こんにちは。
80〜90年代に大流行したポータブル・カセット・プレーヤー『SONY/WALKMAN』の交換用ベルトの正解を公開します。
もう迷う必要はありません。
ウォークマンのベルト選びで失敗しません。
海外サイト等ではなく安心安全のAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングで購入できます。
結論です。
「TECHSPACE」というメーカーが販売している2種類のうちのどちらかがほとんどの機種(※SONY/WALKMANに限る)にバッチリと適合します。
“角ベルト 内径65mm 幅0.7mm”
“角ベルト 内径65mm 幅0.5mm”
という商品になります。
価格は幅0.7mmが1本360円、幅0.5mmが1本590円と非常に安価。
重要:かなりの高精度を実現しています。
WALKMANの交換用ベルトはこれです!
幅0.5mmのリンクは下にあります。
※修理方法の記事ではごさいませんのでご了承ください。
事の発端は、カセット好きの私は全盛期のウォークマンでカセットテープの音を聴いてみたいという衝動に駆られた訳です。
もちろん現在は製造されていません。
色々と調べてみると、どうやら故障したウォークマンはベルトの交換で直る事象が多いようでした。
これなら素人の私にも出来ると確信。
しかしそこで困ったのは、交換用のベルトは今手に入るのかということ。
それからどのベルトを買えばいいのかが分からないことでした。
ベルト選定についての答えが記載されている動画も記事も見つかりません。
その為いくつか購入して、自分で正解を発見するに至りました。
「TECHSPACE」のベルトが答えです。
素人が何台も修理してみて実感した事
安めに購入できるジャンク品を何台も入手して素人修理に挑みました。
不動の原因は、大抵の場合でウォークマンの宿命であるベルト切れ。
本体のネジを外しカバーを開けてみるとベルトが切れている、またはドロドロに溶けていることが100%という状態。
溶けてベトベトになっているものはなかなか除去するのが困難です。
その作業には30分〜1時間程度はかかりますが、根気よく除去していくしかありません。
古いベルトは徹底的な除去が必要です。
わずかにでも古いベルトが残っていると盛大な音揺れの原因になります。
部品を破損させないよう注意しながら、ストイックにやってください。
そこまでやったら後は新品のベルトに交換することにより、不動のジャンクだったウォークマンが復活した経験が何度もあります。
当然、故障の原因がベルト以外だったために修理に失敗した物もいくつかありました。
結果として、やはり当時のソニーのウォークマンは想像以上にいい音しています。
煌びやかで伸びやかでありながら、しっかり迫力まであるサウンド。
ソニーはメンテナンス性も見事です。
オートリバース機能もあり便利。
もっと安価な落とし穴があるので注意
Amazon等で“数十本セット”でお得感満載に販売されているこれよりも安価に購入できるベルトもあります。
ウォークマンのベルト交換用途には絶対に買わないでください。
なぜなら、ベルトの精度が極端に低く盛大なワウフラッター(音揺れ)を発生させる原因にしかならないからです。
私は最初にそれを買って失敗しました。
何十本入っていようと、その中に1本たりともカセットテープをまともな音で再生できるベルトは含まれていませんでした。
重要なのはベルト自体の均一性。
それと実はベルトは幅・直径だけでなく「ベルトの硬さ(テンション)」までが問題のない再生に直接影響してきます。
「TECHSPACE」が販売するものは均一性が特に優れています。
そのため気になる程の音揺れを発生させずにカセットテープの再生が可能。
すなわち高精度であるということ。
ベルト幅の選び方
参考程度にお考えくださいませ。
ウォークマン新品時のオリジナルのベルト幅は0.6mmです。
しかし0.6mm幅は製造されていません。
そうなると0.5mmと0.7mmのどちらが合うのか、私の経験から大まかな選定基準なら分かりました。
90年代前半までに発売されたものは太い方の0.7mm、それ以降の比較的後期に発売されたモデルは細い方の0.5mmで合いました。
イヤホンの変換アダプターを必要とするモデルは0.7mm。
変換アダプターを必要としないイヤホンジャック付きのものが0.5mmという感じです。
以下は経験談になります
ベルト幅0.2mmの違いで発生した事象。
厄介なのは、同じ機種のウォークマンであっても個体によって、合うベストなベルト幅が異なる場合があったこと。
ベルト以外の原因によるのだと思います。
私も正解は分かりませんが、モーターやギアの状態で変わってくるのかもしれません。
とは言え、内径65mmで幅0.5mmまたは、幅0.7mmのどちらかでは上手くいきました。
上手くいかない状態とは
・内部でシャカシャカと異音が鳴る
・聴感でわかる盛大な音揺れの発生
などが起こります。
この場合、もう一方の幅のベルトに交換することでまともな再生が可能になる事がよくありました。
という訳で、
あとは各自の執念こそがウォークマンの修理成功のカギになります。
自己修理:ベルト交換で復活した“WALKMAN”の紹介
私の修理で、ほぼベルト交換のみで問題なく再生可能になったウォークマンを紹介させてください。
同一機種の別カラーを含む18台。
1992年に発売された物が多いです。
ウォークマンが一番流行っていた時期なのかもしれません。
すべて私の宝物。
