックの素晴らしさを感じる。
演奏の躍動感とお互いの一体感がすごい。
この曲を聴いて静かに立ち上がる心がきっとある。
ギターソロ直後に一瞬だけハウリングの音が入ってるのが、本当にあったその瞬間を捉えたライブ盤の真骨頂だと感じます。
ちょっと久しぶりに聴いた「犬の夢」だったけど、とてもいい曲を聴いた満足感が溢れてくる。心に聴こえました。
ヒロト「あー!楽しーなあ!」
M9「クレーンゲーム」
作詞・作曲/真島昌利
ここからまたアルバムに戻ります。
ヒロト「いくぜ!B面の1曲目は、クレーンゲームだー!」
パンチを叩きつけられるインパクト。
マーシーがイントロのフレーズを弾き始めた途端にギターの音の良さに感激しました。
ライブバージョンで鋭くなってるように感じるのがすげえ熱い。オーディエンスもノリノリだ。カッコいい。
これぞロッケンロー‼︎なギターを弾くマーシーと、全身全霊で歌うヒロト。カッコ良さがすさまじい。
すごい!すごい!何この音⁉︎一撃必殺なパンチだ。完全にとどめを刺す破壊力。こんなに強烈なロッケンロー‼︎だったとは、オレは知らなかった。
ライブで化ける曲ってあるんだな。
クロマニヨンズの場合、ライブに行ってみないと曲の本来の姿が見えないということがあるのかもしれない。
“クレーンゲームをする とれそうでとれないよ アームがいきすぎたり とどかなったりする”
取れそうで取れなかったものをガッツリ取った歴史的な瞬間が記録されてた。
M10「ガス人間」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「ガスにんげ〜〜ん!」
私の大好きなこの曲がよりソリッドになって心に刺さりまくる。「古き良き」という印象を抱くメロディが際立ちます。
やっぱり生演奏は熱い。
アルバム『PUNCH』で聴いた時から感情的なメロディとアレンジが、一際オレにアピールしていた自分にとってのベストソングです。
ライブでやるとこんなにもエモいのか。心の中学2年生が大興奮しちゃう感じ。
オリジナルではサーフっぽさを感じた長めのギターソロが、直撃してくるアンプの生音で鳴り響く。激アツな魂で弾いてるマーシーにどこかヤケクソなカッコ良さまで感じる。
ラストでのマーシーの情熱全開なギターの盛り上げが、日常にへこたれた胸を撃ち抜いて明日も生きる気力が湧いてくる。
大好きな曲というのは一瞬で終わってしまう。カッコ良かった、胸が熱くなった。
M11「整理された箱」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「パラッパ、パラッパー、整理された箱ー‼︎」
このMCをヒロトがする前に、一瞬だけマーシーが「整理された箱」のフレーズを弾いたことにライブの醍醐味を見た。
スカのリズムに会場が揺れてる。歓声もまた本気だ。見てはいないけど絶対揺れてる。そういうことにしておこう。
コーラスも全力で心に訴えかけるものがあります。全力だからオリジナルよりもハッキリ聴こえる。ライブって楽しい。興奮する。
マーシーの歪んだギター、コビーの太いベース、カツジの激しいドラム、すべてが合わさってものすごい音圧になってる。心臓にまで響く。ヒロトの真摯な態度で挑むボーカルが乗っかって心にも響く。
名前を叫ぶ声援もただならない。
この空間は信じられないほどただならない。
冷静沈着でテンション低いやつなんて一人もいない。ここで興奮しないなんて、それはとても難易度高い。
ヒロト「ありがとう!」
M12「リリイ」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「マーシーがリッケンバッカーに持ち替えたところで、じゃあ、B面4曲目やります。いくぞ〜!リリイ聴きてください!イェー‼︎」
オリジナルのアコギ調アレンジをライブでどう再現するのかと思っていたら、やっぱりギター持ち替えるんだ!それもリッケンバッカーだ。カッコいい。
歪んでいないキレイなギターの音が心地よく胸いっぱいに広がります。マーシーのあたたかさがそのまま音になったとがってはいない優しいギターソロにオーディエンスから感動の拍手が送られて、オレの裏心なんか浄化された。
拍手が送られた1秒か2秒の音に感動して、鳥肌が立ちました。これは名場面だ。
「リリイ」にはクロマニヨンズの歌の良さが滲み出てます。
こんなの、ひねくれ者の心も素直になっちゃうよ。
この曲のコーラスってこんなに効果的だったんだ。ジーンと来ちゃう。
きっと何人かが涙を流した。
うわあああああああ、優しいぃぃぃ。
ラストにはこれまた優しいヒロトのハーモニカが入って、激しい歓声というよりもあたたかい拍手を送るオーディエンスにオレは感動してる。
M13「長い赤信号」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「B面‼︎、、もうだいぶB面慣れた? B面5曲目やります。長い赤信号ぉぉ」
ヒロトのMCに笑いつつ、マーシーのギターはリッケンバッカーのままこの曲に突入。
ゆったりしたテンポで全員の心に聴かせる。
歌の半分くらいはヒロトとマーシーのツインボーカルなアレンジがたまらない。マーシーの歌声がよく聴こえて、どっかにある切なさにまたまたジーンと来ます。
圧倒的な勢いがあってブンブン頭振るロッケンロー‼︎も熱いけど、こういうゆったりしたテンポで心の奥まで聴かせるスローなロッケンロー‼︎も静かに熱い。
心に訴えかけるものがある。
誰もが自分の感情の中で必死に聴いてるな。何かを感じてる。気付けば曲の良さに静かにヤラレちゃってるみたいだ。
すっかりクロマニヨンズに熱狂してる。
ライブでのアレンジが気になっていたゆったりテンポの2曲。予想を遥かに超えるカッコ良さでした。大感動です。
M14「単二と七味」
作詞・作曲/甲本ヒロト
18枚目のシングル『クレーンゲーム』のカップリング曲。
ヒロト「それではクレーンゲームのカップリングになりましたこの曲からはじめてド〜ンといくぞー!単二と七味ー!」
意外にも最初の部分は演奏せずSEっぽいです。
ヒロトが迫力の声で「アーアー!」と歌い出したあとはものすごいエネルギーで突っ込んできます。
軽快なアレンジのこの曲に会場も楽しそうに手拍子しながら跳ねてる音が聴こえてます。この曲はすごくコビーの轟音ベースがめちゃくちゃ鳴り響く。
この曲もオリジナルバージョンとはちょっと異なる印象を受けました。
こんなにも心が震える激しいロッケンロー‼︎だったとは!ライブバージョンのが鋭くて好きです。
これってシングル『クレーンゲーム』のカップリングだ。「クレーンゲーム」もライブでかなり印象が変わった。2曲ともライブでここまで化けるなんて、このシングル只者じゃないな。
個人的にはちょっとだけ印象の薄かったシングル『クレーンゲーム』を新しく好きになった瞬間でした。こういうの楽しい。
「単二と七味」のオリジナルバージョンは今のところアルバム未収録のためシングル『クレーンゲーム』のカップリングでしか聴けません。
M15「生きる」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ここからシングル曲のオンパレードで絶対盛り上がるやつ。大行進、猛突進で突撃開始。
クロマニヨンズもオーディエンスも持ってるパワーを全開してる。帰りの体力はあるのか?大丈夫なのか?そんなことはどうでもいい。気にしてるやつなんて一人もいない。
聴き慣れた名曲が胸熱な演奏で炸裂してる。
心を揺さぶる熱い歌詞をヒロトと一緒に歌うオーディエンスがカッコいい。熱狂してる。
オレも今その場にいるつもり。
オーディエンスの熱狂がしっかり録音されてる高音質盤に感激します。リアル感、実在感、今この瞬間。
興奮しながらみんなで歌うスタイル。世界で一番美しい合唱になってる。学校の合唱コンクールとは次元が違う。ルール無用であくまで自分スタイルだ。これはそこら辺にはないものだ。激情した心たちの熱狂入り。
一人残らずカッコよくて、そのカッコよさに涙が流れます。
何よりも強い“生きる”ってこういう熱狂のことなんだな。他にはない命の熱さを聴かされてこの“生きる”を“生きない”にくつがえせるやつなんか一人もいない。
オレも“生きる”ぞ。
M16「エルビス(仮)」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「やるぞーやるぞー!やるぞ長野‼︎」
熱くなったオーディエンスの「オイ!オイ!」の歓声の中に、キラキラな輝きを放つ「キーーーーン」というギターのハウリングが響いて爆発寸前のテンション。
裏カッティングのギターを弾き始めたマーシーに、生命力みなぎる手拍子が曲のリズムになってる。
キタ!キタ!キターーーーー‼︎
テンションが上がる。胸がなんかすげえ熱くなる。燃えてるのに、興奮しまくってるのになんで涙が出るんだ⁈ロッケンロー‼︎
ヒロトが歌い出して熱が上昇してる。コビーのベースとカツジのドラムも入ると、もう止められない勢いですごい。
ヤバい、カッコ良すぎて平常心を逸脱してしまう。
オレ感動しちゃってるんだな、興奮しちゃってるんだな、熱狂しちゃってるんだな。
いいぞ!!!