私が実際に使用して修理に成功したそれぞれのベルトサイズも記載しました。
使用したベルトは「TECHSPACE」販売の商品のみになります。
参考になれば幸いです。
WM-EX511
1994年発売。
1台目は私が最初に修理にチャレンジした機種である「WM-EX511」です。
ウォークマンでは割と新しめのモデル。
初めからイヤホンジャックが搭載されている変換アダプター不要のもの。
その後に何台も修理を経験してわかったのですが、これはベルト交換のみでバッチリ直った“当たり”でした。
この機種の修理があっさりと成功したのに味を占め、調子に乗って次から次に買い漁るきっけになりました。
これが私にとっての始まり。
とは言え、人気機種で高値の付くものは持っていません。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX707(チタニウムブラック)
1992年発売。
2台目は私が一番カッコいいと見た目に惚れて手に入れた機種になります。
絶対に直して自分のメインのプレーヤーにしたいと思いました。
完全なブラックではないカラーと、カセット窓のスタイルがお気に入りポイント。
ピンチローラーの交換やキャプスタン軸の磨きなども必要でしたが見事に再生可能へ。
細い方の0.5mmのベルトではオートリバースに失敗してしまいます。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-EX666
1994年発売。
淡いカラーに惹かれてジャンクを購入。
機能的に特に何か優れてはいませんが、劣ってもいない至って普通のウォークマンです。
操作ボタン類の周りの樹脂が加水分解してしまってベタベタしやすいことが難点。
音に不満はありません。
窓が小さくテープ残量の見にくさはあります。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-FX707
1992年発売。
ラジオ機能付きのタイプです。
その分、他のモデルよりも厚みがあります。
ラジオ局のメモリーには、別途ボタン電池が必要。ガム電池ボックス内に格納されてます。
割ときれいな音でラジオ放送を受信できますが、私の場合ウォークマンでラジオは聴かないなとすぐに悟った。
ウォークマンはやはりボディーの薄さがカッコいいのかもしれません。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-EX77(プラムピンク)
1991年発売。
この機種は特徴的なパステルカラーの3色とブラックが発売されました。
私はどうしてもピンクのウォークマンが欲しかったのです。
という訳で執念で直しました。
この個体は故障原因がベルト以外にもいくつかあり難しかった。
ベルトも0.7mmより0.5mmの方が上手く動作しました。
スライド式のカバー付きで、誤操作を防ぐホールド状態にできます。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX622
1995年発売。
ボディーがプラスチックになっているのが残念ポイントかもしれません。
ヘッドが上側に付いていてカセットを逆さまに入れるタイプです。
イヤホンジャックが装備されているのは非常に有り難い。
使いやすいですが、素材のチープさが気になり私の使用頻度はかなり低い1台。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX707(チタニウムシルバー)
1992年発売。
再登場の「WM-EX707」です。
私はやっぱりこの機種が好きみたいで、持っていなかったカラーを安値で見つけてゲット。
キラキラしていないクールな色味。
2台目となるとベルト交換もお手のもの。
個人的にはこの機種のチタニウムブラックが一番好きなウォークマンです。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-EX88(ブラック)
1992年発売。
ベルト交換するには一度基盤を外す必要がありますが、割と修理成功しやすい機種だと感じます。
シャキーンと動かせるホールドシャッターを備えています。
イヤホンジャックはなく変換アダプターが必要なタイプ。
私が所有している大抵の機種にも装備されている「重低音EX DBB」が搭載。
これは使えます。
ただ低音が強調されるだけでなく、全体的に迫力が出るので私は必ずONで使います。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-EX88(ホワイト)
1992年発売。
↑と同じ機種のこちらはホワイトです。
個人的にはかなり好きな色味。
しかしこの個体には難点あり。
ボタンの反応が悪く、何度か押してやっと動作し始めることです。
これの修理の仕方は分かりません。
一度動いてしまえばA面B面のオートリバースも含め、問題なく再生できるので良しとしてます。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-EX606
1992年発売。
カラーの名称は分からないのですが、この色は見ているとポジティブになれます。
ウォークマンを手に持っているだけで元気が出てしまう。
それが購入動機。
実物はかなり鮮やかな色味です。
縦型のデザイン。
使い勝手は横型デザインの機種と特に変わりません。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-F702
1990年発売。
ラジオ機能搭載。
カセットがまったく見えないタイプ。
見た目は強靭な印象です。
この機種はベルトの掛け方が異なり、内径も他より大きい71mmの物を使いました。
ボタンが上手く反応せず、どれを押しても再生になってしまう不具合まで発生。
調べるとホールド機能の誤作動らしい。
基盤上のホールドの回路をパスするため、極細のケーブルにてショートカットさせるという作業が必要に。
半田作業が苦手な私には難儀でしたが見事に改善されました。
使用ベルト:内径71mm 幅0.7mm
WM-EX633
1996年発売。
ヘッドが上側に付いていてカセットを逆さまに入れるタイプ。
大きな窓がお気に入りです。
カセットテープの残量が非常に見やすい。
回転しているテープをたまに見ながらカセットを聴くのは楽しいもの。
イヤホンジャックもあって好印象。
ベルト交換は比較的簡単かもしれません。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX707(ブルー)
1992年発売。
派手でない落ち着いた色味。
先に紹介したチタニウムブラック、チタニウムシルバーの方は、推測通りの幅0.7mmのベルトでバッチリ動いたのですが、カラーが違うだけのこの個体はそれでは上手くいきませんでした。
盛大な音揺れが発生。
そこで細い方の0.5mmに交換したところなぜか上手くいったのです。
その場合、スピード調整は必要になります。
原因は私には分かりません。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-600
1990年発売。
カセットがまったく見えないタイプ。
前面に付いた大きなボタンが印象的で操作もしやすい。
2〜3mm程度ですが、他の機種よりもわずかに筐体の高さが低いです。
この個体はヘッドのフレキが断線していて、極細のケーブル(レコード用のリード線)でなんとか繋いだという大掛かりでした。
素人修理でも見事に復活。
とんでもない手間はかかりましたが、カセットが見えないのでやはりあまり使わない。
ベルトの内径は少し大きい71mmです。
使用ベルト:内径71mm 幅0.7mm
WM-EX811
1995年発売。
この機種に太い方の0.7mmのベルトを掛けたところ、内部からシャカシャカと異音が発生しました。
そこで0.5mmに交換しましたら異音は改善され調子もいいです。
イヤホンジャック付き、カセットが見やすい大きな窓、ボディーの薄さ、クールな色合いがお気に入りの1台。
メンテナンス性も抜群。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX666(ブラック)
1994年発売。
悪魔の数字のウォークマン2台目。
先に紹介したブルーよりも操作ボタンの周りの樹脂部分が加水分解してベトベトです。
調子はいいのですが、それにより使う頻度は少ないのが本当のところ。
という訳で、悪魔の数字のウォークマンはオススメしません。
ベルト交換はしやすいと思います。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
WM-EX77(ブラック)
1991年発売。
私が所有しているウォークマンでもっとも調子が良い1台。
気になる音揺れはなく、オートリバースもスムーズ。
ブラックのボディーにピンクの文字というのはかなりクールです。
見た目も良く、問題もなく使用頻度は高い。
これは上機嫌で使えます。
30年以上前に製造されたカセットプレーヤーが今でも機嫌良く使えるのは奇跡。
ウォークマンで聴くカセットはグッとくる。
使用ベルト:内径65mm 幅0.7mm
WM-WX777
1993年発売。
縦型デザイン、イヤホンジャック付き。
ボディーはわずかに厚めになりますが、他の物とまったく異なる雰囲気がお気に入り。
カセットはほぼ見えません。
しかし抜群にスタイリッシュ。
操作の仕方も随分と違います。
ボタンを押して操作するのではなく、再生・停止・早送りなどスライド式のスイッチになっています。
使用ベルト:内径65mm 幅0.5mm
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私が修理に成功したWALKMANたちでした。
気付くのがわずかに遅かったこと、、、
普通は1台あれば十分です(笑)
もちろんウォークマンの故障の原因はベルト切れだけではありません。
ベルト切れが原因である場合はこれを使えば間違いないです。
当時の「SONY/WALKMAN」は素晴らしい音でカセットが聴けます。
ウォークマン修理、
チャレンジしてみるのも楽しいと思います。
注意:「SONY/WALKMAN」でもオートリバース機能の付いていない機種は今回のベルトは適合しません。
また全然違うサイズになります。
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当時のPanasonic製ポータブル・カセット・プレーヤーは現在、ジャンクならかなり安価で買えます。
しかし適合するベルトの入手は極めて困難なのでオススメしません。
それからPanasonic製の場合はほとんどの機種で半田作業が必要になりとても面倒です。
ありがとうございました。
また読んで頂けるとものすごく嬉しいです。
手作りカセットテープの記事などもありますので、皆様どうぞよろしくお願い致します。