クロマニヨンズーー!オーディエンスーー!
何年か前のシングルが殿堂入りしてる。
全員本気だ。その熱さが余裕でオレの心の中に入ってきちゃう。これまで体験したことのない興奮を経験させたこの人たちに愛情をもって「バカヤロー!」と叫びたくなる。
この興奮の中で曲の説明なんて出来ません。単純に、聴けばわかるけど聴かなければ体験できない。
M17「エイトビート」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「いくぞぉ!エイト!ビートー‼︎」
もうオーディエンスの歓声というより魂の熱狂の音が聴こえちゃってる。やっぱり「オイ!オイ!」だよね。オレだって同じだ。この人たちカッコいい。
生命力溢れる名曲に底なしの熱狂が乗っかって、もっと強い生きてる人間の生命のパワーを感じる。もう死ぬわけがない。
何に感動しているのか、詳しくことは分からないけど、涙が溢れてしょうがない。今オレには言葉を発せられない。
全世界のエネルギーがここに集まってるみたいだ。マーシーがギターソロを弾き出す頃には最高潮に達した生きる人間の熱気に、背中を押される。
“ただ生きる 生きてやる 呼吸を止めて なるものか”
ガムシャラに生命力を放出して、精一杯に歌うこの人たちなら、普通は叶わない何かを成し遂げられそうだ。
今日はオレのエイトビートも絶好調だ。
勝てなくても負けはしない。
ラストに吹き荒れるハーモニカの音に、今後の負けない人生を確信しました。
M18「紙飛行機」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「いくぞ!紙!飛行機!いけー‼︎」
全員の熱狂の紙飛行機が飛びまくる名曲だ。
キラキラ光るイントロで自分の心がもっと広がるのを感じます。
オリジナルバージョンに「オイ!オイ!」ってコーラスは入ってないんだけど、その声はすでに曲の一部で、なくてはならない声だ。
クロマニヨンズの2枚目のシングルだからもう10年以上は聴き親しんだ名曲が、急にアレンジを変えた訳ではないのに新展開を見せてくれたような楽しい気分です。
飛んでるね、紙飛行機。
もはや、壮大な曲に聴こえます。オリジナルバージョンを超える壮大感。この曲に熱狂してる心の開放感はハンパじゃない。
この演奏、なんという表現力の高さなんだ。「スイスイスラララ」と、どの人の心も会場中を飛んでる。すげえ‼︎
ライブに熱狂してるのは今日だし今だし、明日の仕事とかどうでもいい。
未来の心配など意味がないことを気付かせてくれます。会社の都合に支配されない生き方をしたくなった。会社とか嫌いだ。
紙飛行機を作って窓から飛ばしたい。
M19「ナンバーワン野郎!」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「オーラーイ!もう1発いくぜー!」
激しくハーモニカを吹き始めるヒロトが神がかってる。多分ピカピカに光ってる。
ヒロト「いくぞー‼︎ワーンツー!ワンツースリーフォー!イェーッ‼︎」
オーディエンス「イェーッ!」
マイクを通したヒロトの歌声を余裕で超えるオーディエンスの歌声が本気だ。
両者の激突する掛け合いで一気にもう何度目か分からない最高潮に達する。
その直後のギター、ベース、ドラムの「ダダダダ‼︎ダダダダ‼︎」の音は弾丸だ。楽器でこんな音が出せるのか。胸を撃ち抜いてる。
ライブの真骨頂を見てしまうほどのフルパワーに誰もが心の底から立ち上がってる。
間奏の時にマーシーが興奮気味に「アーーー‼︎」とシャウトしたら熱気ムンムンな空間で、何人もの人の腕に鳥肌が立った。
この日のこのライブこの空間という1回しかない瞬間に、オレは感動しているのかもしれない。
一つ確かなのは、ナンバーワンはクロマニヨンズだ。
日常では絶対にあり得ないテンション。一体いつ気を緩められるんだ⁈気を抜く瞬間なんてないのがライブだ。
地球上にこんなに激しく魂がぶつかり合い、受け止め合う瞬間があったなんて、生きてて良かったという幸せを感じます。
ロックンロール最高‼︎
M20「ロケッティア」
作詞・作曲/甲本ヒロト
アルバム『PUNCH』からの最後の1曲。
ヒロト「ありがとー!すげー楽しかったー!アルバム最後の曲やらしてください、ロケッティアー‼︎」
アップテンポでいろんな音が入ってて楽しい曲。これやらなきゃ終われない。ライブなのにすげえアレンジの再現性高くてびっくりです。
マーシーのギターアンプから出てる音が曖昧さのない強烈な生音で、心に響きます。
曲自体が短いのもありますが、潔く終わる感じがラストの寂しさを与えない好印象です。
ラスト曲で爆発的に感じる演奏の上手さ。録音がいいようにも聴こえます。
もちろん全部いい意味です。
でもやっぱりテクニックとかのことではないと思います。どうなってんのこれ⁉︎それが一段と興奮を煽ってる。ともかくクロマニヨンズにしか出来ないことは分かる。
一回しか起こらない奇跡を聴いてるような気がする。ロッケンロー‼︎の魔法もかかってる。
なんだ、ただの神か。
ヒロト「ありがとーー!」
メンバーの名前を呼ぶ歓声は鳴り止まない。
マーシー「またね〜」
本編はここで終了です。
ですが、まだ帰ったらいけません。クロマニヨンズとオーディエンスがまだまだとんでもない盛り上がりを見せます。
M21「ペテン師ロック」
作詞・作曲/甲本ヒロト
アンコール突入。
ヒロト「もうちょっとやろうか!また来るぞー!ペテン師ロックだー‼︎」
カツジの猛烈なドラムで突撃開始した後は異常な興奮が会場を支配してる。
興奮した人たちの「オイ!オイ!」叫ぶ熱狂は尋常じゃない。本物の興奮を見た。
なんて熱い瞬間なんだ。
ライブで声が出せるって素晴らしい。オーディエンスの「オイ!オイ!」も、一緒に歌ってる歌詞も全部この曲に欠かせないフレーズだし、演奏だし、名曲にするための激情だ。
生きてる間に絶対に経験した方がいい、高すぎるテンションと熱すぎる空気、シビレる自分の心とお互いの熱狂。
他の誰かではない、自分を生きることの喜びとカッコ良さがここにある。
「ペテン師ロック」はペテンのない正直者にしか出せない音だ。
この音で、抱きしめてくれ一晩中。
M22「タリホー」
作詞・作曲/甲本ヒロト
ヒロト「いくぞー!タ!リ!ホー!」
心に残るクロマニヨンズの1枚目のシングル。
マーシーがパンチ力のある黄金のギターリフを弾き始めると、クロマニヨンズ以外のものは見えないし聞こえない。
少しアレンジしたギター。滑らかなのにギンギンバリバリに炸裂してるライブバージョン。いろんなことやりながら隙間がないのがすごい。心を奪われる。
マーシーが弾いてるそのフレーズたちがカッコ良すぎる。あの熱狂の中では細かい事まで気付けなかったかもしれないけど、今こうしてレコードとかCDで聴くとすごい瞬間だったんだという事実に驚愕する。
決して飽きてはいないけど、飽きるほど聴き慣れた「タリホー」が何倍もカッコよくなってる。
こんなのありか!クロマニヨンズってすごいんだな。ライブってすげえ熱いんだな。
すごく特別感のある「タリホー」だ。この瞬間の演奏は1回しかない。それを作品として残してくれて、今オレが自分のものとして聴けるのは幸せなんだと思いました。
突撃してくる魂の演奏だったけど、どこかには余裕まで感じたクロマニヨンズ。
凄まじきこの「タリホー」に、ものすごい歓声が湧き上がってる。
M23「クロマニヨン・ストンプ」
作詞・作曲/真島昌利
ヒロト「ありがとう!また来るぜ!我々は!ザ・クロマニヨンズだーーー‼︎」
ものすごい歓声と拍手と共に、カツジの“ドンドンドンドン!”とバスドラの激しい振動でラスト曲スタート。
ヒロトとマーシーの掛け合いボーカルが激しい。この空間のテンションが異常に高い。
どうなってんだ。クロマニヨンズの演奏はキレッキレだし、客席の方にもテンション高いやつが多すぎる。
イヤホンから出てくる音に耳がビビってる。こんなに狂った熱さ聴いたことがない。
音を聴くだけで、ものすごいことになってるんだろうと誰にでも分かる。ヤバい感じ。狂ってると言っていい。
全員がヤケクソだ‼︎すげえ‼︎
“てやんでえ しゃらくせえ”
歌詞が今この瞬間のテンションに合いすぎててシビレる。
ギターソロもヤケクソで炸裂してる。
最後にマーシーが「アーーーーー‼︎」と魂のシャウトをして〆ます。いかす!
ヒロト「ありがとう、またやりたい、またやらせてください、ロッケンローー‼︎」
全力で歌い続けたぶっちぎりのテンションから発せられた、嘘のない本物の感謝の言葉にロッケンロー‼︎の熱狂を感じる。
マーシー「またね〜」
柔らかい人柄の出た高くはないテンションで「じゃあね」じゃなくて明るく「またね」と次のライブまでの生きる希望を与える誠実さにロッケンロー‼︎のリアルを感じる。
クロマニヨンズと同じ空間にいて、同じ瞬間を共有し、汗びっしょりで熱狂したライブ。
毎秒がロッケンロー‼︎に興奮するライブを観た後というのは、その余韻がなかなか冷めないものです。耳がしばらくキンキンしてます。一度寝てもまだライブの余韻が心に残ってる。
目の前で炸裂していたクロマニヨンズ、会場の熱気、飛び交う歓声と拍手、買ったツアーグッズ、これら全部が素晴らしい思い出だ。
昨日、大声で歌ったから今日は声がカスカスだ。すごく変な声だ。まぁいい。耳もまだちょっとキンキンしてて日常の音が聞こえにくい。まぁいい。
、、、ん?あれ⁉︎
ここにあるレコードジャケットは何だ⁈
そうだった、忘れてた。オレ部屋でレコード聴いてるだけだった。気持ちだけ完全にライブに行ってたな。ツアーグッズのピンクのTシャツも買ったつもりで手に持ってたつもりだった。
あははははははははははw楽しーーーい!
宇宙で一番楽しい夜だった‼︎
オレは思わずレコードプレーヤーに拍手を送った。
また来るよ!クロマニヨンズ!ありがとう‼︎
破壊力満点なロッケンロー‼︎を全身全霊に浴びたクロマニヨンズの2枚目のライブアルバムでした。
いい歌、いい演奏を聴きました。
クロマニヨンズの音楽のスタイルはデビューからまったく変わってない。変わらないことを選んだクロマニヨンズは普遍的で唯一無二。私はずっとそこに熱狂しています。
流行を作るより、不変に普遍をやる方が難しいと思います。
それは宇宙で初めてのカッコ良さです。
生きてる人間が熱狂してる姿はこんなにも熱いんだな。その音は心が感動するほどエモいんだな。
アリガット アリガット アリガット!
イェイ イェイ イェイェ イェイ イェイェイェ イェイ!
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。
それではまた。